しつけに困っている飼い主は大変多いと思います。
「うちの犬は、飼い主の言うことをなかなか聞いてくれない。聞き分けのよくない犬なのかな?」
もちろん生まれつきの犬の性格もありますから、しつけを覚える早さに多少の違いはあることでしょう。
ときどき訪問客を家に招くことがあります。
友人や仕事仲間など、たまには家に訪問することもあるでしょう。
こういう場合、たいてい犬は訪問客に興味を示して、近づいてきます。
散歩中、きれいな野原を歩いているとき、犬が野花の上に体を押し付けるしぐさを目にしたことがありませんか。
私の実家は田舎であったため、草木・川・野原など多くの自然がたくさんあります。
春、目の前に広がる野原を散歩していると、犬は必ずと言っていいほど、野花の上に寝そべって体を花にこすりつけようとします。
散歩中、ほかの人や犬に吠えることはありませんか。
また、家に来客があったとき、人に慣れていない犬の場合なら、吠えることもあるでしょう。
人慣れした犬ならいいですが、犬の育ちや種類によっては、吠える場合があります。
散歩中、犬が急にしゃがみ込んだ。
いつもは積極的によく歩く性格なのに、突然しゃがみ込んでしまうと、やはり飼い主としては驚きます。
犬の場合も人のように、何かに怯えたり驚いたりして、恐怖で足がすくむこともあります。
普段はおとなしい犬が、車に乗って動き始めてまもなく、急に吠え始めることがありませんか。
飼い主と散歩中に吠えることがなくても、車の中に限って吠えるという犬は多いようです。
やはり犬にとって車の中というのは、異空間だからです。
小学生のころ、実家で飼っている犬の不思議な習性がありました。
「わんわん」
いつも夕方ごろになると、決まって突然吠え始めます。
「ご飯の時間ですよ」
犬の食事をしている様子を見ると、犬が涙を流し始めた。
「もしかしてあまりのおいしさに感動しているのかな」
よく靴の片方がなくなったり、靴下の片方がなくなったりする現象に出くわしませんか。
「おかしいな。どこにあるのだろう」
たいてい犯人は決まっています。
室内飼いをしている場合、犬がいちばん好きな部屋は「寝室」が多いようです。
どこにいるのかなと思えば、薄暗い寝室の片隅で寝ている。
そんな寝室好きの犬も多いことでしょう。
散歩中、飼い主と歩いているかわいい犬に出会うことがあります。
しっぽを振っているので歓迎されているのものだと思い近づいたら「わんわん」と大きな声で、吠えられてしまった。
そんな経験はありませんか。
犬が自分のしっぽを追いかけて、くるくる回ることがあります。
しっぽを噛もうと前に進むと、しっぽが遠ざかり、またしっぽに近づこうとするとしっぽが遠ざかる。
最初は、しっぽの先に何かついていて、気になって取ろうとしているのかと思います。
犬が飼い主に近寄ってきて、甘えてくることがあります。
体を寄せたりしているうちはかわいいと思います。
この甘えているときに、犬が飼い主を甘噛みしてくることはありませんか。
室内で犬を飼っていて、なかなか犬が糞をしてくれないときがあります。
「おなかの調子が悪いのかな。犬にも便秘があるのかな」
しかし、糞をした跡がトイレシートに残っていたり、糞のようなにおいはしていたりする。
私の実家は、田舎です。
家の周りには、舗装されていない砂利道や野道がたくさんあります。
道の脇に草木が生えた道路がたくさんあり、まさに「田舎の道」といった感じです。
親犬が子犬を産むことがあります。
犬は、一度に5匹前後生みます。
初めて犬の出産を目の当たりにした飼い主は、一度にたくさんの子どもを産む様子に驚くことでしょう。
母犬が子どもを産めば、しっかり子犬の面倒を見ます。
子犬同士のけんかを、いいタイミングで仲裁に入る。
やんちゃすぎる子犬は、噛んでおとなしくさせようとする。
「こら!」
飼い主がしつけのため犬を怒鳴りつけることがあると思います。
やんちゃな性格の犬なら1日何度も叱りますし、時には強く叱ってしまうこともあるはずです。
キッチンで洗い物をしていると、犬が口でちょんちょんとつついてくる。
ふと振り向くと、犬が頭を下げ、お尻をつり上げる独特のポーズをしている。
お辞儀をしているようなポーズです。
大型連休には、家族で遠くへ遠出をすることもあるでしょう。
遠くへ旅行し、数日間家を留守にするとなると、犬を家に置いたままにはできません。
知り合いに犬を預けるのではなく、犬を車に乗せて、遠くの山や海など一緒に旅行に行くこともあると思います。
犬によっては、音楽をかけると大喜びをする場合があります。
明るく元気になり、機嫌が良くなります。
犬も音楽の心地よい音色などを理解しているようです。
薄暗い夕暮れ時、犬と一緒に散歩していると、ときどき光り輝く犬の目を目撃することはありませんか。
きらりと目が光り、目の中に電球があるようです。
初めて見るとぞっとします。
「お手」
「お座り」
「待て」
犬は、7歳くらいから次第に老化を迎えます。
10歳を過ぎれば老犬となり、体の衰えが目立つようになります。
歩く速度も遅くなる。
人が食べられるからと言って、必ずしも犬も食べられるとは限りません。
生まれも育ちも大きく異なりますから、人が食べてもまったく平気なものでも、犬には毒物に匹敵するものもあります。
人と犬との食の常識は、少し異なることを知っておかなければなりません。
犬とボール遊びをしていると、なかなか犬がボールを追いかけてくれない。
本来犬は、小さくて速く動くものに敏感に反応します。
野生だったころの狩猟本能が駆り立てられ、ボールを投げれば、追いかけたくなるはずです。
「お手!」
「お座り!」
「待て!」
それはある日、突然です。
床の上が血だらけになっている。
どうしたのかと思ってよく見ると、犬の生殖器が血だらけになっています。
テレビを見るとき。
キッチンに行くとき。
リビングに向かうとき。
「犬は飼い主には死に際を見せない」
そんな言い伝えを聞いたことがありませんか。
私が飼っていた愛犬が、死の直前、突然いなくなったことがあります。
しつけに困っている飼い主は大変多いと思います。
「うちの犬は、飼い主の言うことをなかなか聞いてくれない。聞き分けのよくない犬なのかな?」
もちろん生まれつきの犬の性格もありますから、しつけを覚える早さに多少の違いはあることでしょう。
生まれつきの問題なのかと思ってしまうと「どうせ、うちの子はしつけをしても無駄だ」と思います。
なかなか言うことを聞いてくれなくて、しつけを諦め断念する飼い主も多いのではないでしょうか。
しかし、間違ったしつけさえしていなければ、時間はかかっても、たいていの犬は次第に飼い主の言うことを聞いてくれます。
血統書付きの犬はもちろん、雑種犬でも、野良犬でも、飼い主が正しいしつけさえしていれば、必ず言うことを聞きます。
必ずです。
元来、犬の世界は、主従関係にのっとった規律ある縦社会です。
厳しい世界でありますが、犬の世界では自然です。
主人であるリーダーの指示を聞いて、従者である犬はそれに従います。
絶対的な関係があるからこそ、リーダーを中心に多くの犬が集まり、集団生活がうまくいきます。
何千、何万年もの昔から受け継がれている血は、たしかです。
頼りがいのあるリーダーの言うことを聞いてくれないのは、考えにくい。
しかし、です。
いくら時間をかけても、犬が言うことを聞かなければ、おそらく犬に問題があるのではなく、飼い主に問題があります。
ずばり言ってしまうと、飼い主が頼りないから犬は言うことを聞いてくれません。
犬から飼い主のことをリーダーだと思われていない可能性が高い。
もしくは、リーダーとは思っても、頼りないと思われている場合が多いです。
頼りない上司が部下になめられ、言うことを聞いてもらえない状態と同じです。
