ときどき、プレゼンの技能を、才能によるものだと思う人がいます。
人前で話すのが上手な人。
滑舌のいい人。
「プレゼンとは、いかなるものか」
まだ一度も経験したことがない人には、何をどうすればいいのかわからず、困惑することでしょう。
いきなり本番に臨むのは得策ではありません。
プレゼンをスムーズに進めるため、まず心がけたい基本があります。
単純です。
発表で使う資料は、必ず発表者が作成することです。
やはりプレゼンには、雰囲気があります。
雰囲気は、一定ではなく、変化します。
たとえば、5人の発表者が、1人ずつ順番に発表するとします。
プレゼンでは、身ぶり手ぶりを入れて、発表しましょう。
言葉だけでの説明では抽象的ですから、両手を使えば、話の具体性は増します。
聞き手はわかりやすいと感じるに違いありません。
どんなプレゼンであろうと、100人中100人に納得してもらえるのは難しいものです。
発表内容が悪いわけではありません。
聞き手の中には、そもそも初めから聞く気のない人もいます。
プレゼンでは、質疑応答がつきものです。
わかりやすく説明するのはもちろんですが、すべての人が理解できるとは限りません。
説明の途中で疑問に思えば、質問を投げることになります。
勇気がないときに、無理に出そうとするのは、根本的な解決になっていません。
本来、プレゼンへの勇気は、自然と身につくものです。
一言で言えば「慣れ」です。
プレゼンを始めるやいなや、聞き手の硬い表情に驚くことがあります。
みんな、暗い顔をしたり、難しそうな表情をしたりするのです。
そういう表情をしていると、発表者は自分が悪いのかと思ってしまい、話しづらくなります。
人間は緊張すると、自然と早口になります。
緊張というのは、少し感情が高ぶっている状態です。
けんかのときは早口になるように、プレゼンで気持ちが高ぶっているときも、つい早口になってしまいやすいのです。
ときどきプレゼンの際、ひそひそ発表する人を見かけます。
内容は大変素晴らしいのですが、声がひそひそ声です。
大勢の人前に立って圧倒され、声が自然と小さくなっているのです。
プレゼンでは、ゆっくり話をしましょう。
みんなに聞こえるよう、大きめの声で発表します。
あらかじめそういう意識をしておくことが大切です。
プレゼンの参加人数がわかれば、資料は何部、準備しますか。
「もちろん、参加人数分の資料を準備する」
参加予定者が10人なら、10人分の資料。
プレゼンではあらかじめ参加人数を見積もります。
しかし、その人数ちょうどに集まることはまれです。
実際は、参加者の都合で人数が減ってしまうことがあります。
「ところでその提案は、本当に実現可能なのか」
プレゼンの質疑応答で、ずばり核心をついた質問が飛んできました。
限られた時間と資金で何かを進めるためには、有効性が気になるところです。
プレゼンで使う資料は、自分で何度も繰り返し確認すれば問題ないように思えます。
しかし、自分では主観的になりすぎて、なかなか悪いところが見えないものです。
たとえば「言葉や表現の問題」です。
プレゼンの資料に書かれていることを、単に棒読みするのは良くありません。
聞き手が眠くなるような、悪いプレゼンの典型です。
聞き手は、書かれていることを棒読みするくらいなら、わざわざプレゼンをする必要はないと思ってしまうのです。
「今回、これまでよりコンパクトな新商品をご紹介いたします」
プレゼンが始まるやいなや、急にこうした言葉が飛んできました。
どう感じましたか。
以前、私が会社で受けたプレゼンで印象深い光景がありました。
大変失礼ながら、プレゼンの内容はあまり覚えていません。
何が印象的だったのかというと、発表者のネクタイです。
発表者は、本番、次々と話を進めていきます。
話をするのはいいのですが、立て続けに話していないでしょうか。
たとえ、ゆっくりしたスピードで話していても、話し続けるのは良くありません。
プレゼンでは、リズムが大切です。
発表内容には、挨拶・問題提起・商品概要・機能特徴・まとめなど、各セクションがあるはずです。
問題なのは「1セクションの長さ」です。
「緊張さえなければ、うまくプレゼンができるのに……」
プレゼンの初心者にとって、いちばんの悩みはやはり「緊張」ではないでしょうか。
緊張さえなくなれば、どれだけ本番が楽になることか。
一般的に、プレゼンに慣れていない初心者の多くは、入社したばかりの新人ではないでしょうか。
新人は、キャリアの長い先輩には敬意を払って、立場をわきまえます。
横柄な態度や命令するような言葉遣いは控えますね。
プレゼンで、弱みを見せたら最後です。
企画や提案が不採用になる可能性が高くなり、発表者の評価まで下がってしまいます。
プレゼンとは、芝居を演じることと同じです。
「下見」という言葉を軽く考えている人がいます。
下見は、重要です。
お金もかからず、さほど時間もかからないのですから、絶対にすべきです。
プレゼンには、新商品の説明や月例報告など、さまざまな発表内容があります。
1ページ目から順番に説明するのですが、必ず設けていただきたいセクションがあります。
「まとめ」です。
通常、プレゼンでは、質疑応答の時間を設けています。
話の途中で随時受け付ける形式もありますが、プレゼンの最後に設けるのが一般的です。
プレゼンを経験したことがある人ならわかると思いますが、質疑応答は、発表者にとって緊張する時間です。
プレゼンを始めてしばらく経つと、残念ながら居眠りをし始める人がいます。
特に午後の昼食後のプレゼンでは、居眠りをされる確率も高くなります。
