犬をしつけるときにいちばん必要とされるのは何でしょうか。
しつけ方でしょうか。
犬の種類や性格でしょうか。
犬の社会は、縦社会です。
リーダーの言うことを聞いて、行動します。
犬の種類によって性格や覚えの早さに差はありますが、飼い主が正しいしつけを根気よく続けていれば、必ずマナーはよくなります。
犬を飼い始める動機は何でもいいですが、まれに軽い動機で飼い始める人がいます。
「ペットショップに行ったとき、たまたま目が合ったから」
「友人から譲り受けて飼い始めるようになったから」
ペットを飼うときには、必ず苦労や悩みがつきものです。
「マーキングばかりして大変だ」
「無駄吠えばかりして、世話が焼ける」
「早くマナーを覚えてもらいたい」
「早くしつけを覚えてほしい」
おそらくこれはほとんどすべての飼い主に共通する願いでしょう。
毎日犬の散歩をしていると、ある日、ふとひらめくアイデアがあります。
自転車を使った犬の散歩です。
自転車を使えば、長距離の散歩も楽にできるだろうと考えます。
できればラッキーと思って、いきなりいちばん難しいことからしつけさせようとするのは良くありません。
いきなり難しいことをさせて最も心配になるのは、悪い印象を抱いてしまい、その行動を大嫌いになってしまうことです。
一度嫌いになると、普通にしつけをするより時間がかかります。
食生活の中には、犬に与えてはいけないものがわずかに含まれることがあります。
たとえば、チョコレートクッキーです。
クッキーに、犬に有害なわずかなチョコレートが含まれています。
犬は人の肌とは違い、豊富な毛並みがあるのが特徴です。
その毛並みがあるせいで、ダニはまさに繁殖の温床になっていることがあります。
ブラッシングは、毛並みをきれいに整えるだけではありません。
犬は人と違い、言葉でのコミュニケーションができません。
そのため、飼い主が褒めたり叱ったりなど、態度・声・表情などで伝えるしか方法はありません。
しかも犬の脳年齢は、人間でいう2歳児から3歳児くらいと言われます。
犬との生活を今後ずっと続けていくために「犬とどうやって暮らすか」という点ばかりに目を向けてしまいがちです。
「どうすればトイレを覚えるか」「どうすればうまくしつけられるか」など考えていることでしょう。
愛犬と長く付き合うときの大切な点の1つですが、そのほかに見落としやすい点があります。
私は学生時代、飼っている犬のために、毎日散歩に出かけていました。
散歩とはいえ、毎日、天気のいい日ばかりではありません。
天気が悪い日もあります。
犬にとって、1日の大きな楽しみの1つは、散歩です。
体を動かすのはストレス発散の時間にもなります。
飼い主と触れ合いができる大切な時間です。
犬がきちんと言うことを聞いたとき、ご褒美を与えることと思います。
ご褒美というくらいですから、やはり甘いお菓子を連想してしまいます。
チョコレート・アイスクリーム・キャラメル・ケーキ・クッキーなどです。
犬の勉強が不足している飼い主の場合、犬に与えていいものと悪いものを、きちんと勉強しない人がいます。
とりあえず適当に餌をやります。
「食べるなら食べられるのだろう。食べないなら食べられないのだろう」
散歩中に、犬が急に強い力で走り始めることがあります。
油断していると、うっかり手からリードが離れます。
飼い主が急いで犬を追いかけて、捕まえようとします。
去勢・避妊手術とは、動物から生殖能力を取り除くことをいいます。
オスなら、精巣を摘出して生殖機能を永久的に奪います。
メスの場合は、卵巣除去になりますから、おなかを割っての手術になります。
犬が意味もないのに、わんわんと吠える無駄吠えがあります。
「こら、静かにしなさい」
無駄吠えをやめさせるために、多くの飼い主は、犬をかまってやろうとすることでしょう。
「かわいいな」
「しぐさが愛くるしいなあ」
「いい毛並みだ」
「もっとペットから気に入られたい」
おそらくこれは多くの飼い主が抱いている代表的な願いではないでしょうか。
どの飼い主も、愛犬との仲を深めたいと思うのは当然ですね。
犬へのしつけを、難しく考えるといけません。
難しく考えると、思いどおりにいかないとき、すぐいらいらし始めてしまいます。
「こんなに一生懸命になっているのになぜ失敗するのかしら」
「やめなさい」
さて、今あなたはこの言葉を「心の中」でどう読みましたか。
「やめなさい」という言葉は、奥が深いです。
高校生のころ、テストでひどい点を取って、落ち込んで家に帰ったことがありました。
私は昔から、物事を大げさに考える傾向があります。
テストで悪い点を取っただけでしたが「人生は終わった。受験も失敗するのではないか」と思い、ひどく落ち込んでいました。
基本的に犬の無駄吠えには、1つの無駄もありません。
ただ意味もなく吠えるのは、犬も疲れます。
人間には無駄に思えても、犬は何か意味があって、わざわざ吠えています。
「クンクンクン」
夜中、犬がハウスの中で寂しそうに鳴いていることがあります。
クンクンという鳴き声は小さくても、静かな夜中であるだけに、大きく聞こえます。
一般的に愛犬へのしつけは、子犬のころほど、やりやすい傾向があります。
生後1カ月から3カ月の間は「社会化期」と言います。
もう少し幅を広げて、生後1年までを大きく「子犬」と考えればいいでしょう。
できることなら、愛犬へのしつけは子犬のときがいいのはたしかです。
若い時期は社会に早く適応しようとするため、あらゆる刺激を受け入れやすい状態になっています。
そのため若い時期にしつけたほうが、物事に慣れやすく、しつけも忘れにくいメリットがあります。
「食事の量は適量。にもかかわらず、なぜかうちの犬は日に日に太っていく」
そんな不思議な犬の成長過程に困惑する飼い主も、多いのではないでしょうか。
たくさん食べる一方、全然運動しなければ、太る理由は明らかです。
食事をおいしそうに食べていると、飼い主としても嬉しくなります。
犬が喜んで食べている姿につられ、食事の量が多くなり、気づけば太っていた。
そんなパターンになっている飼い主も多いのではないでしょうか。
私は以前、嬉しい気持ちと罪悪感が入り交じる、とあるジレンマに陥ったことがあります。
飼っている犬に、あれこれとしつけていたときのことです。
「トイレはここでしてくれればいいな」
犬をしつけるときにいちばん必要とされるのは何でしょうか。
しつけ方でしょうか。
犬の種類や性格でしょうか。
とある飼育書には「やる気と根気が必要だ」と書かれています。
たしかにしつけの方法や犬の種類や性格面も大切です。
やる気や根気も欠かせません。
しかし、二の次です。
もっと大切なことが抜けています。
それこそ動物に対する「愛情」です。
飼っている動物に対してどのくらい愛情があるかどうかが、最も重要視されるポイントです。
