スピードは、すべてにおいて重要な成功ポイントです。
スピードがあるか否かが、人生でうまくいくかどうかを分ける分岐点といっても過言ではありません。
コンピューターでも処理の早いパソコンのほうが、たくさんの仕事をこなせます。
「運が良くなりたいです。どうしたらいいですか」
運が良くなりたいとはいえ、相手によって事情はさまざまですから、アドバイスもさまざまです。
しかし、どんな人にも共通する運勢アップのポイントがあります。
ここだけの話ですが、あなたにこっそり教えます。
運が悪い人は、決まって「遅いこと」が特徴です。
なぜ遅いのかというと「遅いことがいいこと」だと勘違いしているからです。
「どっちにしようかな。迷うなあ」
こうした経験は、毎日のようにある、当たり前の出来事ですよね。
よくある経験だけに、迷うことに慣れてしまっている私たちです。
世間では「ゆっくり=安定」というイメージがあります。
丁寧さがあり、力強く、安定を連想させます。
しかし、頭で考えるだけの世界です。
「疲れやすいから、仕事がはかどらないんです」
「疲れやすいから、なかなか勉強が進まない」
こうした言葉にどきっとしたあなたに、朗報です。
あなたがレストランへ行ったときのことです。
メニューを選んでいるとき、こんなことを思ったことはありませんか。
「A料理も食べたい。でもB料理も食べたい。どっちもおいしそうだなあ」
「じゃんけんぽん! あいこでしょ!」
あなたもご存じのじゃんけんです。
勝敗は運任せと思われがちですが、実は、絶対に勝つ方法があります。
アスリート、ミュージシャン、作家、経営者など、一流と呼ばれる人には、共通して「質」があります。
高い質があるため、素晴らしい業績、功績、仕事ができます。
しかし、そんな質は、どう出来上がるのかというと「量」からです。
私たちが普段通っている道に、決断は不要です。
学校までの通学路に「どの道を通ろうかな」と考えませんね。
会社までの通勤に「スーツは何を着て、どの電車で、どの道で」とは考えません。
雨上がりの朝、あなたが道を歩いていると、目の前に水たまりがありました。
小さな水たまりなら、その場で飛び越えてしまうでしょう。
しかし、大きな水たまりにもなると、その場で飛び越えるわけにはいきません。
常識の範囲内で考えていると、スピードが出せません。
「当たり前」という先入観に縛られ、思いきった発想や行動ができなくなります。
しかし、本当は「常識」という壁は、あってないようなものです。
「仕事のスピード」と聞くと「処理速度」をイメージする人が多いのではないでしょうか。
たとえば、素早く資料を作成したり、迅速に考えて判断したり、効率よく仕事を進めたりです。
たしかにてきぱき仕事を進めていく様子は、仕事のスピードが速いと言えるでしょう。
「自分は、もう若くないから」
若い人なら、体力も健康もありスピードは自由自在です。
しかし、年を取って老いのために、スピードを諦めてしまう人がいます。
人が行動するときに、何にいちばん時間がかかっているのかというと「決断するまでの時間」です。
私たちは、行動し始めると早いのですが、決断するまでにとても時間をかけてしまいます。
たとえば、海外旅行に行くときです。
決断は、少しでも早くすることです。
決断が早くなれば、自然と行動も早くなります。
「決断を早くすれば、間違いも起こりやすくなるよ」
先にスケジュールを思いきって、考えてしまうことです。
スケジュールがあると、それに向かって仕事や勉強を調整できるようになるだけでなく、やる気まで出てきます。
小学生の夏休みを思い出しましょう。
「この仕事、できる?」
上司から仕事の依頼があったとき、あなたはこう思います。
「できるかもしれないし、できないかもしれないし……」
スピードを持って行動していると、顔がだんだんしかめ面になります。
行動に気が向いて、顔まで気が向かなくなり、だんだん表情が硬くなります。
表情が硬くなると、周りから見てちょっと怖い雰囲気が出てしまいます。
私たちは小学生のとき、掛け算の九九を覚えます。
いちいち九九を計算して、答えをはじき出すのでは時間がかかります。
そこで計算して答えを出すのではなく、丸暗記してしまいます。
スピードは「1人」がいちばんです。
1人でなければ、実現できないといっても過言ではありません。
行動しやすくなり、決断しやすくなり、問題が解決しやすくなります。
私は、たくさんの文章を短期間で書いています。
1冊30項目を最短で2日、長くても1週間です。
「水口さんは書くのが速いのに、面白い内容が次々とよく書けますね」とよく言われます。