本来、発表者を目の前に居眠りをするのは、大変失礼なことです。
午後は居眠りされることが多い。
プレゼンの途中で休憩を入れた後は、居眠りする人は少なくなります。
午後は眠くなりやすいので、休憩を入れながら進めることがポイントです。
Appleの創設者スティーブ・ジョブズ氏は、卓越した発表者としても有名です。
わかりやすく説得力があります。
そんな彼のプレゼンでは、リハーサルは事前に何度も入念に行うそうです。
ときどき、プレゼンの技能を、才能によるものだと思う人がいます。
人前で話すのが上手な人。
滑舌のいい人。
情報の整理がうまい人。
そうした得意技を持っている人がいるのもたしかです。
生まれつき備わっている遺伝子の関係で、得手・不得手に大きな個人差があるのも事実です。
それらを「才能」と呼ぶこともあります。
では、才能がない人はプレゼンの技能を身につけられないのかというと、そうではありません。
才能による差は、微々たるものです。
才能より、努力です。
才能より、練習です。
努力と練習を積み重ねれば、技能は誰でも伸ばせます。
たとえ、性格によるものと思われるような技能でも、努力と練習によってできるようになります。
自転車と同じです。
プレゼンは、自転車に乗る練習と同じだと考えましょう。
地面に足をつかずに乗るなんて、才能のたまものだと思います。
誰でも乗れるようになる前は「できるかな。倒れるとけがをしそうだ」と不安や恐怖を感じていたはずです。
しかし、きちんと努力と練習をすれば、誰でも乗れるようになります。
体が動きを覚え「倒れたらどうしよう」という恐怖さえなくなります。
プレゼンも、同じです。
最初は誰でも「自分にはできない」と思いますし「失敗するのが怖い」と考えすぎてしまいます。
しかし、きちんと努力と練習をすれば、誰でもできるようになります。
それだけです。
「プレゼンとは、いかなるものか」
まだ一度も経験したことがない人には、何をどうすればいいのかわからず、困惑することでしょう。
いきなり本番に臨むのは得策ではありません。
自分が想像するプレゼンと現実は、多少ギャップがあるものです。
これを理解するためには、やはり他人のプレゼンを見るのがいちばんです。
話で聞くより、見たほうが早い。
身近なところでプレゼンが見られる機会があれば、ぜひ一度参加してみましょう。
できることなら、同僚たちより、先輩が手がけるプレゼンのほうがおすすめです。
やはりキャリアの長い人のほうが、構成・話し方・進め方などがうまく、学ぶべき点も多いからです。
先輩たちのプレゼンだと思い、ぼうっと見るのではありません。
自分の本番に向けて参考なるような部分はないかと、吸収しようとする意識を持ちながら見るのです。
後は真似をして、自分にも取り入れます。
自分が本番を迎える前に、最低3回は見ておきたいところです。
流れや雰囲気などをつかめば、後は真似をして、自分の本番でも生かせるでしょう。
プレゼンをスムーズに進めるため、まず心がけたい基本があります。
単純です。
発表で使う資料は、必ず発表者が作成することです。
プレゼンにおける基本事項の1つです。
プレゼンでは「発表者」と「作成者」を分ける場合があります。
発表者は話し方や進め方に集中できるようになり、作成者はデータの収集や図やグラフの作成に集中できるようになります。
効率がいいように思えますが、あまり良くありません。
他人の作った資料を使うと、どことなく説明が棒読みになりがちで、熱意に欠けてしまいやすいのです。
また、質疑応答での質問にも答えられにくくなります。
資料に書かれていることについて尋ねられても、作成したのは自分ではないため、堂々と答えにくいのです。
規模の大きなプレゼンのため資料も多くなるなら、最初から発表者を2人に分けることをおすすめします。
たとえば、100ページの資料なら、前半50ページをAさんが担当して、後半の50ページをBさんが担当します。
それぞれの担当部分を、各担当者が作成し、発表するのです。
自分が作成した資料の説明は、自然と堂々とした内容で説明ができるようになります。
質疑応答で資料の一部記載やデータについて質問が飛んできても、答えられやすくなるのです。
やはりプレゼンには、雰囲気があります。
雰囲気は、一定ではなく、変化します。
たとえば、5人の発表者が、1人ずつ順番に発表するとします。
どのような雰囲気になるのかは、5人それぞれの発表によって変わります。
笑いの多い発表なら明るい雰囲気になり、真面目な発表なら堅苦しい雰囲気になります。
雰囲気など気にせず、自分のペースで発表したいのですが、やはり人間です。
つい気にしてしまい、足がすくんでしまうことがあるでしょう。
雰囲気の変化は状況によるため、なかなか自分でコントロールが難しい。
そこでいい方法があります。
最初の発表者になればいいのです。
1番目は、自分より先に発表する人がいません。
これといった場の雰囲気は、まだない。
だからこそいいのです。
余計な雰囲気やプレッシャーに振り回されなくて済むようになります。
自分が雰囲気をつくり、自分のペースで進められるようになります。
もし順番が遅いと、雰囲気に左右されたり、自分の出番が回ってくるまでに、ずっと緊張を感じ続けたりしなければいけません。
しかし、1番目に発表すれば、雰囲気によるプレッシャーは気になりません。
緊張を感じる時間も、短くて済むようになります。
緊張が小さければ、自然体で臨むことができるので、プレゼンも成功しやすくなるでしょう。
緊張が最高潮に達する前に、プレゼンを終わらせるのが得策です。
