
【その1】
社会人として仕事をしていると、ときどきこの言葉を耳にします。
あまり表だって言いませんが、同僚の間でこっそりと話に持ち上がるのです。
なぜ、幹事が出世の近道になるのでしょうか。
職場で与えられた仕事の結果だけを見るのでは、人の正しい評価ができません。
仕事は、できて当然と思われる部分があります。
もちろん期待を越える結果を残すこともありますが、なかなか難しいものです。
上司をあっと驚かしにくいのです。
しかし、幹事をすると、上司をあっと驚かせやすい。
上司は、普段とは違う部下の仕事を見て、意外な一面を発見します。
積極的にみんなの希望を聞いて、入念に店を選び、ていねいに予約をしている姿。
日程を調整したり、メンバーの出欠を確認したりする姿。
みんなが盛り上がるように、手際よく動く姿。
2次会まで案内する姿。
幹事として成功できれば、必ず上司をあっと驚かせることができます。
幹事をすると、ひと味違った仕事の結果を見せることができるからです。
幹事として働く部下を見て「いい仕事をするじゃないか。やればできるじゃないか」と印象がよくなります。
幹事が全体をまとめている姿は、あたかもリーダーとして仕事をしているように見えます。
上司の目は、輝き始めるでしょう。
ほかの人よりも高く評価しやすいのです。
その結果、出世に影響しやすいのです。
幹事で成功することは出世の近道です。
幹事としての仕事は「出世試験」です。
幹事としての仕事をまっとうし、上司の度肝を抜いてやりましょう。
【その2】
ときどき「幹事は仕切るのが仕事だ」と思っている人がいます。
たしかに大勢をまとめる幹事としては、ある程度を仕切ることが必要になることもあります。
店の案内を出したり、場の雰囲気づくりをしたりです。
しかし、仕切りたがる幹事が主催する宴会や飲み会では、参加者にとって居心地の悪いものになります。
独裁政治をする国が崩壊するように、独裁的な幹事がいると、参加者は自由が制限されています。
窮屈なのです。
全体として統制は取れているように見えます。
幹事としては自分の思い通りに進められ、気持ちがいいかもしれませんが、参加者は不満足に終わることが多いのです。
いくら統制が取れたとしても、参加者が不満足になるのはよくありません。
おもしろくないのです。
幹事は仕切るのが仕事ではありません。
幹事の本当の仕事とは「気配り」です。
大勢のメンバーが一斉に集まる場では、全体をまとめるだけが仕事ではありません。
いかに全体を満足させるか。
全員の状況を見ながら、全員が満足できるように気配りができてこそ、宴会は成功するのです。
全体が盛り上がり、誰一人として不満足を抱く人ができないように流れの気づかいができる人です。
「いかに全体が満足できるように、気配りができるか」です。
幹事の心得として、1番大切なことです。
【その3】
上司や同僚から幹事を期待されますが、これほどプレッシャーのある言葉もありません。
みんなが満足する店や料理は、簡単に決められるものではありません。
日程の都合はいつがいいのか。
静かな店がいいのか、にぎやかな店がいいのか。
魚系コースか、肉系コースのどちらかがいいか。
安さを重視か、味を重視か。
人によって、都合もありますし、好き嫌いもあります。
考え始めると、きりがありません。
幹事に決定権があるとはいえ、本当にすべてを幹事が決めるのは危険です。
数名くらいならいいのですが、人が10人以上も集まるのなら、意見はまとまらないのが一般的です。
必ず不満を感じて文句を言う人が出てくるのです。
「幹事に全部任せるよ」と言う人に限って「どうしてこんなところに決めたの?」と文句を言ってくるのです。
幹事が独断で決めると、文句も言われやすく、責任が返ってくることもあります。
「すべて幹事に任せます」と言われても、うのみにするのはよくありません。
いい方法があります。
アンケートをとり、多数決で決めればいいのです。
民主的な決め方です。
幹事の独断で決めるのではなく、日程や料理の傾向など、アンケートをとりましょう。
選挙と同じです。
誰が何を選んだか、名前は隠しながら集計します。
メールでもいいです。
回覧板のような形式でアンケートをとってもかまいません。
最終的には、集計した結果をみんなに見せられるようにしましょう。
全員の意見を集めれば、全体の好みを知ることができます。
その結果を元に、幹事は決めればいいのです。
多数決で決めれば、全体としての満足度が上がります。
みんなの意見を集めて決めたとわかれば、文句を言う人も減るのです。
【その4】
歓迎会や送別会など、主役がいることがあります。
歓迎会では、新入社員や新人などが主役です。
送別会では、異動する人や退職する人が主役です。
当然の話ですが、主役からはお金を徴収しません。
さすがに主役からお金を徴収するのは場違いですね。
しかし、歓迎会や送別会では、主役が複数人いる場合もあります。
新入社員や退職者は、ひとりとは限りません。
ここで、幹事は困ります。
主役が多いほど、幹事が苦労をするのは出費です。
主役からお金を徴収できないぶん、参加者の負担が増えてしまうからです。