嘘のような本当の話を、1つ告白します。
あなたを笑わせようと思って書いているわけではないのですが、笑い話に聞こえることでしょう。
私は本を書き終えた直後、何を書いたか、あまり記憶がありません。
待ち合わせをすると、3通りのパターンにわかれます。
(1)約束の時間前に来る人
(2)約束の時間どおりに来る人
チャンスをつかめず、悔しい思いをすることがあります。
努力が報われるとは限りません。
つかもうと努力したにもかかわらず、不毛な結果で終わることがあります。
「待つ時間」というのは、公私ともにあります。
・電話の返事を待つ
・先生が教えてくれるまで待つ
速くしたいからとはいえ「焦る」のはいけません。
焦るのは、精神的に余裕がない証拠です。
焦って行動している姿は、たしかにスピード人間のように映ります。
スピード人間は、必ず「話しかけられる側」ではなく「話しかける側」になります。
「話しかけられる側」は、恥ずかしいから、人に話しかけません。
話しかけられるのをただじっと待っているばかりのため、人付き合いが受動的になり、なかなか進展しません。
スピードは、今しかできないことを今していると、自然とスピードが出てきます。
しかし、世の中には不思議な人がいるものです。
今しかできないとわかっていながら、あとからしようとする人がいるのです。
私の母に、スピード人間に通ずる、ある習慣があるのでご紹介します。
お盆の時期、私が久々に実家へ帰ったときのことです。
お昼すぎに母の部屋に入ると、母がベッドで横になり、のんびりテレビを見ていました。
スピードは、すべてにおいて重要な成功ポイントです。
スピードがあるか否かが、人生でうまくいくかどうかを分ける分岐点といっても過言ではありません。
コンピューターでも処理の早いパソコンのほうが、たくさんの仕事をこなせます。
人間もスピードがある人のほうが、たくさんの仕事をこなせ、結果としてチャンスをつかめます。
仕事ではスピードのある人が、早く出世します。
早く仕事ができるほうが、こなせる仕事の量も増えるため、早く成長ができ、有利になります。
「あの人は、仕事が速いね」と言われれば、早く評価されることでしょう。
人間関係でも、スピードはもちろん大切です。
たとえば、出した手紙の返事が早く返ってくれば、印象もよくなりますね。
「どっちがいい?」と尋ねて「どうしようかな、どっちがいいかな、迷うなあ」といつまでも迷っていると、いらいらします。
「どっちでもいいから早くしてよ」と思います。
当然、恋愛でもスピードは重要です。
気になる人から「電話番号を教えるね」と言われ、あなたならもらった電話番号にいつ電話をしますか。
もらったその日のうちに電話をする人が、チャンスをつかむ人です。
「ありがとう。今度電話するね」という返事をして時間を置いては、不思議といつまでも連絡することはありません。
熱が冷めてしまいます。
せっかく好意を持って電話番号を教えてくれたのだから、あなたはその好意に早く答えたほうがいいのです。
早く答えたほうが、早く恋愛が成立します。
スピードは、チャンスをつかむ力になります。
成功している人は、みんなスピード人間です。
速さが、成功する力に変わるのです。
あなたは、今まで「人生、マイペースでゆっくりでいいよ」と思っていたのではないでしょうか。
今日からその意識を卒業しましょう。
今から「スピードを意識しよう」と変えましょう。
その瞬間から、あなたの運勢はアップしてすべてが上向きになります。
「運が良くなりたいです。どうしたらいいですか」
運が良くなりたいとはいえ、相手によって事情はさまざまですから、アドバイスもさまざまです。
しかし、どんな人にも共通する運勢アップのポイントがあります。
それが「スピード」です。
私は運勢アップを願う人にはいつも「スピードアップを意識すれば、運が良くなりますよ」というシンプルなアドバイスをします。
スピードを意識するだけで、必ず運勢はアップします。
決断が早いと展開が早くなり、返事が早いと意思疎通も早くなり、チャンスをつかみやすくなります。
それが「運勢が良くなる」ということです。
神様に祈ってばかりいるより、実際に自分の行動を早くするだけで、簡単に運勢が良くなります。
スピードには、運を上げる力があります。
早ければ早いほどいいのです。
手を合わせて祈るのではなく、足を動かして行動するものなのです。
運は、生ものです。
ゆっくりしていると賞味期限が切れてしまい、おいしくなくなります。
握り寿司のように出てきた瞬間に食べるようなスピードがあったほうが、より新鮮であり、おいしいのです。