もし順番の変更が可能なら、ぜひ1番目を狙って名乗り出ましょう。
雰囲気に弱い人や勇気の小さい人でも、成功しやすくなるのです。
プレゼンでは、身ぶり手ぶりを入れて、発表しましょう。
言葉だけでの説明では抽象的ですから、両手を使えば、話の具体性は増します。
聞き手はわかりやすいと感じるに違いありません。
しかし、身ぶり手ぶりの意味とは、それだけではないのです。
聞き手のためだけではない。
身ぶり手ぶりは、自分のためにもなります。
次回、大勢の前で話す機会があれば、ぜひ身ぶり手ぶりを取り入れてみましょう。
身ぶり手ぶりをすればするほど、なぜか気持ちが落ち着く効果に気づくはずです。
緊張がほぐれ、いらいらが静まっていく。
適度に体を動かすことは、気持ちの安定をもたらす効果があります。
見方を変えれば、貧乏ゆすりと同じです。
いらいらしているときに貧乏ゆすりをすると、自然とリラックスしませんか。
体の一部を動かすことで、緊張やいらいらなど、感情の起伏を落ち着かせる効果があります。
散歩をすれば、気持ちが落ち着くというのも同じです。
体を動かすことで、ストレスを発散させ、気持ちを静める効果があるのです。
もちろん発表の途中で貧乏ゆすりや散歩をするわけにはいきません。
その代わりになるのが、ジェスチャーというわけです。
ジェスチャーのいいところは、貧乏ゆすりには見えないことです。
むしろ、プレゼンに慣れているような印象を与え、高評価につながります。
身ぶり手ぶりを取り入れることで、聞き手や自分の心理面を操作できるのです。
どんなプレゼンであろうと、100人中100人に納得してもらえるのは難しいものです。
発表内容が悪いわけではありません。
聞き手の中には、そもそも初めから聞く気のない人もいます。
宿題や仕事の命令などで、無理やり出席させられる場合です。
聞く気がないので、プレゼンの途中で携帯電話をいじったり、うつむいたりしています。
中には堂々と居眠りをする人さえいるのです。
そういう人たちを見ていると、どう感じるでしょうか。
「自分の発表内容に問題があるのではないか」と不安になり、だんだん自信をなくしていくのです。
やる気のない人の態度を見て「眠っている人を起こしてやるような発表をしてやるぞ!」と、逆に奮起する方法もあります。
しかし、プレゼンに慣れた上級者の場合です。
初心者の場合、下を向いたり居眠りしたりしている人たちを見ていると、だんだん不安になってくるものです。
聞く気のない人は、一切無視して結構です。
では、誰に目を向けるのか。
大勢の聞き手の中で、あなたの話に最も耳を傾けている人を探しましょう。
すべての人が下を向いたり居眠りをしたりしているわけではないはずです。
話の最中に、うなずいている人。
真剣な顔で聞いている人。
一生懸命にメモを取っている人。
少数かもしれませんか、そういう真剣な態度を見せている人がいるはずです。
その人だけに向けて、メッセージを発信していきましょう。
話を聞こうと積極的な人ですから、あなたの発表内容にうなずいてもらいやすくなります。
すると、それを見ているあなたも、だんだん自分の発表内容に自信がついてくるのです。
プレゼンでは、質疑応答がつきものです。
わかりやすく説明するのはもちろんですが、すべての人が理解できるとは限りません。
説明の途中で疑問に思えば、質問を投げることになります。
問題は、どのような質疑応答の形を取るか。
質疑応答の形式には、大きく分けて2種類あります。
「質疑応答はいつでもうかがいます」
「質疑応答は最後にまとめてうかがいます」
質疑応答なのだから、どちらでもいいと思っていませんか。
とんでもない。
このどちらを選ぶかによって、プレゼンの進め方は、まったく異なります。
まず「質疑応答は、いつでもうかがいます」という形式は、リアルタイムで質疑応答ができるというメリットがあります。
しかし、逆を言えば、話を途中で折られやすく、時間どおりに進めにくいデメリットがあります。
しかも、いつ誰がどのくらいの質問を投げてくるか不透明であるため、時間配分が難しくなるのです。
もちろんプレゼンの上級者なら、手際よく質疑応答をこなすこともできるでしょう。
しかし、初心者には、少しレベルが高い。
そこでおすすめなのが「質疑応答は最後にまとめてうかがいます」という形式です。
この形式なら、プレゼンが終わるまで、話を折られることがありません。
時間配分も計画どおりに進めやすくなり、自分のペースで発表ができるようになるのです。
勇気がないときに、無理に出そうとするのは、根本的な解決になっていません。
本来、プレゼンへの勇気は、自然と身につくものです。
一言で言えば「慣れ」です。
経験をすればするほど、緊張は小さくなります。
しかし、経験を増やすまでが大変なのです。
不慣れな時期は誰にでもあること。
避けては通れません。
慣れないうちに、上手にできれば苦労はしないのです。
では、どうすればいいのでしょうか。
プレゼンに慣れるまでは、初心者であることを宣言すればいいのです。
「プレゼンに慣れていない初心者ですが、よろしくお願いします」
すると、余計なプレッシャーがなくなり、肩の荷が下りて、逆にうまくプレゼンを進めることができます。
これは使えます。
いわば、車の若葉マークと同じです。
自動車の運転でも、初心者マークのついた車に対しては、丁寧で優しい対応を取ってくれます。
プレゼンの場合も同じです。
多少の不手際があっても、初心者であることを考慮して、寛大になってくれるでしょう。
ただし、約束があります。
この言葉を使うのは、あくまで初心者のときのみです。