料金が、かなり跳ね上がってしまうのです。
歓迎や送別する気持ちを込めるとはいえ、やはり出費が多くなるのは痛い。
さて、どうしますか。
そういうとき頼りになるのが、上司です。
上司は、メンバーをまとめるポジションです。
人を送り迎えする集まりでは、全体の代表者である上司に、余分な出費をお願いしましょう。
理解のある上司であれば、感謝の念を込めて、多めに出費することを快く了承してくれるはずです。
一般的には、主役がいるぶんの穴埋め程度が相場です。
主役がひとりいれば、ひとりぶんを多めにいただきます。
主役がふたりいれば、ふたりぶんを多めにいただきます。
もし度量の大きな上司であれば、さらにお金をいただける可能性もあるでしょう。
全体的な出費のバランスがうまく取れるようになるのです。
【その5】
歓迎会や送別会では、主役がお金を出しません。
そのかわり、上司に穴埋めをお願いするのが一般的です。
つまり、上司に限っては参加費を多めに徴収するのです。
上司ですから、メンバーの代表者として理解してくれることでしょう。
このルールは、社会人を経験していれば当然の習わしになります。
上司に多めに出してもらえば「ありがとうございます」と言って、終わりにするのではありません。
ここが注意です。
一般的だからこそ、幹事はうっかりしやすいところです。
上司は、いくら立場上とはいえ、やはり余分な出費を痛いと感じています。
ありがとうだけでは不十分です。
さらにひと工夫、凝らします。
幹事は、歓迎会や送別会の案内をメールなどで伝えるタイミングがあります。
その際、必ず上司から多めに出費があったことも併せて伝えましょう。
参加者全員に伝えるのがマナーです。
さりげなく、メールで上司を立てるのです。
幹事はただ上司から穴埋めの費用をいただくだけでなく、必ずみんなに報告するのも仕事です。
多めに出費した上司としても顔が立ちます。
それだけでは終わりません。
さらに宴会当日にも、もう一度報告です。
幹事が司会をする中で、部長に費用を多めに出してもらったことを、もう一度報告しましょう。
みんなに喜んでもらえれば、上司も多めに出したかいがあったと感じます。
上司は上司らしく顔が立ちますし、機嫌もよくなるのです。
【その6】
幹事の仕事は、出世に影響します。
上司がいるのなら、幹事の仕事結果は、査定や評価のひとつになるでしょう。
大げさかもしれませんが、現実です。
それだけに、責任もあります。
うまくいけばいいのですが、失敗をすると評価に響きます。
初めて幹事をするのなら、ひとりですべてをする姿勢はすばらしいですが、危険です。
このとき頼りになるのが、職場にいる幹事経験者です。
わからないことは、幹事経験者に聞くのが1番です。
雑誌やインターネットで調べるとはいえ、実際に行ってみると雰囲気が異なるものです。
特に職場の近場にある店については、やはり職場にいる幹事経験者の助言がとても頼りになります。
恥ずかしがらずに、経験者からの助言を求めることで、飲み会も成功しやすくなります。
助言だけではありません。
実際に司会をして進行し始めると、進め方で戸惑うこともあります。
不慣れな進行で場をしらけさせないためにも、幹事経験者を、サブ幹事としてお願いしてみましょう。
職場にいる幹事経験者をサブ幹事として味方につけるのです。
心強い保険になります。
幹事経験者がいれば、おおむね大失敗をすることはほとんどなくなります。
困ったときにフォローできる人がそばにいるのは、とても助かるのです。
【その7】
幹事としては、当然、評判のいい店を選ぼうと考えます。
やはり他人からの評判は気になるものです。
評判のいい店は、雑誌やインターネットを使えば簡単に調べられるようになりました。
行ってみると、うわさ通りに店内の雰囲気がいい。
センスのある店内に、珍しいメニューばかり、ていねいな店員。
これなら盛り上がりそうだと期待します。
しかし、必ずしもそうとは限りません。
幹事としては、落ち着きにくいのです。
初めて入る店だからです。
どこに店があるのか。
どのようなメニューがあるのか。
どのような料金システムなのか。
トイレの場所はどこにあるのか。
メニューは魅力的でも、注文してから出てくるまでに時間がかかるところかもしれません。
実際に行ってみると、店員が外国人ばかりで、言葉が通じにくいトラブルもありえます。
とりわけ独特の雰囲気がある店には、独特のシステムがある場合が多い。
店の雰囲気はよくても、慣れないことに右往左往してしまうのです。
大切なことは「評判のいい店」より「行き慣れた店」です。
行き慣れた店を選ぶほうが、店の場所、メニュー、料金システムなどがすでにわかっています。
幹事は、気配りの余裕が生まれやすくなります。
店はありきたりでも、幹事の気の利いた気配りで、カバーすることができます。
もちろんふさわしい雰囲気の範囲内で選ぶ必要はあります。
ベストではなく、ベターをねらうくらいでいいでしょう。
まず幹事は、大失敗を犯さないことに最大限の注意を払いましょう。
【その8】
わたしはお酒を飲むと、陽気になるタイプです。