なぜでしょうか。
やる気や根気は、愛情があるからこそ、自然と出てくるものだからです。
気力の発生には、順番があります。
愛情が最初にあって、その後、やる気や根気が出てきます。
わが子と同然の深い愛情が、あるほどいい。
その愛情が深ければ深いほど、犬のことを勉強しようとする「やる気」も、自然と出てくるはずです。
同時に「この子のために諦められない」という「根気」も出てきます。
愛情が大きいほど、その後に続く「やる気」や「根気」も大きくなります。
もちろん犬をしつけるときに、しつけ方や犬の種類や性格も考慮に入れる必要はあります。
しかし、しつけの方法やどうこうは、後回しで結構です。
あなたは飼っている犬に対して、どのくらい愛情がありますか。
なによりペットを愛すること。
これが飼い主に求められている最も大切なことなのです。
犬の社会は、縦社会です。
リーダーの言うことを聞いて、行動します。
犬の種類によって性格や覚えの早さに差はありますが、飼い主が正しいしつけを根気よく続けていれば、必ずマナーはよくなります。
しかし、犬が言うことを聞かなければ、おそらく飼い主がリーダーとして尊敬されていないためです。
これは人間と同じです。
発言や行動に一貫性がなく、軸がぶれた部長の場合、部下はなめて言うことを聞いてくれません。
「部長がだらしないなら、自分たちも気を緩めていいだろう」
部下は、頼りない部長を見て、努力や緊張の水準を下げてしまいます。
犬の場合も同じです。
発言や行動に一貫性がなく、軸がぶれた飼い主では、犬になめられます。
「だらしない飼い主だな。真面目に命令を聞いていられない」と思うでしょう。
犬は、飼い主のリーダーとしての指導力を軽んじて、言うことを聞いてくれなくなります。
飼い主は、まず犬に対して、きちんとしたリーダーシップを発揮すること。
目指すは「尊敬されるリーダー」です。
時間を守ったり、食事の量を調整したり、やっていいことと悪いことの区別を教えることです。
飼い主のしつけにおける発言や行動に一貫性があれば、犬は飼い主を尊敬してくれるようになります。
犬は飼い主の指示に従いやすくなり、人間社会で必要なマナーが身につくのです。
犬を飼い始める動機は何でもいいですが、まれに軽い動機で飼い始める人がいます。
「ペットショップに行ったとき、たまたま目が合ったから」
「友人から譲り受けて飼い始めるようになったから」
「なんとなく癒やされるかなと思ったから」
動機は何でもいいですが、あまりに軽すぎる動機は少し不安があります。
犬を飼い始めるというのは、命を授かるのと同じです。
子どもを産んで、育てるのと変わりません。
1カ月や2カ月で済む話ではなく、その犬が死ぬまで一生責任を持って、面倒を見続けてあげなければいけません。
家族がいるなら、家族全員の同意を得ることが必要です。
家族の一員として加わることになりますから、家族全員が関わることになります。
人の子を産んで育てるより、大変な面もあります。
人の子は、ある程度成長すれば、自分で食費を稼ぐ力を身につけ、いずれは自立し、親元を巣立っていきます。
そうなれば、親も子育てから解放されて自由になりますが、犬の場合、一生開放されることはありません。
犬は、いつまで経っても飼い主との関係が必要です。
面倒を一生見続ける必要があります。
犬を飼い始める前には「死ぬまで面倒を見続けられるか」という点から判断するのがポイントです。
そのくらい重い事情があるほうがいい。
「どうしても飼いたい」
「この犬のためなら何でもできる」
「この犬のために、自分にできることをしてあげたい」
できるだけ重い事情のほうが、犬も喜ぶはずです。
重い事情のほうが、犬を育てるために必要な「愛情・やる気・根気」が湧き出てきやすいのです。
ペットを飼うときには、必ず苦労や悩みがつきものです。
「マーキングばかりして大変だ」
「無駄吠えばかりして、世話が焼ける」
「散歩が面倒だ」
どうでしょうか。
どれもマイナスのキーワードばかりで、聞くほど心が重くなります。
そうではありません。
楽しみます。
自然と犬との関係が良くなります。
飼い主は、ペットに成長させてもらっていると考えます。
犬は毎日散歩をしなければいけないから面倒だと思うほど、余計に面倒になります。
そうではなくて「自分には運動のコーチがついていて、毎日面倒を見てもらっている」と考えます。
犬というスポーツトレーニングの専属コーチがいて、飼い主の肥満防止のために鍛えてもらっていると考えます。
犬が部屋の隅でマーキングをすれば「嫌だなあ。掃除が大変だ」と思うと、余計に重く感じます。
そうではなくて、犬に飼い主としての精神力を鍛えてもらっていると考えればいい。
「これくらいのことでいらいらするのでは、いけないよ」
犬が、飼い主を飼い主らしく鍛えようとしている。
最後に、つらい出来事も悩みも、1つの思い出と考えます。
困難に直面している今だからこそ、大変と思えますが、後になればいい思い出になるはずです。
もし、しつけを楽にしたいと思うなら、ロボットの犬を飼えばいい。
これほど楽なことはありません。
あらかじめプログラムされたとおりの動きをします。
餌を与える心配もなく、無駄吠えもマーキングの心配も一切ありません。
しかし、それでは面白くありませんね。
苦労も悩みもトラブルもないのは、楽である反面、これほど味気ないこともありません。
苦労も悩みもトラブルがあるからこそ、生活には活気が出て、温かくなり、華やかになる。
今、感じている苦労や悩みも、しばらく経てば、すべていい思い出に変わるはずです。
犬の悩みや苦労があるおかげで、実は温かい毎日が送れています。
まず、苦労や悩みも楽しむこと。
これが大切です。
思い出が倍増するのです。
「早くマナーを覚えてもらいたい」
「早くしつけを覚えてほしい」
おそらくこれはほとんどすべての飼い主に共通する願いでしょう。
やはり面倒がかかるのは大変なので、少しでも早くしつけを覚えて、マナーや良識ある犬に育ってもらいたいと願います。
一見、当たり前のことのように思えます。
しかし、本当にそうでしょうか。
たとえばの話です。
もし、1日であらゆるしつけのすべてを覚えたとします。
すると、次の日から何もしなくてよくなります。
これは楽なようで、これほどつらいことはありません。
ほかの飼い主が「なかなか犬がしつけを覚えてくれない」という悩みに共感できないため、飼い主との話についていけなくなります。
また、何でもすぐ覚えてくれるなら「飼い主の私がいなくても、この子だけで生きていけるのではないか」と思います。
覚えがよすぎるのは、嬉しいようで、悲しいです。
しつけは早ければいいわけではありません。
「しつけは、早くしなければいけない」という常識を破ってください。
逆です。
