リーダーがよく陥る勘違いを1つ紹介します。
仕事における失敗は「人に問題があると思われる」という誤解です。
・ぼんやりしていたから、間違えた
「社内のミスを減らす」
「間違いをなくす」
「不注意を防止する」
ミスをしないための最初のポイントは「ダブルチェック」というシステムです。
失敗を良くする人は、自分一人だけで仕事をこなしがちです。
たしかに1人ですれば、人の節約になり、素早く仕事ができることでしょう。
ダブルチェックを行うと、仕事のミスは激減します。
これは理想的な話です。
すべてに行えればいいですが、時間を優先する仕事では、なかなかダブルチェックを導入することは難しいものです。
私はリーダーをしているとき、部下に対して面白い現象を目の当たりにしたことがあります。
実際にあった例を紹介します。
ある日、お願いしたい仕事があり、部下の1人に「時間があるときでいいよ」という指示でお願いしました。
間違いやミスの多い組織では、指示が口頭レベルで行われています。
「口で述べる指示」ということです。
口で述べた言葉は目に見えません。
仕切りを設けてデスク同士を区切っているところがあります。
いわゆるパーティションというものです。
職場により、あるところもあれば、ないところもあるようです。
ミスの少ない組織、力のある組織は「透明」であることが特徴です。
「オープン」であり「情報の共有」ができています。
オープンだからこそ、お互いの仕事の進み具合や状況を知ることができ、仕事の向上へとつながります。
「なぜ朝礼を毎朝するのか」
このことについて、深く考えたことがありますか。
「単純に、偉い人が社員に難しい話をするだけだろう」と簡単に考えていませんか。
「水口君、この仕事、君に任せた」
ある日、突然、上司から大きな仕事を任されたことがありました。
小さな仕事ならまだしも、大きな仕事であり「なぜこんな大きな仕事を私に?」と困惑したことを覚えています。
気の進まない社員にも、目標シートをつくってもらうことをおすすめします。
目標シートは、目標のない社員に、目標を持たせる方法です。
多少強引な方法ではありますが、確かな効果があることも事実です。
親と子の関係は、上司と部下の関係に似ています。
子は親の真似をするように、部下も上司の真似をしようとします。
子どもは、親がしていることが正しいと信じます。
仕事がつまらないのは、仕事そのものの問題ではありません。
受け止め方の問題です。
変えるべきは、仕事ではなく、受け止め方です。
倒産する会社には、必要のない資料がたくさんあるという共通点があるそうです。
資料を1つ探すためにも、いらない資料がたくさんあり、探すだけで時間とエネルギーを使ってしまうからです。
本来、行うべき仕事をする時間とエネルギーを「探す」という行為だけで使い果たしてしまいます。
ダメな組織には、ある共通点があります。
会議を頻繁に開いている、という共通点です。
ミスの多い組織ほど、会議を毎日しています。
人と対立する、本当の原因は何でしょうか。
価値観です。
価値観とは、善悪や善しあしなどを判断するとき、その根幹となる物事の見方です。
「残業」と聞いて、どのような印象を持ちますか。
私が社会人になる前は、残業をしていると、一生懸命にたくさんの仕事をしているような印象がありました。
残業をするくらいですから、それだけ仕事が熱くなっているのかと思っていました。
旧約聖書のはじめのページには「天地創造」というお話から始まります。
神様が、光と闇をつくり、この世界をつくり、海と陸と空をつくり、動物たちをつくり、男と女をつくります。
6日間続けてこの世を作った後、7日目にはさすがの神様も疲れてしまい「休んだ」というお話があります。
休日は、体力補給の時間だけではありません。
精神力補給の時間です。
心の緊張をほぐして、心身のバランスを整える時間にあたります。
勝つ組織では、勝負所の仕事をいつも朝にしています。
仕事中なら、いつでもいいという単純な話ではなく、人の疲れ方を理解したスケジュールです。
朝は睡眠の後なので、思考がすっきりしている時間帯です。
私の実体験から、面白いお話を紹介させてください。
あまり大きな声ではいえませんが、これはきっとあなたのためになるお話になるはずです。
「ミスをすると怒る上司のいる職場ほど、ミスが多くなる」という不思議なお話です。
失敗しても許してくれるリーダーがいれば、必ず部下は成長します。
ミスに対して寛容なリーダーには、ミスも報告しやすくなり、改善もしやすくなるからです。
社内への情報展開もしやすくなります。
力強い組織づくりには、チームワークが大切です。
チームワークには、人との結束が重要です。
人との結束には、お互いに助け合うことが必要です。
「いちばん線、よし!」
「線路、よし!」
「信号、よし!」
自分の机の上に、物が置いてあると、やはり気になります。
「何だろう」と気になりますよね。
自分の机の上ですから、毎日、目にするところです。
勝つ組織には、長年の経験者が最低1人は必要です。
長く職場に携わっている人を1人は置いておくと、組織のためになります。
「予言者」になってくれるからです。
仕事における女性の役割は、重要です。
人と人とのコミュニケーションの潤滑油になり、仕事を円滑に進めるための役割を果たします。
また女性には「治癒」という不思議な力があります。
一般の会社では、新人に掃除をさせることでしょう。
たしかに一般的に掃除は、新人の仕事になる場合が多く見られます。
しかし、新人だけに仕事をやらせると、上司と部下の接点が少なくなります。
お化け屋敷では、必ず部屋が真っ暗です。
なぜお化け屋敷が暗いのかというと、心まで暗くさせてしまうからです。
心を暗くさせて、恐怖をかき立てる効果があります。
10人いれば、10とおりの個性があります。
長所や短所も、人それぞれ、異なります。
身長の高い人は、怖いと言われますが、かっこいいとも言われます。
リーダーがよく陥る勘違いを1つ紹介します。
仕事における失敗は「人に問題があると思われる」という誤解です。
どれも、失敗をした本人に問題がありそうなことですね。
リーダーは、こう注意することでしょう。