お酒が入ると、何もかもが楽しく感じてきます。
ちなみに顔はまったく赤くなりません。
人によっては、泣き上戸になる人もいるようです。
お酒を飲んだときの反応は、人それぞれです。
なかには、想像を絶するほど急変する人もいます。
普段はおとなしい人でも、お酒を飲むと人が変わり、乱暴に絡む人もいます。
場の空気を読むことなく、急に説教をし始める人もいるでしょう。
そういうことは、事前に知っておいたほうがいいことです。
あらかじめ裏情報を入手しておくのです。
もし知らないまま、宴会当日を迎えると、どうなるでしょうか。
お酒を飲んで急変すると「どうしたんだろう」と思い、動揺しやすくなります。
想定外のシチュエーションで、どう対応していいのかわからず、おろおろしていまいます。
幹事をするのなら、幹事経験者や同僚などに次の質問をしてみましょう。
「お酒を飲むと、人柄が変わる人はいますか」です。
なかなかおもしろい返事が返ってくることがあります。
お酒を飲んでみないとわからない人の情報を入手できます。
当日になって初めて知るのと、あらかじめ知っておくのとでは、違います。
あらかじめ知っているほうが、幹事としても心の動揺を抑える効果があります。
お酒を飲むと急変する人の情報がわかっていれば「うわさ通りだ」と思い、冷静に対処できるようになります。
トラブルも想定しやすくなるので、トラブルを未然に防ぐこともできるのです。
【その9】
わたしが参加した送別会で、実際にあったトラブルです。
先輩の送別会の冒頭から、険悪な雰囲気になったことがありました。
みんなが勢ぞろいをして、幹事が軽くあいさつをしたあとです。
幹事が簡単にあいさつをして乾杯をしようとした、そのときです。
急に上司が怒り始めました。
場がしんと静まりかえってしまった。
なぜだか、おわかりでしょうか。
上司からの冒頭のあいさつを無視したからです。
宴会は、乾杯がつきものです。
しかし、乾杯はいきなりするものではありません。
一般的に、乾杯は上司からの冒頭のあいさつが終わってからするものです。
それが「上司を立てる」ということです。
もし上司にあたる人がいなければ、幹事のみのあいさつで済ませてもいいでしょう。
しかし、上司にあたる人がいるのなら、必ず乾杯の前に冒頭のあいさつをお願いするのが常識です。
この順番を間違えると、上司の機嫌を損ねてしまい、険悪な雰囲気に転じるのです。
実際にわたしが、そういう場面に出くわし、ひどい目に遭いました。
考えすぎかもしれませんが、集団で仕事をしているのなら、やはり上司の顔を立てるものです。
堅苦しいと考えるのではありません。
それが、集団をまとめているリーダーに対しての礼儀でもあります。
【その10】
本当に盛り上がるのは、1次会よりも2次会です。
1次会での勢いがあるため、2次会はさらに盛り上がりやすくなります。
1次会が終わってから2次会の場所を考えようとするのは、よくありません。
もたもたする時間が長いほど、せっかく盛り上がった1次会の熱い空気が冷めてしまいます。
まったく考えていないのと、あらかじめ考えているのとでは、心の余裕が違います。
幹事をするのなら、あらかじめ2次会や3次会の候補を考えておきましょう。
1次会が終わって店を出たとき「2次会どうする?」という話題になります。
次のどちらが好印象ですか。
当然、即答できたほうが、印象がいいですよね。
2次会の内容や場所がわかると「早速行こう!」と足が向きます。
もちろん1次会の雰囲気にもよりますが、あらかじめ2次会の候補を押さえておけば、臨機応変に対応できます。
話が早いので、行動も速くなるのです。
盛り上がった空気を維持することができます。
確実に2次会があるとわかっているのなら、予約をしておくといいでしょう。
2次会があるかどうか先が読めないのなら、せめて場所や電話番号などをあらかじめ押さえておくと、臨機応変に対応しやすくなります。
【その11】
わたしの職場に、幹事の名人がいます。
藤田さんという小太りの30台半ばの男性です。
新人がひんぱんに出入りする職場のため、定期的に歓迎会や送別会があります。
宴会の案内がくると言えば、必ず藤田さんからでした。
彼とは面識がありませんでしたが、ひんぱんにくる宴会の案内がきっかけで彼の名前を知るようになったくらいです。
たしかに幹事をするだけのことはありました。
店の選び方、手配、司会役がとてもうまいのです。
彼に幹事をお願いすると、スムーズに進みます。
慣れている人の手さばきは、やはり違います。
彼に宴会で店や料金の相談をすると、的確なアドバイスがいつも即答で返ってきます。
さすがです。
今回ここで書いている宴会における幹事のアドバイスも、実は藤田さんから教わったものがかなりあります。
幹事として、彼ほど頼りになる人はいません。
そんな藤田さんに、とある質問をしてみました。
幹事をひんぱんにするくらいですから、お酒を飲みすぎて体調を壊していないか心配しました。
すると、まったく意外な返事が返ってきました。
わたしは「ええ!」と大声を上げてしまいました。
冗談で、わたしをだまそうとしているのかと思ったくらいです。