しつけは、時間をかけるから、いい。
覚えるのが遅いからこそ、毎日の楽しみになります。
「今週はこれができるようになった。来週はこれを覚えさせよう。再来週はこれを覚えさせたい」
ゆっくりじわじわだからこそ、楽しみが持続します。
たとえ、時間がかかってもいい。
しつけに手間と時間がかかるからこそ、他の飼い主と「ペットを飼うのは大変ね」と共感でき、友人が増えやすくなります。
苦労も悩みも、しばらく経てば、いい思い出になるでしょう。
なかなか覚えの悪い犬だからこそ「私がいなければこの子だけでは生きていけない」と思えるようになります。
仕事でへこたれても「仕事を辞めれば稼ぎがなくなる。飼っている犬の食費を誰が稼ぐのだ」と思います。
すると、仕事へのやる気へと変わります。
1人では何もできない犬がいるからこそ、底力がめきめき出るようになります。
なにより、適度に物覚えが悪いほうが、飼い主を笑わせてくれます。
おっちょこちょいで、とんちんかんで、間抜けな犬の姿は、飼い主を笑わせてくれます。
癒やしになります。
苦労や悩みも多い分、笑いが絶えない日常になり、飼い主の生活は華やかになります。
だからこそ、しつけは時間がかかるほうがいい。
「この子のために頑張ろう」という気になり、今日も明日も頑張れるのです。
毎日犬の散歩をしていると、ある日、ふとひらめくアイデアがあります。
自転車を使った犬の散歩です。
自転車を使えば、長距離の散歩も楽にできるだろうと考えます。
一度考えたことがある飼い主も、多いのではないでしょうか。
何気なくやってしまいそうになりますが、よくない行為です。
思わぬ大けがにつながる場合があるからです。
犬は、急に走ったり立ち止まったり方向変換したりすることがあります。
その瞬間、犬にリードに引っ張られて自転車が倒れて、けがをしてしまうことがあります。
自分がけがをする場合もありますし、犬がけがをすることもあるでしょう。
逆に、リードを他人の体に引っかけて接触事故を起こしてしまい、思わぬ大けがをさせてしまう可能性もあります。
場合によっては、命に関わることもあり得ます。
日本の場合、自転車で犬を散歩させるのは「道路交通法」の違反にもなります。
法律違反であることを知らずにやってしまいますので、注意が必要です。
たとえ法律で規制されていない土地でも、自転車で犬を散歩させるのは控えたほうが安全です。
犬の散歩は、安全に楽しみたいですよね。
犬の散歩もマナーを見直す機会として、いま一度、ご認識ください。
できればラッキーと思って、いきなりいちばん難しいことからしつけさせようとするのは良くありません。
いきなり難しいことをさせて最も心配になるのは、悪い印象を抱いてしまい、その行動を大嫌いになってしまうことです。
一度嫌いになると、普通にしつけをするより時間がかかります。
しつけをさせるのは、階段に上るイメージです。
いきなり最初から難しいことをさせるのではなく、ゆっくり慣れさせたり覚えさせたりするのがポイントです。
基本ができているからこそ、応用もできるようになる。
たとえば、犬の体を洗うときです。
いきなり湯船に浸からせるのは、いくら泳ぎが上手な犬とはいえ、抵抗があります。
初めて泳ごうとしたときに溺れでもしようものなら、水に対してアレルギーを持ってしまい、嫌がってしまうでしょう。
まずは大きな洗面器にお湯を入れて、水に慣れさせていくところから始める。
水に慣れてくれば、次にシャワー。
シャワーに慣れれば、一緒にお風呂に入らせる。
段階を踏んでいきます。
車に乗るのも同じです。
いきなり車に乗せ、遠くへ旅行に行くのは無理があります。
1時間もすれば、犬でも車酔いをします。
「車は苦手だ」という意識を持ってしまうと、車に乗るのさえ嫌がり始めることでしょう。
まずは、車に乗せるだけから始めます。
慣れてきたところで、エンジンをかけてみます。
エンジン音にも慣れれば、初めて車を発車させて、10分ほどのドライブに出てみる。
もちろん安全運転のために、クレートに入れてから発車させるようにしましょう。
それを30分、1時間、2時間というふうに、ゆっくりステップアップです。
留守番も同じです。
最初は5分から始めて、10分、30分、1時間というふうにステップアップです。
挫折するような経験をさせないように、着実に成功体験を積み上げ、犬に自信をつけさせるのがポイントです。
犬は「自分はやれば何でもできるぞ」という自信をつけて、堂々とするようになります。
あらゆるしつけは、必ず易しいところから始めるようにしましょう。
遠回りに思えても、実はこれが最も近道なのです。
食生活の中には、犬に与えてはいけないものがわずかに含まれることがあります。
たとえば、チョコレートクッキーです。
クッキーに、犬に有害なわずかなチョコレートが含まれています。
チョコレートには「テオブロミン」という、犬にとって有害な物質が含まれているため与えてはいけません。
「チョコレートはいけないのはわかっているが、このくらいは大丈夫だろう」
「少しくらいなら」と思って油断する飼い主がいますが、絶対ダメです。
子犬は体が小さく、まだ免疫力が小さい状態です。
そのため、ほんのわずかな有害物質でも、致死量に達しやすくなるからです。
子犬のときほど、食べてはいけないものに神経質になってなりすぎることはありません。
場合によって、1つの間違いが命取りになることすらあります。
しかも子犬はかわいいからこそ、気持ちも緩みやすくなります。
しかし、ここが正念場です。
かわいい子犬こそ、食べるものに関しては鬼になりましょう。
子犬のときこそ、ほんのわずかな量ですら、絶対に与えないようにしましょう。
犬は人の肌とは違い、豊富な毛並みがあるのが特徴です。
その毛並みがあるせいで、ダニはまさに繁殖の温床になっていることがあります。
ブラッシングは、毛並みをきれいに整えるだけではありません。
ダニやノミなどを取り除いたり、血行を促進させたりなど、健康目的もあります。
犬を室内で飼っているなら、定期的なブラッシングはもはや必須といっても過言ではありません。
もう1つ、ブラッシングには重大な意味があります。
健康診断です。
足をけがしたり、腫れ物があったりなど、犬の体に直接触れて初めてわかることもあります。
体全身の毛をブラッシングしていると、体の異変に早く気づきやすくなります。
理想は「毎日」ですが、手間がかかるという人は「3日に1回」でもかまいません。
ブラッシングをする「間隔」は、飼い主の都合に合わせて結構ですが、必ず「定期的」にするように心がけましょう。
たとえ、屋外で飼っているとしても、やはり定期的なブラッシングは必要です。
室内で飼うわけではないので、汚れに対してルーズになりがちです。
しかし、屋外でもやはりダニ・ノミ・シラミが毛につく可能性はあります。