飼い主が絶対的な力を持ち、強力なリーダーシップを発揮し、犬から頼られるようになるくらいにならなければいけません。
犬とのベストな関係を築くためには、飼い主は厳しいリーダーになりましょう。
犬から忠誠心を引き出せるかどうかは、リーダーである飼い主の厳しい態度にかかっています。
厳しい飼い主と言えば怖いイメージがありますが、犬がいちばん求めているのは、厳しくてもいいから頼りがいのあるリーダーなのです。
ときどき訪問客を家に招くことがあります。
友人や仕事仲間など、たまには家に訪問することもあるでしょう。
こういう場合、たいてい犬は訪問客に興味を示して、近づいてきます。
いつもと違ったにおいが縄張りの中に入ってきますから、気になって仕方ありません。
「誰だろう」と思って、確認にやってきます。
客観的に見れば「訪問客と早くお友人になりたいのかな」と思いますね。
たしかに訪問客と友人になろうとするために近づく場合もありますが、必ずしもそうとは限りません。
近づくだけでなく、飼い主と訪問客の間に割って入ってくるようなことがあれば要注意です。
こうした犬の態度は、すでに犬のほうが飼い主より地位が高くなっている可能性があります。
主である犬が、ほかの人に対して権威をふるおうとしています。
特に犬に優しすぎる飼い主の場合に起こりがちです。
食事中、犬のおねだりに根負けして与えていたり、散歩中は犬の行きたい道を歩かせたりしてしまう。
このように犬に対して優しくなりすぎると、飼い主より犬の立場のほうが上になります。
その結果、訪問客がきたとき「俺の縄張りにきたなら、俺に挨拶しろ」と、訪問客へ寄ってかかってきます。
その犬の気持ちを無視し続けていると、犬は腹を立ててしまいます。
リーダーとしての威厳を示そうと、訪問客でも噛みついてしまうことさえあります。
この場合は、とりあえず訪問客が帰るまでの間、犬の頭や背中などをさすってしのぎます。
訪問客が帰ったら、いま一度、序列をしっかりさせるために、飼い主は犬に対して強い態度を見せてください。
飼い主が食事中に犬からおねだりをされても無視し、飼い主の食事後に与える。
散歩のときも、歩く道は飼い主が決めます。
そのほか、規律のない行動は許さない。
そういう強い態度を見せることで、飼い主の序列が上になり、犬との生活がうまく送れるようになるのです。
散歩中、きれいな野原を歩いているとき、犬が野花の上に体を押し付けるしぐさを目にしたことがありませんか。
私の実家は田舎であったため、草木・川・野原など多くの自然がたくさんあります。
春、目の前に広がる野原を散歩していると、犬は必ずと言っていいほど、野花の上に寝そべって体を花にこすりつけようとします。
一瞬、緑広がる美しい野原に感動して、はしゃいでいるのかなと思います。
そのしぐさはほかの場面でも見られました。
たとえば、散歩の途中に、ごみ捨て場や犬のふんが落ちている場所などがあります。
そうした汚い場所でも、地面に寝っ転がって体をこすりつけようとします。
さすがにこれは驚きました。
野原の上で寝っ転がるくらいならまだ許せますが、なぜ、よりによって汚い場所でも寝っ転がろうとするのかと思います。
これは、犬が野生だったころの習性です。
自分のにおいを消そうとしています。
野生で生きる生き物の多くは、においに敏感な生き物が多くいます。
なぜ「目」ではなく「鼻」が敏感なのか。
目はその場の状況しか確認できませんが、においはしばらく残るものだからです。
足跡は地面にしか残りませんが、においは空中に浮遊するためしばらく残り続けます。
空中に浮遊するにおいだけで、どの動物が、いつ、どこで、どう移動したのかを把握できます。
そのため、自分のにおいが残っていると、ほかの動物たちに自分の居場所を知られ、危険が迫りやすくなります。
そうならないために、自分のにおいを消そうと、現場のにおいと同化させようとします。
野原にいるなら野原らしいにおいを残そうとし、汚いところなら汚いにおいと同化させようとします。
その環境と同じにおいなら、ほかの動物が来ても「変わったにおいはしないな」と気づけなくなります。
とりわけ特にこのしぐさは、汚い場所のほうがよく見られます。
動物の糞のように、においが濃いほうが、長くにおいが残りやすいからです。
においが強いほうが、自分の存在を隠しやすいため、ごみや糞のある場所のほうがよく見られます。
しかし、いくら野生の習性が残っているとはいえ、室内で飼っている犬が糞の上を転がるのは困ります。
こういうとき、飼い主はやめさせるようにしましょう。
不潔です。
後で体を洗う手間も出てきます。
何かの病気が移る可能性もあるでしょう。
犬のためであり、飼い主のためでもあります。
散歩中、ほかの人や犬に吠えることはありませんか。
また、家に来客があったとき、人に慣れていない犬の場合なら、吠えることもあるでしょう。
人慣れした犬ならいいですが、犬の育ちや種類によっては、吠える場合があります。
犬は吠える声も勢いもあります。
「飼い主が近くにいるのだから、そんなに強く吠えなくてもいいのに」
必要以上に吠えている印象を受ける飼い主も多いのではないでしょうか。
では、そもそも犬はなぜ吠えるのでしょうか。
「犬は吠える」というのが当たり前すぎて、素通りしてしまいがちです。
いま一度、犬が吠える理由について整理してみましょう。
まず考えられるのは、もともと犬が持つ性格が攻撃的という理由です。
人間にも親分肌の人がいますが、犬も個性があり、親分肌を持っている場合があります。
誰かを見るやいなや「自分が上に立ちたい。相手を従わせたい」と思い、力を誇示しようと大きな声で吠えます。
吠えているからとはいえ、力を誇示しているわけではありません。
むしろ臆病だからこそ、吠えている場合もあります。
吠えるのは強い犬だけではなく、臆病な犬も吠えますし、臆病な犬ほどよく吠える傾向があります。
もし襲われると大変なので、強く見せるため、必要以上に吠える場合があります。
よく吠えるのは、飼い主の忠誠の表れも考えられます。
見知らぬ人に、番犬が吠えるのに近い感覚です。
「誰だお前。ここは飼い主の縄張りだぞ。無断で近づくな」
「リーダーにこれ以上近づくのは許さないぞ」
吠えることで相手に訴えると同時に、飼い主へも「侵入者がやってきました。注意してください」と警告を発しています。
飼い主に危険を知らせる性格が強いと、家にいるときだけでなく、散歩中にもほかの犬を見るやいなや、吠えます。
犬の種類によっては、吠えることそのものが習性として残っているものもいます。
特に大きな意味はなく、何かを見るやいなや、つい吠えたくなります。
特にダックスフントやテリア系の犬は、よく吠えます。
これはもともと猟犬であり、穴に潜んでいるアナグマを吠えたてながら追い出す仕事をしていました。
そのときの名残が残っていて、何かを見るやいなや、つい吠えてしまいます。
このように、犬が吠えるとはいえ、理由はさまざまです。
「なぜ吠えているのだろうか」と少し考える余裕があれば、犬の気持ちが発見できるかもしれません。
散歩中、犬が急にしゃがみ込んだ。
いつもは積極的によく歩く性格なのに、突然しゃがみ込んでしまうと、やはり飼い主としては驚きます。
犬の場合も人のように、何かに怯えたり驚いたりして、恐怖で足がすくむこともあります。
しかし、特に変わったこともないのに、急にしゃがみ込んでしまうと、やはり最初に考えるのは「けが」です。
足に何かが刺さって、動けなくなったのではないかと思うでしょう。
足や体全体の様子を見て、特にけがをしていないなら、不思議に思います。
驚いているわけでも、けがをしているわけでもないなら、残る可能性としては「老化」です。
飼い主としては「今まで活発に動いていたのに」という先入観を持ってしまいがちですが、驚くことはありません。
やはり犬にも老化があり、徐々に進行しています。