「しっかりしろ!」
「もっと真剣にやってくれ!」
しかし、一向に状態は改善されず、あいかわらず失敗が続くことになります。
私は、こうしたパターンを数多く見てきました。
ほとんどの人は、問題はいつも人にあると思っています。
しかし、そうではないのです。
本当の問題は、そういうふうにさせるシステムに問題があります。
私はこれまでリーダー業をしてきた経験から、このパターンがほとんどに当てはまることを断言できます。
ぼんやりしてしまうのは、そうさせる環境がいけないのです。
うっかりして見落としてしまうこと、ささいなミスをしてしまうこと、仕事中にほかのことを考えてしまうこと。
どれもそういうことをさせるシステムに問題があります。
システムを改善させれば、環境や雰囲気、気持ちや意識まで変わり、人まで変わってしまいます。
私が実際にシステムを変更すると、それまでよく失敗していた人の失敗率が大幅に改善されました。
人が変わったのではないかというほど、失敗が減りました。
改善ポイントは「人」ではなく「システム」です。
リーダーが目を向けるべき改善は、人よりシステムなのです。
「社内のミスを減らす」
「間違いをなくす」
「不注意を防止する」
こうした基本的なことは、みんな、頭ではわかっています。
しかし、人間ですから、やはり不注意によるうっかりもあります。
不注意を改善させるには、まず「人」より「システム」に注目です。
人の改善には、時間もお金もかかり、非現実的だからです。
場合によっては、人を変えようとする会社は、社員から反発が生まれることでしょう。
社員みんな、頭ではわかっているが、できないから困っているのです。
人間ですから、機械のような動きはできません。
「もっと細かいところまでチェックしろ。間違いをなくせ」と言われても、極端な話「性格を変えろ」と言っていることと同じです。
あなたが「今すぐ性格を変えなさい」と言われても現実的でないように、仕事も、人を変えようとする対策は現実的ではないのです。
社内の体質を変えるためには、人を変えるのではありません。
時間もお金も、あまりにかかりすぎて、現実的ではないからです。
では、どうすればいいのかというと、システムを変えるのです。
やり方、方法というシステムを変えて、間違えを起こしにくい方法を導入します。
これは大変即効性があり、お金もかからないものがほとんどです。
人を変えるためには時間がかかりますが、システムを変えることに時間はかかりません。
会社のトップが社内改善のためにまず手をつけるところは、人よりシステムなのです。
ミスをしないための最初のポイントは「ダブルチェック」というシステムです。
失敗を良くする人は、自分一人だけで仕事をこなしがちです。
たしかに1人ですれば、人の節約になり、素早く仕事ができることでしょう。
しかし、その先には定番の落とし穴が待っています。
人が足りないから、1人で仕事をする。
↓
1人で仕事をするから、ミスや見落としが多くなる。
↓
修正・訂正・やり直しのために、余計に時間がかかる。
1人で仕事をしても、ミスが多くなり、時間をとられることになるのです。
こんなことになるなら、最初から「ダブルチェック」というシステムを導入することです。
時間がかかるように思えますが、トータルで見ると、時間節約になります。
1人だけで仕事をしないで、ダブルでチェックするという体勢をつくっておけば、仕事の質が上がります。
2人の知識や技術を共有すれば、難しいこともできるようになるでしょう。
自分がうっかり見落としたところも、もう1人が見つけてくれることでしょう。
ダブルでチェックをするだけで、ミスがぐっと減るのです。
ダブルチェックを行うと、仕事のミスは激減します。
これは理想的な話です。
すべてに行えればいいですが、時間を優先する仕事では、なかなかダブルチェックを導入することは難しいものです。
大きく分けて、仕事には2種類あります。
絶対に間違えてはいけない仕事は、ダブルチェックが必要です。
たとえば、手術です。
人命に関わる手術では、ダブルチェックを導入しなければなりません。
1つのミスが、人の命を奪いかねません。
間違えてからでは、取り返しがつかないことであり、絶対にミスは許されません。
しかし、また一方で「間違えてもやり直しができる仕事」があります。
「メールを書くこと」は、その代表例です。
間違えてメールを送っても、あとから修正ができます。
メールの内容に誤字脱字があっても、たいていの場合、相手がうまく解釈してくれます。
もちろん間違えないのがいちばんですが、間違えたとしても、人命が関わるわけではありません。
以上の話から、あらためてまとめます。
このように仕事を、大きく2種類に分けて対応します。
ダブルチェックには時間がかかりますから、時間をつくるために、間違えても問題ない仕事はスピード重視で処理をします。
仕事に緩急をつけましょう。
間違えてもいい仕事は「間違えたらそのとき直せばいい」と考えて、とにかくスピードを持って終わらせます。
余った時間に、本当に間違えてはいけない仕事に時間を回すのです。
「間違えてはいけない仕事」と「間違えてもいい仕事」に大きく分けて、仕事の効率化を図りましょう。
私はリーダーをしているとき、部下に対して面白い現象を目の当たりにしたことがあります。
実際にあった例を紹介します。
ある日、お願いしたい仕事があり、部下の1人に「時間があるときでいいよ」という指示でお願いしました。
特に急いでいる仕事ではないので「時間があるとき」という抽象的な指示をしました。
すると、いつまで経っても仕事をしてくれないのです。
「仕事できた?」と聞くと「時間がありません」と答えます。
「いつ、できそう?」と聞いても「わかりません」と答えます。
人間の脳内で「時間があるとき」という言葉は「暇なとき」というふうに変換されているようです。
まったくもって人間の脳は、惰性へと傾くようにできているものです。
そこで私は、指示の内容を変更しました。
「12月17日の15時までに仕上げてほしい」という具体的な締め切りを与えました。
すると、だらだらしていた部下が、突然、人が変わったかのように一生懸命動き始めたのです。