ここだけの話ですが、あなたにこっそり教えます。
運が悪い人は、決まって「遅いこと」が特徴です。
なぜ遅いのかというと「遅いことがいいこと」だと勘違いしているからです。
ゆっくりすれば「熟慮」しているように思え「慎重」になっているかのような感じがします。
真面目な印象も出てきます。
慎重派の人は、好き好んでゆっくりになり、……うまくいかないのです。
うまくいかない現実を見て、こう思います。
「自分の熟慮が足りなかったんだ。もっと慎重にゆっくり考えれば良かった」
ただでさえ遅いのに、まだ早いと思っています。
早いから失敗したのだと勘違いして、もっと熟慮と慎重を繰り返し、さらに遅さが増します。
遅くなれば、さらに失敗は逃げてしまいます。
もっと失敗しやすい体質へと変わるのです。
もう少し具体的に、例を挙げましょう。
遅い人は、次のようなパターンで、運を逃がしてしまいます。
まず、メールです。
メールをもらっても、誤字脱字のないように慎重に内容を考えてから返事しようと思います。
しかし、メールを出した側は、なかなか返事が返ってこないことにいらいらして、残念に感じています。
多少の誤字脱字があってもいいから、早く返事をしたほうがいいのです。
「この人にメールを出してもなかなか返事が返ってこない」と思われ、メールをもらえなくなり、友人も遠ざかってしまいます。
遠ざかった理由を「メールの内容がいけなかったんだ」と思い、次からもっと丁寧に考えてからメールを書こうとしています。
次に仕事です。
仕事を任されたとき「絶対に失敗しないように」と慎重になります。
しかし、お願いした側からすれば、終わるまでに時間がかかっていると「まだできないのか」といらいらします。
仕事が遅いと、業務に支障が出るため、だんだん仕事をお願いされることがなくなります。
仕事が振られなくなった理由を「仕事のできが悪かったんだ」と思い、次からもっと丁寧で完璧に仕事をしようとしています。
下手でもいいから、まずさっと仕事を終わらせることが必要です。
最後に恋愛です。
好きな人がいても、なかなか告白しません。
「もっと相手のことを知ってから」
慎重派の人は、決断までに時間がかかり、行動しようとする前に日が暮れます。
もたもたしているうちに、相手はほかの人と付き合い始めます。
自分がチャンスを逃した理由を「自分に魅力がないから」と思っています。
そうではなくて、ただ決断も行動も遅かったからです。
悲しいかな。
うまくいかない人は「自分が遅いことが原因」ということに気づいていないのです。
むしろ「自分はまだ早すぎる」とさえ、勘違いしています。
早すぎる決断だから失敗したんだと思い、さらに遅くなり、さらに運もチャンスも逃げていきます。
「どっちにしようかな。迷うなあ」
こうした経験は、毎日のようにある、当たり前の出来事ですよね。
よくある経験だけに、迷うことに慣れてしまっている私たちです。
しかし、この迷っている時間が積み重なれば、大きな時間ロスにつながります。
意外とこの時間ロスのほうが、チャンスを逃している場合があるのです。
AとBの商品を迷って時間をかけていると、いざ購入しようと決断したとき「たった今、売り切れました」ということになりかねません。
もたもたしていると、チャンスはあっという間に逃げてしまいます。
結論から言えば、迷っているということは、どちらでも良いということです。
どちらも大差がないから迷っているのです。
どちらでもいいということです。
早く決めて、早く行動して、早く結果を出すことのほうがはるかに大切です。
この事実に早く気づき、スピード人間に生まれ変わる人が成功をつかみ取ります。
迷ったときには、直感で決めるのがいい。
本でも買い物でもレストランのメニューでも、迷い始めたら「どれも大差はない」と考えればいいことです。
どちらでもいいので、すぐ決めるのがいちばん。
最初に目に飛び込んで「気になる」「興味がある」と思ったものを、直感で決めてしまいましょう。
考えているより、すぐ行動するほうがチャンスをつかみ取れるのです。
世間では「ゆっくり=安定」というイメージがあります。
丁寧さがあり、力強く、安定を連想させます。
しかし、頭で考えるだけの世界です。
現実では、ゆっくりであるほど、不安定になります。
ゆっくりすれば安定するのは、妄想です。
あなたが自転車に乗っているときを思い出しましょう。
時速1キロというゆっくりしたスピードで進むとどうなるでしょうか。
ぐらぐら不安定になり、今にも横に倒れそうになりますね。
自転車をこぐために、ゆっくりであるほど、力と注意と集中が必要です。
