不思議なもので人間は年を取ると、2種類の人間にわかれます。
「経験を積んでマナーが良くなる人」と「経験を積んだ結果、態度が悪くなる人」です。
経験を積んでマナーが良くなる人は、これから先の文章は読む必要はありません。
年を取って、いつの間にか変わってしまうのは話の長さです。
年を取ると、自然と話が長くなりがちです。
これは男性も女性もです。
マナーの悪い大人は「威張ることがアピール」と勘違いしています。
この勘違いをしている大人は、年齢が高くなればなるほど、態度も高飛車になります。
たしかに年齢が高くて、ほかの人より経験が多くあるのはわかります。
マナーの悪い中年男性が女性を口説くときの言葉は、いつも決まっています。
必ず「飲みに行こう」から始まります。
しかも、しつこいのが特徴です。
マナーの悪い中年男性は、他人のプライバシーをやけに知りたがります。
「君、結婚してるの」
「いくつ」
マナーの悪い中年男性は、声が必要以上に大きいのが特徴です。
「そんなに大きな声でしゃべらなくても」と思うほど大きな声で話します。
特にお店の中で、大声で話します。
相手のことを考えないのは、マナーがない典型的な例です。
自分のことだけ考えています。
マナーの悪い中年男性は、自分の趣味に無理やり勧誘しようとします。
マナーの悪い中年男性によく見られるのは「口に食べ物を入れたまま話す」という光景です。
食事中に話をしてはいけないわけではありません。
食事中に会話も楽しめれば、よりおいしい食事へと変わることでしょう。
日本には「お茶」という世界に誇る飲み物と文化があります。
お茶をすすって飲むのは、日本では文化として広く受け入れられています。
茶道では、流派にもよりますが、飲む際にわざと「ずるずる」と音を立てていただく作法さえあります。
品のない中年男性は、いつも不機嫌そうな顔をしています。
別に悪いことをしたわけではありません。
しかし、眉間にしわが寄り、悪いことをしたような顔をしているので、悪そうに見えるのです。
マナーの悪い中年男性はプライドにこだわります。
「勝つこと」が、男の証しだと思っています。
マナーの悪い中年男性は、その考えがあるために、なかなか謝ろうとしません。
人の話を聞かないのは、マナーの悪い中年男性の得意技です。
人の考え方より、自分のほうが正しいと思っているため、人の話は聞きません。
聞いても、聞き流してしまいます。
威張る態度は、足に表れます。
まず座ったときの足です。
マナーの悪い中年男性は、座ったときに大股になっています。
マナーの悪い中年男性は、相手から挨拶してくるまで、自分からは挨拶をしません。
自分は偉い人だと思い込んでいますから、自らすすんで挨拶することを忘れてしまっているのです。
あげくには、誰か他人に自分のことを紹介させます。
紹介されるのが大好きになると、い良いよ赤信号です。
紹介されるとなんだか偉い人のように映るため、自分のことはどんどんと紹介してもらおうとします。
その一方で、他人を紹介しようとはしません。
私が東京に住み始めたころに思った最初の印象は「どこへ行ってもタバコくさい」ということです。
もちろん都内には禁煙の空間もあります。
しかし、歩きタバコをする人が多いせいで、町の中がタバコくさくなっているのです。
マナーの悪い中年男性の得意技は「自慢」と「説教」です。
もちろんすべての自慢と説教が悪いわけではありません。
悪い指摘も成長につながりますし、改善のきっかけになります。
食事中に指さすために、手にしているお箸やタバコで指さす人がときどきいます。
お箸もタバコも棒状になっているので、うっかりしてしまうのです。
指さしやすいのはわかります。
「疲れたなあ」
疲れたときに食事をしようとすると、ついしてしまうことがあります。
「肘をついて、背中を丸めて食べる」ということです。
おしぼりは何のためにあるものかご存じですか。
「食事前に汚れた手を拭くもの」
当たり前すぎる質問ですみません。
食事が終わった後に、お茶を飲みます。
このとき、お茶で口をゆすぐ音が聞こえることがあります。
そのお茶で口をゆすぐ音を聞いて、少し気分を悪くしたことはありませんか。
マナーの悪い中年男性は、レストランでウエイトレスを呼ぶときにすごい呼び方をします。
「ちょっと」「お姉ちゃん」という失礼な呼び方です。
周囲にほかのお客さんがいてもお構いなしです。
マナーの悪い中年男性は、サービスを受ける側になると、態度が急変します。
急に偉そうになるのです。
「お金を払っているんだからサービスしろ」と言わんばかりに、言葉遣いも態度も高飛車になります。
マナーの悪い中年男性は、飲み終わった後、もう一軒しつこく誘います。
明日も会社があるというのに、お構いなしにもう一軒飲みに行こうと、しつこく誘ってくるのです。
寂しいから、ただ飲みたいだけです。
マナーの悪い人は、食事中はうるさい一方、変なところでは静かになります。
「静か」というより「こそこそ」です。
たとえば、街なかで偶然に知り合いを見つけたときです。
道端を歩いていて、前を歩いている人が、ハンカチを落としました。
誰にでも一度はある経験ですね。
あなたはハンカチを拾って、相手に落としたことを知らせようとします。
マナーの悪い中年男性は、トイレから出るときに、うっかりしてしまいがちなマナー違反があります。
ハンカチで手を拭きながら、トイレから出てくるのです。
皆さんが気づいていない、マナー違反です。
マナーの悪い中年男性は、腰周りのベルトを人前で、平気で締め直します。
そういう場面は、たびたび目にします。
当たり前だと思ってしまい、なかなかそのマナー違反に気づけない。
マナーの悪い中年男性は、トイレのふたを上げたまま出てきます。
「トイレのふたを下げて出ても、どうせ次の人が上げるのだからそのままでいいだろう」
たしかにその気持ちはわかりますが、よくないのです。
ここで紹介した「マナー集」は、言われてみるとたしかにそうだなと思えるものばかりです。
気づきそうで気づかない。
それでいて、いつの間にか相手に不快感を与えていることです。
不思議なもので人間は年を取ると、2種類の人間にわかれます。