いつまでも「自分は初心者です」と言い続けるのは良くありません。
プレゼンの経験が増えて慣れてくれば、この発言からは卒業しましょう。
あくまで、初心者が一定の経験数を得るまで使用が許される「若葉マーク」として、活用しましょう。
プレゼンを始めるやいなや、聞き手の硬い表情に驚くことがあります。
みんな、暗い顔をしたり、難しそうな表情をしたりするのです。
そういう表情をしていると、発表者は自分が悪いのかと思ってしまい、話しづらくなります。
しかし、ちょっと待ってください。
そうした聞き手たちの表情は、実は自分の表情ではありませんか。
勇気を出さなければいけない直前、人間の顔は、少し硬直します。
発表者の感じている緊張やプレッシャーは、自然と顔に出てきます。
いつの間にか、口元が曲がっていたり、眉間にしわが寄っていたりするでしょう。
それを見た聴衆たちは「難しい顔をしているなあ」と思い、難しい表情になります。
硬い表情になった聴衆たちの表情を見て「やはり自分の話はわかりにくいのか」と余計に自信をなくし、さらに硬い表情になる。
悪循環になるのです。
相手の表情は、実は自分の表情だと思ってください。
鏡なのです。
自分の表情は、自分に跳ね返ってきます。
では、どうすればいいのでしょうか。
そういうとき、きゅっと口角を上げてください。
改善への変化を起こすのは、発表者からです。
プレゼンでは、発表者が全体を引っ張っていきます。
ぎらぎらした笑顔ではなく、にっこりします。
すると、それを見た聞き手も、穏やかな表情になり、状況の改善につながるのです。
人間は緊張すると、自然と早口になります。
緊張というのは、少し感情が高ぶっている状態です。
けんかのときは早口になるように、プレゼンで気持ちが高ぶっているときも、つい早口になってしまいやすいのです。
しかも厄介なことに、そういう状態になっていることに、自分ではなかなか気づけません。
いつもと変わらない話し方のつもりでも、気づかないうちに早口になっているのです。
この早口というのは、聞き手にあまりいい印象を与えません。
早く話をされると、理解が追いつかなくなります。
まくし立てるような話し方を聞いていると「都合の悪いことを勢いで隠そうとしているのではないか」と疑われる場合もあります。
これを避けるために、プレゼンでは「ゆっくりした口調」を意識しましょう。
いつもよりゆっくり話をしているつもりになり、ようやくいつもどおりのスピードになります。
話のスピードを落とすことで、発表者には落ち着いて考えながら進める効果があります。
ゆったりした時間が、物事を考えながら進める時間稼ぎにもなります。
一方、聞き手には、頭の中を整理しながら吸収できるようになります。
初めて聞く内容というのは、理解するのに時間がかかるものです。
落ち着いて話をしている様子が、自信を持って発表している姿としても映り、評価も上がりやすくなるのです。
ときどきプレゼンの際、ひそひそ発表する人を見かけます。
内容は大変素晴らしいのですが、声がひそひそ声です。
大勢の人前に立って圧倒され、声が自然と小さくなっているのです。
大変もったいないことです。
いくら緊張しているとはいえ、声が聞こえなければ、プレゼンの意味がありません。
公共の場では、周りに迷惑をかけないよう小さな声を心がけるのが大事です。
しかし、プレゼンの場では、小さな声で発表してもいいことはありません。
声が聞こえないと理解できず、理解できなければ評価もできない。
マイクを使えば大丈夫だろうと思うのですが、そう単純な話ではありません。
「声の印象」です。
たとえ、マイクで声が聞こえたとしても、声の印象は伝わります。
小さな声で、聞き取りにくい話し方は、悪い印象を与えます。
「発表内容に自信がないのかな」
「何か企画に汚点でもあるのかな」
悪いほうへと誤解されやすくなるのです。
プレゼンの際、大きな声は必要です。
もちろん大声を出すのではなく、ほんの少し大きめの声を心がけることが大切です。
会場全体に声が響き渡り、堂々と自信にあふれた話し方ができるようになるのです。
プレゼンでは、ゆっくり話をしましょう。
みんなに聞こえるよう、大きめの声で発表します。
あらかじめそういう意識をしておくことが大切です。
しかし、問題はここからです。
本番になると、よくある失敗があります。
緊張して、ゆっくり話をしようとする心がけを、すっかり忘れてしまうのです。
私の場合、何度もその経験をして失敗しました。
意識をするとはいえ、実にもろい。
本番は緊張のため、事前に意識したことなど、すっかり忘れているのです。
頭が真っ白になるとは、まさにこのことです。
では、どうすればいいのでしょうか。
私が取った確実な方法があります。
プレゼンの資料に「ゆっくり大きな声で話をする」という注意書きを書き込みましょう。
もちろんほかの人に見られては恥ずかしいので、自分が使う資料だけに書き込みます。
頭で覚えていると、緊張しているときに忘れます。
しかし、プレゼンに使う資料に書いておけば、忘れることはありません。
発表の途中では、しばしば資料に目を向けることでしょう。
そのたびに「ゆっくり話をすること」という注意書きが目に飛び込んできます。
その瞬間、はっと思い出し、緊張によって忘れがちな意識を取り戻すことができるのです。
プレゼンの参加人数がわかれば、資料は何部、準備しますか。
「もちろん、参加人数分の資料を準備する」
参加予定者が10人なら、10人分の資料。
参加予定者が30人なら、30人分の資料です。
人数分の資料を用意する場合が多いのではないでしょうか。