彼の言葉を信じるのに、しばらく時間がかかりました。
幹事をするくらいですから、酒飲みだろうと思っていただけに、かなり度肝を抜かれたのです。
聞くところによると、コップ1杯の軽い酒すら、飲めないそうです。
すばらしい下戸です。
しかし、下戸でも、幹事としては一流なのです。
「じゃあ、どうして幹事をしているのか」と尋ねると「みんながぜひ藤田さんにやってほしい」とお願いをされるからとのことです。
彼には人望がありました。
お酒を飲むことはできませんが、積極性があり、まとめ役としての能力が高い人でした。
そうした彼の能力が買われて、幹事をしていたのです。
お酒が飲めないのは幹事として致命的であると思っていましたが、彼の例を見て、そうではないと思ったのです。
幹事として必要なのは、やる気です。
幹事は、やる気があれば、誰でもできる。
そう思った一件でした。
【その12】
宴会は、場所が重要です。
どのような場所を選びますか。
店の雰囲気、食事の値段、立地などさまざま考えることでしょう。
やはり利便性がよくて、集まりやすい場所で開催するのが1番でしょう。
町外れの静かな場所でもいいですが、いざとなったとき融通が利きません。
1次会のあと「次はどうする? 2次会の場所はどこ?」ともたもたしていると、時間だけがすぎていきます。
移動に手間や時間がかかり、行こうとする気持ちが薄れていくでしょう。
たとえ2次会の場所がわかっても、移動する手間がかかるのなら、面倒なので帰ろうと思います。
2次会の場所へ行くのにタクシーを使うと言い始めれば、悪い返事が返ってくるでしょう。
移動に手間がかかるのは、誰でも嫌がって当然です。
宴会に慣れた人は、店の決め方が、ひと味違います。
2次会を前提に、1次会の場所を決めるのです。
「1次会と2次会をセットにする」という考え方です。
1次会の場所の近くに、カラオケや飲食店などがあれば、ベストです。
2次会がすぐそばにあると、探す手間や移動する手間がなくなり、参加率がアップするのです。
2次会の参加率は、1次会の場所が大きく影響します。
あらかじめ2次会がある前提で、1次会の場所を考えておきましょう。
カラオケや飲食店など、さまざまな店が密集している地域のほうが、都合がいいのです。
【その13】
毎日仕事ばかりをしているだけでは、ストレスもたまるばかり。
宴会や飲み会の場が、コミュニケーションの場とは限りません。
ストレス発散の場でもあります。
仕事の状況を見ながら、ときどき飲みの場を開くことで、たまったストレスをうまく発散させることができます。
宴会や飲み会は、ストレスのはけ口と言ってもいいかもしれませんね。
しかし、騒ぐのなら注意が必要です。
普通のテーブル席では敷居がないので、大騒ぎしにくいのです。
大騒ぎをして、声が響き渡れば、ほかのお客さんに迷惑がかかりますね。
とはいえ、大騒ぎができないのでは、余計にストレスがたまります。
では、どうすればいいのでしょうか。
幹事は宴会を開くとき、どのくらい盛り上がるかを先読みしておきましょう。
参加者の顔ぶれ、時期、意気込みなどを見れば、盛り上がりの程度が読めるはずです。
例えば、大きなプロジェクトが終わったタイミングで開く宴会は、かなりの盛り上がりが予想されます。
プロジェクトが成功した陽気な雰囲気に加え、プロジェクト中にため込んだストレスが一気に爆発するからです。
大騒ぎの予想があれば、最初から個室でするのがおすすめです。
壁がある部屋であれば、思う存分ストレス発散ができます。
個室は、まわりに迷惑がかかりにくいのです。
もちろん騒ぐとはいえ、お店の人に迷惑がかからない最低限のマナーは必要です。
【その14】
お酒はアルコールです。
アルコールによって体が熱くなり、テンションも高くなります。
幹事をするにも、テンションや勢いが必要です。
そこでお酒に手を伸ばし、勢いをつけようと思います。
ちょっと待ってください。
幹事をする人は、お酒の量に注意です。
もちろん飲んでいけないわけではありません。
社交の場ですから、ある程度の飲みはやはり大切です。
上司にお酒をすすめられたら、断りにくいことでしょう。
しかし飲みつつも、常に「少なめ」を心がけることが大切です。
飲みすぎると自制が利かなくなるからです。
まとめ役の幹事が酔いつぶれてしまっては、意味がありません。
まわりをまとめるどころか、迷惑をかけてしまいます。
評価は、上がるどころか下がることでしょう。
出世の近道どころか、遠回りな道になってしまいかねません。
残念な話ではありますが、幹事をするのならお酒の量は控えめにしましょう。
常に理性はたもつ必要があります。
【その15】
基本的に幹事は、まとめ役です。
日程を決め、店を決め、乾杯の音頭をとったり、司会として進行をしたりなど、全体をまとめる役をします。
しかし、まとめ役だけとは限りません。
まとめなければいけない都合上、盛り上げ役にならなければいけないときもあるのです。
例えば、カラオケです。
宴会のイベントとして、カラオケで歌って楽しむこともあります。
積極的に手を上げる人がいれば話は早いのですが、意外にも静まり返ることがあります。