「経験を積んでマナーが良くなる人」と「経験を積んだ結果、態度が悪くなる人」です。
経験を積んでマナーが良くなる人は、これから先の文章は読む必要はありません。
さらに経験を積んで、もっと輝く品性を身につけていきましょう。
しかし、もし経験を積んだ結果、態度が悪くなってしまう部分があるなら、要注意です。
初心を忘れ、恥ずかしさを忘れ、気づかないうちに他人に迷惑をかけてしまっている場合があるのです。
「まさか。自分にはそんなことはないはず……」
いえいえ、これがあるのです。
自分ではなかなか気づけない。
いろいろなケースが考えられます。
たとえば、よくあるケースを1つ挙げると「社会的地位が上がったとき」です。
学校を卒業して社会人になり、たくさんの社会経験を積んでいけば、いずれ昇進します。
この社会的な地位が上がり、多くの部下を従えれば「自分は偉くなった」と思うようになります。
その結果、横柄な態度になったり、権威を振りかざしてふんぞり返ったりしてしまう人がいるのです。
地位が上がることで、うぬぼれてしまうことです。
そういう人は、態度も言葉遣いも急に悪くなります。
これではせっかく昇進しても、品の悪さで台無しですね。
もちろんすべての人がそうなってしまうわけではありません。
昇進しても、初心を忘れず、いつまでも謙虚でマナーのある方もいます。
マナーのある人は何が違うのかというと「品性」があるのです。
教養があり、周りに対する気遣いがきちんとできる「品性」を持ち合わせています。
そういう人は、年を取るほどかっこいい振る舞いができるようになります。
私も年を取るなら「すてきな年の取り方」をしたいなと考えています。
これは私だけではなく、誰でも同じように考えることでしょう。
かっこ悪い年の取り方なんて、嫌ですよね。
年を取っても、いえ、年を取るにつれてかっこいいマナー、つまり品性を身につけたいものです。
マナーを大切にしているかどうかは、態度を見ればすぐわかります。
態度がだらだらになっているので、明らかなのです。
まず、マナーが悪くならないように、品性を身につけましょう。
日頃から気づきそうで気づかない、かゆいところにまで手が届くような点を指摘します。
一つひとつでかまいませんから、自分なりに直していくことで、人としての「品性」を身につけていくことができるのです。
かっこよくなれるかどうかは、外見ではありません。
マナーがあり、品性があるかどうかなのです。
品性がなければ、周りへの気遣いもなく、ただ自己中心的に生き、周りの人から嫌われます。
「品性」とは人間がより人間らしく振る舞うためのマナーです。
品性を身につけるにつけることができる自己確認をしましょう。
今から自分の振る舞いをチェックしていくことで、今すぐ品性は身につけることはできます。
これから項目をあなたに当てはめてチェックしてみましょう。
年を取って、いつの間にか変わってしまうのは話の長さです。
年を取ると、自然と話が長くなりがちです。
これは男性も女性もです。
なぜでしょうか。
それは長く生きた分だけ、身の上話も長くなるからです。
長く生きるほど過去の記憶ができ、たくさん話すことができるため、話もいつの間にか長くなってしまうのです。
この現象は自分では気づけません。
「あれも話したい。これも話したい」
思いつくままに次から次へと話をします。
もちろん長い話がすべて悪いわけではありません。
もちろん面白い話なら、もっとたくさん聞きたいと思いますし、時間を忘れて楽しむことができることでしょう。
しかし、そこに「だらだら」が加わるとよくないのです。
だらだらした長い話は最悪です。
泣きたくなります。
話を聞くほど、相手の元気を奪ってしまうというマナー違反です。
とにかくだらだら長い話は、眠くなります。
なぜこんなにつまらない話が次から次へと浮かんでくるのだろうかと疑問に思うくらいです。
同じことを何度も繰り返し、それもしつこく話をしてきます。
本人は「何て自分は良いことを言っているのだろう」と自意識過剰に陥ってしまっています。
しかし、聞かされている身にもなれば、かなり精神的につらいものがあるのです。
私が以前、ある40代後半の中年男性と話をしているときにも同じことが起きました。
話をしている流れから、自然と「仕事で成功するポイント」という話題になりました。
たまたまそういう話題になったため、自分なりの発言をしました。
「好きな仕事をすればいいのではないですか」
その一言が、地獄の始まりでした。
どうやら私の発言が気に食わなかったようです。
何が気に障ったのか、その男性は「いや違う。その考えは間違っている」という完全否定から始まり、話が延々と続き始めました。
「私はこう思う。経験のある私の言うことが正しい。俺が20代のころは……」
聞いてもいない自分の昔話を突然し始めてしまいました。
私は、昔話は好きですが、だらだらした昔話は苦手です。
自分の昔話と持論を持ち出して、延々と演説を始めたのでした。
自分の考えを否定されると、プライドや威厳に傷がつくことを恥と思い、いかに自分の「論」が正しいのかを延々と説明し始めます。
一方的な会話とは、まさにこのことです。
そのときは、19歳の男の子と一緒に3人で話をしていたのですが、その若者もとても迷惑そうな表情をしていました。
途中から私も若者も、話に反論すると余計に火がつくということに気づき、無難に聞く側に回ります。
マナーの悪い中年男性だけが、だらだら話をしていました。
私と若者は、お互いのアイコンタクトで、いかに話をやめさせようかと協力意識が働いていました。
こういうときのアイコンタクトは、超能力に匹敵するほど正確に意思のやりとりができます。
目の前に存在する、しゃべり屋さんを退治するために協力しようとする力は、すごいものがあります。
マナーの悪い中年男性は延々と1人で話すこと約1時間。
私と若者も、危うく眠ってしまうところでした。
終わったときの後味の悪さたるや、嫌な雰囲気だけが残っていました。
暗い沈黙の中、マナーの悪い男性だけが「どうだ。いい話だっただろう」と満足げな笑みを浮かべ、私は余計に疲れたのでした。