特に10歳くらいから徐々に見られ、13歳を超えたくらいからは、頻繁に見られるようになります。
歩き方がゆっくりになり、少し歩いては休憩が必要です。
飼い主としては日に日に弱っていく愛犬を見るのは苦しいかもしれませんが、やはり無理をさせないことが大切です。
健康維持のため、適度に歩かせるのも大切ですが、疲れているのに無理やり歩かせるのは良くありません。
疲れたときには無理をさせない。
犬が休みたい意思を尊重させてあげましょう。
普段はおとなしい犬が、車に乗って動き始めてまもなく、急に吠え始めることがありませんか。
飼い主と散歩中に吠えることがなくても、車の中に限って吠えるという犬は多いようです。
やはり犬にとって車の中というのは、異空間だからです。
狭い空間・独特のにおい・エンジン音・揺れなど、野生の中でさえも感じたことのない異様な空間にそわそわします。
驚いてお漏らししてしまったり、不安だからこそ吠えたりします。
なにより犬がいちばん驚くのは、スピードです。
車が走り始めると、すごいスピードが出ます。
信号待ちのときに、ほかの車が急なスピードで近づいてくることでしょう。
なぜ車に向かって吠えるのかというと、急に近づく車に怯えたり驚いていたりする可能性があります。
犬は、車の中を自分の縄張りだと思っています。
車体が大きいです。
スピードもあります。
そんな車体の大きな車が急に近づいてくると、やはり犬としても驚いてしまい、警戒して吠えてしまいます。
これに慣れさせるのは、やはり経験を増やすのがいちばんです。
最初からいきなり犬を車に乗せて移動するのではなく、まずは車に乗せて、エンジンをかけるだけから始めましょう。
車の雰囲気やにおい、音などから、ゆっくり慣れます。
それでも怖がるようなら、犬の頭をなでながら「大丈夫だよ。怖くないよ」と話しかけ、落ち着かせてあげましょう。
慣れてくれば、短い距離から移動させて車にだんだん慣れてもらいます。
かなり長い距離を吠えることなく移動できるようになります。
車らしい、狭い空間・独特のにおい・エンジン音・揺れ・スピードなどにも慣れて、落ち着いた犬へと成長します。
もちろん犬も車酔いをするので、適度に休憩を入れることを忘れないようにしましょう。
人間でもそうですが、車酔いばかりは練習をして治るわけではないようです。
小学生のころ、実家で飼っている犬の不思議な習性がありました。
「わんわん」
いつも夕方ごろになると、決まって突然吠え始めます。
「かまってもらいたいのかな」と思って近づいて、頭をさすっている間はおとなしくなります。
しかし、その場を離れると、また吠え始めます。
祖父に「なぜ」と尋ねたところ「散歩や食事の時間がいつも同じだから」と言いました。
実は「散歩の時間ですよ。食事の時間ですよ」という犬からの合図でした。
特に飼い主が、いつも決まった時間に散歩したり食事を与えたりしていると、よく起こる現象です。
「規則正しい」と言えば聞こえはいいですが、必ずしもいいことばかりとは限りません。
規則正しすぎるから、よくないこともあります。
私は、犬の食事と散歩をいつも決まった時間にしていましたが、よくありませんでした。
犬が生活サイクルを正確に覚えすぎてしまった。
そのため、散歩や食事の時間がほんの少しずれただけで、不安になって吠えてしまいます。
やはり飼い主とはいえ、用事があって食事の時間が遅れることもありますし、たまには散歩に遅れることもあります。
規則正しく与えたいところですが、そうもいかないこともあるでしょう。
少しくらい散歩や食事の時間が遅れても我慢できる犬にしつけなければいけません。
そこで私の場合、散歩や食事の時間を「わざと」ずらすようにしました。
しばらくは吠える声が大変でしたが、少し早めたり遅らせたりしているうちに、おとなしくなりました。
犬は「そういうこともあるだろう」と寛容になります。
人間社会で時間にルーズなのは問題ですが、犬に対してはあえて少しルーズになるほうが、ちょうどいいようです。
「ご飯の時間ですよ」
犬の食事をしている様子を見ると、犬が涙を流し始めた。
「もしかしてあまりのおいしさに感動しているのかな」
一瞬、嬉し涙なのかと思います。
こうした涙を流している様子を、何度か目にしたことがあるのではないでしょうか。
そもそも犬は強い悲しさや嬉しさを感じたとき、涙を流すことはあるのでしょうか。
残念ですが、犬は感動によって涙を流すことはないようです。
嬉しいや悲しい感情はありますが、それを「涙」として表現することはありません。
涙を流しているときは、おそらく目にごみが入っているだけです。
人間なら目のごみを手先で取ることもできますが、犬はそうもいきません。
そのために目にごみが入ったときは、生理現象として大量の涙を流し、洗い流そうとします。
おそらく食事中、たまたま空気中を飛んでいるごみが目に入り、涙を流しているのでしょう。
決して嬉し涙ではないようです。
涙を流すとはいえ、ごみを流れ落とすまでの一時的なものです。
たいていの場合は、しばらくすると涙が止まって、またいつもの状態に戻ります。
もし、いつまでも涙を流し続けているようなら、別の原因が考えられます。
目やにが出ている場合は、目に何か異常がある可能性があります。
また、目には異常がないように見えても、鼻の奥で炎症を起こして、涙を流していることもあります。
いつも流し続けているようならそのままほうっておかず、動物病院の獣医師に診てもらうといいでしょう。
よく靴の片方がなくなったり、靴下の片方がなくなったりする現象に出くわしませんか。
「おかしいな。どこにあるのだろう」
たいてい犯人は決まっています。
飼っている犬です。
探していると犬がくわえ、寝床に持ち込んでいた。
そんな経験をした飼い主も多いのではないでしょうか。
服やズボンならまだわかりますが、よりによって、くさいものほどくわえたがります。
なぜでしょうか。
飼い主のにおいがたっぷりついているからです。
犬は飼い主のにおいが大好きです。
リーダーのにおいがついているものがそばにあると、リーダーがそばにいるような気がして、安心します。
人間の感覚でいえば「お守り」に近い感覚なのでしょう。
直接、守ってくれるわけではありませんが、飼い主のにおいがするものを持っていると、守られている気がして、安心します。
特に服やズボンより、靴下や靴のほうがにおいは強いため、くわえたがりやすい。
ここでも、人と犬との感覚に差があります。
人間がくさいと感じるものが、犬もくさいと感じるとは限らない。
人間には単なる異臭を放つものでも、犬には安心できる香りです。
また、靴や靴下は独特の肌触りや歯ごたえがあります。
そういう感触もまた、犬をやみつきにさせる要因の1つなのでしょう。
お守りとしてだけでなく、おもちゃとしての役割もあるようです。
しかし、やはり靴や靴下をとられるのは困ります。
どうすればいいか。
骨ガムを与えてやるのも1つの手ですが、肝心の飼い主のにおいがついていません。
飼い主のにおいがついているおもちゃは、市販されていません。
もういらなくなった靴があれば、捨てる前に犬にあげればいいでしょう。
ただし、靴下の場合は喉に詰まらせるので控えるようにしましょう。
靴の場合も、ひもなどの喉に詰まらせそうな物を取り除いて、与えてやるといいでしょう。
どうせ捨てる靴ですから、費用はゼロです。
見かけとしてはよくありませんが、犬としてはこれほど安上がりのおもちゃはありません。
靴を噛んで歯も強くなりますし、飼い主のにおいに囲まれるため、安心するはずです。
室内飼いをしている場合、犬がいちばん好きな部屋は「寝室」が多いようです。
どこにいるのかなと思えば、薄暗い寝室の片隅で寝ている。
そんな寝室好きの犬も多いことでしょう。