さっきまで「時間がありません」と言い訳していた部下が、懸命に「なんとかして時間をつくろう」と試行錯誤をし始めるのです。
「最初からそういう努力をしてくれよ」と思いますが、指示の1つで人間の動きがこれほど変わるのかと実感した出来事でした。
本当に人間は不思議なものです。
締め切りがあるかないかは、人間の行動を大きく変えさせてしまいます。
期限があると、必死になって頭を使い、知恵を絞り、一生懸命になり、底力を発揮します。
デッドラインがあるだけで、人間は活性化されます。
締め切りは、ないよりあったほうがいい。
組織をまとめる人間は、常に「締め切りを設ける癖」をつけましょう。
締め切りの必要のない仕事でも「わざと」締め切りをつくるのです。
間違いやミスの多い組織では、指示が口頭レベルで行われています。
「口で述べる指示」ということです。
口で述べた言葉は目に見えません。
口頭だけの指示は、見ることも触れることもできないので、安易な扱いをされやすい傾向があります。
いつの間にか忘れていたり、誤解をしたりするものです。
また口頭だけの指示は、聞き逃したり聞き間違えたりすることがあります。
きちんと聞き取ったつもりでも、本人が聞き間違いに気づかなければ、誤った内容で仕事を進めてしまいます。
口頭レベルでは「言った」「言ってない」でけんかになります。
はっきり声が聞き取れず、相手に聞き直すことが増えるでしょう。
相手の声が小さかったり周りがうるさかったりするときにはよくあることです。
何度も聞き直すことになると、ちょっとしたことではありますが、それだけ相手に負担をかけることになります。
相手から「人の話を真剣に聞いていない」と、不本意な誤解を招く可能性もゼロではありません。
うっかり忘れた人間に問題があるのではありません。
人間は、そもそもうっかり忘れるようにできています。
口頭だけで指示を伝えることに問題があるのです。
間違いを減らすためにはどうするか。
指示をする際は、口頭に加えて、紙に書いて渡すようにしましょう。
声と文字で指示すれば、目と耳の両方ではっきり確認できます。
口頭による指示とは違って、聞き間違えたり聞き取れなかったりすることはありません。
紙に書けば、確実に指示内容を伝達できます。
小さな指示なら、小さなメモでいいでしょう。
わざわざプリンターで打ち出す必要はありません。
付箋やメモ用紙に手書きで書いて渡すようにすれば十分です。
大きな指示なら、A4サイズの指示書が有効です。
説明が長くなったり内容が複雑だったりするなら、指示書という形にまとめ、印刷物にして渡すといいでしょう。
紙を手渡す際は、小さなメモにせよA4サイズの指示書にせよ、直接相手の前まで行って手渡すようにしましょう。
「よろしくお願いします」という一言を添えて手渡せば、配慮が伝わって仕事が円滑に進むはずです。
文字化・文書化の手間暇がかかります。
面倒くさいと感じることもあるでしょう。
「いちいちそこまでしなくてもいいだろう」と思うこともあるかもしれません。
しかし、間違いを防ぐ効果は抜群です。
確実に間違いを防ぐなら、やって損はありません。
仕事の指示を「口頭だけの指示」から「口頭と文書の両方の指示」という方法に変えれば、組織は活性化していくのです。
仕切りを設けてデスク同士を区切っているところがあります。
いわゆるパーティションというものです。
職場により、あるところもあれば、ないところもあるようです。
お互いの仕事に集中するためや邪魔をされないために、仕切り(パーティション)をつくっているようです。
しかし、組織を活性化するためには、仕切りは不要です。
「仕切りがあると仕事に集中できる」というのは、単なるきれい事です。
そもそも、楽をしたがるようにできている人間は、仕切りがあればほとんどの場合、仕事をサボる方向へと傾いてしまいます。
真面目に仕事をする時間より、サボる時間のほうが増えます。
お互いの顔や仕事ぶりが見えないから、つい楽な方向に向かおうとするのが人間です。
だらだらした組織では、仕切りがあります。
仕切りがあるから、だらけてしまうのです。
人が悪いのではなく、仕切りが悪いのです。
仕切りをなくしてしまいましょう。
なくした瞬間から、お互いが丸見えになり、サボりたくてもサボれなくなります。
仕切りがなければ、お互い同士が監視し合えます。
話しかけやすくなり、時間の短縮にもつながります。
仕切りを外した瞬間から、組織は活性化されるのです。
ミスの少ない組織、力のある組織は「透明」であることが特徴です。
「オープン」であり「情報の共有」ができています。
オープンだからこそ、お互いの仕事の進み具合や状況を知ることができ、仕事の向上へとつながります。
組織が大きければ大きいほど、情報の共有は必須です。
情報を共有しないと、仕事も増え、やりとりが複雑になり、誤解も生まれやすくなります。
誰でも確認できるという情報共有は、勝つ組織には必須のシステムです。
私の職場では、誰でもほかの人の作業を確認できる情報共有システムを徹底しています。
すべての仕事をある1つの場所にまとめて、一元管理しています。
Aさんの仕事をBさんが確認できるし、Bさんの仕事をCさんが確かめることができます。
お互いの仕事の状況を見て、お手伝いをしたり、危険を予知できるようになったり、アドバイスもしやすくなります。
助け合える環境づくりは、情報の共有がポイントなのです。
「なぜ朝礼を毎朝するのか」
このことについて、深く考えたことがありますか。
「単純に、偉い人が社員に難しい話をするだけだろう」と簡単に考えていませんか。
朝礼の効果というのは、実は意外に大きいのです。
朝礼をする職場としない職場では、社員の意識に大きな差ができます。
職場の最も地位の高い人が、意識していること、目標や改善を朝礼で社員全員に対して口にします。
たったそれだけのことじゃないかと思うかもしれませんが、朝礼をすることで会社のトップと社員との意識が一致するのです。
上司の話を、社員が直接見聞きすることで、上の人が考えていることや思っていることが、ダイレクトに社員へと伝わります。
社員は上司の話を聞いて「こうすればいいのだな」「上司はこういうことを思っているのか」と、心を1つにできます。