マナーの悪い大人は「威張ることがアピール」と勘違いしています。
この勘違いをしている大人は、年齢が高くなればなるほど、態度も高飛車になります。
たしかに年齢が高くて、ほかの人より経験が多くあるのはわかります。
長い人生経験を積んでいるからこそできる、鋭い考えや意見があることでしょう。
そんなとき、少しくらい偉そうにするのは納得できます。
しかし、度を越えて偉そうにするのは、少しやりすぎではないでしょうか。
自分の経験量、肩書、地位などを、ふんぞり返ることで見せつけようとするのです。
「そんなことも知らないのか」
「まだまだ子どもだな」
「小学生からやり直せ」
淡々と教えればいいことを、余分な言葉まで言い始めます。
まさに「威張ることがアピール」だと勘違いしているタイプです。
これは、特に男性に顕著に見られる傾向があります。
女性より責任が重い男性の場合「プライドを持つことが大切」と考える傾向があります。
偉そうな態度では、本当のすごさはアピールできません。
本当にすごい人は、必ず謙虚な姿勢でアピールしようとします。
腰を低くしながら、もっと学ぼうとする姿勢を見せることで、周りの人からの人望を集めます。
これが、本当にすごいと言われる人です。
マナーの悪い中年男性が女性を口説くときの言葉は、いつも決まっています。
必ず「飲みに行こう」から始まります。
しかも、しつこいのが特徴です。
「今日は予定が入っているので……」と断っても「そんなことはいいから飲みに行くぞ」と引っ張ります。
これが、女性に嫌われる誘い方です。
「飲みに行く」とは、つまりお酒を飲みに行くということです。
お酒を飲めばアルコールが入っていますから、酔いが入ります。
酔ってしまうことで、気持ちに緩みが多少出てしまうでしょう。
「酔った勢いで、いやらしいことができるかも」と不穏な考えが見え隠れしているのです。
「飲みに行こう」という誘い方をする時点で、品位が下がっています。
下心が丸見えです。
「飲みに行こう」とは「お酒を飲んで、酔いながら話をしましょう。できればエッチもさせてね」という、いやらしい誘い方です。
品性のない誘い方では、女性は強い抵抗を感じます。
仕事上でどうしても必要なときは「飲みに行く」というのは仕方ないのですが、誤解をする女性がいるのもたしかです。
性的なニュアンスは、品位が下がってしまいます。
では「飲みに行こう」という言葉が使えないなら、どう誘えばいいのでしょうか。
「食事に行こう」にすればいいのです。
紳士的な男性の誘い方をチェックしましょう。
必ず「食事に行こう」という誘い方になっているはずです。
下心がなく、本心から一緒に食事をしながら会話を楽しみたい気持ちが表れています。
「食事に行こう」という誘い方は、すがすがしくて、爽やかです。
品性を保つために「飲みに行こう」ではなく「食事に行こう」という誘い方にしましょう。
マナーの悪い中年男性は、他人のプライバシーをやけに知りたがります。
「君、結婚してるの」
「いくつ」
「どこに住んでるの」
「付き合ってる人はいるの」
「ねえ、教えてくれてもいいでしょ」
会話がプライバシーの質問から始まるのは、品がありません。
なかば警察の事情聴取になっています。
人のプライバシーを、しつこく聞くものではありません。
プライバシーは、ほかの人に知られたくないからプライバシーと言うのです。
特に今は「セクハラ」という問題が大きくなってきています。
セクハラは、女性の体に触るだけがセクハラではありません。
相手のプライバシーを必要以上にしつこく聞き探ることも、セクハラになるのです。
どうにか相手のために、アドバイスをしてやろうとなんとかプライバシーを聞き出そうとします。
それで少しでもプライバシーを口にしてしまった日には、偉いことになります。
マナーの悪い中年男性は、待ってましたとばかりにだらだら話をし始めます。
たとえば「実はまだ独身なんです」と言おうものなら、大変です。
「ええ! きみ、まだ独身なの。もう結婚したほうがいいんじゃない。俺が誰か紹介してやろうか」
頼んでもいないことをし始めようとします。
これだけでうんざりです。
「自分は相手のために力になっている。俺にはこんなにきみの力になれる」と満足げな笑みを浮かべていますが、むしろ迷惑です。
まず、プライバシーを聞かれるだけでもつらいのです。
それなのに、聞いてもいない話を延々とされたり、頼んでもいないことをされたりすると、余計にアレルギーになります。
「こうすればいいのではないか。ああしたほうがきっとうまくいくだろう」
聞いてもいないアドバイスまで、勝手に話し始めます。
相手のプライバシーをしつこく聞くのはやめましょう。
聞いてもいない話をするのも控えたほうがいい。
この2つが守れるだけで、マナーの大半は改善されるのです。
マナーの悪い中年男性は、声が必要以上に大きいのが特徴です。
「そんなに大きな声でしゃべらなくても」と思うほど大きな声で話します。
特にお店の中で、大声で話します。
周りの人の迷惑になっていることに気づきません。
大声で話すことで、注目を集めようとします。
存在をアピールさせるためです。
これでは「存在をアピール」ではなく「迷惑をアピール」です。
つまらない冗談を大声で言っていると、聞いている側まで恥ずかしくなりますね。
本当にかっこいい人は「大声で」存在をアピールするのではなく「静かに」アピールします。
かっこいい人は、笑わせる役になり、むしろ相手の笑い声のほうが大きいくらいになります。
嬉しそうに笑っている人の声を聞くと、笑っている人より笑わせている人は誰なのかと気になります。
お笑い番組でも目立っているのは、笑っている人より笑わせている人です。
だから明石屋さんまさんやダウンタウンが、大きく名を上げているのです。
存在感は、相手を笑わせることでアピールできるのです。
笑う側より、笑わせる側がかっこよくなります。
品のある紳士は、静かにユーモアを口にして相手を笑わせるのです。
相手のことを考えないのは、マナーがない典型的な例です。
自分のことだけ考えています。
マナーの悪い中年男性は、自分の趣味に無理やり勧誘しようとします。