大して前へも進んでいないうちから、疲れます。
遅ければ遅いほど、不安定になります。
ある程度のスピードがなければ、安定しないのです。
安定をさせるためには、スピードをつくることです。
スピードこそ、安定です。
自転車がそうであるように、ある程度のスピードがあって初めて安定します。
安定した企業には、必ずスピードがあります。
学校の成績が優秀な人も、必ずスピードを持って勉強しています。
自動車もスピードのある車ほど、高価です。
スピードがあれば、雑になるというイメージがありますが、実際は逆なのです。
速ければ速いほど、安定して立つことができるようになります。
「スピード=安定」が、本当の現実なのです。
「疲れやすいから、仕事がはかどらないんです」
「疲れやすいから、なかなか勉強が進まない」
こうした言葉にどきっとしたあなたに、朗報です。
疲れやすい体質の本当の原因を、教えましょう。
失礼ですが、疲れやすい性格は、もしやゆっくりだからではありませんか。
疲れやすい人には、意図的にゆっくりする習慣が見られます。
疲れやすい人は決まって「ゆっくり」を基本に行動しています。
もちろんゆっくりすることには、メリットがあるのも確かです。
時間をかけて慎重になることで、丁寧で間違いのない仕事がこなせることでしょう。
しかし、ここに注意があります。
ゆっくりであるほど、本当は疲れやすくなる法則があることです。
信じられないなら、本当がどうか実際に試してみましょう。
今すぐ、席を立ってください。
何をするのかというと、ゆっくりしたスピードで歩くだけです。
今すぐこの文章を読むのを止めていいですから、実際に自分の体でどう感じるか、試してみましょう。
たった1歩に3秒くらい時間をかけて、ゆっくり前へ進みます。
カタツムリのように、ゆっくり歩いているときの自分の疲れ具合を感じましょう。
1分続けるだけで、おそらく大きな疲れを感じるはずです。
どんなに体力があっても、疲れやすくなるはずです。
それでいて、ほとんど前へと進んでいません。
性別、若さ、体質は関係ありません。
スピードの問題です。
では、次に、早歩きのペースで歩いてみましょう。
疲れにくいうえに、スムーズに前へと進みます。
本当はスピードがあったほうが速く前へと進めるだけでなく、疲れにくくなるのです。
ゆっくりだから、疲れないわけではありません。
疲れるからゆっくりではなく、ゆっくりだから疲れるのです。
スピードさえあれば、疲れにくくなるのです。
ある程度のスピードは、疲れにくい習慣なのです。
あなたがレストランへ行ったときのことです。
メニューを選んでいるとき、こんなことを思ったことはありませんか。
「A料理も食べたい。でもB料理も食べたい。どっちもおいしそうだなあ」
判断に迷うときがありますね。
あなたなら、どうしていますか。
真面目にどちらか一方を選んでいたのではないでしょうか。
おや、ちょっと待ってください。
「1回で1つしか選んではいけない」というルールはありません。
もっと贅沢に生きていいのです。
両方選べばいいのです。
両方選べば、一度に2度の経験を味わえます。
私たちは、いつの間にか「1つしか選んではいけない」という先入観があります。
しかし「1つしか選んではいけない」というルールはありません。
スピード人間は、迷ったときにどうするのかというと「両方」を選んでしまいます。
両方選ぶという習慣は、経験を2倍に増やす習慣です。
贅沢と思わないでください。
贅沢ではなく、賢いのです。
むしろ一度に1つずつ真面目に選んでいるほうが、はるかに時間がもったいないのです。
贅沢と思っていると、時間はどんどん過ぎていき、それこそまさに「チャンスを逃してしまう」ということです。
迷ったときは「両方選ぶ」というチャンスなのです。
経験は、たくさんすればするほど、人生が輝きます。
人生を2倍楽しむために「迷ったときには両方選ぶ」という習慣が大切なのです。
一度に両方選ぶと、経験が2倍に増えます。
話のネタも2倍に増えます。
おいしさも2回楽しめます。
こんなに贅沢に生きていいのかと思いますが、生きていいのです。
たった一度しかない人生を、一度に2つも3つも同時に選んでしまうのです。
「じゃんけんぽん! あいこでしょ!」
あなたもご存じのじゃんけんです。
勝敗は運任せと思われがちですが、実は、絶対に勝つ方法があります。
「じゃんけん……」と言い終わる前に、自分から先に出してしまうのです。
相手は「後出し」になり、こちらが自動的に勝ってしまいます。
少し力が抜けましたか。
じゃんけんを例に出しましたが、人生でも同じです。
