執筆者:水口貴博

文章がうまくなる30の方法

  • とにかく書いてみるだけでいい。
    書いてさえしまえば、
    書くコツがだんだんわかってくる。
文章がうまくなる30の方法

とにかく書いてみるだけでいい。
書いてさえしまえば、書くコツがだんだんわかってくる。

「どうすれば、うまい文章を書くことができますか」
私はときどき、こんな質問をいただくことがあります。
うまい文章とは大げさですが、私は文章を書くときには、たしかにいくつかの「コツ」を意識して、書いています。

うまい文章を書くために大切なことは「読みやすさ、わかりやすさ、面白さ」。

文章を書くときには、たくさんのことを意識しなくても大丈夫です。
文章を書くときに大切なことは、たった3つだけです。
(1)読みやすさ

まず「結論」から始めることが大切。

読み手にとって、わかりやすい文章は、まず「結論」から始まる文章です。
読んでいて「だから、何が言いたいの?」という文章があります。
そういう文章に限って、結論を後回しにしています。

漢字を使いすぎると、読みにくくなってしまう。
必要以上に漢字を使わないようにしよう。

書き始めのころは「できるだけかっこよく見える文章を書いてやろう」と意気込んでしまいがちです。
それはまず、漢字に現れます。
たくさんの漢字を使ってしまい「どうだ、俺はこんなに漢字を知っているんだぞ。すごいだろ」と、見せつける文章になっています。

聞いてもわかる文章が、うまい文章。

うまい文章というのは、聞いてもわかる文章です。
わかりやすい文章のためには、聞いてもわかる文章にしましょう。
アナウンサーは「約10」と表現するときに「およそ10」と言います。

言い切る文章にしよう。
言い切ることで、読者の心に残る。

文章を書くときには、はっきり言い切ることが大切です。
文の最後を「です。ます」で、終わらせるだけでいいのです。
ときどき、言い切っていない曖昧な状態で終わっている文章を見かけて、残念なときがあります。

しっかりインプットさえしていれば、うまくアウトプットができるようになる。

もしうまく書けなければ、インプットが少ないせいかもしれません。
泣き言を言うだけではうまくなりません。
わがままを言う時間があるなら、積極的にたくさん本を読んだりして、インプットすればいいのです。

「最高の文章」と「最低の文章」から、書くコツを学ぶ。

上手に書くための勉強は、最高の文章と最低の文章の両方から学びましょう。
今の世の中は、昔の有名な文学作品でも、安く手に入るようになりました。
よい文学作品や、上手に書けている文章は、読んでいて勉強になります。

いじりすぎた文章はきれいだけど、面白くない。

人の心にすっと入っていく文章を書くためには、論理的に整理整頓して書くより「気持ちの流れ」で書くことが大切です。
一見、文章を上手に書くときには、文章を整理整頓することが大切であるように思われます。
たしかに整理整頓も大切です。

書き手のこだわりなら、文法なんて気にしなくていい。

うまく文章を書くときには、文法をあまり考えすぎないようにしましょう。
文法を考えすぎては、何も書けなくなります。
むしろ文法より、読みやすさのほうが、よほど大切です。

感嘆符を使いすぎると、気持ちや強調が、半減する。

ときどきを、感嘆符をたくさん使った文章を見かけることがあります。
「とっても嬉しかった!!!」「ありがとうございます!!!」などです。
どきっとした人は、要注意です。

言葉は、言い切らないと、伝わらない。

ある日、私は駅のホームで電車を待っているときのことです。
駅に貼っているポスターのキャッチフレーズに、目がとまりました。
「今日の私は、いつもと違う私」

元気になる文章を書くには「すればいい」という表現を使う。

私はよく読者から「元気づけられました」というメールをいただくことがあります。
文章を書くときに、ただ淡々とした文章は書きたくないです。
それより、読んでいて元気になってくる文章が書きたいのです。

説得力のある文章を書くには、自分が経験したエピソードを入れるだけでいい。

説得力のある文章を書くコツは、自分の経験したエピソードを入れることです。
説得力のある文章は、必ずといっていいほど著者本人の体験が盛り込まれています。
体験が盛り込まれているから、説得力があるのです。