当たり前のように思えますが、人数分の資料を用意するのは良くありません。
本番では参加者が増える可能性があるからです。
「大変だ。資料が足りない」
「コピーをするべきか、どうしようか……」
資料が足りないだけのことです。
隣の人と資料を共有すれば、それほど大きな問題にはなりません。
しかし、プレゼンに慣れていない時期は、動揺してしまうのです。
自分の準備に大きな不手際があったかのように思い、罪悪感を抱いてしまいます。
ここでの動揺が緊張につながりやすくなります。
くよくよ考えてしまい、罪悪感を本番まで引きずってしまう。
人数分ちょうどの資料を用意するのではないのです。
人数分より余分に資料を用意しておくことが大切です。
多めに用意しておけば、万が一、本番で参加者が増えても、対応できるようになります。
プレゼンではあらかじめ参加人数を見積もります。
しかし、その人数ちょうどに集まることはまれです。
実際は、参加者の都合で人数が減ってしまうことがあります。
参加者が減る分にはいいのですが、問題は増えた場合です。
予定より参加者が増えたときも対応できるよう、資料を余分に準備しておきます。
さて、問題なのは、どのくらい余分に用意するのか。
余分に資料を用意すると言っても、抽象的です。
5部くらいか、10部くらい余分に用意をすればいいのでしょうか。
これは時と場合によって、変化します。
おおむね基準になるのは、参加者の規模です。
ずばり、参加予定者の「5分の1」もしくは「4分の1」です。
10人参加予定なら、2部から3部ほど余分に用意します。
100人参加なら、20部から30部ほど余分に用意します。
このくらい余分に用意しておけば、突然参加者が増えたとしても、対応できるはずです。
ただし、これはあくまで目安です。
あらかじめ増えそうな人数の目安などがわかっていれば、臨機応変に対応しましょう。
「ところでその提案は、本当に実現可能なのか」
プレゼンの質疑応答で、ずばり核心をついた質問が飛んできました。
限られた時間と資金で何かを進めるためには、有効性が気になるところです。
もちろん確証があるなら、自信を持って「できます」と言いましょう。
すぐ話が前に進むでしょう。
しかし、ビジネスでは、すべて確証のあることばかりではありません。
確実に実現できるという保証ができない場合もあります。
こういうとき、強がって「はい。必ずできます」と言いたいところですが、どうでしょうか。
仕事でお金の絡む話となると、何でも「必ずできます」とは言えません。
「できるかもしれません」という曖昧な表現は社会人にふさわしくありませんが、言い切る表現も使いにくい場合があります。
あなたならどう乗り切りますか。
この場面で使える一言があります。
「可能性が高い」です。
言い切る表現を使いにくい場面では「可能性」という表現を使うことをおすすめします。
「必ず実現できます」ではなく「実現する可能性が高い」です。
「絶対に大ヒットします」ではなく「大ヒットする可能性が高い」です。
力強いインパクトを残しながら、事実を述べることができるようになるのです。
プレゼンで使う資料は、自分で何度も繰り返し確認すれば問題ないように思えます。
しかし、自分では主観的になりすぎて、なかなか悪いところが見えないものです。
たとえば「言葉や表現の問題」です。
資料では、誰にでもわかる言葉を使うのが鉄則です。
しかし、これが自分ではなかなか気づけないのです。
自分では当たり前に思っているだけで、ほかの人が見聞きすると、理解に苦しむ言葉・表現・内容などがあります。
発表者だけが資料を確認しているかぎり、汚点はなかなか発見できないのです。
そこで、出来上がったプレゼン用の資料は、本番前、必ず誰かに一度は見てもらうようにしましょう。
自分以外の誰かに確かめてもらう必要があります。
発表する内容をまったく知らない人がいい。
同僚でもいいですが、できれば上司や先輩に当たる人がベストです。
経験豊富な人に見てもらえれば、客観的に悪い点を発見してもらいやすくなります。
得られたフィードバックを元に改善して、欠点のない資料へと完成させるのです。
プレゼンの資料に書かれていることを、単に棒読みするのは良くありません。
聞き手が眠くなるような、悪いプレゼンの典型です。
聞き手は、書かれていることを棒読みするくらいなら、わざわざプレゼンをする必要はないと思ってしまうのです。
棒読みを避けるため、発表者は書いている内容だけでなく、書かれていない内容も発表しましょう。
さて、ここが問題です。
書いていない内容を発表するのは、なかなか難しいものです。
本来、発表する内容は、あらかじめ資料にすべて書いているはずですね。
書いていないことまで発表するとはいえ、ネタがありません。
どうすればいいのでしょうか。
資料には重要ポイントのみに絞って記載し、本番で補足説明を追加すればいいのです。
棒読みを避けることができます。
「発表者は聞き手のことを考え、補足説明をしてくれている」と機転を利かせた印象を与えることができるようになります。
発表者の持っている資料には、重要ポイントも補足説明など、全部書いているといいでしょう。
この効果は、棒読みを避けるだけではありません。
資料の合計文字数を大幅に削減できるようになります。
重要ポイントだけが押さえられているため、資料全体の見通しが良くなるのです。
「今回、これまでよりコンパクトな新商品をご紹介いたします」
プレゼンが始まるやいなや、急にこうした言葉が飛んできました。
どう感じましたか。
「特に興味ないな」
「そもそも、なぜコンパクトにさせる必要があるのか」