早く行動した人が、自動的に勝ってしまいます。
しかし、私たちは、相手も自分も同時にスタートしなければならない先入観があります。
もちろんテストや試合のようなフェアなやりとりでは、スタートを同時にしなければなりませんが、ごく限られたケースです。
人生におけるほとんどのチャンスに、スタートの時期は関係ありません。
早く行動した人から、自動的に勝ってしまいます。
私が中学1年生のころに、数学で成績がいつもトップの友人がいました。
仲の良かった友人で、彼のことをよく知っているつもりでしたが彼の数学は群を抜いてトップでした。
登下校では私と同じ道を歩いて帰り、一緒に話をしながら帰ります。
しかし、普段の彼を知っていましたが、なぜ成績が良くなるのかわかりませんでした。
そんなある日「なぜ、そんなに成績がいいの」と、尋ねてみたことがあります。
単純な答えが返ってきました。
「中学生になる前に、塾で勉強していたから」
なんと彼は、中学1年で習う数学の勉強を小学6年生のときから、塾で習っていたのです。
それだけのことです。
それだけでいいのです。
早く始めただけに、もちろん有利です。
学校で習う前のことまで知っています。
「これでは、さすがにかなわないよ」と、学力の差を実感しました。
たしかに勉強を早く始めてはいけないというルールはありません。
中学生の勉強を、小学生のころから始めてもいいのです。
早く行動した人が自動的に勝ってしまい、普通に行動した人のほうが「後出し」となり、負けてしまうのです。
開始時期が早ければ、自動的に勝ってしまうのが、人生の法則です。
「先だし」すればいいのです。
あなたが「先だし」すれば、相手はどうしても「後出し」になり、自動的に勝ってしまいます。
やりたいことがあれば、今すぐ始めればいいのです。
スピードを持って、早く始めれば始めるほど、ほかの人より有利になります。
アスリート、ミュージシャン、作家、経営者など、一流と呼ばれる人には、共通して「質」があります。
高い質があるため、素晴らしい業績、功績、仕事ができます。
しかし、そんな質は、どう出来上がるのかというと「量」からです。
極めて膨大な量を経験しています。
たくさんの量をこなすうちに、質へと転化します。
あなたも経験したことがある「慣れ」も、その一種です。
たくさんの数を経験すれば慣れてしまい、早く、うまくできるようになります。
では、そんなたくさんの量をどう処理するかというと「スピード」です。
スピードがないと、たくさんの量をこなすことができません。
ゆえに、一流と呼ばれる人には、必ずスピードがあります。
1にも2にも、スピードなのです。
「スピード → 量 → 質 → 一流」
これが、一流になるための道のりです。
一流になるために、まず何から始めればいいのかというと、スピードを出すことから始めるのです。
スピードが量へと変わり、量が質へと変わり、質が一流への階段となります。
一流になるための第一歩は、まずスピードからです。
私たちが普段通っている道に、決断は不要です。
学校までの通学路に「どの道を通ろうかな」と考えませんね。
会社までの通勤に「スーツは何を着て、どの電車で、どの道で」とは考えません。
どんなに朝が眠くてぼうっとしても、不思議と勝手に体が動いて、できてしまいます。
「いつもと同じようにすればいい」
そう思っているから、できるのです。
頭を動かさなくても、体が勝手に動きます。
いつもと同じようにすればいいだけですから「考える」必要もなく「決断する」必要もありません。
私たちは、いつの間にか、毎日同じことの繰り返しで生きています。
同じことの繰り返しには、思考も決断も必要ありません。
どんどん脳は衰えるのです。
体は動いていても、脳は眠っている状態なのです。
決断が必要なのは「いつもと違ったことをするとき」です。
新しいことを始めるためには、決断する必要があります。
いつもと違ったことをするときに「やってみよう!」と脳が動き始め、活性化されます。
決断できない人は、いつも同じことばかりを繰り返しているからです。
同じことばかり繰り返しているから、脳は衰え、その証拠に「決断力」が失われています。
脳を鍛えるためには、決断することです。
結果はどうであろうと、自分から決断して、いつもとは違ったことをするのです。
脳の筋トレです。
どんどん決断する癖をつけましょう。
決断しなければ、何も始まりません。
人生は、決断の連続です。
雨上がりの朝、あなたが道を歩いていると、目の前に水たまりがありました。
小さな水たまりなら、その場で飛び越えてしまうでしょう。
しかし、大きな水たまりにもなると、その場で飛び越えるわけにはいきません。