しかも、寝室で寝ているならまだしも、飼い主の布団の中に潜り込んでくることもあります。
飼い主の布団に潜り込もうとする犬は多いです。
そもそも犬は、布団をかぶって寝る習慣はありません。
野生にも布団があるはずはなく、慣れていないはずの布団ですが、積極的に潜り込もうとするのはなぜでしょうか。
実は布団には、犬にとってそれだけの魅力がたっぷりです。
まず多くの犬が寝室を好むのは、飼い主のにおいがあるからです。
布団の中で汗をかき、蒸発して、においが寝室に充満します。
人間にとって大したにおいは感じませんが、犬には飼い主のにおいでいっぱいの空間です。
特に布団の中は、飼い主が寝ている間にかいた汗のにおいがたくさんあります。
汗のにおいはくさいというイメージがありますが、犬には安心できるにおいの1つです。
飼い主のにおいがする布団の中に入れば、飼い主に抱かれて寝ているような安心感を抱きます。
やはり布団というだけあって、保温効果も抜群です。
寝ている間は体を動かさないので、体温が低下しがちです。
特に冬は寒いですから、なおさら暖かい場所を探そうとします。
犬は豊かな毛並みが最初からあるので、ある程度の寒さには強いですが、チワワのように毛が少なくて、寒さに弱い犬もいます。
もともと寒いのが苦手とする犬のタイプもいることでしょう。
そうした場合も、やはり温かい場所のほうが寝やすいので、布団に潜り込もうとします。
敷布団や羽毛布団には、土の地面やじゅうたんとは違った独特の肌触りがあります。
その肌触りがリラックス効果を生み出し、犬にとって寝やすい環境になるようです。
このように「におい」「保温」「肌触り」などの理由から、犬は飼い主が寝ていた布団が大好きです。
ただ残念ながら、いくら犬は布団が好きとはいえ、好きに寝させるべきかどうかは考えものです。
飼い主がいない間に寝るくらいならいいですが、飼い主と一緒に寝るのはNGです。
飼い主と一緒に寝ると、序列関係が崩れる原因になるからです。
もちろん衛生的な問題もあります。
どうしても飼い主の布団に潜り込もうとするなら、犬を十分に清潔にしたうえで、飼い主がいない昼間に寝させるのがいいでしょう。
散歩中、飼い主と歩いているかわいい犬に出会うことがあります。
しっぽを振っているので歓迎されているのものだと思い近づいたら「わんわん」と大きな声で、吠えられてしまった。
そんな経験はありませんか。
犬がしっぽを振っているときといえば、やはり喜びを感じているときが思い浮かびます。
しかし、しっぽを振っているからとはいえ、必ずしも喜んでいるとは限りません。
実は、喜んでいるときだけではなく、警戒・緊張・不安などを感じているときにも、しっぽを振る習性があります。
明らかにうなり声を上げていたり、牙をむき出したりしているなら、しっぽを振っていても「警戒されている」とわかります。
警戒・緊張・不安などを感じているときには、うなり声を出すことが少ないので、喜んでいるように見えてしまい、誤解を招きます。
本当に喜んでいるときのしっぽの様子は「付け根から左右に大きく振っているとき」です。
しっぽを左右に大きく音が聞こえるほど、大きく左右に振っているなら、嬉しさや喜びを表現していると考えていいでしょう。
しかし、小刻みに揺れていたり、ゆっくり揺れていたりするときには、嬉しさ以外の気持ちを表現している可能性があります。
先入観で判断せず、犬のしっぽは1つの参考ポイントです。
しっぽだけで判断せずに、犬の声や動き、態度など、総合的に犬の気持ちを探ろうとしていきましょう。
犬が自分のしっぽを追いかけて、くるくる回ることがあります。
しっぽを噛もうと前に進むと、しっぽが遠ざかり、またしっぽに近づこうとするとしっぽが遠ざかる。
最初は、しっぽの先に何かついていて、気になって取ろうとしているのかと思います。
しかし、しっぽの先を見ても、別に何かがついている様子もない。
にもかかわらず、犬はしっぽが気になっている様子で、追いかけようとしていることはありませんか。
そばで見ていると「何をしているんだろうか」と思います。
単に、暇だから1人遊びをしているだけのように見えます。
たしかに暇で1人遊びをしている場合もあるでしょう。
しかし、問題なのはそこです。
暇だから、問題です。
こうした現象が頻繁に見られるなら、犬は暇を持て余し、ストレスをため込んでいるという可能性があります。
飼い主が、散歩を怠っていたり、遊び相手を怠っていたりすると、犬はストレスをためます。
その結果、別に意味のない行動をしようとします。
人間の貧乏ゆすりのようなものです。
大きな意味はないが、ストレス発散のために、体がつい動いてしまいます。
たまにしっぽを追いかけるくらいならいいですが、頻繁に見られる場合、犬との付き合いを増やしてみましょう。
もっと散歩の量を増やしたり、遊び相手になる機会を増やしたりしてみましょう。
意味のない行動は、犬の寂しさ・不安・ストレスなどの表現になっているのです。
犬が飼い主に近寄ってきて、甘えてくることがあります。
体を寄せたりしているうちはかわいいと思います。
この甘えているときに、犬が飼い主を甘噛みしてくることはありませんか。
この甘噛みとはいえ、度合いがあります。
くすぐったい程度で噛むならいいですが、噛んだ跡がつくほど強く噛んでくる場合はありませんか。
場合によっては、深い傷を負い、少し血が出るほど噛まれることがあります。
そうなれば、犬との関係を少し疑ったほうがいいでしょう。
もし甘噛みが強すぎる場合、犬は飼い主のことを、自分より序列が下だと思っている場合があります。
犬は、主従関係を軸とした「縦社会」です。
自分より立場が低いものに対しては、強く噛んで力を誇示する習性があります。
飼い主を弱く噛むくらいなら「甘えの表現」ですが、強く噛むなら、飼い主を劣位と感じ、力を誇示している可能性が高いです。
特にこれは、優しい飼い主に起こりがちなケースです。
優しいから、犬のさまざまなリクエストに素直に応じてしまいます。
食事のおねだりに応じたり、犬と一緒に寝たり、犬に散歩の道を決めさせたりなどです。
犬を優先させてしまいすぎると、犬は「自分のほうが偉いんだ」と勘違いしてしまう。
飼い主と犬の立場が逆転します。
飼い主の言うことを聞きにくくなったり、飼い主でさえ、強く噛んでしまったりすることがあります。
こうした状況が見られたときには、犬との関係を見直してみましょう。
主導権が、犬に奪われていませんか。
かわいい愛犬とはいえ、なめられるのは良くありません。
飼い主こそ、犬に飼われている立場になります。
あくまで主導権は必ず飼い主が握るよう、犬に対して厳しい態度を取ってください。
強く噛んでこようものなら、強く振り払い、大声で「ダメ」と言って、強さを見せます。
犬に悪いとはいえ、飼い主は犬に力を誇示する必要があるのです。
室内で犬を飼っていて、なかなか犬が糞をしてくれないときがあります。
「おなかの調子が悪いのかな。犬にも便秘があるのかな」
しかし、糞をした跡がトイレシートに残っていたり、糞のようなにおいはしていたりする。
「おかしいなあ」
しばらく様子を見てみると、口の周りに糞がべっとり。
犬が糞を食べてしまいました。
自分で食べていたから、見当たらなかっただけでした。
こうした状況を直接目撃すれば、大きなショックを受けることでしょう。
また、散歩をしていると、ほかの犬がした糞を見かけ「われ先に」と言わんばかりに食べようとすることもあるでしょう。
人間で言えば、自分のした糞を自分から積極的に食べようとする状況は、万が一にもあり得ません。
私の場合、最初犬がぼけてしまったのかと思いました。
かわいがっている愛犬が、なぜそんなことをするのか。
実は「食糞」といわれる行動です。
犬以外の肉食動物でも、比較的よく見られる行動です。
実は、この行動の理由は、厳密にはまだ解明されていません。