むしろ屋外だからこそ、ダニ・ノミ・シラミがつきやすく、ブラッシングも念入りに必要です。
室内であれ屋外であろうと、定期的なブラッシングで犬の健康チェックをしましょう。
犬は人と違い、言葉でのコミュニケーションができません。
そのため、飼い主が褒めたり叱ったりなど、態度・声・表情などで伝えるしか方法はありません。
しかも犬の脳年齢は、人間でいう2歳児から3歳児くらいと言われます。
これがわかると「犬のしつけは長期で見ることが大切」と自覚するでしょう。
理解力も記憶力も、私たち大人の人間よりはるかに劣っています。
人間ならすぐできるようなことが、犬の場合、1週間も1カ月もかかることは珍しくありません。
しつけといえば「早くできるように」と願う飼い主が多いですが、あまり成長の早さを求めすぎるのはやめにしましょう。
しつけは最初、うまくいかなくて当然です。
むしろ、3日でできるほうが不思議なくらいです。
「時間がかかって当然」と自分に言い聞かせ、のんびりしつけていくようにしましょう。
しつけは、一つひとつ覚えさせていく。
ゆっくりせかさない。
そういうのんびりしているほうが、犬も落ち着いて、頭を整理しながらする時間ができます。
リラックスができて、逆に覚えが良くなるのです。
犬との生活を今後ずっと続けていくために「犬とどうやって暮らすか」という点ばかりに目を向けてしまいがちです。
「どうすればトイレを覚えるか」「どうすればうまくしつけられるか」など考えていることでしょう。
愛犬と長く付き合うときの大切な点の1つですが、そのほかに見落としやすい点があります。
ご近所との付き合いです。
なぜ、自宅で飼っている犬がご近所と関係があるのかと思うでしょう。
大いにあります。
特に犬は、ほかのペットと違い、大きな声で吠えるのが特徴です。
自宅で吠えている声が、知らぬ間に近所迷惑になっている可能性があります。
これは自分では気づけません。
自分では「このくらいの声だったら聞こえていないだろう。迷惑になっていないだろう」と過小評価してしまう傾向があります。
たしかにまったく迷惑をかけていない場合もあるでしょう。
しかし、ご近所さんがどれだけ迷惑を感じているのかは、実際にご本人に聞いてみなければわからないことです。
アパート暮らしであろうと、一戸建て住宅であろうと、同じです。
壁の厚いアパートでも、深夜の場合はどうでしょうか。
お隣さんが寝ていると、たとえ小さく吠える声でも、迷惑です。
一戸建てに住んでいて、家との距離が離れていても、飼い主が留守の間に大きな声で吠えて、迷惑を感じていることもあります。
吠える声ばかりではありません。
家の中を走り回っている音は、アパートの下の階に住んでいる人の迷惑になっていることもあります。
犬のにおいが部屋の窓から出て、お隣にまでにおっているかもしれません。
いずれにせよ、自分ではわかりにくいです。
犬の声もにおいも、毎日付き合っていると当たり前だと感じて、近所にどれだけ迷惑をかけているのかわかりにくくなります。
苦情がないから大丈夫と思っていませんか。
不満はあっても、言い出せないだけかもしれません。
心の内では「うるさいなあ」「迷惑だな」と思っている可能性はある。
人によっては苦情を言いたくても、言えない性格の人もいます。
近所の人はストレスがたまり、知らぬ間に恨まれている場合もあるでしょう。
ご近所付き合いもあるので、言いたくても、ひたすら我慢をしている人もいるかもしれません。
そういう場合を考慮して、あらかじめ自分からご近所さんに尋ねてみましょう。
自分が飼っている犬が、何か迷惑になっていないかを自分から積極的に聞きます。
「うちの子が何か迷惑をかけていませんか」
「夜中に吠える声がうるさくないですか」
「におっていたりしませんか」
聞いてくれれば、言いやすくなります。
ささいな不満があれば、このタイミングに言ってくれるかもしれません。
こういう気遣いこそ重要です。
何か迷惑をかけていたとしても、気遣いをされると、ご近所さんはある程度寛容になってくれる場合が多いです。
もし、今日、これからご近所さんに会う機会があれば、尋ねてみましょう。
「うちの犬が、何か迷惑をかけていませんか」と。
そうすることで、ご近所さんとの付き合いがうまくいき、犬も長く住みやすくなるのです。
私は学生時代、飼っている犬のために、毎日散歩に出かけていました。
散歩とはいえ、毎日、天気のいい日ばかりではありません。
天気が悪い日もあります。
特に、雨が降っている日は、散歩がおっくうになります。
「今日は雨が降っているし、犬の散歩は控えようかな」
そうは思うものの、やはり犬のためにサボるわけにはいかないなと思い、傘を差して散歩に出かけていました。
そんなとき、ふと気づいたことがありました。
なぜか、雨の日のほうが、犬は散歩を楽しんでいるように見えます。
雨で視界は悪くなり、私は傘を差していることもあって、歩くスピードはいつもよりゆっくりになります。
しかし、犬はしっぽを揺らしながら、そわそわしていて、いつもより楽しそうにはしゃぎ回ります。
ぬれているためか、なぜか川に飛び込もうとして、引き止めたこともあります。
あなたが飼っている犬も同じようなことはありませんか。
なぜ、雨の日の散歩を、犬は喜ぶのでしょうか。
おそらく雨が降っていることで、いつもと違った刺激がたくさん増えるからでしょう。
雨の日は、いつもと同じ散歩のコースでも、別世界へと変わります。
雨の日の空気は、晴れの日とは違ったにおいがします。
地面がぬれているせいで、足元がぬれます。
そうしたいつもと変わった刺激に喜んでいます。
犬の体が汚れるのは「後で洗うのが大変だ」と悩む一方、犬はむしろぬれたり汚れたりするのが、楽しそうです。
そんな汚れをお構いなしに楽しんでいる姿を見ていると「まあ、いいか」と思えてきます。
犬が喜んでいると、面倒なことも許せてしまいます。
雨の日は散歩を控えてしまいがちですが、雨の日こそ、ぜひ散歩をしてはいかがでしょうか。
いつもと変わった刺激に、犬は意外にも大喜びするに違いありません。
犬にとって、1日の大きな楽しみの1つは、散歩です。
体を動かすのはストレス発散の時間にもなります。
飼い主と触れ合いができる大切な時間です。
基本的に、朝と夕の2回は散歩をすることになります。
中型犬や大型犬なら、さらに朝・昼・夕の3回散歩をすることもあるでしょう。
しかし、散歩とはいえ、いつも天気は晴れとは限りません。
当然、雨の日もあります。
小雨くらいなら傘をさせばいいですが、激しい風を伴った暴風雨のときもあります。
天候によっては、そういう悪天候が3日くらい続くこともあるでしょう。
犬は、1回でも散歩ができないと、かなりストレスをためます。
しかし、悪天候のため、散歩ができない日があるのも事実です。