あなたなら、どうしますか。
スピードをつけて助走し、走り幅跳びのように、飛び越えますよね。
大きな水たまりは、助走をつけて飛び越えればいいのです。
問題なく、前へと進めます。
スピードを持って走ったとき、大きな困難も乗り越えられるのは、水たまりだけの話ではありません。
人生でも、大きな困難が乗り越えられない理由は、スピードがないことが原因です。
大きな水たまりが助走なしに飛び越えられないように、大きな困難もスピードなしでは乗り越えられないのです。
失敗する人はいつもペースが遅く、失敗しない人はいつもペースが速いものです。
なぜかというと、助走があるかないかの違いだからです。
普段からスピードのある人は、常に助走をしている状態です。
大きな困難がいつやってきても、水たまりのように軽く飛び越えることができるのです。
乗り越えられないのは、スピードがないからです。
スピードがないと、助走がないため水たまりに落ちて、びしょびしょになります。
速ければ失敗しやすいというのは、嘘です。
本当は、速ければ失敗しにくくなるのです。
スピードこそ、困難を乗り越えるためのポイントです。
スピードなしに、困難を乗り越えるというのはあり得ません。
あなたが大きな水たまりを、助走をつけて乗り越えるように、大きな困難ほど、スピードがあったほうが乗り越えられるのです。
常識の範囲内で考えていると、スピードが出せません。
「当たり前」という先入観に縛られ、思いきった発想や行動ができなくなります。
でも、本当は「常識」という壁は、あってないようなものです。
触ることも、ぶつかることもできません。
自分が「そこにある」と思い込んでいるだけです。
蜃気楼のように、あるように見えても、実はないのです。
スピードとは、誰も考えないような「非常識」で考えるときに出るものです。
非常識で考えるときに、先入観はなくなり、思いきったスピードが出るようになります。
本来、先入観はあってないのですから、障害もぶつかりそうで、すっと幽霊のようにすり抜けてしまうのです。
私は、いつも本を書くときには、非常識で考えるようにしています。
たとえば、常識で考えると「明るい性格は人に好かれる」と考えるところです。
しかし、思いきって非常識に考えてしまい「暗い性格が人に好かれる」と考えます。
誰もそんなことを考えません。
しかし、あえて非常識に書くのです。
すると、書けるものなのです。
暗い人には暗いからこそいい部分があり、非常識に書くと、新しい視点から見ることができるようになります。
非常識に考えていると、自分でも驚くような文章ができることがあります。
私が本を書く発想は、いつも非常識からです。
世間には、常識や先入観がありますが、自分から破ります。
今ある、常識を180度ひっくり返して書いてみると、それも正解になります。
100円玉の表が使えるなら、裏側も使えるはずです。
オセロの表が使えるなら、裏も使えるのです。
オセロのように「どんどんひっくり返している」という状態です。
今ある常識を、ひっくり返して非常識に考えると、新しい発想が生まれ、それも常識になります。
すると、非常識であるだけに、ほかの人が書いていないような内容を書くことができるようになります。
みんな、常識を守りすぎて、硬い文章になっています。
当たり前すぎるのです。
「常識を破ってはいけない」というルールに、忠実になりすぎています。
しかし、常識を破っても、私のように書けるのです。
先ほども言いましたが、常識はあってないようなものです。
自分が「そこにある」と思い込んでいるだけです。
思いきって非常識に行動すると、すり抜けてしまい「本当はなかった」と気づきます。
「当たり前」と「そんなことをしてはいけない」という常識の板挟みになっていませんか。
挟まれるから動きにくくなり、スピードが出ないのです。
「当たり前」と「そんなことをしてはいけない」常識を破ったときに、自由が手に入り、スピードを出して進むことができるのです。
「仕事のスピード」と聞くと「処理速度」をイメージする人が多いのではないでしょうか。
たとえば、素早く資料を作成したり、迅速に考えて判断したり、効率よく仕事を進めたりです。
たしかにてきぱき仕事を進めていく様子は、仕事のスピードが速いと言えるでしょう。
パソコンはCPUの性能が高くいとさくさく動作するように、仕事も処理速度が速いとさくさく進みます。
しかし、仕事のスピードとは処理速度のことだけを言うのではありません。
前倒しにすることも、スピードの1つです。
大きな仕事である必要はありません。