カラオケは好きでも、1番手を嫌がる人が多いのです。
しんと静まりかえった中では、歌いにくいからです。
1番手は恥ずかしさがあり、歌いづらいと感じるものです。
1番手で歌いたい人がいなければ、カラオケになりませんね。
そういうときこそ、幹事の仕事です。
もし、1番手で歌いたい人がいなければ、仕方なく幹事が1番手として歌い始めましょう。
候補者がいなければ、文句を言う人もいないはずです。
歌は何でもかまわないので、とにかく何か歌い始めましょう。
最初のひとりがいれば、場は温まります。
カラオケに限ったことではありません。
宴会のイベントとして、かくし芸や一発芸を披露したりすることもあります。
誰もが1番手を嫌がるのなら、幹事が1番手を買って出るほうがスムーズに事が進みます。
2番手も3番手も続きやすくなり、宴会らしく盛り上がっていくのです。
【その16】
宴会でよく見かけるのは、強要する人です。
参加者の中には、お酒が飲めない人がやってくることもあります。
ここでよく見かけるシーンがあります。
「アルコールはだめなんです」と断っているにもかかわらず「少しくらいは大丈夫でしょ」と言って強要する人です。
悪気があって強要しているわけではありません。
ひとりでもテンションの低い人がいると不自然ですから、一緒に飲もうと誘っているのです。
しかし、実際はどうでしょうか。
嫌がる相手に強引に押し付けようとするのは、いじめているようです。
強引な態度は、脅しているように見えます。
必ず、場の空気が悪くなります。
どういう事情があろうと、嫌がる相手に強要するのはよくありません。
本当に飲めない体質の人もいるのです。
体質的に受け付けない人に、無理やり強要しても、気分を害するだけです。
なにより、飲めないと言っている人に「飲め。飲め」と強要すると、必ず相手から嫌われます。
仲良くなる場で嫌われては、本末転倒です。
カラオケの場面でも同様です。
カラオケでも、強要する人がいるのです。
大抵の場合、お酒を強要する人は、引き続きカラオケでも強要します。
「わたしは歌えません。歌いたくない」と言う人に「歌いなさい。歌えと言っているだろう!」と言って、無理やり歌わせようとするのです。
嫌がる相手に、無理に歌わせようとするのは、大変見苦しいものがあります。
そういう人になっていませんか。
悪気がないのはわかるのですが、やはり場の空気が乱れるのです。
盛り上げるのはいいですが、強要になってはいけません。
【その17】
日程によって、盛り上がりが左右されるのは本当です。
参加メンバーに「いつでもいいよ」と言われても、うのみにするのはよくありません。
いつでもいいと言われて、日程を平日にしてもいいのですが、一般的に盛り上がりにくい傾向があります。
次の日も仕事があるからです。
明日も朝早くから仕事があると思うと、羽目を外しにくくなります。
夜遅くまで飲むこともできません。
日程は、心理状態の波を読んで決めると、盛り上がりやすくなります。
日程を決めるのなら、盛り上がりやすい日程が2つあります。
平日の最終日である金曜日は、盛り上がりやすい代表です。
次の日が休みであれば、思い切って飲むことができます。
夜更かしもできます。
2日酔いになっても、仕事に支障が出ません。
週末こそ、ストレス解消としての役目を果たしやすくなるのです。
心理的に開放感がある曜日に決めることで、場が盛り上がりやすくなるだけでなく、ストレス発散もしやすくなるのです。
ただし、これはあくまで月曜から金曜に仕事がある場合です。
もし週末が土曜になるのなら、土曜がいいでしょう。
金曜日でなくても、大型連休前の平日であれば、盛り上がりやすくなります。
次の日は仕事がありません。
大型連休の直前は気持ちの高ぶりがあり、より一層盛り上がりやすくなるのです。
【その18】
幹事の仕事のひとつに、集金があります。
場所を借りて飲み食いをすれば、飲食代がかかります。
さて問題は、幹事はどのタイミングで集金をするか。
意外と、幹事は集金のタイミングを軽く考える人がいます。
適当なタイミングでいいのではないかと思います。
しかし、実際は意外と難しいと感じます。
盛り上がって会話をしているメンバーに「会計の時間です」と割り込むのは、興ざめです。
場の雰囲気を、幹事が壊している感じです。
幹事を体験した人であればわかると思いますが、かなり罪悪感があります。
雰囲気を壊すつもりはなくても、集金の都合上、そうしなければいけないのです。
集金のタイミングによっては、雰囲気を壊してしまいかねないのです。
集金のタイミングによっては、雰囲気や流れを左右することがあるのも事実です。
また酔いつぶれてしまった人には、集金ができません。
支払ったふりをして、しらばくれる人もいます。
宴会の途中、何らかの用事で急に帰る人もいます。
宴会が始まってからでは、思ったように集金がしにくい。
幹事は、集金のタイミングが大切です。
おすすめは、事前に集金をしておくことです。
あらかじめ店と料理を決めておけば、おおむね必要な料金がわかるはずです。
ある程度、大まかでいいので集金しておきましょう。