さて、こういうとき、飼い主はどうすればいいのでしょうか。
散歩の代わりになることがあります。
それが、ボール遊びです。
ボール遊びは、狭い場所でもできるのがいいところです。
室内で飼っていれば、部屋でボール遊びをしましょう。
飼い主がボールを投げて、犬に取ってきてもらう。
これを30回も繰り返せば、かなりいい運動になるはずです。
散歩でいえば、かなり長い距離を歩いているのと同じ運動量に値します。
用意するのはボールだけ。
お金もかからず、今からできます。
部屋が狭すぎれば、廊下はいかがでしょうか。
廊下は縦に長いので、ボール遊びができるくらいの距離は確保できるはずです。
雨で外に出られなくても、散歩と同じ運動をさせることができます。
飼い主はボールを投げるだけです。
犬の体格に応じて、30回・50回・100回など容易に調整も可能なのです。
犬がきちんと言うことを聞いたとき、ご褒美を与えることと思います。
ご褒美というくらいですから、やはり甘いお菓子を連想してしまいます。
チョコレート・アイスクリーム・キャラメル・ケーキ・クッキーなどです。
しかし、人間が食べるお菓子をそのまま与えるのは良くありません。
犬は大喜びするものが、犬の健康にとっていいものとは限りません。
第1の理由は「カロリーが高すぎるため」です。
人間の食べるお菓子には、小さくても高いカロリーです。
少しだけのつもりが思わぬカロリー摂取につながり、犬の肥満につながる危険性があります。
第2の理由は「犬にとって有害な物質が含まれている可能性があるため」です。
チョコレートには、テオブロミンという犬にとって有害な物質が含まれています。
第3の理由は「虫歯になりやすいため」です。
人間が食べるお菓子は特に砂糖が多く含まれすぎています。
基本的に犬は虫歯になりにくいですが、ならないわけではありません。
砂糖がたくさん含まれたお菓子を食べることで、やはり虫歯の危険性があります。
では、どのようなお菓子を与えるのがいいのか。
犬のご褒美には、ペットショップで販売されている犬用のお菓子を使うようにしましょう。
犬には犬に合ったお菓子があります。
ご褒美として与えるときには、一度にたくさん与えるのではなく、小分けにして与えるのがコツです。
犬の勉強が不足している飼い主の場合、犬に与えていいものと悪いものを、きちんと勉強しない人がいます。
とりあえず適当に餌をやります。
「食べるなら食べられるのだろう。食べないなら食べられないのだろう」
犬の様子で判断する飼い主がいます。
これは絶対良くありません。
犬は人間の100万倍とも言われる鋭い鼻があり「食べられるかどうか」は、ある程度、においで判断できます。
しかし、あくまで「ある程度」というだけであって、確実ではありません。
においはよく判断しますが、含まれている成分まではわかりません。
犬は、人間と体つきが全然違います。
体つきが違いますから、必要な栄養分や有害になる栄養分も異なります。
たとえば、牛乳です。
牛乳は適度に甘みがあるので、おいしく飲む犬が多いようです。
しかし、飲むときだけであって、飲んだ後が要チェックです。
成犬には牛乳に含まれている乳糖を分解する「ラクターゼ」という酵素が不足しているため、下痢を起こす場合が多いです。
幼犬のときにはこのラクターゼという酵素がたくさんあるので問題ありませんが、成犬になるにつれて少なくなります。
子犬のころは飲んでいたのに、大人になってから飲めなくなるという事情も知っておく必要があります。
また、チョコレートも甘くておいしいので、よく食べます。
よく食べますが、食べてからが問題です。
テオブロミンという有害な物質が含まれているため、貧血を起こしてしまう可能性があります。
生魚も、喜んで食べます。
肉は犬の大好物です。
しかし、食べているときにうっかり骨が喉に突き刺さって、大事に至ることがあります。
そもそも生の魚には、ビタミンB1を破壊する酵素が含まれています。
長期間食べ続けていると、元気をなくしたり、脚気になったりなど、犬の体調が悪くなる場合があります。
このように、犬が喜んで食べるものが、必ずしも犬に与えていい物とは限りません。
おいしそうに食べていても、あとから体調の異変を来すことがあります。
飼い主は、あらかじめ与えてはいけない物だけでも頭に入れておくようにしましょう。
犬に与えていい物はたくさんありますが、与えてはいけない物は数える程度です。
散歩中に、犬が急に強い力で走り始めることがあります。
油断していると、うっかり手からリードが離れます。
飼い主が急いで犬を追いかけて、捕まえようとします。
しかし、なかなかそうはいきません。
たいてい、自由に身動きができるようになった犬は、嬉しくて飼い主が近づこうとすると逃げていきます。
追いかけてすぐ捕まえられればいいですが、必ずしもすぐ捕まえられるとは限りません。
「おいでおいで」と言っても素直に戻ってきてくれなくて、悩まされる飼い主も多いのではないでしょうか。
飼い主に捕まれば、またリードでつながられると思い、近づくどころか逃げることがあります。
もし他の人を襲ったり噛みついたりすれば、大変です。
そんな時、おびき寄せるいい方法があります。
餌を持って、おびき寄せればいい。
餌を差し出すと、やはり犬には嬉しくて餌を食べるために戻ってきやすくなります。
去勢・避妊手術とは、動物から生殖能力を取り除くことをいいます。
オスなら、精巣を摘出して生殖機能を永久的に奪います。
メスの場合は、卵巣除去になりますから、おなかを割っての手術になります。
去勢・避妊手術をするべきかどうかは、難しい問題です。
欧米では去勢や避妊手術に比較的寛容ですが、ヨーロッパでは動物虐待という考えが強い傾向にあるようです。
動物飼育の専門家の間でも、意見のわかれるところであり、難しい問題です。
なぜそんなことをするのかというと、やはり子どもを産んでもらっては困るという状況があるからです。
子どもを産み育てるというのは、犬だけでなく、飼い主にとっても大変な労力が必要です。
オスであれメスであろうと、屋外で犬を飼っていると、どこかの野良犬と交尾をして、妊娠してしまうことがあります。
室内で多頭飼いをしている場合、飼い主の目を盗んでオスとメスとが交尾をし、妊娠してしまうことも考えられます。
子どもを産んでも、1匹くらいならまだ容認できることでしょう。
しかし、人と違い、犬の場合は一度に多くの子どもを産みます。
1匹だけ生むこともありますが、まれです。
だいたい5匹前後の子犬を一度に生むことになるはずです。
それだけ多くの子犬の世話を、きちんとできる飼い主ならいいのでしょう。
多くの子犬に囲まれ、明るい家庭になる。
そう思いたいところですが、理想と現実は異なるようです。
犬が暮らしていける生活スペースにも限りがありますし、成犬になれば、餌代の負担も金額のゼロが1つ多くなるでしょう。