ちょっとした作業や小さなタスクでいいのです。
現在予定されている仕事を、少しでもいいので前倒しにできないか考えてみてください。
前倒しができれば、スケジュールが前倒しになって仕事の完了も早くなります。
たとえば明日の朝、印刷するつもりの書類があるなら、今日中に印刷します。
半日ほど仕事を前倒しするだけのことです。
印刷するだけなので大したことではありませんが、これだけでスピードアップが実現します。
今日終わらせれば、その分だけ仕事が前倒しになって完了が早くなります。
明日送ろうと思っているメールがあるなら、今日中に送れないか検討してみてください。
簡単な連絡や報告といった内容であれば、すぐメールを送れるでしょう。
今日中に送信を完了しておけば、その分だけ仕事が前倒しになります。
来週打ち合わせがあるなら、今週に前倒しできないか検討してみてください。
先方の都合があるため難しい場合もありますが、可能であれば、日程の調整を行う価値はあります。
少しでも早めに打ち合わせが終われば、次のアクションにも取りかかりやすくなり、仕事の完了も早くなります。
もちろん無理は禁物ですが、余裕があるならどんどん前倒しにすることです。
小さな仕事に着目して、可能なかぎり前倒ししていけば、あなたの仕事はどんどんスピードアップします。
1日でも1時間でもいいので、前倒しにすることです。
1分の前倒しにも価値があると考えてください。
仕事の前倒しも、スピードの1つです。
「自分は、もう若くないから」
若い人なら、体力も健康もありスピードは自由自在です。
しかし、年を取って老いのために、スピードを諦めてしまう人がいます。
諦める必要はないのです。
若者には、たしかに若さがありますが、経験の蓄積がありません。
年配者は長く生きているのですから、経験の蓄積をバネにして、スピードに変えればいいのです。
長く生きているからこそ、経験も、お金も、人脈もあることでしょう。
自分の欠点だけにとらわれる必要はないのです。
今の状況の良い部分だけを抜き出して、生かしてしまえばいいのです。
できることだけに目を向けましょう。
老いているからこそできることを、バネに変えてしまえばいいのです。
バネに変えたとき、スピードへと変わります。
「結婚をして子どももいるから、できない」と考えるのではありません。
「結婚をして子どももいるから、できる」と考えるのです。
今の状況すべてを良いほうへ転換させることで、バネになり、力になり、スピードへと変わります。
「もう若くないから」は、見栄を気にした、見え見えの言い訳なのです。
人が行動するときに、何にいちばん時間がかかっているのかというと「決断するまでの時間」です。
私たちは、行動し始めると早いのですが、決断するまでにとても時間をかけてしまいます。
たとえば、海外旅行に行くときです。
実際の旅行そのものより「行くぞ!」と決断するまでに時間がかかります。
お金、スケジュール、人、場所、メリット、デメリットなどを真剣に考え、頭の中で比べて考えるようになります。
考えることがたくさんあるため時間がかかり、なかなか総合的な結論を出せないのです。
この決断を早くすることで、私たちの生活は大きく変わるものです。
いちばん時間がかかっている「決断するまでの時間」を、少しでも短縮させましょう。
早く決断できれば、自然と行動も早くなり、人生も早く進むようになります。
決断は、少しでも早くすることです。
決断が早くなれば、自然と行動も早くなります。
「決断を早くすれば、間違いも起こりやすくなるよ」
いえいえ、そうではありません。
むしろ逆です。
そもそも決断は、早いほど正しくできるものなのです。
早い決断は、間違えることはありません。
少しでも早く決断しようとすると「直感力」が働くからです。
直感で決断したことは、過去の膨大な経験の蓄積から湧き出ていることです。
その過去の経験から、ふと思いつく直感を頼りにした決断は、頼りになります。
過去何十年もの経験が一瞬の判断のために、総動員されているのです。
しかし、時間を置いて、ゆっくり考えようとすると、これができなくなります。
いらないことまで考えてしまうようになるからです。
お金、スケジュール、人、場所、メリット、デメリットを考え出して、せっかくはじめにあった直感を打ち消してしまいます。
早い決断ほど正しくなり、遅い決断ほど間違えやすくなります。
頭で考える時間を与える間もなく、次々と決断したほうが不思議と良い方向へ向かいます。
自分の直感を信じて、早く決断、早く行動するスピードをつけましょう。
先にスケジュールを思いきって、考えてしまうことです。