それを毎朝繰り返していると、たくさんの社員がいても、必ず意識が合ってくるのです。
朝いちばんから、上司と意識を合わせて仕事に向かうと、質が変わってきます。
朝礼は、いわば「意識合わせ」です。
上司と部下との意識を合わせる大切な時間です。
もし朝礼を面倒と省いてしまうと、時間の短縮にはなっても、意識がばらばらになるため、仕事がうまく回らなくなります。
意識が低くなり、単純なミスが増えます。
あなたの職場は、朝礼をする職場ですか。
それとも、しない職場ですか。
仕事のミスを防止するためには、朝礼をすることをおすすめします。
直接関係はなくても、間接的に関係があるのです。
「水口君、この仕事、君に任せた」
ある日、突然、上司から大きな仕事を任されたことがありました。
小さな仕事ならまだしも、大きな仕事であり「なぜこんな大きな仕事を私に?」と困惑したことを覚えています。
しかし、それからというもの、私は必死になって仕事をするようになりました。
自分はこれほど集中力があるのかと驚いてしまうほど、自然とやる気や集中力が出てくるのです。
自分の仕事の出来具合に、仕事の成功と失敗がかかっているのですから、責任を感じずにはいられません。
一生懸命にならざるを得ません。
これは、頭では理解できることではありません。
実際に体験しないと、この不思議な感覚は味わえません。
大きな責任を感じると、人間はぐんぐん成長します。
意識が高くなるからです。
「子を産むと人は変わる」と言いますが、子どもを育てるという責任を背負うからです。
責任というストレスが適度にあるほうが、人間は強くなります。
上司は私の成長を思って、あえて大きな仕事を任せてくれたのでした。
私がそうして成長してきたように、今、成長してもらいたい部下には、あえて大きな仕事を任せるようになりました。
もちろん大きなリスクがあります。
「全部任せた」とお願いをして、見ていないふりをしますが、一応ばれないように見ています。
そうした教育が、部下のためになり、短時間で大きく成長できます。
責任の重い仕事は、それだけ成長のチャンスにもなります。
気の進まない社員にも、目標シートをつくってもらうことをおすすめします。
目標シートは、目標のない社員に、目標を持たせる方法です。
多少強引な方法ではありますが、確かな効果があることも事実です。
目標シートをつくらせて、3カ月ごとに提出させるのは、社員のモチベーション管理にとても適しています。
ほうっておけば、ついだらだらした方向へ偏ってしまうのが人間です。
ですから、意図的に目標をつくらせて、個人で管理させる方法は悪くはありません。
私が今勤めている会社でも、目標シートを提出するような決まりになっています。
適度に挑戦しがいのある目標を、自分で設定して、上司に提出します。
こうした目標をつけて、自分で作った約束を徹底的に守ります。
3カ月後に上司との面談があるとき、その目標達成ぐあいを聞かれます。
一方的に「あれをやれ、これをやれ」と言われては社員からの反発が生まれますが、自分で立てた目標は自分の成長につながります。
このシステムを導入してから、社員は責任を持って行動するようになった結果があります。
「やれ!」といわれて行動するより、自分から「やろう」と思うモチベーションのほうが、反発もなく自然です。
自分が宣言した目標だから守らなければという意識になり、自発的に行動するようになるのです。
親と子の関係は、上司と部下の関係に似ています。
子は親の真似をするように、部下も上司の真似をしようとします。
子どもは、親がしていることが正しいと信じます。
同様に、部下も、上司のすることがすべて正しいと信じて、真似をするようになります。
手本のような人間が、リーダーに抜てきされます。
抜てきされたリーダーは、自分が手本になっている意識が必要です。
上司は常に、社会人としての手本を見せていきましょう。
しかし、自分の地位が高くなるにつれて、手本になっていることを忘れてしまいがちです。
肩書がつくと、偉くなったような感覚になります。
気持ちがたるみ、自分から挨拶をしなくなります。
「自分は偉いから、挨拶はされるものだ」という意識を持ち始めると、厄介です。
社会人として基本的なことを、どんどんとしなくなります。
言葉遣いが悪くなり、マナーが悪くなります。
あげくには、基本的な挨拶さえ、しなくなります。
こうした状態になり始めたら、赤信号と思ってください。
リーダーが挨拶をしないと、遅かれ早かれ、部下も挨拶をしなくなります。
上司の態度が悪くなると、部下の態度も悪くなります。
「挨拶をしても、どうせ返事が返ってこない」と思うようになり、部下は挨拶をしなくなります。
挨拶をしないと、チーム内のコミュニケーションが減り、自然とチームワークが悪くなります。
どのようなチームワークであろうと、基本はコミュニケーションです。
コミュニケーションは、小さな挨拶がたくさん積み重なって構成されているのです。
仕事がつまらないのは、仕事そのものの問題ではありません。
受け止め方の問題です。
変えるべきは、仕事ではなく、受け止め方です。
つまらない仕事は「つまらない」という受け止め方をしているから、つまらなく感じます。
たとえば仕事を「ゲーム」として考えると、受け止め方が変わります。
ゲームでは、少しでもうまくできるようにしますよね。
完璧に仕上げようとしたり、速く終わらせたりなどです。
実際に成長を楽しめます。
仕事も、ゲームとして受け止めればいいのです。
つまらない食器洗いの仕事でも「いかに短時間に素早くできるか」というゲーム感覚を取り入れます。
自分でスコアをつけたり、タイムを計ったりして、楽しく感じられるように工夫をします。
単調なレジ打ちでも、いかに素早く正確にできるかと、ゲームと考えます。
ゲームとして考えると、成長に変わります。
楽しくなると、もっと仕事をしたくなります。
倒産する会社には、必要のない資料がたくさんあるという共通点があるそうです。
資料を1つ探すためにも、いらない資料がたくさんあり、探すだけで時間とエネルギーを使ってしまうからです。