複数の犬を飼って吠え始めると、近所迷惑にもなるはず。
飼い主は、世話も手間もかかり、私生活の大半を犬に占められることも珍しくありません。
そうした事情から、子犬を生んだのはいいが、育てられなくて捨ててしまう飼い主がいます。
それは良くありません。
ご存じですか。
子犬を動物センターに保護してもらった後の行く末を。
たいていの場合は、ガス処分されます。
つまり、罪のない子が殺されてしまいます。
最初から「世話はできない」という自覚があるなら、去勢や避妊手術が動物虐待とも言い切れません。
多くの子犬を飼い主1人で育てられる自信がないなら、去勢・避妊手術も選択肢と考えていいのではないでしょうか。
罪のない子犬たちを殺してしまうほうが、よほどかわいそうです。
去勢・避妊手術をすべきか、それともありのままの姿で育てるべきか。
この答えは、世間が決めるのではなく、あなたが決めることなのです。
犬が意味もないのに、わんわんと吠える無駄吠えがあります。
「こら、静かにしなさい」
無駄吠えをやめさせるために、多くの飼い主は、犬をかまってやろうとすることでしょう。
犬をなでたり、抱いたりしてあげます。
すると、一時的ではありますが、吠えるのをやめておとなしくなるはずです。
しかし、これはおすすめできる方法ではありません。
むしろ余計に無駄吠えを助長させてしまう可能性があります。
無駄吠えをした後に飼い主がかまってあげると「飼い主に褒められた」と犬が勘違いしてしまうからです。
無駄吠えがなかなか治らない犬の飼い主には、無駄吠えをやめさせようとして犬をかまってしまう飼い主が多い。
では、どうすればいいのでしょうか。
無視をすればいい。
もちろんしばらくはうるさい時期が続きますが、しばらく我慢です。
10分もすれば、吠えるのさえ疲れて、やめてしまうはずです。
「声がうるさい。今すぐやめさせたい」
そういうときは、別の部屋に移動させて、1人にさせればいいでしょう。
それを繰り返すうちに「吠えると1人にされる。いけないことなのだな」と思います。
あくまで、かまってはいけない。
このルールを徹底しましょう。
しばらく時間はかかりますが、だんだん無駄吠えはしなくなります。
飼い主がしつけるとき、声を出さない「無視」という叱り方もマスターしておきましょう。
「かわいいな」
「しぐさが愛くるしいなあ」
「いい毛並みだ」
このように飼い主の多くは、犬へ熱い視線を送っている場合が多いのではないでしょうか。
たしかにかわいい犬の姿や動きには、愛くるしさを感じてうっとりしてしまい、見つめてしまうものです。
しかし、これを続けていると、主従関係に影響する可能性があります。
先生と生徒の立場で考えればわかりやすいことでしょう。
生徒が先生をじっと見つめるというのは「先生のほうが上である。先生を尊敬しています」という表れでもあります。
見られる側の立場が高いように感じるのは、テレビに映るアナウンサー・芸能人・人気アイドルグループでも同じです。
飼い主が犬をじっと見つめてしまうと、犬は「尊敬されているぞ。自分のほうが立場は高い」と思うようになります。
かわいい気持ちがあるのはわかりますが、あまりに熱い視線を送りすぎるのもしつけの上では良くありません。
アイコンタクトは、犬からさせるようにしましょう。
飼い主は「見る立場」から「見られる立場」になればいい。
本来の主従関係になれます。
「もっとペットから気に入られたい」
おそらくこれは多くの飼い主が抱いている代表的な願いではないでしょうか。
どの飼い主も、愛犬との仲を深めたいと思うのは当然ですね。
そのため飼い主は無意識のうちに、犬に気に入ってもらおうとするような声や言葉を使ってしまいがちです。
「さあ、ご飯の時間だよ」
「いい子ね」
「悪さをしてはいけませんよ」
一見すればいいことのように思えます。
もちろんたまには甘えた声もいいですが「常に甘えた声」は良くありません。
いつも優しい口調でこびるような話し方だと、犬は飼い主を怖がることがなくなるからです。
飼い主がペットの機嫌を取るような話し方を続けていると、犬はだんだん飼い主を軽く見始めてしまいます。
飼い主を怖がることがなくなれば、言うことも聞いてくれなくなります。
時には飼い主を怖がることも大切です。
悪いことをしたときには「ダメ!」と強い口調で怒鳴ることもしつけです。
飼い主は威厳があるからこそ、犬は言うことを聞きます。
「怒った飼い主は怖い」と思うからこそ、次からは同じことをするまいと、素直に行動を修正してくれます。
堂々とした態度で、はきはき声で話しかけること。
リーダーとしてふさわしい態度が、飼い主への尊敬へと変わるのです。
犬へのしつけを、難しく考えるといけません。
難しく考えると、思いどおりにいかないとき、すぐいらいらし始めてしまいます。
「こんなに一生懸命になっているのになぜ失敗するのかしら」
「言うことを聞かない犬にいらいらする」
「ああ。今日もダメだった」
もちろん少しでも早くしつけを覚えてもらいたい気持ちはわかります。
しかし、結果を早く求めようとすると「できないこと」に集中が向き、ストレスをためる原因になります。
犬もつらいです。
飼い主の精神状態でも良くありません。
少し考え方をスイッチしましょう。
「すべては犬との思い出づくりなのだ」と考えればいい。
うまくいくときもうまくいかないときも、どちらでもいい。
どちらも犬と接する時間ができましたから、良しとします。
「今日もたくさんスキンシップができたな」
「今日も思い出が1つできた」
「今、この瞬間」の犬との触れ合いに集中して楽しみます。
犬に接することができていますから、素晴らしいことです。
犬と接する時間が増えるだけでいい。
思い出が増えるからです。
その楽しんだ先に、自然と犬との思い出が増えたり、信頼関係などが深まったりします。
いつしか「言うことを聞いてくれるようになった」という結果があります。
「しつけ」の結果は、あくまで犬と接するときの副産物と考えるほうが、うまくいくのです。
「やめなさい」
さて、今あなたはこの言葉を「心の中」でどう読みましたか。
「やめなさい」という言葉は、奥が深いです。
優しい声で「やめなさい」と、強い口調で「やめなさい!」では、同じ意味ですが、メッセージ性はまったく違ってきます。
違いを出すのは「口調」です。
小さく弱い声で言うと「気が向いたら、やめてくれたほうが嬉しいなあ」という、曖昧なニュアンスなように聞こえます。
「やめなさい」という言葉でありながら、本当に「やめなさい」という意味になっていません。
飼い主が弱々しく小さな声で指示していると、犬は飼い主の言うことをなかなか聞いてくれないことがあります。
飼い主の性格は千差万別ですが、しつけで「やめなさい」と発音する際は、やはり強い厳しい口調がいちばんです。