相手には相手の好みや趣味がありますが、自分が夢中になっている趣味を相手にもわからせようと強要します。
無理やり誘ったり、参加させたり、必要な道具を買わせようとします。
たとえば、ゴルフです。
ゴルフに夢中になっている中年男性は、ゴルフが世界最高に面白いスポーツだと思っています。
もちろん面白いスポーツであることには間違いありません。
しかし、それを他人にもやらせようと、無理やり勧誘します。
ゴルフのコンペがあれば、無理やり誘ったり、必要な道具を無理やり買わせたりしようとするのです。
たしかにゴルフは面白いですが、人にはそれぞれ好みがあります。
相手にとってゴルフは興味のないスポーツかもしれませんし、ほかにやりたいことがあるのかもしれません。
それをわかっていれば、無理やり勧誘するなんてことはしないはずです。
つまりは、相手のことは考えず、自分のことしか考えていないのです。
「自分が面白いと感じたことは、相手も面白がるに違いない」と決め付けてしまっているのです。
自分のことしか考えていない人間にならないように気をつけましょう。
自分のことしか考えず、相手に強要しようとする人は、同時に友人も失ってしまうのです。
マナーの悪い中年男性によく見られるのは「口に食べ物を入れたまま話す」という光景です。
食事中に話をしてはいけないわけではありません。
食事中に会話も楽しめれば、よりおいしい食事へと変わることでしょう。
しかし、食べながら話をして、口に入っている食事が見えてしまうのはマナー違反です。
食事しながらおしゃべりしてしまうと、相手に口の中に物が入っているのが見えます。
それはお世辞にもきれいとは言えません。
何を食べていようが、相手に食べている口の中を見せてしまうことは、品を下げてしまうことです。
「食べるのか、話すのか」
どちらかにしましょう。
食べてから話をする、あるいは話をしてから食べるようにすればいいのです。
そういう習慣をつけることです。
よく食べながら話す人がいますが、品のないことをしているのです。
相手に口の中の物を見せることを、下品と思わない人なのです。
「これくらい、気にしなくても大丈夫」と考え始めたら、いつの間にかマナーが悪くなり始めています。
どれだけささいなことを大切にしていくかで、品性の輝きも変わってくるのです。
日本には「お茶」という世界に誇る飲み物と文化があります。
お茶をすすって飲むのは、日本では文化として広く受け入れられています。
茶道では、流派にもよりますが、飲む際にわざと「ずるずる」と音を立てていただく作法さえあります。
またそばやうどんも、すすっていただくほうが、より日本的でおいしそうに聞こえます。
すすって飲んだり食べたりする文化があるのです。
それはそれで、日本の素晴らしい文化であり、美徳の1つです。
そうした習慣が強いためか、ほかの飲み物でもすすって飲んでいる光景を見かけることがあります。
たとえば、コーヒーです。
コーヒーは日本のものではなく、元は外国から入ってきたものです。
コーヒーは、日本のお茶とは違い、すすって飲むものではありません。
コーヒーをすすって飲むことがどれだけかっこ悪いことなのか想像してみましょう。
『007』シリーズの主人公ジェームズ・ボンドがコーヒーをすすって飲んでいたら、すごくかっこ悪いです。
「ずるずる」という音を立ててコーヒーを飲んでしまっては「コーヒーお茶」になります。
コーヒーなのか、お茶なのか、よくわからなくなってしまいますね。
私はコーヒーが大好きですから、よくコーヒーショップへコーヒーを飲みに行きます。
店内でコーヒーを飲みながら読書を楽しんでいると「ずるずる」というすすって飲む音が聞こえ、いつも違和感を覚えるのです。
「ずるずる」という音で、コーヒーショップ内の独特の雰囲気が急に白けてしまうのです。
そういうささいなところに品性が表れるのです。
品のない中年男性は、いつも不機嫌そうな顔をしています。
別に悪いことをしたわけではありません。
しかし、眉間にしわが寄り、悪いことをしたような顔をしているので、悪そうに見えるのです。
いつも不機嫌そうな顔ばかりしているため、いつの間にか話しかけにくい雰囲気をつくっています。
なぜいつも不機嫌そうな顔になってしまうのでしょうか。
それは、いつも「勝つこと」ばかりを考えているからです。
「負けたくない。勝たなければならない」と気合が入っているために、顔までこわばってしまっているのです。
特に男性は「勝つか負けるか」にこだわる生き物です。
プライドを勝ち取るために、プライドをかけているのです。
プライドは、響きこそかっこいいかもしれませんが、これほど疲れる考え方はありません。
こんな疲れた考え方にこだわっているから、いつも不機嫌そうな顔になってしまっているのです。
もともと不機嫌そうな顔になっているのではなく、考え方が表情に表れてきているのです。
では、明るく楽しく過ごすためには、どのような考え方を持てばいいのでしょうか。
「勝ちに行こうとするのではなく、楽しみに行こう」とする考え方を持てばいいのです。
「表情が硬くなってるよ」
あなたは言われたことがありませんか。
自分の表情が硬くなっているのは「勝ちに行かなければならない。勝たないといけない」とばかり考えてしまっているからです。
じわじわ神経を消耗してしまい、これでは疲れ果ててしまいます。
これからは考え改めることにしましょう。
これからは「楽しみに行こう」と考えるようにすればいいのです。
「勝つこと」にこだわるのはやめて「どうすれば楽しめるか」にこだわるのです。
そのほうが、精神的によほど健全になれます。
品位を高めるためには「楽しむこと」にこだわるようにすればいいのです。
マナーの悪い中年男性はプライドにこだわります。
「勝つこと」が、男の証しだと思っています。
マナーの悪い中年男性は、その考えがあるために、なかなか謝ろうとしません。
自分の立場を有利にするために、相手をけなしたり批判したりするのが習慣になっています。
これでは、さらに嫌われる人になって当然ですね。
こういう悪い習慣があるにもかかわらず、マナーの悪い中年男性は、自分で気づいていないことに驚きです。