本来、行うべき仕事をする時間とエネルギーを「探す」という行為だけで使い果たしてしまいます。
仕事がうまく回らず、倒産してしまうのです。
仕事ができない人も同じです。
仕事が遅い人の机は、必ず散らかっています。
探すだけで、ほとんどの時間とエネルギーを使ってしまうからです。
仕事をするだけの時間とエネルギーが、もう残っていないのです。
ほとんどの場合「探す」という行為が落とし穴になります。
力のある組織では「掃除」や「整理整頓」を強制的にさせています。
「個人が時間のあるときにしなさい」という、優しい指示ではありません。
「時間があるときにしなさい」という言い方では、いつまで経ってもしないのが人間ですから、定期的に掃除をさせています。
「12日の17時までに整理をして、実績を報告しなさい」というふうにしています。
私が今、勤めている会社では、定期的に掃除や整理整頓を強制的にさせて、その実績を報告するようになっています。
きれいにしないと上司からの指摘が入ります。
必ず部屋はきれいになり、机の上が整理されます。
無駄な物がなくなると、仕事へと集中できるようになるのです。
できる組織では、整理整頓を強制的にさせています。
「時間があるときにしなさい」ではいけません。
「この日の、この時間までに整理して報告するようにしなさい」という厳しい指示にするのです。
ダメな組織には、ある共通点があります。
会議を頻繁に開いている、という共通点です。
ミスの多い組織ほど、会議を毎日しています。
会議を頻繁にしていると、一生懸命に仕事をしているような感覚になります。
それだけで満足してしまいます。
しかし、会議ほど、時間を無駄に消費する場所はありません。
会議は廃止してもいいほどです。
何か重要なことを話し合っているのかというと、そうでもない。
だらだらいつまでも答えの出ない話し合いを続けるばかりで、時間だけが過ぎています。
発言するのは、いつも決まったメンバーばかり。
新人が発言すると「偉そうなことを言うな」で終わってしまいます。
頻繁にするだけあって、何も決まらず、無駄な時間ばかりが過ぎています。
そんな会議に限って、出席する必要のないメンバーまで出席させます。
またもや、仕事をしているような感覚になるからです。
必要なメンバーばかりでなく、必要のないメンバーまで会議に出席させられていると、仕事をする時間がなくなります。
締め切りに間に合わなくなってしまうのです。
失敗をしてしまうと、またもや緊急会議です。
これが失敗する組織の例です。
本来、仕事を円滑に進めるための会議のせいで、仕事が傾いている矛盾があります。
ほとんどの場合、会議は不要です。
どうしても行いたいときにだけ、最低限のメンバーだけを出席させます。
出席できなかった人には、後日、議事録という形で話し合った内容を展開します。
それで十分なのです。
かなりの時間とエネルギーの節約ができます。
ダメな組織ほど、会議を頻繁にしているのです。
人と対立する、本当の原因は何でしょうか。
価値観です。
価値観とは、善悪や善しあしなどを判断するとき、その根幹となる物事の見方です。
価値観があるのは素晴らしいですが、程度によります。
固執すると、相手と対立する原因になります。
「自分の考えが正しい。自分は間違っていない」という価値観があると、一歩も譲れなくなります。
考え方の異なる相手と対立して、けんかへと発展します。
境界線が生まれ、対立になり、けんかに発展するのです。
統一性のない組織では、個人それぞれが、それぞれの価値観を持っています。
みんな「自分がいちばん正しい」という価値観です。
そのため、自分の考えは譲らず、相手の考えと対立することになります。
対立するくらいですから、当然、組織としての統合性はありません。
ばらばらになり、仕事ができなくなります。
崩壊は、目に見えています。
自分の考え方に執着しすぎることは、対立のもとです。
考え方は、対立をしてはいけません。
共有していくものです。
一度、自分の価値観を持ちながらも、相手の考えと共有していくことが大切です。
「なるほど。面白い発想だね。そういう考えもあるね」と受け入れるのです。
考え方の吸収をするのです。
いろいろな人の考えを吸収していくことで、各人の考え方が広がります。
価値観を持ちつつ新しい価値観を吸収します。
たくさんの価値観の中にも統一性が生まれます。
それが、チームワークなのです。
「残業」と聞いて、どのような印象を持ちますか。
私が社会人になる前は、残業をしていると、一生懸命にたくさんの仕事をしているような印象がありました。
残業をするくらいですから、それだけ仕事が熱くなっているのかと思っていました。
しかし、自分が社会人になり、本当の現実を見たときに、その印象はひっくり返りました。
残業をしている職場ほど、仕事への情熱が冷めています。
今までいろいろな職場で仕事をしてきましたが、チームワークの悪い職場ほど、残業が多くありました。
残業が多いと、疲れがたまり、だらしなくなります。
残業が多くなるから、チームワークが悪くなると言ってもいいでしょう。
いちばんひどいときは、次の日の深夜2時や3時ごろまで仕事をさせられ、帰りは電車がないのでタクシーという時期もありました。
正直なところ、チームワークは最悪でした。
コミュニケーションが大切だと頭でわかっていても、そうする元気がないのです。
疲れていて、考える元気すら残っていません。
睡眠時間も短ければ、元気を取り戻すこともできません。
だらだらになれば、さらに残業になります。
悪循環へ傾く一方でした。
一方、チームワークのある職場ほど、残業がありません。
チームワークのある職場ほど残業がなく、定時ぴったりで帰られる職場でした。
「残業をしたくない。早く帰りたい」気持ちを持っているから定時内の仕事には、必然的にきびきびした動きになります。
定時で帰ることができれば、時間の余裕もありますから、のんびりできるし、睡眠時間もたっぷり取れます。
公私ともに、充実するのです。
社員が残業をし始めたら、赤信号と思ってください。
だらだらになっている証拠なのです。
旧約聖書のはじめのページには「天地創造」というお話から始まります。