すると犬は「絶対にそれをしてはいけません。お仕置きをしますよ」という強いニュアンスが、ひしひし伝わってきます。
やはり大きな声で、強く、早口で発音することです。
それが本当に「やめてほしい」というニュアンスをうまく伝えられる方法なのです。
高校生のころ、テストでひどい点を取って、落ち込んで家に帰ったことがありました。
私は昔から、物事を大げさに考える傾向があります。
テストで悪い点を取っただけでしたが「人生は終わった。受験も失敗するのではないか」と思い、ひどく落ち込んでいました。
そんなとき、迎えてくれたのは、自宅で飼っていた犬でした。
「クッピー」という名前をつけた雑種犬ですが、すごく元気に迎えてくれます。
しっぽを左右に大きく振って、よだれを垂らしながら、オーバーリアクションで迎えてくれました。
そんなとき、逆に私のほうが犬からしつけられている感じがします。
「元気を出せ。そんなことでくよくよするな。人生が終わったわけじゃない」
そういう声が聞こえてきます。
その瞬間、肩の荷が下りた気がしました。
私は昔から自宅での勉強中に行き詰まったときには、犬と散歩に出かける習慣がありました。
無邪気な犬と接していると、初心に返り、心が浄化される気がします。
心のつかえがなくなり、元気を取り戻したり、疲れを癒やしてくれたりします。
そのおかげで学生時代は、落ち込んでいても、すぐ立ち直った経験が何度もあります。
飼い主も人間です。
元気のないときもあれば、落ち込むこともあります。
犬より飼い主のほうがしっかりしているはずですが、意外にも犬から教わったり励まされたりすることは多いです。
犬を飼っている人は、比較的、立ち直りが早くなるのではないでしょうか。
励ましてくれる存在がそばにいてくれるのは、心強いことです。
基本的に犬の無駄吠えには、1つの無駄もありません。
ただ意味もなく吠えるのは、犬も疲れます。
人間には無駄に思えても、犬は何か意味があって、わざわざ吠えています。
それを単に「うるさいなあ」で片付けるのは、良くありません。
理由を探って、気持ちを理解しようとするのが、犬から尊敬される飼い主ではないでしょうか。
「なぜ、吠えているのだろうか」
落ち着いて、その原因を探ってみましょう。
おなかがすいているためなのか。
散歩に行きたがっているからなのか。
慣れない音に驚いているせいなのか。
寂しがっているせいか。
知らない人を怖がっているからなのか。
ストレスをためているせいなのか。
何のストレスをためているのか。
吠える行為は1つでも、その原因は実に多種多様です。
家庭・環境・状況により、さまざまな理由が考えられます。
犬の気持ちを理解する絶好の機会になります。
飼い主は、脳にたくさん汗をかいて、犬の無駄吠えの原因探しをしてみましょう。
頭の体操になります。
もしわからなければ、獣医師に相談したり、経験豊富な飼い主に見てもらったりなどもしてみましょう。
ほかの飼い主の意見を聞いてみると、犬の特性を知ることにもつながります。
「クンクンクン」
夜中、犬がハウスの中で寂しそうに鳴いていることがあります。
クンクンという鳴き声は小さくても、静かな夜中であるだけに、大きく聞こえます。
寂しそうに鳴いているので、電気をつけてしばらくかまってあげます。
かまっている間は泣きやみますが、飼い主が離れると、また鳴き始める。
赤ちゃんの夜泣きのようです。
犬の鳴く声とはいえ、飼い主の睡眠の妨げになることがあります。
この鳴き声に悩んでいる飼い主も多いのではないでしょうか。
なぜ犬が鳴いているのかというと、当然「寂しいから」です。
特にこれはペットショップから購入した犬や、生まれたばかりの子犬に多く見られます。
ペットショップから飼い主の家へと移動することになるので、住環境が大きく変わります。
その慣れない環境のため、1人きりにされると、余計に寂しいと感じやすくなります。
ペットショップから購入した犬や生後間もない子犬なら、なおさらです。
こういうときは、一時的にハウスを飼い主と同じ部屋に移動させましょう。
そばに飼い主がいることがわかれば、子犬は安心して、夜もぐっすり寝られるようになります。
一般的に愛犬へのしつけは、子犬のころほど、やりやすい傾向があります。
生後1カ月から3カ月の間は「社会化期」と言います。
もう少し幅を広げて、生後1年までを大きく「子犬」と考えればいいでしょう。
この時期は、犬の脳が柔らかく、さまざまな刺激を前向きに受け入れようとする傾向があります。
犬は警戒心が小さく、さまざまな経験も怖がらず積極的になります。
そのため、この時期に人・車・ほかの動物などと触れ合うと慣れるため、成長するにつれて性格が落ち着きやすくなります。
また、しつけも一度覚えれば、忘れにくくなるというメリットもあります。
人間の場合「3つ子の魂、百まで」という言葉がありますが、犬でも同じです。
犬も、幼いときに形成された性格は、成犬や老犬になっても変わりにくい傾向があります。
子犬のころの教育は、基本的な性格を形成する土台になります。
今飼っている犬が、まだ幼いなら、しつけをすべき絶好の時期です。
あらゆる刺激に対して門戸が開かれる今のうちに、多種多様な経験をさせてあげましょう。
若い時期ほど、多くの経験に触れさせるべきなのです。
できることなら、愛犬へのしつけは子犬のときがいいのはたしかです。
若い時期は社会に早く適応しようとするため、あらゆる刺激を受け入れやすい状態になっています。
そのため若い時期にしつけたほうが、物事に慣れやすく、しつけも忘れにくいメリットがあります。
しかし、こうした話をすると、必ず不安を抱える人が出てきます。
「うちの犬は、子犬の時期を過ぎているから、もう手遅れなのか……」
いえ、子犬を過ぎれば手遅れかというと、そうではありません。
成犬になってからも、しつけは十分に可能です。
むしろ、しつけや芸を覚えさせるなら、成犬のほうが都合はいい面もあります。
子犬のころは、刺激を受け入れやすく慣れやすい面がありますが、落ち着きがない傾向もあり、しつけに手を焼くことでしょう。
また、子犬は足腰の筋肉がまだ十分に発達していません。
トイレをしつけたり、我慢させたりしようとしても、肉体的に難しい点もあります。
しつけをしようにも、体力面に不安があり、なかなか思うようにいきません。
しかし、成犬の場合は、これらの問題点がすでに解決されています。
落ち着いて、精神的な度胸があり、夜泣きも少ない。
また、筋肉がしっかり発達しているはずですから、留守番中のトイレの我慢も、長時間我慢できるはずです。
飼い主の言うことを素直に聞いてくれることが多くなります。
比較的、しつけや芸を覚えさせるなら、成犬のほうが都合はいい。
成犬だからとはいえ、しつけを諦める必要はありません。