片付けられる仕事は早めに片付けたほうが、幹事の心労も減ります。
ただし、メンバーが追加で注文する場合は、後払いが発生するので注意です。
【その19】
普段の会話で、さりげなく誕生日を聞いてメモしておきましょう。
正確に月日まで聞いておきます。
なぜ上司の誕生日を聞くのでしょうか。
宴会を開く日程の参考になるからです。
宴会を開く話になったとき、上司の誕生日を参考にしましょう。
上司の誕生日が近づけば、何らかの理由をこじつけ、宴会を開くのです。
いわゆる、サプライズで誕生日を祝うことです。
上司が既婚者の場合、家庭で誕生日を祝うこともありますから、前もって日程の了承を得ておくといいでしょう。
上司の了承が得られれば、幹事は上司に贈るプレゼントのお金をメンバーから集め、上司へのプレゼントを用意します。
さて、宴会当日です。
初めは、ありきたりな雰囲気で始めますが、宴もたけなわになれば、幹事の仕事です。
部下からの注目が集まると同時に、拍手されます。
上司としては、大喜びするはずです。
部下がお金を出し合って買ったプレゼントを贈りましょう。
上司は大喜びするに違いありません。
その瞬間、宴会が誕生日会になります。
上司は、はっと気がつくのです。
たまたま自分の誕生日に宴会の日程がかぶったのではなく、実は意図的であったことに。
上司は、宴会という名の誕生日会を主催した幹事を、いつも以上に高く評価するでしょう。
翌日から、あなたを見る目が変わるに違いありません。
【その20】
そう言われれば、お決まりのパターンがあります。
多くの場合、仲のいい人同士が固まって座る傾向があるのです。
やはり普段から親しみのある人同士のほうが、居心地がいいのでしょう。
男性は男性で固まりやすく、女性は女性で固まりやすい傾向があります。
全体的に見ると、とても偏りができてしまうのです。
宴会は、交流会でもあります。
普段と変わらない人間関係で固まるのでは、交流会の意味がありません。
しかし、幹事が適当に席順を決めれば「嫌だ」と反発したり「変更したい」とわがままを言ったりする人も出てくるでしょう。
いい方法があります。
くじ引きで、席順を決めるのです。
あらかじめ、座席に番号を振っておきます。
会場に来た人からくじを引いて、引いたくじに書かれている番号の席に座ってもらうようにします。
完全に無作為であるため、いい具合にばらけた状態になります。
普段話をしない人同士が隣り合わせになることもありますし、自分が引いたくじですから文句も出にくいメリットもあります。
ただし、社長や上司など目上の人は上座のほうが好ましいので、くじ引きではなく、あらかじめ決めておくほうがいいでしょう。
宴会を、より有意義な交流会にするための工夫として、取り入れてみてはいかがでしょうか。
【その21】
幹事をするのなら、イベントをひとつつくっておくといいでしょう。
イベントにはさまざまあります。
何かしら飲む以外のイベントがあると、さらに盛り上がります。
ダーツ、カラオケ、かくし芸や一発芸などがポピュラーですね。
しかし、イベントにも要注意です。
ダーツ大会でもいいのですが、得手不得手があります。
カラオケもいいですが、歌うのが苦手と言う人や風邪で喉を痛めている人は参加できません。
かくし芸や一発芸などは、恥ずかしくて嫌がる人もいるでしょう。
ゲームとはいえ、幹事を悩ませる問題です。
さあ、こんなとき、あらゆる人が楽しめる万能ゲームがあります。
もうおわかりですね。
やはり「ビンゴゲーム」です。
ビンゴゲームは、宴会で最も定番のゲームと言っていいでしょう。
準備も手間も、大してかかりません。
商品と紙だけです。
ルールもシンプルです。
中央のます目は除いた縦横各5列、24ます目に異なる数字を記入した紙を参加者に渡します。
ボールや矢などで数字を適当に選び、その数字がカードにあれば、印をつけます。
最終的に、縦・横・斜めのいずれかの1列を早くそろえた者が勝ち、商品を受け取るゲームです。
年齢に関係なく、男性でも女性でも楽しめます。
まったくの運動おんちでも大丈夫。
実力は関係なく、実際のところ、単なる運の勝負です。
しかし、これが意外と盛り上がるのです。
大抵ビンゴゲームと言えば、みんなは「またか」という顔をしますが、いざやり始めると、目の色を変えます。
定番すぎるゲームではありますが、幹事初心者であれば、1番無難なイベントなのです。
【その22】
幹事なら、部屋のどの座席に座りますか。
一般的に幹事はまとめ役ですから、上座に座ってもいいのではないかと思います。
司会をする都合、上座のほうがふさわしい気がします。
しかし幹事をするのなら、上座はあまりおすすめしません。
幹事としての仕事がしにくいからです。
幹事をするなら、おすすめのポジションがあります。
入り口付近です。
入り口付近といえば、最も下座にあたりますね。
新入社員など、立場の低い人たちが座るポジションです。
場をまとめる幹事の意外なポジションです。
しかし幹事にとって、これほど便利なポジションはありません。
入り口付近にいれば、灯台のように部屋全体を見渡すことができるようになります。