そうしたことを思ったのではないでしょうか。
プレゼンとはいえ、いきなり新商品の発表を始めるのは得策ではありません。
聞き手を、いかに注目させるかが重要です。
そのために、冒頭は「なぜその新商品の提案をするのか」という「問題提起」から始めることが重要です。
簡単な例をいくつか挙げましょう。
「マーケティング調査の結果、消費者は『重くて持ち運びにくい。大きくて、カバンに入らない』と感じていることが判明しました」
「これが現在、抱えている問題点です」
こうした現状の問題点を、最初に提起します。
誰でも問題点には興味があります。
解決できることなら解決したい。
その解決策には強い興味を引かれます。
次の一言です。
「この問題点を解決するため、次の商品をご提案いたします」
いかがでしょうか。
どのような商品なのか、気になったのではないでしょうか。
いきなり新商品の説明を始めるより、聞き手の興味関心を引くことができるようになりますね。
あなたが発表しようとしているプレゼンの冒頭に、ぜひ「問題提起」を含めましょう。
ほんの数分で結構ですので、簡易的な現在抱えている問題を提起します。
これがあるだけで、続いて説明するプレゼンの本筋に耳を傾けてくれるようになります。
以前、私が会社で受けたプレゼンで印象深い光景がありました。
大変失礼ながら、プレゼンの内容はあまり覚えていません。
何が印象的だったのかというと、発表者のネクタイです。
曲がっているのです。
アルファベットの「J」の字です。
本番前に何があったのかと心配してしまうほど、ネクタイが曲がっていました。
ネクタイというのは、顔の真下にあります。
見ないようにと思っても、視界に入ります。
「気にしないようにしよう」と思うほど気にしてしまうのが、人間です。
プレゼンの途中、私は曲がったネクタイがずっと気になって仕方ありませんでした。
もう途中から、曲がったネクタイのことで頭がいっぱいです。
察するに、おそらくプレゼン前の準備が忙しかったのだろうと思います。
そういう慌ただしく準備しているところを想像してしまうと、また笑いそうになります。
わざと笑わせようとしているのかと思うほど曲がっているので、笑いをこらえるのが大変でした。
同じように思っていた人は、ほかにもいたようです。
ネクタイは重要です。
どんなに真面目な話でも、ネクタイが曲がっている人が発表し始めると、急に軽い印象になります。
特に、プレゼンに慣れていない初心者は、ネクタイのチェックを怠りやすいのではないでしょうか。
プレゼンとは関係がないようなネクタイですが、印象に残りやすいのです。
発表者は、本番、次々と話を進めていきます。
話をするのはいいのですが、立て続けに話していないでしょうか。
たとえ、ゆっくりしたスピードで話していても、話し続けるのは良くありません。
次々と話を聞き続けるのは少しうるさく感じてしまい、耳をふさぎたくなります。
話す側も聞く側も、互いに疲れます。
そこで、発表の切りのいいところで、わずかな沈黙を挟みましょう。
小休止であり、頭の整理をする時間です。
目安としては、5秒前後の沈黙がいいでしょう。
わずかな沈黙があると、はっとします。
沈黙があるからこそ、発する言葉に耳を傾けてくれるようになります。
では、どのタイミングで5秒前後の小休止を入れればいいのでしょうか。
切りのいいところで沈黙を挟むことで、話を理解する時間稼ぎになり、頭の整理をしやすくなります。
次の話を聞こうとする心の準備も整うのです。
プレゼンでは、リズムが大切です。
発表内容には、挨拶・問題提起・商品概要・機能特徴・まとめなど、各セクションがあるはずです。
問題なのは「1セクションの長さ」です。
1セクションが長くなりすぎていませんか。
プレゼンでは、リズムが大切です。
長時間にわたる説明を、最後まで飽きずに聞いてもらうためには、リズムのよさが大切です。
1つのセクションがだらだら長いと、聞き手の興味関心は失われ、居眠りをされてしまうでしょう。
目安として、1セクションの長さは「5分」。
長くても「10分」が限界です。
もし、1セクションが10分を越えるようなら、2セクションに分けてください。
小分けにするのです。
話す内容は同じでも、小分けにするだけで、リズムが良くなります。
たったこれだけのことなのです。
リズムをつけるというのは難しいことのように思えますが、実は簡単です。
時間でいえば、5分前後を目安にするだけでいい。
次々と展開していく話に、聞き手は一定の興味を保ちながら聞き続けることができるようになります。
私の場合、HAPPY LIFESTYLEでは話を小分けにするよう心がけています。
1つの話を1セクションに全部詰め込むのではなく、30セクションに分けるようにしています。
1つの話は、5分以内に終わるように心がけています。
もしこれを1セクションすべてに詰め込んでしまうとどうでしょうか。
「長いなあ」「読みにくいな」という印象を与えてしまい、読者は離れてしまうでしょう。
書いている内容もさることながら、大切なのはリズムです。
「緊張さえなければ、うまくプレゼンができるのに……」
プレゼンの初心者にとって、いちばんの悩みはやはり「緊張」ではないでしょうか。
緊張さえなくなれば、どれだけ本番が楽になることか。
どんなに事前に練習していても、本番で大勢を目の前にすると、やはり恐怖を感じます。
個人差はあれ、人前での発表に慣れていない人なら、誰でも緊張して当然です。
この緊張を完全に解消する方法は、慣れしかありません。
何度も経験することで、大勢の人前で話すポイントがつかめ、次第に緊張が緩んでくるのです。