神様が、光と闇をつくり、この世界をつくり、海と陸と空をつくり、動物たちをつくり、男と女をつくります。
6日間続けてこの世を作った後、7日目にはさすがの神様も疲れてしまい「休んだ」というお話があります。
今、世界中で「1週間は7日」というルールですが、実は旧約聖書で神様が世界を作った「7日間」から由来しています。
神様の仕事のリズムを、世界中が手本にしています。
さすが神様のリズムだけあって、実際にこのリズムは大変よくできています。
学校でも仕事でも、必ず7日間のうち「休日」という時間を設けています。
日本では週休2日を導入して、1週間のうち2日は休むことができるようなリズムにしています。
残業や仕事量の多い日本では、休暇も少し多めにとる必要があるようです。
「続けて仕事をして休む」というリズムは、生理学的な観点から見ても合理的です。
神様が人間を作ったのですから、人間が神様のリズムに合わないわけがないのです。
休日は、体力補給の時間だけではありません。
精神力補給の時間です。
心の緊張をほぐして、心身のバランスを整える時間にあたります。
土日という休日があるからこそ、メリハリができます。
生活にリズムが生まれます。
忙しい平日とゆっくりした休日は、セットなのです。
もし、休日まで出勤させることになると、社員に体力はあっても、精神力が持たなくなります。
人間は、体力はあっても、精神力がなくなったとき、動けなくなります。
会社を運営する社長の中には、自社の利益優先のために、少しでも長く働かせようとする経営者がいます。
休日まで出社を強要し、仕事をさせるのです。
そうした経営者は、社員の体力のことは考えていても、精神力のことまで考えていません。
休日のない職場は、体力はあっても精神力を使い果たし、いずれ崩壊します。
若い人がすぐ仕事を辞めてしまうのは、体力が足りないせいではありません。
精神力がないから、すぐ仕事を辞めてしまうのです。
精神力がなくなるケースには、次の2つが考えられます。
もし、そもそも本人に精神力がなければ、本人の責任です。
しかし、強い精神力を無理強いする仕事をさせているなら、会社の責任です。
会社からの無理強いが多くて辞めてしまうケースが多いのです。
人間にとって大切なことは、体力より精神力です。
張りのある仕事をするためには、社員の精神力を考えたスケジュール調整が必須です。
体力より、精神力のほうが、はるかに大切なのです。
勝つ組織では、勝負所の仕事をいつも朝にしています。
仕事中なら、いつでもいいという単純な話ではなく、人の疲れ方を理解したスケジュールです。
朝は睡眠の後なので、思考がすっきりしている時間帯です。
そのため、最もミスが少なくなる時間帯なので、この時間帯に体と頭を使う仕事を持ってくればいいのです。
ほかの時間帯には、さまざまな弊害があり、ベストとは言えません。
午後は、食事の後ですから、うつらうつら眠くなります。
食べたものの消化活動のため、血流が胃に集中してしまい、脳への血流が鈍くなります。
また夕方近くになれば、今度は疲れが蓄積してしまいます。
疲れた頭では、正確な判断をしにくくなり、単純なミスが多くなります。
残業になれば、なぜ効率が悪くなるのかは、もはや言うまでもありませんね。
1日全体の中では、やはり朝がベストタイムなのです。
一部上場している大きな企業では、重要な会議、打ち合わせ、商談ほど「朝」に予定しています。
頭の回転が速くなる朝の時間帯は、ミスなどが減ることを管理職が知っているため、意図的にスケジュールを立てているのです。
勝つ組織は、勝つためのスケジュールを立てています。
ミスを1つでも減らして、ほかと差をつけるために、賢い工夫をしているのです。
私の実体験から、面白いお話を紹介させてください。
あまり大きな声ではいえませんが、これはきっとあなたのためになるお話になるはずです。
「ミスをすると怒る上司のいる職場ほど、ミスが多くなる」という不思議なお話です。
「ミスをきちんと指摘しているのだから、ミスが減るのでは?」
そう思いますよね。
しかし、現実はちょっと違います。
私が以前いた職場では、ミスをすると怒鳴るように怒る上司がいて有名でした。
まさに鬼上司です。
ささいなミスでも、だらだらお説教されてしまい、間違いをしようものなら、大きな声で怒鳴られます。
しかし、ミスを指摘してお説教するにもかかわらず、一向に状況はよくならないという不思議な状態がありました。
その職場は、いつまで経ってもミスが多い職場でした。
私はそんな職場の中にいましたから、なぜいつまでもミスが改善されないのかが、よくわかりました。
本当の問題は、すぐ怒る上司にあったのです。
ミスをすると、上司が怒る。
↓
みんな叱られるのは嫌だから、ミスをしても上司に報告しなくなる。
↓
ミスを隠しているから、情報が共有されないし、いつまでも改善されない。
↓
余計にミスや間違いの起こりやすい職場となる。
こうした流れがはっきり見えたのです。
誰でもそうですが、叱られるのは嫌なものです。
ミスをして、すぐ怒るような上司では、素直に報告がしづらくなりますよね。
すぐ怒る上司のいる職場では、それそのものが問題です。
一生懸命に怒る上司は、一生懸命に仕事をしているように見えますから、社長や管理職からは問題がないように見えます。
頑張っているなと映るのでしょう。
しかし、部下から見れば、いちばんの問題は上司そのものだったりするのです。
失敗しても許してくれるリーダーがいれば、必ず部下は成長します。
ミスに対して寛容なリーダーには、ミスも報告しやすくなり、改善もしやすくなるからです。
社内への情報展開もしやすくなります。
部下が成長できるか否かは、部下に責任があるのではありません。
実は、部下を育てるリーダーに責任があるのです。
部下を成長させるリーダーとは、常に許すことができる人です。
寛大に、相手を包み込むことができる、大きな器を持った人のことです。
「失敗をしたくない」という気持ちは、誰でも共通して持っています。
失敗をして大きな声で怒鳴られたり叱られたりすると、部下はひどく落ち込み、行動する意欲を失うでしょう。
大きな声で叱られると、恐怖・脅迫・威圧になり、部下の行動力がどんどん小さくなります。