料理が行き届いていない人。
体調が悪そうな人。
ひとりでたたずんでいる人。
全体が見渡せ、人の状況を確認しやすいポジションです。
幹事は料理を注文したり、料理を受けたりすることもよくあります。
入り口付近に座っていれば、裏方として店員とのやり取りがスムーズになるのです。
幹事が座る位置は、入り口付近が定番のポジションです。
迷うことなく部屋の入り口付近に座りましょう。
幹事らしい仕事がしやすくなります。
店員さんになりきる気持ちになれば、入り口付近が1番です。
入り口付近は、幹事にとっての上座なのです。
【その23】
宴会で追加注文をするのなら、本人が直接店員に注文するのがルールです。
いちいち幹事を経由して注文していると、幹事はパンクしてしまうからです。
普通に考えれば、メンバーはそのくらいの配慮をしてもいいでしょう。
ところがです。
実際は、幹事に注文をお願いされることがよくあります。
盛り上がって話をしているときに、わざわざ店員に声を掛けるのが面倒なので、店員ではなく幹事が呼ばれます。
また、上司から注文をお願いされると「自分で店員に言って注文してください」とも言いづらい。
結局のところ、幹事が店員の代わりなり、注文を一手に引き受けることが多々あるのです。
さあ、それからが大変です。
多くの人の注文を一度に受けると、頭がパンクします。
幹事もお酒を多少飲むわけですから、ふらふらしていれば記憶もあいまいになります。
しかも注文を間違えると「注文していない。誰が払うんだ」という会計のトラブルになりやすい。
トラブルの責任も、幹事に跳ね返ってくるのです。
踏んだり蹴ったりです。
そこで幹事は、必ず持って行きたい小道具が2つあります。
メモ用紙とボールペンです。
胸ポケットにメモ帳とボールペンを入れておきましょう。
さまざまな人からの注文を一手に引き受けることになれば、頭で覚えず、メモ用紙にメモすればいいのです。
どんなに記憶力の悪い幹事でも、大丈夫です。
使わなければ使わないでもいいのです。
念のため、準備しておくと安心感があります。
【その24】
幹事を任されれば、どう思うかが大切です。
仕事と同じです。
「仕事が嫌だ。面倒だ。逃げたい」と思うと、仕事の質は自然と下がっていくものです。
体が重くなりますし、ろくな結果が出ません。
しかし、仕事を楽しもうと前向きになれば、自然と積極的になり、疲れも感じにくくなります。
楽しんでやるからこそ夢中になって打ち込むことができます。
結果として、質の高い仕事ができます。
幹事も同じです。
「嫌だ。面倒だ。逃げたい」と思うほど、重荷はさらに重くなります。
精神的に疲れやすくなり、幹事の仕事も失敗しやすくなります。
大切なことは、まず幹事という仕事を楽しむことです。
上司から頼まれたら、仕事の依頼だと思うのです。
店選びを楽しむ。
司会を楽しむ。
企画や準備をすべて楽しむ気持ちでいきましょう。
積極的になっていると、最も疲れやストレスを感じにくくなります。
幹事を楽しむ気持ちがあれば、企画や準備も、おもしろくなるのです。
【その25】
幹事は店が決まり、参加人数がわかれば、おおむね予算がわかります。
参加者からお金を集めて、費用を店に支払う。
請求された金額をそのまま支払おうとしますが、要注意です。
自分の財布から支払うわけではないので、節約に対する意識が低くなりやすいところです。
参加者から集めたお金だから、難しく考えなくてもいいかと思うのは、よくありません。
上司やまわりの人たちから、コストに対する意識が低いと思われるからです。
少しでもコストに対する意識を持ちましょう。
頭をひねり、少しでもコストを下げるのが、幹事の仕事です。
例えば、幹事が店を選ぶときには、クーポン券が使えないか考えてみましょう。
居酒屋の情報誌などには、クーポン券がついているものもあります。
大人数で予約をするときに、団体割引ができないか交渉してみましょう。
団体割引の情報が、ウェブサイト上に載っていなくても、店長と直接交渉をすれば、応じてくれることもあります。
何らかの手段で減額ができたのなら、きちんと上司にも報告しましょう。
コスト意識が高い幹事は、やはり上司からも一目置かれるのです。
【その26】
幹事をしていると、大変なことばかりではありません。
いいこともあります。
会計の際、現金ではなく、幹事が所有するクレジットカードによる支払いをおすすめします。
一度に大量のポイントがたまるからです。
宴会の参加人数が多ければ多いほど、会計の際の金額も大きくなります。
クレジットカードで支払えば、相当なポイントがたまるはずです。
大変な幹事が唯一得られる、おいしいごほうびです。
人によっては、このポイントを得たいがために、幹事をしたがる人もいるくらいです。
時に参加者からは、ひんしゅくを買うこともありますが、幹事という大変な仕事を引き受けているのですから、許してくれるでしょう。
ただし、いきなり自分のクレジットカードで支払うとトラブルになることもあるので、念のために上司の許可を得ておきましょう。
【その27】
ある日、平日に宴会の案内が来ました。