「そうか。やはり慣れるしかないのか……」
いいえ、一瞬で緊張を完全に消す方法はありませんが、緊張を軽減させる方法ならあります。
高価なスーツを着て、本番に臨むことです。
大勢の人を目の前に圧倒されるのはわかっています。
その圧倒感を、少しでも軽減させるために、高価なスーツが一役買います。
スーツはいわば、鎧です。
鎧は自分を守ってくれるものです。
ゲームでもそうですが、しっかりした鎧を着ると、防御力がつきます。
自分はしっかりした鎧に包まれ保護されている感覚が大切です。
聞き手より、少しでも目上になっているような優越感を生み出してくれます。
その感覚によって、精神的な余裕が生まれ、強気になれるのです。
高価なスーツには、精神面を強化させる効果があるのです。
一般的に、プレゼンに慣れていない初心者の多くは、入社したばかりの新人ではないでしょうか。
新人は、キャリアの長い先輩には敬意を払って、立場をわきまえます。
横柄な態度や命令するような言葉遣いは控えますね。
では、プレゼンのときはどうでしょうか。
「上司や先輩が目の前にいるから、控えめに発表したほうがいいのか」
その気持ち、よくわかります。
私も新人のころ、よく悩みました。
新人がおどおどする原因の1つに、聞き手が上司や先輩である場合もあります。
キャリアの長い人を目の前にして、横柄な態度を取りにくい。
結果として、声が小さくなって説得力の乏しい発表になるのです。
しかし、プレゼンの場になれば、別です。
壇上に上がれば、上司や先輩を目の前に、控えめになる必要はありません。
堂々と、はきはき発表しましょう。
たとえ、新人でプレゼンに慣れていない初心者でも、ベテランであるかのように、堂々と発表することです。
プレゼンで上司や先輩に気を使って、小さな声でおどおど発表するのは良くありません。
上司や先輩は、忙しい時間をやりくりして、プレゼンを見に来ています。
社運を左右するかもしれない大事な企画や提案を発表しようとしている。
壇上に上がれば、主役です。
自分がドラマの主役を演じるように、発表者が引っ張っていくのです。
その瞬間だけは、上下関係を忘れましょう。
プレゼンで、弱みを見せたら最後です。
企画や提案が不採用になる可能性が高くなり、発表者の評価まで下がってしまいます。
プレゼンとは、芝居を演じることと同じです。
主役の態度が悪いと、主役の評価ばかりでなく、芝居全体の評価も落ちてしまいます。
本当は緊張していても、それを表に見せない演技は大切です。
データや説明内容の嘘をつけ、と言っているのではありません。
データや説明内容の嘘はいけません。
緊張や自信など、精神面の部分の嘘ということです。
緊張していても、表に出さない。
むしろまったく緊張していないように見せかける。
自信がなくても、表に出さない。
むしろ自信満々であるように見せかける。
わかっていなくても、表に出さない。
むしろ熟知しているかのように見せかける。
精神面の嘘は、犯罪ではありません。
そうした嘘は、プレゼンでは大切です。
弱い犬ほど、強がってよく吠えますが、それに近いイメージです。
弱みを隠すために、強気であるように見せかけます。
立派な防御反応であり、そうするからこそ、自分を守ることができるのです。
発表者が強気になるからこそ、発表する内容も素晴らしい内容に見えてくるのです。
「下見」という言葉を軽く考えている人がいます。
下見は、重要です。
お金もかからず、さほど時間もかからないのですから、絶対にすべきです。
あなたのプレゼンは、どこで行いますか。
慣れた部屋で行うならいいですが、大勢が集まる場所になると、大きな部屋で発表することになるでしょう。
普段、なかなか使わないような大会議室かもしれません。
そうしたとき、やはり場所の下見は必要です。
ただでさえ緊張しているわけですから、慣れない雰囲気に飲み込まれないよう、先に雰囲気を確認しておくのです。
一度でも確認ができれば「あの場所で行うのだな」とイメージができるようになり、安心感につながります。
部屋の広さや雰囲気、窓の位置、スクリーンの位置などを確認します。
参加人数分のいすと机があるかどうかもチェックです。
参加者分の資料は用意できたが、肝心のいすと机が足りなかった、という失敗はよくあります。
特に忘れがちなのは「電源の確保」です。
ほとんどの場合、プレゼンでは大きなスクリーンに映し出すプロジェクターやパソコンなどを使うのではないでしょうか。
あらかじめ下見をして、どこにコンセントがあるのか確認です。
さて、コンセントがあっただけでは安心できません。
次の確認は、電源ケーブルの長さが足りるかどうかです。
ケーブルの長さが足りないなら、延長ケーブルを用意する必要がありますね。
もしくは長さが足りるように、スクリーンの配置を変更する必要があります。
そうしたことを、本番中いきなりやるのは無理があります。
だからこそ、下見は重要なのです。
プレゼンには、新商品の説明や月例報告など、さまざまな発表内容があります。
1ページ目から順番に説明するのですが、必ず設けていただきたいセクションがあります。
「まとめ」です。
内容にもよりますが、おおむねプレゼンでは、数十分にもわたる場合が多いことでしょう。
プレゼンを聞けるのは、せいぜい最初だけです。
10分を越えた話は理解が難しくなり、印象に残りにくくなります。
しかし、大きな規模の話をするときは、発表時間がどうしても10分を越えてしまうこともあります。
そういうときは、必ず「まとめ」をつくりましょう。
プレゼンの最後にまとめをつくって、締めくくります。