長い文章を書いては、読んでもらえなくなる。

読者に最後まで集中力を持って読んでほしいなら、短く書きましょう。
短く書かないと、読者は疲れます。
本屋で本を開くと、ページいっぱいに書かれた本があります。

書くときに大切なことは「書く技術」より「観察力」。

作家に必要な能力は「書く技術」より「観察力」です。
書く技術は、教えてもらったり、真似をしたりすれば、簡単に習得できます。
上達に早い遅いの違いがあっても、時間さえあれば、何とかなるものです。

文章で一番力を入れるべきは、タイトルだ。

タイトルで、勝負が決まります。
タイトルにどれだけ力を入れているかで、文章の評価までも決まってきます。
本屋で並べられている本を目の前にして、まず手に取るのは、自分が気になったタイトルの本です。

「一万二千三百四十五」より「12345」のほうが、読みやすい。

読者には、できるだけ読みやすい文章が喜ばれます。
そのために、ささいなところですが、漢数字よりアラビア数字のほうが、読みやすいです。
たとえば「一万二千三百四十五」というふうに漢数字で書くと、読みづらくなります。

「箇条書き」は、これからのスピードの時代に合った書き方だ。

読者にわかりやすく書くためには「箇条書き」を使います。
箇条書きとは、事柄を箇条に分けて、シンプルに書き並べることです。
今までの本は、段落ごとに改行する書き方でした。

大きい字であるほど、読みやすい。

字は、大きければ大きいほど、読みやすくなります。
普通、マイクロソフトのWordで作成する文字の標準は、10.5ポイントの大きさです。
プレゼンや企画書を、小さい字で書くと、読みにくい文章に仕上がります。

「その、あの」を使いすぎると、読者が混乱する。

文章の繰り返しを防ぐために「その、あの」と使うことがあります。
「そのとき、その意味、あの言葉、あの感覚」などといった使い方です。
たしかに文章の繰り返しを防いで、楽な表現です。

同じ表現を使いすぎると、読者が飽きてしまう。

文章を書くときには、同じ表現を繰り返しすぎないように気をつけましょう。
文章をたくさん書くうちに、知らない間に同じ表現をたくさん使ってしまうことがあります。
もし、何かの意図があって繰り返しているなら、かまいません。

すべてを語らないことで、すべてを語ることができる。

文章を書き始める前、どう書けばいいのかわからないときがあります。
しかし、書き始めると、不思議な現象が起こります。
一転して、次から次へと書くことが思い浮かんでくるのです。

わざと面白いところで書き終えて、読み手の興味をかき立てる。

切りのいいところで話を終えるのが、上手な文章の終わり方であるように思えます。
たしかに切りのいいところで終わるほうが、きれいに仕上がった文章が出来上がります。
読後感もすっきりするに違いありません。

成功談は面白い。
失敗談はもっと面白い。

面白い文章を書くために、読者が喜ぶとっておきのネタがあります。
「失敗談」です。
失敗談は、つまらないし、ためにならないと思われがちですが、とんでもないです。

失敗からい上がってきたエピソードに、人は感動する。

人の心を動かすエピソードとは、どのようなエピソードなのでしょうか。
人の心を動かすエピソードとは「失敗から這い上がってきたエピソード」です。
失敗から、這い上がってくるところに、人の強さを感じます。

クレームは、よい文章を書くための貴重な意見。

よい文章を書くためには、積極的に人に読んでもらい、意見を聞いてみましょう。
「日記」のような、自分だけの文章なら、自分中心に書いてもかまいません。
しかし、一般的な文章は、人に読まれるのが当たり前です。

余白を大切にすると、文章の質が上がる。
余白が、1文1文の価値を上げる。

余白は、できるだけ大切にしましょう。
余白がなくて読みにくいことがあっても、余白があって読みにくいということはありません。
なにより、余白があることで、読み手に1文1文の価値を、印象づけることができます。

文章力をつけるには、書くことを「習慣」にすればいい。

書くのが上手な人は、書くことが習慣になっています。
有名な『アンネの日記』の著者、アンネ・フランクは、書くことが習慣になっていました。
ナチスに捕まるのが嫌で、家族と共に、ある家の屋根裏部屋に身を潜めます。

面白いお笑いコンビと、そうでないコンビの違いとは。

お笑い番組を見ていると、両極端の自分に気づきます。
ついさっきまで大笑いしている自分がいれば、白けている自分がいます。
つまり、面白いなと思うコンビもあれば、全然面白くないと思うコンビもあるということです。

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