たとえ自分が悪いとわかっていても、謝ることは負けることだと思ってしまうのです。
自分が悪いのに、謝れなくなったら終わりです。
そこで成長が止まります。
大人として大人らしく振る舞いたければ、謝れる勇気を持つことです。
自分のプライドや自信は抜きにして、謝るときにきちんと謝れるようになるだけでいいのです。
嫌われたくなければ、簡単なことです。
きちんと謝れる人間になればいいのです。
人の話を聞かないのは、マナーの悪い中年男性の得意技です。
人の考え方より、自分のほうが正しいと思っているため、人の話は聞きません。
聞いても、聞き流してしまいます。
自分のほうが長く生きて数多く経験をしているからと、自分の考え方に対して頑固になり、他人の話に耳を傾けません。
そのうえ、自分の話ばかりをします。
周りにいる人は部下や年下の人ばかりですから、言い返したくても言い返せません。
だんだん嫌われてしまう。
あなたにも問いかけてみましょう。
あなたもチェックしてみましょう。
人の話は聞かず、自分の話ばかりしていませんか。
もし聞いていれば、良い姿勢です。
その姿勢は良い心がけですから、ぜひ続けてください。
しかし、もし相手の話を聞かないで、自分の話ばかりしているというなら、要チェックです。
今からでも遅くありませんから、すぐ直すようにしましょう。
人の話を聞かないのは、他人を排除しているということです。
排除してしまっては、知人は離れていき、友人もできず、悲しい人生になります。
友人の多い人は、決まって人の話をきちんと聞く人です。
いわゆる聞き上手なのです。
聞き上手な人は、モテるための条件です。
自分の話は最小限に抑えて人の話をしっかり聞いている人は「理解のある人だ」と思われ、モテます。
モテる人になるためには、聞き上手になればいいのです。
威張る態度は、足に表れます。
まず座ったときの足です。
マナーの悪い中年男性は、座ったときに大股になっています。
中には、これでもかというくらい、足を広げて座っている人までいます。
威張ることがかっこいいと勘違いしているため、足も広げがちになってしまうのです。
正面にいる人は、目も当てられない状態ですね。
正面に座っている人には、足の状態は丸見えです。
大変だらしない格好になって座っている姿から「この人は、威張る人なんだ。こんな程度の人間なんだ」と品位を低く評価されます。
歩くときも同じです。
威張っている考えが根底にあると、自然とがにまたで歩いてしまいます。
足の状態で人の中身が見えてしまうのですから、怖いことです。
足元は特に人の品性が表れる部分なのです。
しかし、誤解しないでほしいことは、すべての中年男性が足を広げているわけではありません。
中にはきちんと足を閉じて座っている人もいます。
きちんと、足を正面に向けて歩いている人もいます。
そういう人を見ていると、しっかり品性が足元まで行き届いているなと感心してしまいます。
品性をしっかり持ち、目立たない足元まできちんと神経が行き届いている素晴らしい人なのです。
マナーの悪い中年男性は、相手から挨拶してくるまで、自分からは挨拶をしません。
自分は偉い人だと思い込んでいますから、自らすすんで挨拶することを忘れてしまっているのです。
あげくには、誰か他人に自分のことを紹介させます。
これは、かっこ悪いことです。
自分の自己紹介くらい自分でできるようにならないといけません。
小学生でも、自分の自己紹介はできます。
地位や名誉があるからとはいえ、自分からすすんで挨拶をすることを忘れてしまっては、それこそ品性のない大人になります。
挨拶は、地位や名誉に関係ありません。
人として基本的な生活マナーです。
むしろ挨拶を先にしようと、心がけましょう。
競争になってもいいくらいです。
挨拶を早くする人ほど若々しく、整ったマナーを感じます。
自分から先に挨拶をすることで、プラスの印象を与えることができるのです。
紹介されるのが大好きになると、い良いよ赤信号です。
紹介されるとなんだか偉い人のように映るため、自分のことはどんどんと紹介してもらおうとします。
その一方で、他人を紹介しようとはしません。
紹介は面倒くさいし、それより自分のことばかりしか考えていないために、紹介することすら忘れてしまっているのです。
本当に尊敬される人は「紹介される人」ではなく「紹介する人」です。
知らない人同士がいると、お互いが楽しめないだけでなく雰囲気も悪くなります。
知らない人同士の間に立って上手に紹介をします。
手際よく紹介をすることで、気が利く人だという印象が強くなり、さらに尊敬されるのです。
紳士的な人は、雰囲気に落差のないように、みんなを知り合い同士にさせるのが上手です。
紹介することで、多くの人の縁を結んでいくのです。
あなたは、紹介される回数と紹介する回数の、どちらのほうが多いですか。
紹介されるより、紹介する回数が多いほうが、尊敬される人になれます。
私が東京に住み始めたころに思った最初の印象は「どこへ行ってもタバコくさい」ということです。
もちろん都内には禁煙の空間もあります。
しかし、歩きタバコをする人が多いせいで、町の中がタバコくさくなっているのです。
特に迷惑だなと感じるマナー違反は、禁煙室でのいらいらです。
先日、会社の人と一緒にコーヒーショップへ行きました。
スターバックスです。
スターバックスでは、お客さまにコーヒーの味と香りを楽しんでいただくため「全席禁煙」になっています。
私は一緒にコーヒーを飲みながら話をしようと思っていたのですが、その男性はタバコが吸いたい一心でいらいらしていました。
貧乏ゆすりをして、そわそわしています。
その姿を見て、急に興ざめしてしまいました。
そんなにいらいらを目の前でされては、ゆっくり飲みたくても落ち着いてなんていられません。
おいしいコーヒーも台無しです。
相手は早くタバコを吸いたいがために、注文したコーヒーを水のように一瞬で飲み干し、私が終わるのを待っています。
じっと私のほうを向いて、目で「早くタバコを吸いたいのですが……」と脅迫のまなざしになっています。
どうやら早く外へ出て、一刻も早くタバコを吸いたいようです。