まとめがあるだけで、最後がきゅっと引き締めることができます。
「伝えたかったのはこれだ」というまとめを最後に発表することで、プレゼンの後味が良くなるのです。
通常、プレゼンでは、質疑応答の時間を設けています。
話の途中で随時受け付ける形式もありますが、プレゼンの最後に設けるのが一般的です。
プレゼンを経験したことがある人ならわかると思いますが、質疑応答は、発表者にとって緊張する時間です。
「もし答えられなかったらどうしよう……」
不安を感じてしまうのです。
特に入社したばかりの新人なら、答えられない質問に当たる確率も高くなるでしょう。
たとえ、経験を積んだベテラン社員でも、わからない質問が飛んでくるのはよくある話です。
すぐ答えられる内容ならいいのですが、最初から資料を見直さなければわからないこともあります。
「わかりません」「回答できません」というのは、発表者にとってできるだけ避けたい言葉です。
これまで堂々と話してきた内容が台無しになります。
では、どう答えるのがいいのでしょうか。
「後ほどメールか電話で回答いたします」と答えればいいのです。
その場でなんとか解決しようとする必要はありません。
無理やり答えようとして嘘を教えるほうが、もっと印象が悪くなります。
難しい質問の場合、その場ですぐ回答できないのは聞き手もわかっています。
プレゼンが終われば、確認できる時間は十分にあります。
そこで不明点を確認して、答えるようにすればいいのです。
無理に適当な回答をするくらいなら、きちんと確認をして、確実に答えたほうが印象はよくなるのです。
プレゼンを始めてしばらく経つと、残念ながら居眠りをし始める人がいます。
特に午後の昼食後のプレゼンでは、居眠りをされる確率も高くなります。
本来、発表者を目の前に居眠りをするのは、大変失礼なことです。
しかし、やはり人間ですから、眠いものは眠い。
眠りたくなる気持ちもわかるのです。
発表中、1人や2人の居眠りは仕方ないでしょう。
午後は眠くなりやすいので、ある程度は許容範囲です。
たとえ一生懸命に聞こうとする気持ちがあっても「眠い」という生理現象にはかないません。
しかし、壇上から見てあまりに目立ってきたら、そのままの状況をほうっておくのは良くありません。
何かいい方法はないのでしょうか。
この場合、一度休憩を入れることをおすすめします。
発表内容の切りのいいところで、10分ほどのトイレ休憩を入れましょう。
聞いてもらえない発表をするくらいなら、休憩を入れて時間を置き、聞いてもらえる状況をつくるほうが得策です。
眠気というのは面白いものです。
一度休憩を挟むと、不思議と吹き飛んでしまうのです。
抑えきれない眠気は、精神論だけで解決するのは難しい。
単に休憩を入れるだけで、居眠りされず聞いてもらえる可能性が高くなるのです。
午後は居眠りされることが多い。
プレゼンの途中で休憩を入れた後は、居眠りする人は少なくなります。
午後は眠くなりやすいので、休憩を入れながら進めることがポイントです。
しかし、休憩を入れても、まだ居眠りする人が目立つようなら、単に「午後だから」という理由だけとは言えなくなります。
ずばり、プレゼンの内容に問題があります。
聞き手は、正直です。
つまらない発表だと思ったら、正直に主張してきます。
ただし、言葉で直接伝えてくるのはまれで、別の形で伝えてきます。
それが、居眠りなのです。
居眠りをされている人を憎むのではなく、あえてクレームだと受け取ってみましょう。
ただ眠っているだけでなく「聞く価値がない」と思われている。
発表内容を評価した結果だと考えるのです。
眠っている人に問題があるのではなく、実は自分の発表内容こそ、問題があるのではないでしょうか。
プレゼンが終われば、さっそくどこが悪かったのか検証です。
ほかの参加者にどこがいけなかったのかを聞いて、改善できるところは改善し、次に生かしましょう。
そういう視点から考えることができるようになれば、あなたのプレゼン能力はぐいぐい伸びてきます。
いつの日が、午後でも居眠りする人を1人も出さないようなプレゼンができることを目指していくのです。
Appleの創設者スティーブ・ジョブズ氏は、卓越した発表者としても有名です。
わかりやすく説得力があります。
そんな彼のプレゼンでは、リハーサルは事前に何度も入念に行うそうです。
プロのミュージシャンでも、ライブを開く前には、いきなり本番ではなく、何度もリハーサルを行います。
プロは、プロだからリハーサルを行う必要もないとは考えません。
プロですら、リハーサルを何度も行っているのが現状です。
彼らの本番が成功しているのはたまたまや偶然ではなく、入念なリハーサルをした、たまものです。
たくさん人が集まるから、特別にリハーサルをしているのではありません。
リハーサルを特別なことだと思っているのは、きちんとした仕事をしようとする自覚が足りない証拠です。
きちんとした仕事をしようとする自覚があるから、自然とリハーサルしようとする気になります。
前もって本番に近い状態をつくり、失敗がなくスムーズに進められるよう準備しています。
それが、本番を成功させ、うまくする王道です。
「プレゼンに失敗した」
そういう人は、本当にリハーサルをきちんとやっていますか。
業務でプレゼンを行う場合、リハーサルをまったくせず、本番に臨む人が多い。
失敗して当然です。
スティーブ・ジョブズ氏やプロミュージシャンでさえ、プロでもおごらず、何度もリハーサルを繰り返します。
一般人の発表者なら、なおさら何度も繰り返しリハーサルを行う必要があるのです。