平日の宴会は、どうも苦手です。
次の日も仕事があり、支障が出やすいからです。
わたしは基本的に早寝早起きなのですが、夜に宴会があると、どうしても自分のリズムを壊されやすくなります。
リズムは一度崩れると、取り戻すのに時間もかかります。
宴会に行こうよと誘われると、内心「いつまで飲み続けるのだろうか」と不安になります。
飲んでいて盛り上がるほど「終電は大丈夫かな」と不安がよぎります。
長くだらだらと飲み続けるのは、次の日の仕事にも支障が出るでしょう。
しかし、宴会の案内を見て、ほっとしました。
「19時から21時まで」と、終了時間が書いてあるのです。
制限時間があれば、宴会が盛り上がっても、終了時間には必ず終わります。
飲みすぎてしまうことを防ぐ効果があります。
次の日にも仕事がある場合は、二日酔いを防ぐ効果もあります。
もし、あまり宴会の気が進まない人にとっても「2時間だけの我慢だ」と思えます。
宴会も仕事の延長として割り切りやすくなるでしょう。
終了時間が明記されていることで、参加者の負担は、肉体的にも精神的にも軽くなります。
終了時間を設けるなんて、冷たい印象にならないかと心配する必要はありません。
次の日も仕事がある宴会であれば、もはや制限時間を設けるのは常識です。
必ず終了時間をつけるようにしましょう。
もし1次会で物足りなければ、希望者だけが2次会を開けばいいのです。
【その28】
幹事が店の予約をするときの、一般的な流れがあります。
おそらくこうした事務的な流れで予約が終わることでしょう。
別に間違ってはいませんが、あまりに普通すぎます。
8名のテーブルとはいえ、どんな席になるかわかりません。
ただ予約をするのではなく、ひと工夫、凝らしましょう。
断られることを承知で、わがままを言ってみるのです。
テーブルの指定はできないと断られるかもしれませんが、言うだけ言ってみるのです。
悪あがきです。
言うだけならただです。
わずかな可能性にかけてみる。
もしかすると、気の利いた配慮をしてくれるかもしれません。
連日、宴会や飲み会が開かれているような居酒屋であれば、店員は「ここがいいだろう」という席を予約してくれるでしょう。
行き慣れた居酒屋であれば、テーブルを直接指定するのも、いいアイデアです。
少しでも宴会にふさわしいテーブルの予約ができれば、盛り上がりやすくなるでしょう。
幹事が店の予約をするのなら、それくらいのわがままも必要です。
一歩踏み込んだ交渉力は、社会人として、必ず役に立ちます。
断られてもいいので、取りあえず言うだけ言ってみましょう。
【その29】
盛り上がるだけならいいのですが、店の人に迷惑をかけてしまうことがあります。
飲み物をこぼしたり、奇声を発するメンバーがいたりして、まわりに迷惑をかけてしまうなどです。
悪気はなくても、やはり羽目を外しすぎることがあるのも事実です。
もし、店に迷惑をかけてしまったら、逃げるように立ち去るのはよくありません。
幹事は宴会が終わって店から出るとき、店員に謝りましょう。
メンバー全員を代表して謝っておくのです。
たったひと言でもいいので謝っておくと、印象が変わります。
会社の近くで宴会を開くのなら、また同じ店で宴会を開く可能性もあります。
店の人から目をつけられないためにも、謝っておくのです。
たとえ、もう二度と来ることがないお店でも、やはり迷惑をかけたことに対する最低限の謝罪は必要です。
では、店の人に迷惑をかけなければ、無言で店を後にしていいのでしょうか。
いいえ、そうではありません。
迷惑をかけていなければ、お礼を言いましょう。
ひと言でいいのです。
店の人に感謝を伝えれば、とても印象がよくなります。
「お金を払っているのだから騒いで当然だ」と考えるのはよくありません。
騒がせてもらっていると考えることが大切です。
気持ちをきちんと伝えられる幹事になりましょう。
【その30】
宴会は大盛り上がり。
みんな満足して、一斉に帰ろうと店を出ようとする瞬間、幹事は最後に1番大切な仕事が残っています。
やっと宴会が終わろうとする間際こそ、人間は、気を抜いてしまいやすい。
まとめ役だからとはいえ、幹事は1番最初に店を出るのではありません。
幹事は必ず、1番最後に、部屋から出るようにしましょう。
なぜかというと、忘れ物がないことを確かめるためです。
うっかりと忘れ物を残してしまうと、大きなトラブルに発展する可能性があります。
忘れ物なんて本人の自己責任だと思いますが、そう思うのは幹事らしくありません。
会社で宴会をするのなら、たったひとりの忘れ物が、会社全体に影響を及ぼすことがあります。
「個人情報が流出」や「機密情報の漏えい」などのニュースが、世間をにぎわしています。
事故発生にはさまざまな状況がありますが、やはり宴会での忘れ物による流出もあるのです。
帰り際、忘れ物がないか、いすやテーブルまわりを入念に確認です。
テーブルも、上だけでなく、下まで確認しましょう。
そのくらい念入りに確認している姿は、上司から見ても、頼りがいがあるように感じます。
最も油断しがちな帰り際こそ、最も慎重になる瞬間です。
最後の最後まで、油断は禁物なのです。