私はもうがっかりしてしまい、コーヒーをまだ少ししか飲んでいない状態で「もういいから出ましょう」と言いました。
落ち着いて話ができる状態ではなく、相手の顔はしわが寄るほどタバコが吸いたい顔になっていて、私はあきれてしまいました。
タバコを吸いたくても、せめて一緒にいる人がいるときくらいは我慢してほしいものです。
タバコを吸わない人は煙を一生懸命我慢しているのに、タバコを吸っている人には我慢が足りません。
マナーの悪い中年男性の得意技は「自慢」と「説教」です。
もちろんすべての自慢と説教が悪いわけではありません。
悪い指摘も成長につながりますし、改善のきっかけになります。
問題なのは「それしか会話がない」ということです。
偉そうにしているあまり、できる会話と言えば自慢と説教しかないのです。
自慢と説教は、すればするほど人から嫌われます。
ドラえもんの中で登場するスネ夫は、自慢が大好きです。
自慢をすることで、自分がほかの人よりどれだけすごいかをアピールしようとしています。
しかし、自慢はすればするほど、感じの悪い人になります。
別に悪いことをしているわけではありませんが、どうにも印象が悪くなってしまうのです。
スネ夫は自慢さえしなければいい人です。
自慢をしてしまっているばかりに人間性が下がってしまっています。
次に説教も、人から嫌われる要素の1つです。
相手から頼まれてもいないのに、自分から説教をしてしまうのでは、うるさい人になります。
相手から聞いてくるまで、自分からおせっかいにアドバイスの披露は避けることです。
聞いてもいない話は、聞く気のない話です。
特に自慢と説教のような聞いてもいない話をされることほど、苦しいなと感じることはないのです。
食事中に指さすために、手にしているお箸やタバコで指さす人がときどきいます。
お箸もタバコも棒状になっているので、うっかりしてしまうのです。
指さしやすいのはわかります。
しかし、どんなに指さしやすくても、マナー違反です。
お箸は食べるときに使うものであって、指さすためのものではありません。
タバコも同じく指さすためにあるのではありません。
マナーの悪い中年男性の特徴は、お箸やタバコで指さしてしまうところです。
しかも、自分でどれだけ下品なことをしているのか気づいていません。
私の家庭はとても厳しかったので、子どものころからしっかりしつけられていました。
特に父は食事マナーには厳しかったのを覚えています。
厳格な父から、子どものころに涙目になりながらしつけられていたものです。
口うるさく感じていたものの、言っていることはたしかに正しかった内容でした。
今はそのおかげで、このようにマナーについての話ができています。
ある程度大人の世界に入っていくと、小さいころに食事マナーをしつけられたためか、他人の食事マナーまで見えてきました。
特に「お箸で指さす」というのは、本当に下品なことなのです。
「疲れたなあ」
疲れたときに食事をしようとすると、ついしてしまうことがあります。
「肘をついて、背中を丸めて食べる」ということです。
中年男性に限らず、若い人でも見かけます。
気持ちはわかるのです。
疲れたときは元気がないため、だらりになります。
自然と姿勢も悪くなります。
そうだとしても気をつけておきたい食事マナーです。
肘をついて食べると、突然だらだらした態度に見えます。
それは食事をつくってくれた人に失礼です。
さらに一緒に食事をしている人にも、悪い印象を与えます。
背中を丸めた姿勢になっていると、余計に下品な姿に見えます。
この2つがセットになると、一気にマナーが悪い食事姿勢になってしまうのです。
食事をするときとはいえ、きちんとしたマナーでいることが大切です。
食事の基本的なマナーは難しくありません。
肘をつくのをやめ、背中をぴんと伸ばします。
これだけで、見え方がずいぶんよくなるのです。
おしぼりは何のためにあるものかご存じですか。
「食事前に汚れた手を拭くもの」
当たり前すぎる質問ですみません。
しかし、マナーが悪い中年男性になると、この当たり前の回答の後に余分な言葉が続きます。
「食事前に汚れた手を拭くついでに、顔を拭いたり、メガネを拭いたりする」
顔とメガネを拭くのが余分なのです。
本来おしぼりは、手を拭くためのものです。
食事の前に、きれいな手で食事をするためにおしぼりがあるのです。
おしぼりは使い捨てではないため、お客さんが使い終わった後は、きれいに洗い、また次のお客さまのために差し出されます。
目の前にあるおしぼりも、以前に誰かが手を拭いたものなのです。
にもかかわらず、手を拭くためのおしぼりで顔を拭くのは、大変汚い行為だとわかりますね。
「拭く」という行為が共通しているためか、顔やメガネまで拭くのは注意です。
手を拭く専用のおしぼりで、顔やメガネを拭くことはマナー違反だけでなく、衛生的にも良くありません。
顔を洗うなら、洗面所で洗いましょう。
メガネを拭くなら、メガネふきを持参すればいいだけです。
おしぼりは手を拭くものであって、顔やメガネを拭くものではないのです。
食事が終わった後に、お茶を飲みます。
このとき、お茶で口をゆすぐ音が聞こえることがあります。
そのお茶で口をゆすぐ音を聞いて、少し気分を悪くしたことはありませんか。
これもマナーの悪い中年男性によく見られる光景です。
食事が終わった後、喉も渇いてタイミングもちょうどいいので、お茶で口をゆすぐのです。
口の中に食事のかすが残って不快に感じ、口の中をきれいにしたいのはわかります。
しかし、そもそもお茶は喉を潤す飲み物ですね。
にもかかわらず、そのお茶で口の中をゆすいでしまうというのはおかしい。
お茶はうがい薬ではありません。
食事をする場で、お茶を使って口の中をゆすぐというのは下品な行為なのです。
食事が終わった後の身だしなみは、お手洗いで済ませることです。
人の目の前で行うことではありません。
食事が終わって、その場で口をゆすいでしまうのは、化粧を人前で行うことと同じことなのです。
この区別はしっかりつけておきましょう。
マナーの悪い中年男性は、レストランでウエイトレスを呼ぶときにすごい呼び方をします。
