逃げ癖を直すなら「お金」がポイントです。
お金を節約するのではありません。
お金を払うのです。
逃げ癖があるなら、身銭を切る癖をつけましょう。
もちろん無料が悪いわけではありません。
無料セミナー、無料の学校、無料でもらったチケット。
人から本を譲り受けたり、図書館で本を借りたりすることもあるでしょう。
お金がないときは、できるだけ出費を抑えるのが賢明でしょう。
出費を抑えるために知恵を振り絞ることは、節約精神を養う上で大切です。
しかし、無料ばかり選んでいると、気持ちが緩みやすくなります。
「ただだからサボってもいいよね」
「もらいものだから、雑に扱ってもいいよね」
「無料だから、無理に頑張らなくてもいいよね」
自分に甘える気持ちが生じます。
無料は、経済的な痛みがない代わりに、真剣になりにくいのが難点です。
だからこそ、身銭を切りましょう。
節約精神とは反しますが、逃げ癖を改善するなら「あえてお金を出す」という選択も悪くありません。
身銭を切ると、財布が傷むことになります。
すると気持ちが引き締まって、真剣な気持ちになります。
「せっかくお金を払ったのだから、真面目に取り組もう。最後までやり遂げよう」という気持ちになります。
身銭を切ることで自分を戒める力が強くなる。
逃げることなく、真面目に現実と向き合えるようになります。
つまり「身銭を切った」という経済的な痛みが、逃げ癖の抑止力になるのです。
たとえば、本を読むときです。
図書館で本を借りるのもいいですが、きちんと本の内容を吸収したいなら、身銭を切ることです。
お金を払うと「じっくり読もう。しっかり学ぼう。たっぷり活用しよう」という気持ちになります。
難しい内容であっても、根気が湧いて「何とか理解してやる」という気持ちになるでしょう。
難しい内容でも、逃げることなく、読み切る力が強くなります。
出費を抑えたいなら、古本でもかまいません。
大切なことは「身銭を切った」という事実です。
割引でも半額でも、身銭を切ったことになるため、逃げ癖の抑止に効果があります。
習い事やスポーツジムも、身銭を切るほうが、出席率がよくなります。
「元を取ってやる!」という気持ちがあれば、積極的な気持ちが出て、新しいスキルが身につきやすくなります。
身銭を切ると、怠け心が吹き飛びます。
つらいことがあっても、逃げないで踏ん張れるようになります。
自分にむちを打つことができるので、結果を出しやすくなるのです。
資格や免許の受験費用も、親にお金を出してもらうより、自分の財布から出したほうが逃げなくなります。
身銭を切ると、必死になれます。
「不合格になったらお金が無駄になる」と思えるので、自然と机に向かいたくなります。
「必ず合格する!」という気持ちがあれば、頭の回転がよくなって記憶力も高まります。
結果として、合格率も上がるのです。
節約は大切ですが、時と場合によって、身銭を切る選択も悪くありません。
出費はありますが、意味のある出費です。
自分の財布からお金を出すことで「元を取ろう」「真面目に取り組もう」という気持ちになります。