しかし、現在最も有力とされるのは「栄養の再吸収」があります。
野生のころは、常に飢餓と隣り合わせの生活でした。
犬は、肉食であまり噛まずに飲み込むスタイルです。
それは野生生活であるゆえに、のんびり食べる暇はないからです。
少しでも速く食べるために飲み込むスタイルでした。
飲み込んでしまうため、胃や腸で十分に消化しきれない場合があります。
そのため、糞として排出されても、タンパク質やカルシウムなどの栄養分がまだ残っている場合が多い。
自分の糞に残っている栄養分を、再吸収するために食べようとする行動といわれています。
また、単に「遊び半分」という説もあるようです。
糞といえば、強いにおいが特徴です。
その強いにおいに興味を引かれ、遊び半分で口にしている場合もあるようです。
リードにつながれて動きが制限されていると、ほかにすることなく「暇だから糞でも食べるか」と思っているようです。
人間には「くさい」というにおいですが、犬にはいい香りと感じているのかもしれません。
いずれにせよ、いくら自分から糞を進んで食べようとするのは健康的ではありません。
ほうっておくと習慣になり、糞を食べるのが癖になります。
では、どうすればいいのでしょうか。
まず犬が糞を食べようとすれば、飼い主はすぐ犬の糞を処理して隠すようにしましょう。
また、食べようとすれば、犬のリードを引っ張って「ダメ」と強く叱ります。
すぐやめてくれればいいですが、なかなかやめようとしない場合もあります。
できるようになるまで、飼い主は根気よく続けていくことです。
私の実家は、田舎です。
家の周りには、舗装されていない砂利道や野道がたくさんあります。
道の脇に草木が生えた道路がたくさんあり、まさに「田舎の道」といった感じです。
そんな野道を散歩していると、愛犬が道端で糞をして、その後後ろ足で砂をかけようとします。
一見すれば、自分がした糞に砂をかけて隠そうとしている様子に見えます。
それが笑ってしまいます。
何が笑えるかというと、砂のかけ方がぶっきらぼうです。
適当に足を振り上げ、全然砂がかかっていません。
さて、この行動には、どういう意味があるのでしょうか。
犬だけでなく、猫にも同じようなしぐさが見られます。
しかし、猫の場合は、犬より丁寧に砂をかけて隠そうとしています。
実は、猫と犬とでは、糞をした後に後ろ足で砂をかけようとする理由が異なるためです。
その理由をご説明しましょう。
まず猫の場合は「自分の気配を消すため」です。
後ろ足で糞に砂をかけるとき、犬に比べて、しっかり丁寧に砂をかけようとするはずです。
排泄物は大変においが強いので、糞をした後ほうっておくと、ほかの動物に自分の存在を悟られることになります。
それでは「私はここにいます。襲ってください」と言っているようなものなので、自分の存在を消そうと、砂をかけます。
犬は、猫とは逆の理由です。
糞をして、砂をかけようとするのは「自分の存在を示すため」です。
糞をするついでに、自分の縄張りも示しておこうと思っています。
「おしっこ」だけでなく「糞」も縄張りの1つになります。
また糞の後に砂をかけようとするのは、厳密には砂をかけているのではありません。
犬は足の裏に汗をかく「汗腺」があります。
その足の裏のにおいを、土にこすりつけようとしています。
猫とは違い、あえて自分のにおいを残そうとして、縄張りを表現しようとしています。
そのしぐさが砂をかけているように見えるだけです。
猫と犬とでは、意味が異なります。
このしぐさをやめさせるのは難しいです。
またやめさせる必要もないですから、そのままにしておくといいでしょう。
むしろ問題なのは、糞のほうです。
さて、飼い主はどうすればいいのか、言うまでもありませんね。
一般道路は公共の場所ですから、犬が糞をしたら、袋に入れて家に持ち帰るようにしましょう。
親犬が子犬を産むことがあります。
犬は、一度に5匹前後生みます。
初めて犬の出産を目の当たりにした飼い主は、一度にたくさんの子どもを産む様子に驚くことでしょう。
さて、生まれたばかりの子犬は当然、まだ目も見えませんし、立つこともできません。
およそ1週間後にようやく目も開き、生後1カ月も経つと少しずつ歩けるようになります。
すると、今度は別の問題が発生するようになります。
子犬同士が、よくけんかをし始めます。
成犬同士もけんかをしますが、頻度で言えば、子犬同士のほうがはるかによくけんかをします。
生まれつきの性格もありますが、本当によくけんかします。
じゃれ合っていることもありますが、中には本気で噛みついている場合も珍しくありません。
人間の子どもの場合と同じです。
幼い時期は自己抑制が弱く、ささいなことで嫉妬したり、すねたり、反抗したりします。
子犬同士がけんかをしていると、飼い主としてはやめさせようと割り込んでしまいます。
しかし、できればそのままにしましょう。
けんかをしながら、犬は犬との関わり方や距離感を学びます。
噛む行動も「このくらい噛むと痛いぞ」というのを、噛んだり噛まれたりしながら学んでいきます。
けんかをしながら主従関係を学びます。
主人はどうあるべきか。
従者はどうあるべきか。
その立場やルールなどを、集団で生活しながら体得しています。
そこで、人である飼い主がけんかを止めに入ってしまうと、せっかく犬社会の勉強が台無しになります。
飼い主が犬を保護しすぎてしまうと、犬は犬とけんかができなくなり、犬同士の付き合い方がわからなくなります。
仲がいいときもありますが、時にはけんかも、すべて社会勉強です。
もちろん命に関わるほど大げんかをしているなら止めに入るべきですが、本当の例外です。
子犬の噛む力はまだ弱く、大けがになることはまれです。
そもそも飼い主より、親犬のほうがよく見ていますし、犬のルールをよく知っています。
万が一、本気のけんかになれば、親犬が仲裁に入るはずです。
子犬の時期には、犬同士の触れ合いをたっぷりさせてあげることです。
生後1カ月から3カ月の間は「社会化期」と言います。
この時期に、見たり触れたりしたことは成犬になってからも受け入れやすくなる傾向があります。
子犬のけんかは「犬関係」の勉強をしているのだと思い、仕方ない状況以外は、そっとしておくようにしましょう。
母犬が子どもを産めば、しっかり子犬の面倒を見ます。
子犬同士のけんかを、いいタイミングで仲裁に入る。
やんちゃすぎる子犬は、噛んでおとなしくさせようとする。
子犬のお尻をなめて刺激し、糞を促そうとする。
遠くで子犬が鳴いていれば、走って駆けつける。
群れから離れようとすれば、口でくわえて遠くに行かないようにする。
すごいです。
どこで習ったわけでもなく、本能による行動です。
まさに、親と子の関係です。
母犬は、子犬の面倒を付きっきりでしようとします。
生んだわが子が気になり、24時間面倒を見ようとするのは、人も犬も同じです。
しかし、突然母犬が、子育てを放棄することがあります。
大切であるはずのわが子を、ほうったままにします。
通常、子育てを放棄するというのは考えられません。
もし母犬が急に子犬の面倒を見なくなったとすれば、その原因は飼い主にあるのかもしれません。
往々にして子犬が生まれれば、飼い主が気になるのは子犬です。
やはり生まれたばかりの子犬はかわいいです。
触ったり抱いたりしたくなります。
そうすると、母犬より子犬の立場のほうが高くなり、母犬と子犬の主従関係がおかしくなってしまうことがあります。
また、嫉妬することもあります。
母犬は飼い主から無視されていると思い、飼い主やわが子に対して嫉妬してしまいます。
こうした結果、急に子育てを放棄するというケースがあります。
この場合は、さまざまな異常行動に出る場合があります。
生んだ子犬だというのにいじめたり、場合によっては噛み殺そうとしたりするなど、思わぬ行動に出ることもあります。