「ちょっと」「お姉ちゃん」という失礼な呼び方です。
周囲にほかのお客さんがいてもお構いなしです。
しかも大声。
大声コンテストは別の場所でやってくれ、とツッコミを入れたくなります。
大声で呼ばれたウエイトレスは、慌てて近寄っていました。
こうしたシチュエーションになると、一緒に食事をしているこちらまで恥ずかしくなります。
そもそも人を呼ぶときに「ちょっと」や「お姉ちゃん」では相手に対して失礼です。
軽々しい呼び方は品がなく、相手を不快にさせます。
以前、私と友人が食事をしようとして入ったレストランでのことです。
ウエイトレスがオーダーを取りに来るのを忘れられていたことがありました。
店内は、ほかにも大勢のお客さんがいるためか、新しく入ってきたお客さんの存在に気づかなかったのでしょう。
忙しいときなら、そういう場面もあって仕方ありません。
さて、そんなときです。
普通なら静かに手を挙げて合図をするのが、一般的なマナーです。
しかし、一緒にいた友人は、大きな声で「もしもし!」と叫んで呼びました。
当然ですが、ほかのお客さんの注目を一斉に浴びて、恥ずかしい思いをしたのです。
電話で話しているわけではないので「もしもし」もおかしいですが、必要以上に大声で呼ぶところが、また余計に恥ずかしい。
周囲からの視線は「食事中なんだから声の大きさくらい調整してくれよ」といわんばかりのものでした。
店内ではほかのお客さんもいますから、必要以上に大きな声を出すことは、マナー違反です。
店員さんを呼ぶときに「ちょっと」「お姉ちゃん」では、相手に対して乱暴な呼び方になっています。
マナーのある紳士は、手を挙げてウエイトレスを呼びます。
手を挙げて呼ぶなら、静かに呼べます。
音を立てないだけで、スマートですね。
ほかのお客さんの迷惑にもなりません。
マナーのある紳士は、いかに音を立てないかにたけているのです。
マナーの悪い中年男性は、サービスを受ける側になると、態度が急変します。
急に偉そうになるのです。
「お金を払っているんだからサービスしろ」と言わんばかりに、言葉遣いも態度も高飛車になります。
「それくらいサービスしてくれよ」
「これくらいやってくれて当然だよね」
もちろん要求するレベルや内容にもよりますが、その内容が極端です。
お金さえ払えば、何でも言うことを聞くと勘違いしています。
サービス業界では「お客さまは神様。お客さまは常に正しい」という文化があります。
事実、お客さまに満足していただき笑顔になってもらうことがサービス業ですから、この言葉のとおりです。
とはいえ「お客さまは好き勝手にして良い」というわけではありません。
むしろサービスをしていただける分、お客さまのほうこそ腰の低い姿勢になることが必要です。
「お金を払っているから偉い」と言うわけではないのです。
サービスを受ける権利ができるだけです。
サービス業では、する側とされる側の両方が存在して成り立っています。
どちらの存在も正しいし、どちらの存在も必要です。
「お客さまは神様。お客さまは常に正しい」という言葉もありますが、本当は両者とも神様なのです。
サービス員は良いサービスを提供するために腰を低くし、お客さまは良いサービスを受けられるように腰を低くしたほうがいい。
お互いがお互いのために、腰の低い姿勢にならなくてはならないのです。
もし高飛車な態度を取っていては、サービス員に嫌われます。
本来受けられるべきサービスを受け取ることができなくなってしまうでしょう。
お金を払って、なお腰の低い人がかっこいいのです。
マナーの悪い中年男性は、飲み終わった後、もう一軒しつこく誘います。
明日も会社があるというのに、お構いなしにもう一軒飲みに行こうと、しつこく誘ってくるのです。
寂しいから、ただ飲みたいだけです。
だらだら飲んで、仕事の愚痴を聞いてもらいたいのです。
そんな愚痴に付き合わされてだらだら飲んでしまうほど、退屈なことはありません。
飲むなら1人で飲んでほしい。
こちらには明日の予定のこともあり、夜遅くまで付き合ってはいられません。
お酒や愚痴まで付き合わされることほど、無駄なことはないのです。
マナーの悪い中年男性になりたくなければ、しつこく誘わないことです。
飲みだけに限らず「しつこさ」が伴うものは、何でも良くありません。
「しつこさ」をアピールしていると、余計に自己的だなと思われます。
相手には相手の都合もあります。
こちらのわがままで相手の生活リズムを崩してしまっては、人間関係まで崩れてしまうのです。
マナーの悪い人は、食事中はうるさい一方、変なところでは静かになります。
「静か」というより「こそこそ」です。
たとえば、街なかで偶然に知り合いを見つけたときです。
普通に話しかければいいものを、変なことを考えます。
「そっと近づいて驚かせてやろう」と考えるのです。
なぜそこで驚かせる必要があるのかわかりません。
ばれないようにそっと近づくのは、気持ちのいい行動ではありません。
幽霊のような不気味さがあります。
自分の気配を消して近づけることが、すごいことだと勘違いしています。
気配を消すことが必要なのは、寝ている人を起こさないような場合に限ってです。
それ以外は、あまりに気配を消しすぎるのもよくない。
実際は気配を消して近づいてくるほど、怖いものはありません。
幽霊がなぜ気持ち悪いのかというと、気配が感じられないからです。
音もなく近づいてくるから、不気味で、気持ち悪く感じます。
用事があれば、普通に話しかければいいのです。
また、携帯電話でメールをしている人がいれば、また変なことを考え始めます。
「どんな文章なのかな。後ろからのぞいてやろう」と思い、そっと近づいて、ちらちらのぞき始めるのです。
これは感じが悪い。
しかも幽霊に負けず劣らず気持ち悪い。
のぞかれるだけでも気持ち悪いのに、後ろからじろじろのぞかれるのは鳥肌ものです。
携帯電話のメールの内容を、許可なくのぞくのはプライベートの侵害に値します。
プライベートなことは「見たくても見ない。見えても見ない」というのがマナーなのです。
道端を歩いていて、前を歩いている人が、ハンカチを落としました。