失敗を反省する冷静さを失い、また次への失敗の原因になってしまう。
失敗に対する改善案も、社内へ展開されなくなります。
部下を成長させるリーダーは、部下の失敗を許容できる人です。
失敗しても、冷静になってなぜ失敗したのかを冷静に話し合います。
間違えたり失敗したりしても、許してもらえれば、部下は生き返るチャンスになります。
冷静な状態なら「次からはこうしよう」と具体的な案を考えることができ、行動力へとつなげることができるのです。
力強い組織づくりには、チームワークが大切です。
チームワークには、人との結束が重要です。
人との結束には、お互いに助け合うことが必要です。
こういうことは、誰もが頭ではわかっています。
しかし、わかっていても、現実ではなかなかそれが実行できなくて困っています。
「協力する、しない」には、お決まりのパターンがあります。
「あなたのことなんて助けるものか!」と言われると「こちらも、あなたのことなんて助けてあげるものですか!」となります。
不思議なことに、あなたが相手に対して反発を持つと、相手もあなたに対して反発を感じるようになります。
これが人間です。
「自分のことが嫌いな人を嫌いになってしまう」という法則が働いています。
その一方「何かお手伝いしましょうか」と優しく言われると「助けてもらったから、協力するよ」とこちらも優しくなります。
優しくしてくれる人には、優しくなります。
愛を与えてくれる人には、愛を与えたくなるのです。
好きになってくれる人を、好きになってしまう法則があります。
相手に対して愛情を持つと、相手もあなたに対して愛情を持って接してくれるようになります。
チームワークの基本は、愛です。
恥ずかしい話ではありません。
私たち人間は、みんな、愛からできています。
私はチームワークのなっていないチームを見たことが何度もありますが、必ずと言っていいほど、愛を無視した仕事をしています。
「仕事さえできればいい」という愛を無視した冷たいチームワークは、必ず崩壊します。
みんな、心の奥底では愛があります。
「愛が欲しい」「認められたい」という欲求があります。
その愛を引き出して、仕事に向かえば、力強いチームワークが出来上がります。
助け合う環境ができるからです。
愛を与え合う環境は、助け合うという環境です。
お互いに助け合う環境づくりのポイントは、まず自分から進んで助けることです。
見返りは求めず、相手にまず愛を「ギブ&ギブ」しましょう。
次のような目標を立ててください。
「1日1回は相手のために何か協力する」という目標です。
誰もがいちばん自分がかわいいですから「相手のため」より「自分のため」に行動したがります。
目標を持ってほしいというと、アレルギーを感じる人もいますが、その人は自分のことばかりしか考えていないということです。
相手のために動く習慣を持つと、自然とチームワークの結束が強くなるのです。
「いちばん線、よし!」
「線路、よし!」
「信号、よし!」
駅のホームで駅員さんが、指を差して確認している光景があります。
「指さし呼称、声だし確認」です。
電車や信号への注意を向けるために、わざわざ指を差し、声も出して確認しているのです。
少し大げさなしぐさが印象的です。
大げさだからいいのです。
大げさに指を差すことで、注意が一点に向けられ、気持ちが引き締まります。
うっかりした見落としが少なくなるのです。
電車のような人命に関係するような仕事では、必ず「指さし呼称、声だし確認」を導入しています。
お金はかかりませんが、有効な確認方法です。
私が今勤めている会社では「指さし呼称、声だし確認」が基本動作になっています。
社内全体で、そういうルールになっています。
お客さまに影響する作業を行うときには、コマンド1つの投入にも「ホストネーム、コマンド、よし!」と声を出して確認します。
1つのコマンド投入で、100万人規模のお客さまに影響を与える仕事です。
指を差して、声を出して、複数人で確認を行っています。
こういうシステムを導入すれば、ミスや間違いを減らすために大変有効です。
人命や数百万のお客さまに影響を与える大きな仕事だけに限らず、実生活でも十分活用できます。
買い物で外出するときも「電気、よし! ガス、よし! 水道、よし! 鍵、よし!」と一声出せば、意識は変わるのです。
自分の机の上に、物が置いてあると、やはり気になります。
「何だろう」と気になりますよね。
自分の机の上ですから、毎日、目にするところです。
必ず目にすることになります。
このポイントを活用します。
社内で目標にしていることが書かれた紙を、社員全員の机の上に張らせておくと、必ず毎日目にするようになります。
「お客さまには常に笑顔。自分に厳しく、人に優しく」といった言葉が書かれた紙を、机に張っておきます。
いくら自分の頭でわかっていることでも、時間がたつにつれて記憶が薄くなり、忘れがちになります。
毎日目にするところに張っておけば、毎日目にすることになるため、効果が持続するのです。
さらに大切なことは「自分の手で文字を書かせること」です。
印刷をした文字は、冷たい印象があります。
正しいことが書いてあっても、注意が向きにくいものです。
一方、手書きの文字は、汚い文字でも人間味があふれるため、注意が向きます。
見た瞬間「おや」と思い、字を読んでしまうのです。
書かれている言葉が脳に入り、心となり、言葉となり、行動へと変わります。
これを実行すれば、忘れるほうが難しくなります。
常に頭の中にあるため、いつの間にか行動するようになります。
心に思い描いたことは、言葉となり行動となる法則が働いています。
心に思い描かせるために、毎日目にする机に目標シートを張ることは、社員の意識向上に大変有効なシステムなのです。
勝つ組織には、長年の経験者が最低1人は必要です。
長く職場に携わっている人を1人は置いておくと、組織のためになります。
「予言者」になってくれるからです。
リーダーには優れた判断力や先見力が必要です。
現場で仕事をしていると、現場経験の長い人が、通常はリーダーに抜てきされます。
おそらくあなたの職場のリーダーも、現場経験が長い人がリーダーになっていることでしょう。