たしかに生まれたばかりの子犬のほうがかわいくて、相手にしたい気持ちはあるでしょう。
しかし、できればそっとしておくことをおすすめします。
もしくは子犬を大切にしていても、それ以上に母犬とのスキンシップを大切にしましょう。
「子犬も大切だけど、それ以上に母犬はもっと大切だよ」という愛情が伝わるようにするのです。
「こら!」
飼い主がしつけのため犬を怒鳴りつけることがあると思います。
やんちゃな性格の犬なら1日何度も叱りますし、時には強く叱ってしまうこともあるはずです。
そんなとき、珍しいしっぽのしぐさを目にすることがあります。
後ろの足の間に、しっぽを巻き込みます。
このしっぽのしぐさにはどのような意味があるのでしょうか。
実は「服従」の気持ちを表そうとするときに見られるしっぽのしぐさです。
日本語には「しっぽを巻いて逃げる」という慣用句があります。
争いに負けて、すごすごと逃げるときに使う、日常でもよく使われる慣用句です。
この「しっぽ」というのは、犬のしっぽのことを指しています。
犬は服従を表現するとき、しっぽを後ろ足の間に巻き込むしぐさがあることから、この表現が生まれました。
おそらく飼い主に怒鳴られて元気をなくし、服従の気持ちを見せようとしているのでしょう。
しっぽをよく観察するのは、犬の気持ちを理解する重要な手がかりの1つです。
このしっぽの状態が見られたら、飼い主は少し怒りすぎているのかもしれません。
それ以上、怒るのは控えたほうがいいでしょう。
キッチンで洗い物をしていると、犬が口でちょんちょんとつついてくる。
ふと振り向くと、犬が頭を下げ、お尻をつり上げる独特のポーズをしている。
お辞儀をしているようなポーズです。
そんな光景を見たことがありませんか。
犬が寝起きに背伸びをすることがありますが、それにとても似た格好です。
これはどういう意味があるのかというと「かかってこい」という意味です。
つまり、飼い主を遊びに誘っています。
これは、犬同士がじゃれ合うときにもよく見られます。
じゃれているとき、相手がいつ飛びかかってもいいように、頭を下げ、お尻を突き出すポーズをします。
「かまえのポーズ」です。
これは幼犬でも成犬でも見られます。
もし飼い主にこのポーズをしてくるなら、ぜひとも遊び相手になってあげましょう。
「暇だから遊び相手をしてよ。遊ぼうよ」と誘っているのです。
大型連休には、家族で遠くへ遠出をすることもあるでしょう。
遠くへ旅行し、数日間家を留守にするとなると、犬を家に置いたままにはできません。
知り合いに犬を預けるのではなく、犬を車に乗せて、遠くの山や海など一緒に旅行に行くこともあると思います。
普段から車に慣れている犬なら、車に乗せて遠くの旅行も問題ないだろうと思います。
しかし、実際はどうでしょうか。
車に乗って最初の5分や10分くらいなら問題なくても、30分あたりから様子がおかしくなってきませんか。
車に慣れているはずの犬が、もし車の中でよだれをたらし始めれば、要チェックです。
よだれが垂れているからとはいえ、おなかがすいたというサインとは限りません。
おそらくそれは、車酔いのサインです。
犬も車に酔います。
人間より酔いやすいと考えていいでしょう。
犬は体が小さくて軽いため、小さな揺れでも左右に体が揺れやすく、そのため酔いやすくなります。
5分や10分くらいならいいですが、30分以上車に乗り続けたり、カーブの道が続いたりすると、酔いを感じ気分が悪くなります。
気分が悪くなったというサインが「よだれ」です。
もちろんすべての犬が車に酔うというわけではありません。
人間と同じように、車に酔いやすいかどうかも、個体差があるようです。
犬が酔っているときにほうっておいて乗り続けていると、最悪吐いてしまい、車の中を汚してしまうこともあります。
では、犬と一緒に車に長時間乗るときのポイントです。
車に乗る2時間前からは、犬に餌を与えず、胃の中を空にしておくといいでしょう。
万が一、吐き気を感じても、すぐ吐く心配が小さくなります。
犬が車酔いでよだれをたらし始めれば、素直に休憩を入れるようにしましょう。
犬の体調を無視して車を走らせていると、吐いてしまうこともありますし、車を嫌いになってしまうきっかけにもなりかねません。
できるだけ快適な車での移動を心がけるため、犬のよだれに気づいたら、休憩を入れて休ませてあげるようにしましょう。
よだれというのは「酔っている」というサインの1つです。
犬によっては、よだれではなく、他のサインを出すこともあります。
ぼんやりした目つきになったり、急に元気がなくなったりなど、人間と同じように酔ったときの態度もさまざまです。
自分が飼っている犬の場合は、どのようなサインで酔いを表現するのか、日頃から確認しておきましょう。
いざ車での移動の際に、見落としがないように注意しましょう。
また、酔っているのにまったく態度に出さない犬もいます。
そういう犬のタイプの場合も考えて、遠出をする際は一定距離や一定時間を決めて、休憩しましょう。
犬によっては、音楽をかけると大喜びをする場合があります。
明るく元気になり、機嫌が良くなります。
犬も音楽の心地よい音色などを理解しているようです。
やはり犬も音楽が好きなのでしょうか。
音楽のほとんどは自然界に存在しない音ばかりですから、珍しい音や音色を聞いて、気分転換になっている場合も考えられます。
しかし、犬の機嫌が良くなる原因のほとんどは、意外なところに隠されています。
実は「音楽そのもの」より「飼い主の態度の変化」です。
犬のために聞かせている音楽は、飼い主のお気に入りの曲ではありませんか。
飼い主がかけようとする音楽ですから、ほとんどの場合、飼い主のお気に入りの音楽をかけることになるはずです。
人は、好きな音楽を聴くと、表情が柔らかくなります。
自然と明るく元気になり、機嫌が良くなるはずです。
そういう飼い主の機嫌が良くなったことにつられて、犬も機嫌が良くなっているということが多いです。
「犬がどんな音楽を喜ぶのか」という点も大切ですが、それよりまず飼い主が元気に明るくなれる曲をかけましょう。
基本的に犬は大きな音が苦手です。
騒がしい音楽を除いて、飼い主のお気に入りの曲は、犬も気に入るはずです。
喜んでいる飼い主の表情や態度を見て、犬も嬉しくなるのです。
薄暗い夕暮れ時、犬と一緒に散歩していると、ときどき光り輝く犬の目を目撃することはありませんか。
きらりと目が光り、目の中に電球があるようです。
初めて見るとぞっとします。
いつもは優しい表情の犬が、夜に近づくにつれ、悪魔の使いにでも変身したかのように見えます。
心配ご無用です。
決して、犬が悪魔の使いに変身したわけではありません。
犬の目が光るのは、実は特殊な目のつくりになっているからです。
そもそも犬は「視力が悪くても暗闇には強い」という特徴があります。
猫も同じです。
犬も猫も、祖先はもともとは夜行性だったためです。
そのため、光の小さな暗闇でも見えるように、目のつくりが少し特殊になっています。
わかりやすくいえば、反射鏡です。
目の奥に「タペタム(輝膜)」という反射鏡の役割を持つ膜があります。
この光を反射する膜があるおかげで、目の水晶体の中で小さな光が大きな光へと増幅され、暗闇でも見えるようになっています。
このとき、たまたま人と犬との目が合うと、犬の目が光っているように見えるだけです。
夜中に犬と散歩をすると、暗くて危ないと懸念する飼い主もいますが、心配するほどではないようです。
たとえ夜でも、わずかな月の光さえあれば、十分見えているはずです。
犬と夜中に散歩しても、きちんと道がよく見えていますし、ぶつからずに歩くはずです。
むしろ人間のほうが、うっかり電柱に頭をぶつけるということもしばしば。
夜は、犬の得意な世界なのです。