誰にでも一度はある経験ですね。
あなたはハンカチを拾って、相手に落としたことを知らせようとします。
さて、そんなときあなたなら、見ず知らずの人をどう呼び止め、振り向かせますか。
マナーの悪い中年男性は、いきなり相手の体に触れようとします。
相手が若い女性なら「これを機会に触ってやろう」と、なぜかやましいことを考えるのです。
そこでいやらしさが見え隠れしています。
親切な人のふりをして女性に触ろうとするのは、マナーが良いふうに見え、実はマナー違反です。
仲のいい友人同士なら、ボディータッチはわかります。
しかし、見ず知らずの人に対して、いきなりボディータッチは抵抗が強すぎます。
相手が女性なら、セクハラにさえなりかねません。
こういうとき、紳士なら「ハンカチを落としましたよ」と話しかけます。
何のことはない、これだけでいいのです。
呼び止められた相手には、受け入れられやすく、抵抗もありませんね。
人を呼び止めるときに、いきなり体に触れるのはできるだけ控えるようにしましょう。
マナーの悪い中年男性は、トイレから出るときに、うっかりしてしまいがちなマナー違反があります。
ハンカチで手を拭きながら、トイレから出てくるのです。
皆さんが気づいていない、マナー違反です。
これくらいは許されると思い、大多数の人がうっかりやってしまっています。
時間に焦っていて、ハンカチをポケットに入れるまで待てないといったときに、手を拭きながら出てきてしまいがちです。
トイレは用を足すところです。
つまり「におう」わけです。
不潔なにおいを感じさせる行為を、トイレの外まで持ち出してはいけません。
ハンカチで手を拭きながらトイレから出てくる人を見たとき、どのような印象を受けるでしょうか。
やはり不潔な感じがしてしまいます。
ほのめかせる行為は、トイレの外では禁止です。
品位のあるマナーとして、ハンカチで手を拭くのは、トイレの中で済ませることです。
洗面所で手を拭き、ハンカチをポケットにしまってから出てくるようにしましょう。
ほんのささいなことかもしれませんが、ささいなマナーさえもしっかり守れるように心がけることが大切なのです。
マナーの悪い中年男性は、腰周りのベルトを人前で、平気で締め直します。
そういう場面は、たびたび目にします。
当たり前だと思ってしまい、なかなかそのマナー違反に気づけない。
私が、気づくことができたきっかけは、彼女に指摘されたことでした。
腰周りが気になったのでベルトを締め直していると、彼女が眉をひそめます。
「人前でベルトを締め直すのは、ちょっと控えたほうがいいよ」
初めは「なぜよくないのか」が理解できませんでした。
しかし、彼女の鋭く指摘内容をあらためて考えると、ようやくその恥ずかしさに気づいたくらいです。
男性は男性だから、なかなか気づけない。
ベルトを触って、緩めたその瞬間「これから脱ぐのではないか」と連想してしまいます。
どきっとするのです。
いきなり人前で脱ぎ始めるお笑い芸人がいますが、ああした場面です。
男性は「これくらい別にいいではないか」と思いますが、女性はひどく敏感です。
単に腰周りがきつくて、ベルトを締め直そうとするだけのことです。
何の悪気もありません。
しかし、勘の鋭い女性は、その一瞬のしぐさでさまざまなことを連想して、先のことを察知します。
いやらしいことを連想させるような行為は、できるだけ人前では控えることです。
どうしても腰周りのベルトの締まり具合を調整したければ、お手洗いの中で締め直すことです。
せめて誰もいない場所に移動して、こっそりするくらいの配慮はほしいものです。
マナーの悪い中年男性は、トイレのふたを上げたまま出てきます。
「トイレのふたを下げて出ても、どうせ次の人が上げるのだからそのままでいいだろう」
たしかにその気持ちはわかりますが、よくないのです。
トイレのふたは、何のためにあるのかご存じですか。
用を足すところですから、便器は汚い。
洋式の便器では、ふたを上げた状態だと奥が見えます。
次に入ってくる人が気持ちよく使えるように、便器の奥を隠すためにふたが存在しています。
ささいなことこそ大切にするのが、品位のあるマナーです。
次の人が気持ちよく使えるように、トイレのふたはきちんと下げてから出ることを心がけましょう。
次に入ってきた人は、ふたを閉めて出たことを知って「次に使う人のことも考えている気配りのある人だ」と感心されるのです。
ここで紹介した「マナー集」は、言われてみるとたしかにそうだなと思えるものばかりです。
気づきそうで気づかない。
それでいて、いつの間にか相手に不快感を与えていることです。
どれも本当にささいなことかもしれません。
しかし、どれだけささいなことに気づけるかによって、品位に差がわかれます。
社会に出ると、学生時代とは異なり、積極的に教えてくれる先生はいません。
自分のことは自分でしなければいけない。
自己確認ができるようになり、言われてからではなく、言われる前に自分から進んで改善していくことが大切です。
それが、社会人としてのマナーです。
マナーの悪い中年男性は、他人にかける迷惑に対して鈍感になっているため、いろいろなことをやり放題になっています。
もちろん見習ってはいけません。
しかし、もしもそういう人に出会ったなら、反面教師として生かしましょう。
「自分も同じようなことをしていないだろうか」と反省する材料にすればいいのです。
言い方は悪いですが、人間から品を取ってしまえば、ただの「野人」になります。
自分の悪い部分は自分で気づき、積極的に改善しましょう。
どれだけささいなことに気づいて、改善できるかによって、あなたの品性が変わります。
まずはここでご紹介した事柄から直すようにしましょう。
もちろんまだまだマナーはたくさんあります。
気づくべきポイントは、マナーの悪い中年男性を反面教師とし、自分で見つけるようにしましょう。
あなたには、かっこよく年を取っていただきたいのです。
年を取っても「あの人は感じがいいね」と呼ばれるかどうかは、これからが勝負です。
いくら年を取っても清潔感あふれるマナーだけは大切にしていきましょう。
それが、かっこいい年の取り方です。