執筆者:水口貴博

参考書の賢い選び方と使い方

15

なんとなく意味がわかる単語こそ、実は注意が必要。

なんとなく意味がわかる単語こそ、実は注意が必要。 | 参考書の賢い選び方と使い方

文章は読んでいると、ときどき未知の単語に遭遇します。

高校生くらいのレベルになると、教科書の解説の中でさえ、それなりに難しい単語が登場します。

「右翼の人たちが、国会審議での鍵を握る」

「アパレル業界の人には、喜ばしい状況だ」

「清廉潔白の事実を証明したい」

「豊臣秀吉の行った検地をなんというか」

「化学反応に伴って中和熱が発生する」

さて、この文章に登場した「右翼」「アパレル」「清廉潔白」「検知」「中和熱」の意味を、はきちんと説明できるでしょうか。

完全に意味がわからない単語なら、まだ救いです。

まったく意味がわからなければ、調べようと思います。

辞書などを使って調べれば、単語の意味はきちんとわかります。

問題なのは「文脈からなんとなく推測できる単語」です。

まったくわからないわけではありません。

とはいえ、はっきり意味が説明できるほど、理解しているわけでもありません。

文脈の前後から意味がなんとなく理解できてしまい、納得することがあります。

しかも解説を読むと「これくらい知っていて当然だよね」と言わんばかりで、注釈もなく突然登場します。

余計に他人に聞くのは恥ずかしく思い、そのまま流しがちになります。

ここを見落としやすいです。

もちろん「なんとなく」で理解していますから、誤解した意味で理解しているかもしれません。

そういうときに、間違って理解していることを、なかなか本人は気づけません。

間違っていることでも、正しい内容として覚えます。

笑えるようで笑えない話です。

こういう言葉をなんとなくで理解していると、いくら参考書が良書であろうと、思わぬところでつまずきます。

理解が浅いままだったり、場合によっては誤った内容で理解してしまったりということさえあります。

「わからないようでなんとなくわかる単語」は、曖昧のままにせず、確実に意味を確認してから押さえていきましょう。

意味が曖昧なら、勉強の足を止めて、きちんと調べます。

辞書やインターネットなどを使えば、多くの時間はかからないはずです。

紙の辞書が重くて持ち運びが不便なら、電子辞書を1つ買っておくと便利です。

そこにお金を投資するのは、十分な価値があります。

参考書の賢い選び方と使い方(15)
  • 曖昧な言葉をそのままにしておかないようにする。
教科書が主役。
参考書は脇役。

参考書の賢い選び方と使い方

  1. わかりやすい参考書は、優れた教師に匹敵する。
  2. 参考書があれば、授業を受ける時間と場所が自由になる。
  3. 参考書を選ぶときに必ず押さえておきたい、2つのポイント。
  4. ロングセラーは、おおむね当たりと考えていい。
  5. 本のカバーは、集中力を奪う。
  6. 本当に集中すれば、周りの様子は気にならなくなる。
  7. 参考書の浮気をしない人が、受験で合格を勝ち取る。
  8. 入門書レベルは、易しいものを選ぼう。
  9. 易しい入門書から始める真の理由とは、潜在意識をプラスに変えるため。
  10. 理解が難しい感情や雰囲気は、漫画を活用すればいい。
  11. 参考書に不明点があれば、買い換えるのではなく、わかる人に聞く。
  12. 本当に使える参考書は、2冊買ってもいい。
  13. 解説のない問題集には、落とし穴がある。
  14. 参考書をきれいに使っているうちは、まだ本当に生かしきれていない。
  15. なんとなく意味がわかる単語こそ、実は注意が必要。
  16. 教科書が主役。
    参考書は脇役。
  17. 理解できない原因は、あなたにあるのではなく、説明する側にある。
  18. 自分が「重要だ」と感じる部分は、必ずしも重要とは限らない。
  19. コピーをして抜き出せば、よく覚えられる。
  20. 試験範囲を網羅した長期用の参考書。
    理解を重視した短期用の参考書。
  21. 受験は競争だ。
    電子辞書でスピードに差をつけろ。
  22. 分量の多すぎる参考書は、挫折しやすくなる。
  23. 志望校に合格した人が使っていた参考書を使う。
  24. インターネット書店の書評を最大限に活用せよ。
  25. 参考書選びに失敗するのも、勉強の1つ。
  26. ちょっと難しいと感じるくらいがちょうどいい。
  27. 頭のいい人が合格するのではなく、精神的に強い人が合格する。
  28. 参考書の著者は、説明のプロ。
    上手な言葉を借りて、ほかの人に説明してみる。
  29. 向上心のない人と距離を置く。
    向上心のある人と深く付き合う。
  30. 「著者に対する信頼関係」ができれば、参考書への信頼も強くなる。

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