「お手」
「お座り」
「待て」
「伏せ」
「来い」
犬に覚えさせたい動きにはいくつか種類があります。
私は犬を飼い、犬に動きを覚えさせようとトレーニングしている最中、ふと、気づいたことがあります。
お手に限っては、なぜか教える前からできる場合が多いです。
何度も練習を重ねた結果できるようになるならわかりますが、まだ何も教えていないのにできる。
生まれて間もない子犬でさえ「お手」と言って飼い主が手を差し出すと、誰から教わったわけでもなく、上手に手を差し出します。
「待て」「伏せ」「来い」などは、できるまでに時間も根気も必要ですが、お手に限っては、初めからできる場合が多いです。
あなたの家で飼っている犬はいかがでしょうか。
どんな犬でも、お手に限ってはよくできます。
なぜでしょうか。
犬は、飼い主の命令に反応しているのではなく、飼い主の手の動きに反応しているからです。
実験してみましょう。
無言で飼い主が手を差し出しても、犬も手を差し出してくることでしょう。
飼い主が手を差し出したとき、犬は飼い主から「遊ぼう」と誘われているものだと感じています。
犬同士がじゃれ合っている様子を思い出しましょう。
いきなりじゃれ合いが始まるわけではなく、たいていどちらかの犬が飛びかかってから始まります。
そのとき、前足を使って、相手にのしかかったり倒したりしようとしているはずです。
このしぐさから、犬同士のじゃれ合いが始まります。
いわば、前足を差し出された瞬間「遊びを始めましょう」という合図と受け取ります。
飼い主が手を差し出したとき、犬が飛びかかってこようとする前足のしぐさに似ているため反応を示し、手を差し出します。
お手は最初からできる場合が多いです。
たとえできなくても、何度か練習すればすぐ覚えてくれます。
さて、この習性を利用して、しつけを始めるときは「お手」から始めるといいでしょう。
飼い主の動きに犬が反応し、犬の動きに飼い主も反応する。
これが飼い主と犬との関係を深めるいい切り口になり、その後のしつけもしやすくなります。
いわば、スポーツの準備体操と思えばいいでしょう。
まず軽くお手から体を慣らして、その後にいろいろしつけを覚えさせていけば、次のしつけも覚えやすくなるに違いありません。
犬も手を差し出されたことで「これから遊びが始まるぞ」と思い、ひときわやる気を出すのです。
犬は、7歳くらいから次第に老化を迎えます。
10歳を過ぎれば老犬となり、体の衰えが目立つようになります。
歩く速度も遅くなる。
体力も視力も聴力も落ちていきます。
しかし、不思議なことに、年老いているはずの犬が、なぜか以前よりよく吠え、攻撃的な性格になることがあります。
若いときはおとなしかったはずなのに、年を取ったほうがむしろ元気になっているように見えます。
若返っているかのようです。
この現象はどのような意味があるのでしょうか。
これは「空威張り」であることが考えられます。
年老いた犬が衰えを自覚し始めたので、若い者になめられまいとして、逆に強がっている様子です。
自分より若い成犬や子犬に対して、地位を奪われまいと、空威張りをしています。
人間にも年を取るにつれて頑固になったり怒りやすくなったりする人がいますが、それと似た現象です。
弱くなるからこそ、弱さを見せるまいと、強気に出ようとします。
もし犬にこうした現象が見られるようになったら、その気持ちを飼い主は察知してあげましょう。
吠えてはいますが、実際は老いることへの不安の裏返しです。
「どんなに年を取っても、変わらず大切にするよ」という気持ちを伝え続けることが大切なのです。
人が食べられるからと言って、必ずしも犬も食べられるとは限りません。
生まれも育ちも大きく異なりますから、人が食べてもまったく平気なものでも、犬には毒物に匹敵するものもあります。
人と犬との食の常識は、少し異なることを知っておかなければなりません。
では、ここで、犬に与えてはいけない代表的な食べ物をご紹介します。
タマネギに含まれる酵素は犬にとって有害です。
貧血や下痢などを引き起こすことがあります。
つい与えてしまいがちなものと言えば、やはりこれです。
人間には甘くておいしいお菓子ですが、犬には事情が異なるようです。
チョコレートには「テオブロミン」という苦み成分が含まれています。
犬は、このテオブロミンを分解や代謝できません。
そのため大量に摂取してしまうと、麻痺症状を起こしてしまう可能性があります。
甘くておいしいチョコレートを、ご褒美として与えてしまいそうになりますが、与えないよう注意しましょう。
人工甘味料の1つとして有名なキシリトール。
甘くてカロリーも低いため、犬のご褒美として最適ではないかと思います。
しかし、最適どころか実は最悪です。
犬には有害な成分であり、摂取後、急激に血糖値が下がるため、ぐったりします。
大量に摂取すると、命を失う危険もあります。
「犬のおしゃぶりといえば骨」というイメージがあります。
犬が喜ぶだろうと、鶏肉の余った太い骨をおしゃぶりとして与える飼い主がいますが、あまりいいことではありません。
犬の強力な歯で骨を噛み砕いた結果、骨が喉に突き刺さってしまうかもしれないからです。
生卵の白身には「アビジン」という物質が含まれています。
これは食欲不振・脱毛・皮膚炎などを起こす危険性があります。
ただし加熱して、ゆで卵や目玉焼きの状態になれば、有害物質は死滅してしまうため問題はなくなります。
生魚には、ビタミンB1を破壊する酵素が含まれています。
その結果、元気をなくしたり、脚気を引き起こしたりする可能性があります。
ただし加熱して、焼き魚の状態にすれば酵素も消失してしまうため問題ありません。
もちろん焼いて与えるとはいえ、骨は完全に取り除いてから与えるようにしましょう。
「コーヒーを飲めば気分転換になるだろう」「甘いコーラを飲めば元気を出すだろう」と思います。
しかし、それは人間の場合の話です。
コーヒー、コーラだけでなく、カフェインが含まれているものは、犬には与えないようにしましょう。
カフェインには、犬にとって下痢やけいれんを引き起こす可能性があるためです。
アボカドといえば、一般的に美容に効果があることで有名な食べ物です。
別名「食べる美容液」とも言われるほどです。
犬にも与えれば、肌や毛並みが良くなるかと思いますが、そうではありません。
アボカドには「ペルシン」という犬にとって有害な成分が含まれています。
吐いたり下痢をしたりすることがわかっています。
さて、ここまであげたものをあらかじめしっかり頭に叩き込んでおくようにしましょう。
基本的に犬は毎日ドッグフードで問題ありません。
「たまには違った食事を与えたい」という場合には「与えてはいけない食べ物」を十分注意したうえで与えるようにしましょう。
犬とボール遊びをしていると、なかなか犬がボールを追いかけてくれない。
本来犬は、小さくて速く動くものに敏感に反応します。
野生だったころの狩猟本能が駆り立てられ、ボールを投げれば、追いかけたくなるはずです。
しかし、ボールを投げても無反応。
ボールを探しに追いかけたとしても、探すのに時間がかかる。
「うちの子はボール遊びが苦手なのかしら」
そういうとき、チェックしてほしいことがあります。
もしかして赤いボールを使っていないでしょうか。
赤と言えば、強調したり危険を表現したりするときの色です。
赤い色なら目立ちやすいので、犬にも赤いおもちゃを与えたほうがいいのではないかと思います。
しかし、実際のところ、赤い色は犬が最も識別を苦手とする色の1つです。
そもそも犬は色の判別が苦手ですが、見えている世界が完全に白黒ではないようです。
若干ではありますが「赤」と「緑」の2種類くらいしか判別できないのではないかとされています。
たとえば、芝生のある公園の場合を考えるとします。