しつけは、いつでも何度でも、やり直せるのです。
「食事の量は適量。にもかかわらず、なぜかうちの犬は日に日に太っていく」
そんな不思議な犬の成長過程に困惑する飼い主も、多いのではないでしょうか。
たくさん食べる一方、全然運動しなければ、太る理由は明らかです。
しかし、餌の量は適量で、しっかり運動しているにもかかわらず、なぜか肥満になる場合があります。
まったくもって、不思議な成長です。
そういう犬なのか、性格なのか、体質なのか。
飼い主としては、何がいけないのか困惑することでしょう。
私に1つ、心当たりがあります。
もしや「犬の散歩をしてから食事を与える」という食生活になっていませんか。
飼い主によっては、特にこれという理由はなく、散歩をしてから犬に餌を与えている人も多いことでしょう。
実はこれ、大変太りやすくなる生活パターンです。
まず夜中寝ている間、犬は運動していなかったため、明け方はかなりの空腹状態です。
その空腹状態で最初に運動すると、カロリーを節約しようとする「省エネモード」の体質へと変わります。
朝の散歩を終えた後に食事という流れの場合、省エネモードの体質で多くのカロリーを摂取することになります。
その結果、運動をした後にもかかわらず、糖分が脂肪として蓄えられやすくなります。
これは、相撲力士と同じ食生活です。
力士も、朝の激しい稽古をしてから朝食を取り、その後一眠りという生活スタイルです。
太りやすくするために、そういう生活パターンを送っています。
運動した後に食事を与えると、肥満になりやすくなるので、気をつけるようにしましょう。
食事をおいしそうに食べていると、飼い主としても嬉しくなります。
犬が喜んで食べている姿につられ、食事の量が多くなり、気づけば太っていた。
そんなパターンになっている飼い主も多いのではないでしょうか。
やはり、犬の体調管理も飼い主の仕事の1つです。
犬の体型が崩れないよう、食事の量を考える必要があります。
食べすぎれば糖尿病になりますし、そのほか肥満による病気を引き起こしやすくなります。
こういうときは、いざダイエットです。
さて、あなたなら、犬のダイエットにどのような方法を思い浮かべますか。
「散歩の距離を増やせと言うのだろう」
たしかに犬のダイエットとして考えられる代表的な方法の1つです。
シンプルな方法ではありますが、散歩の距離を増やすのは時間もかかりますし、飼い主も疲れます。
もっと単純な方法があります。
散歩のタイミングを、ほんの少し変えればいい。
歩く量を変えなくても、歩くタイミングを変えるだけでいい。
「散歩をするタイミングに意味があるのか」
はい、意味があります。
結論から言えば「夕食後1時間後に散歩」です。
これが、犬にとって最も糖分を燃焼しやすく、ダイエット効果が高い散歩のタイミングです。
まず悪いパターンとして「運動をしてから食事」の場合からご説明しましょう。
空腹状態で運動すると、よりカロリーを節約しようとする体質に変わります。
運動後に食事をしてしまうと、省エネモードの体質で多くのカロリー摂取になり、糖分が脂肪として蓄えられやすくなります。
逆に「食べた後に運動」はどうでしょうか。
食後とはいえ「食べた直後」はおすすめできません。
食べた直後は、食事が胃の中に入ったばかりのため、まだ血糖値が上がっていない状態です。
そもそも胃の中に食べたものがたくさん詰まっているので、運動しづらいこともあります。
しかし、食後1時間経てば、胃から腸へと食べたものが移動します。
いい具合に食べた食事の糖分が血液中に含まれ、血糖値が上がっている状態です。
このタイミングで適度な運動をすれば、糖代謝が効率よく行われ、痩せやすくなります。
食前か、食後か。
たったこれだけの違いですが、ダイエットには大きな効果があります。
ついでに、犬の食事のタイミングだけでなく、飼い主も同じタイミングで食事をすれば、なおよしです。
飼い主にとっても、脂肪を燃焼しやすくなるので、カロリー消費が促されるようになります。
「散歩は、食後1時間後」
このルールを心に留めておきましょう。
ほんの小さな工夫ですが、大きな効果が得られるのです。
私は以前、嬉しい気持ちと罪悪感が入り交じる、とあるジレンマに陥ったことがあります。
飼っている犬に、あれこれとしつけていたときのことです。
「トイレはここでしてくれればいいな」
「こういう犬に育ってくれるといいな」
一生懸命にしつけていました。
しかし、しつけをしていた瞬間、ある考えが思い浮かび、自分に問いかけました。
「私のしつけは、犬の生き方をダメにしているのではないだろうか」と思いました。
しつけをし始めると、どんどんこうしてほしいという要望や欲が強くなります。
最初は、トイレのしつけや簡単な芸を覚えさせていました。
犬は賢い動物です。
飼い主との良好な関係が築けていれば、時間はかかりますが、いずれ言うことを聞いてくれるようになります。
渋谷の忠犬ハチ公のように、飼い主に忠誠を尽くしてくれるようになります。
しかし、あれこれとしつければしつけるほど、犬の行動を制限することになります。
実は私の場合、子どものころ、親からの厳しい教育に悩んだことがあります。
親としては、将来子どもが苦労せず、素晴らしい人生を歩んでくれるように教育に力を尽くします。
その熱心さは「適度」ならいいですが「過度」になると子どもは嫌になります。
強く縛られた束縛は、居心地がいいものではありません。
親から「ああしろ、こうしろ」という命令に、本当に嫌気が差していた時期がありました。
犬を一生懸命しつけている際、そんな過去の自分と重なりました。
「犬のためにしつけているが、少しやりすぎてはいないだろうか」と。
それからというもの、犬を厳しくしつけるのは控えるようになりました。
犬の将来を思って覚えさせたいことはたくさんありますが、度が過ぎると毒になります。
言われたことしか行動できないのでは、ロボットのような生き方になるでしょう。
飼い主に従順すぎるのは、犬の生き方や可能性までも制限している気がして、悲しい気持ちになります。
それは私も似たような経験をしたことがある分、気持ちがよくわかります。
それ以来、私は犬を徹底的にしつけるのはやめました。
もちろん他人に迷惑がかからない最低限のしつけはきちんとします。
他人に飛びかかったり、無駄吠えをやめさせたりなど、迷惑になるようなことはしつける必要があります。
しかし、迷惑さえかけなければ、ある程度犬に自由を与えるようにしました。
人のいない場所なら、たまには大声で吠えてもいい。
たまには思いきり穴掘りもさせてあげたい。
思いきり飼い主に飛びかかってきてもいい。
そういう自由があってもいいと思います。
自由に動き回れる環境をたまには与え、犬の成長を促してあげようと思ったのです。