なぜ現場経験の長い人が選ばれるのかというと、先を読むことができるからです。
そもそもリーダーとしての資質がない人でも、現場経験が長いというだけで、自然と「予想の力」が備わってきます。
この予想の力が、リーダーには重要な要素なのです。
「こうすれば、こうなる」「そうすれば、そうなる」を長い現場経験から予想して、具体的な指示を早い段階から打ち立てます。
本物の予言者ではありませんが、現場経験の長いリーダーは、予言者のような仕事をしないといけない。
あらかじめ、起こるであろう危険を察知して、そのための対策を早い段階で立てるのです。
若者が、体力気力が備わっていることに対して、不足しているのは経験です。
その経験を補う役割を果たす人が、経験者であり、リーダーであり、予言者なのです。
仕事における女性の役割は、重要です。
人と人とのコミュニケーションの潤滑油になり、仕事を円滑に進めるための役割を果たします。
また女性には「治癒」という不思議な力があります。
病院における看護には、女性が大半を占めています。
なぜ女性が多いのかというと、女性の持つ優しさが、患者の心を癒やし、病の回復に良い影響を及ぼすからです。
特に男性は、女性のいるところでは、けんかがしにくくなります。
男性には男性の特徴があり、女性には女性の特徴がありますから、お互いの良いところを認め合い、取り入れることが大切です。
しかし、職場によっては女性の導入が難しい職場というのがあります。
建築現場のような力仕事やコンピューター関係の仕事は、男性が中心となる職場がほとんどです。
女性を入れると、人とのコミュニケーションは円滑になることでしょうが、なかなか仕事上、そう簡単にできるものでもありません。
しかし、女性に代わる役割を果たす存在があります。
花です。
仕事の都合上、女性は難しい事情があれば、せめて職場に観葉植物を置いてみるというのはいかがでしょうか。
高価な植物でなくてもかまいません。
花を職場に置けば、必ずけんかが減ります。
花を見ると、柔らかい気持ちになりますね。
いらいらしていても、花を見ると、自然と優しく穏やかな気持ちになれます。
花は女性のような柔らかい役割を果たしてくれる存在です。
そんな花が視界の入る場所に飾ってあると、男性はけんかがしにくくなるのです。
職場の雰囲気が良くなり、仕事にも良い影響となります。
一般の会社では、新人に掃除をさせることでしょう。
たしかに一般的に掃除は、新人の仕事になる場合が多く見られます。
しかし、新人だけに仕事をやらせると、上司と部下の接点が少なくなります。
上司も、地位が高いからという理由で、掃除から逃げるのではありません。
部下と一緒に、掃除をすればいいのです。
上司が掃除に参加する職場は、必ず明るくなります。
できれば社長も一緒になり、掃除をしましょう。
毎週の決まった曜日に、社員みんなで掃除をするルールをつくると、仕事の質が向上します。
掃除をしていると、職場がきれいになるだけではありません。
社員全員で掃除をする時間は、職場だけでなく、働く人全員の心もきれいにできる時間です。
普段は上下関係が壁になる上司と部下が、掃除を通して接し、協力する機会が生まれます。
上司や部下とのコミュニケーションを交わす機会になります。
協力関係が生まれます。
職場がきれいになれば、人の心にも良い影響を与えます。
掃除を通してコミュニケーションの量が増えますから、仕事の質の向上へとつながります。
職場も、関係もよくなります。
そういうシステムを社内に浸透させていくことが大切なのです。
お化け屋敷では、必ず部屋が真っ暗です。
なぜお化け屋敷が暗いのかというと、心まで暗くさせてしまうからです。
心を暗くさせて、恐怖をかき立てる効果があります。
もし、お化け屋敷が明るければ、お化けが出ても怖くなくなります。
部屋が明るいと、心まで明るくなってしまうからです。
部屋が明るいというだけで、人の心が変わってしまいます。
引きこもりの部屋は、必ず暗いものです。
部屋の明かりの強さは、人の心に大きな影響を及ぼします。
部屋が薄暗いと、社員の心や気持ちまで暗くなります。
しかし、部屋が明るいと、ほかに特別なことをしなくても、心や気持ちまで自然と明るくなります。
30Wのような暗い電気をつけているより、100Wの明るい電気をつけるほうが、お金はかかっても、心への効果が高いのです。
10人いれば、10とおりの個性があります。
長所や短所も、人それぞれ、異なります。
身長の高い人は、怖いと言われますが、かっこいいとも言われます。
身長の低い人は、高いところに手が届きませんが「かわいい」と言われ、人との潤滑油になります。
怖い顔をしている人は、人から避けられる反面、緊張感のある会議で発言をしてもらうと、みんなに聞いてもらいやすくなります。
弱そうな顔をしている人は、いじめられやすいが、話しかけられやすい。
私の職場には、声が小さい社員がいます。
いつも、ひそひそした声で、話をします。
初めは、もっと大きい声を出してほしいとお願いしていたのですが、難しい状況があるそうです。
話を聞くと、生まれつき、喉が弱いとのことです。
「小さいころから喉が弱くて、声が小さいから先生から注意をよく受けていました」
「喉が弱いのは遺伝なんですよ。親も、喉が弱いんです」
話を聞いていると、仕方ない状況がわかりました。
私は、彼の声の大きさを変えることをやめました。
代わりに、彼の長所に目を向け、生かす形にしました。
どんな人でもそうですが、何か必ず長所があります。
それを見つけて伸ばしてもらい、仕事に生かすようにするのです。
実は彼には声が小さい代わりに「とても携帯電話に詳しい」という長所がありました。
1カ月に、なんと3回も携帯電話を変更します。
携帯電話に関する知識は、豊富です。
料金の仕組みや機能などは、携帯電話ショップの店員よりはるかに詳しくて、驚かされます。
その知識を仕事に生かすと、一転して仕事がうまく回るようになりました。
今は、誰でも携帯電話を持つ時代です。
つまり、携帯電話の知識に詳しい彼は、誰からも人気です。
できないからやめさせるのではありません。
できることを伸ばしてもらって、生かす形にすることがポイントなのです。