芝生の緑色と赤いボールが、犬には同じ色に見え、識別しにくくなっている可能性があります。
そのため、赤いボールを使っていると、犬の反応が悪くなることがあるのです。
「お手!」
「お座り!」
「待て!」
飼い主が一生懸命にしつけをして、次第に言うことを聞いてくれる犬に育ちかけていたときのことです。
きちんと覚え、今まで従ってくれていたはずの命令を、急に無視し始めることがあります。
飼い主の言うことを聞いてくれなくなります。
一瞬、犬は命令やしつけの内容を忘れてしまったのかなと思います。
もちろん体調が悪かったり、緊張したり、気分が乗らないときもあるでしょう。
しかし、意外な理由が考えられます。
犬が反抗期を迎えている証拠なのかもしれないです。
実は、犬にも反抗期があります。
およそ生後4カ月から7カ月にかけて起こるといわれています。
人間の年齢に例えれば、中学生あたりの年齢です。
今まで飼い主に従っていたけれど、自我を確立し、自分の強さを自覚し始めて、飼い主に歯向かおうとする時期があります。
まったく困ったものです。
しかし、反抗期があることは悪いことではありません。
たしかに言うことを聞かない態度には手を焼いてしまいますが、犬が肉体的・精神的にきちんと成長している証拠です。
あながち悪いことだとは言い切れず、喜んでもいい。
大切なのは「そうした犬を飼い主はどう扱うか」です。
飼い主に反抗して、言うことを聞かないのでほうっておくと、どんどん飼い主はなめられます。
最初は飼い主のほうが上だった関係が、この時期を境に立場が逆転して、犬のほうが上になることがあります。
飼い主としては、言うことを聞かないからと言ってほうっておくわけにはいきません。
人間のいる社会で生活しているかぎり、やはりルールやマナーを守ってもらう必要があります。
こういうときは、飼い主はいつも以上に強い態度になるようにしましょう。
これまで以上に厳しい態度としつけが必要になる時期です。
飼い主は心を鬼にします。
今まで以上に強いリーダーシップを発揮し、たとえ嫌がっていても無理やり飼い主の言うことを聞かせるようにしましょう。
それはある日、突然です。
床の上が血だらけになっている。
どうしたのかと思ってよく見ると、犬の生殖器が血だらけになっています。
「どうしたんだ? けがでもしたのか?」
初めて見た飼い主は、さぞ驚くことでしょう。
しかし、生殖器をよく確かめてみましょう。
もし引っかいたりしたような傷など、外傷が特に見られないなら、おそらくけがではありません。
発情期が近いことを知らせるサインです。
いわば、人間でいう「生理」です。
犬は生後、およそ半年から1年で発情期を迎えます。
生まれたと思えば、あっという間ですね。
犬の発情期は、およそ3週間続きます。
この3週間のうち、最初のおよそ1週間は「発情前期」であり、後半のおよそ2週間は「発情期」と言います。
血が出るのは、最初の1週間ほどにあたる「発情前期」にあたります。
発情前期を迎えたメス犬の場合、子どもをつくる準備のため、子宮にたくさんの血がたまるようになります。
それが、ある瞬間、出血をするようになります。
これを「発情出血」と言います。
このときの出血の量には、犬によって差があるようです。
あまり出血しない場合もあれば、大量に出血する場合もあるようです。
室内の場合は、カーペットや家具などを汚す原因になります。
もし気になるようなら、ペットショップにいけば「犬用の生理用品」があるので、それを利用すればいいでしょう。
さて、その出血が収まれば、い良いよ本格的な「発情期」です。
およそ2週間続きます。
この時期になるとメス犬は、わざとらしく腰を振って生殖器を見せるようになります。
これはオス犬に対する「いつでも交尾の準備はできていますよ」というアピールです。
この時期に交尾をすれば、晴れて妊娠です。
テレビを見るとき。
キッチンに行くとき。
リビングに向かうとき。
飼い主を思う愛犬は、あらゆるところへ飼い主を追いかけてきます。
トイレの中までついてこようとする愛犬に困った飼い主もいるのではないでしょうか。
犬は飼い主のそばにいたがります。
常にリーダーのそばが安心するので、同伴しようとします。
しかし、いつも飼い主にべったりくっついてくるはずの犬が、ある日を境に飼い主についてこなくなった。
そんな経験はありませんか。
以前は嫌になるほど密着していたのに、いざ密着がなくなると、急に悲しくなります。
客観的に見れば、飼い主に飽きてしまったのか、見捨てられたかのように映ります。
しかし、これはむしろ悪いことではなく、良いことです。
「少しくらいリーダーから離れていても危険はない。危険があったとしても、リーダーはきっと助けてくれるはずだ」
犬はそう思っています。
もはや、付きまとう必要がなくなりました。
飼い主と犬との良好な信頼関係が結べれば、いつしか犬は飼い主と距離を置き始めます。
つまり「少しくらい離れていても、いつも飼い主から見守られている」という強い信頼を勝ち取ったということです。
そっけない犬の態度に見えますが、むしろ飼い主は万歳をして大喜びをしてもいいのです。
「犬は飼い主には死に際を見せない」
そんな言い伝えを聞いたことがありませんか。
私が飼っていた愛犬が、死の直前、突然いなくなったことがあります。
探しましたが見つからず、最後の別れとなりました。
私のように、犬の死に目に立ち会えないという飼い主は、多くいるのではないでしょうか。
長年一緒に暮らしているなら、せめて最後の最後まで一緒に暮らしたいものです。
大した墓はつくってやれないかもしれませんが、せめてお墓をつくって、これまでの感謝を捧げたい。
それが飼い主の本音でしょう。
しかし、ある日、犬が自分でリードを噛みちぎって家出をしてしまうことがあります。
そのうち帰ってくるのかと思えば、最後。
こうした不思議な別れを経験する飼い主もいるはずです。
これは犬に限らず、猫にも見られる習性です。
以前私は、祖父から「飼い主を悲しませないため」と教わったことがあります。
そういうものかと納得していた時期もありますが、調べてみたところ、本当の理由は少し異なるようです。
大けがを負うと動きが鈍くなり、外敵から襲われやすくなります。
野生のころ、草木の奥深くに身を潜めて誰にも見つからない場所で、体力を回復するまで隠れていたようです。
しばらく経てば、自然治癒の力で傷口がふさがり、体力が回復します。
また姿を現します。
この名残が、現在の犬や猫にも残っていると言われます。
しかし、何でも待っていれば回復するわけではなく、回復しないこともあります。
「老化」です。
老化は休めば治るというものではありません。
低下の一途をたどるばかりです。
しかも動かなくなると、余計に筋力が衰える。
筋力が衰えるから、余計に体を弱めてしまうという悪循環です。
老化を迎え、い良いよ死が近づいたと悟った犬は、野生の名残からリードを噛みちぎり、飼い主のもとを離れようとします。
誰もいないところで、体力が回復するのを待とうとする。
どこに隠れているのかはわかりませんが、森の奥かもしれませんし、草木の間かもしれません、どこかの隙間かもしれません。
しかし、そのまま体力は回復できず、ついに死を迎え、誰にも気づかれないまま白骨化し、土に帰ってしまう。
仮説の域ではありますが、これが現在、最も有力とされています。
犬の不思議な行動には、こうした生き延びようとする野生の知恵が考えられます。
しかし、最近は事情も変わってきているようです。
室内で飼っている犬が増えたため、犬の死に目に立ち会うことができる飼い主も多くなりました。
もし犬の死を迎えることができれば、悲しいことではありますが、幸せなことなのかもしれません。
飼い主は、これまで恩に報いる気持ちで、きちんとお墓をつくってあげるようにしましょう。