スケジュールがあると、それに向かって仕事や勉強を調整できるようになるだけでなく、やる気まで出てきます。
小学生の夏休みを思い出しましょう。
「明日、遊園地に行く」という予定があれば「じゃあ、明日の分の宿題を、今日のうちに終わらせておこう」と思いますね。
実際に、そうするはずです。
やる気も出るはずです。
その感覚でいいのです。
先にスケジュールがあって、あとから調整するのです。
スケジュールに多少無理があっても、そのスケジュールで問題なく進められるように、片付けられることを片付けておきます。
もし、ベストなスケジュールを先に考えると、なかなか決断できなくなります。
「あの日はダメ。この日はダメ」と否定ばかりが続き、何も行動できなくなります。
スケジュールは、あえてわがままに決めてしまいます。
あとから、そのスケジュールで間に合うように一生懸命になるのです。
いい意味で「焦る」ということです。
人は、スケジュールが最初にあると、そのスケジュールに合わせようと努力し始めます。
やる気という炎が燃えるのです。
「来週テストがある」とわかれば「勉強するぞ」というやる気も出てくるものです。
まず、予定があってこそです。
予定がないと、人間はやる気すら湧いてきません。
予定があるから、やる気が出て、具体的に行動できるようになるのです。
「この仕事、できる?」
上司から仕事の依頼があったとき、あなたはこう思います。
「できるかもしれないし、できないかもしれないし……」
判断が難しい微妙な依頼がありますね。
特に初めての仕事は、難易度のイメージがわかず、判断に迷います。
しかし、成長のためであれば迷うことはありません。
「できます!」と言ったほうがいいのです。
できないような不安があっても、多少の嘘で「できます!」を言ってしまいましょう。
できない部分はどうするのかというと、引き受けてから必死になって勉強するのです。
嘘を真実に変えてしまえばいいのです。
「できるかもしれないし、できないかもしれないし……」という曖昧な返事をしていると、上司はいい顔をしません。
「仕方ない。ほかの人にお願いする」
せっかくのチャンスを逃してしまいます。
チャンスは一度きりです。
わずかなチャンスをつかむ人には、スピードがあります。
スピードを生かすためには、最初に嘘をついておき、あとから真実に変えてしまえばいいのです。
「これだ!」と思ったチャンスは、最初につかんでおきます。
「必要かな、どうかな」と考えてからチャンスをつかむのではなく、つかんでから考えるのです。
嘘をついてチャンスをつかんでから、真実に変えてしまえばいいのです。
スピード人間は嘘つきでありながら、嘘を真実に変えます。
できなくても、あとから勉強してできるようになれば、嘘ではなくなります。
スピードを持って行動していると、顔がだんだんしかめ面になります。
行動に気が向いて、顔まで気が向かなくなり、だんだん表情が硬くなります。
表情が硬くなると、周りから見てちょっと怖い雰囲気が出てしまいます。
忘れてはならないことは、笑顔になってスピードを出すということです。
硬い表情でスピードを出すと怒っているように見えますが、笑顔になってスピードを出すと楽しんでいるように見えます。
笑顔は、ストレスを小さくさせる効果もあります。
笑った顔で行動していると、スピードを出せば感じるであろうストレスも、だんだん感じなくなるのです。
笑っている表情が、ストレスを打ち消す効果があるからです。
私たちは小学生のとき、掛け算の九九を覚えます。
いちいち九九を計算して、答えをはじき出すのでは時間がかかります。
そこで計算して答えを出すのではなく、丸暗記してしまいます。
完全に暗記の作業です。
小学生の低学年の時期に、81通りのパターンを暗記するのは大変な作業です。
しかし、その暗記ができるからこそ、割り算もできるようになります。
その後、数学の問題がレベルアップしても、掛け算という暗記をしていたからこそ、計算がスムーズになります。
初めに面倒な暗記をしたからこそ、掛け算で無駄な時間を使わなくて済みます。
算数だけに限った話ではありません。
理科の問題でも、掛け算を使って問題を解くことがあります。
社会の科目で、生活費を計算するときも、掛け算が必要です。
低学年で経験した暗記は、ほかの教科にも役立ちます。
素早くできる計算術の根底には「暗記の力」があります。
社会人でも仕事の速い人は、頭の回転が速いのではありません。
実は、暗記に頼っているからです。
メモを取るのはたしかに素晴らしい姿勢ですが、思い出すときにいつもメモ帳を見返すのでは時間がかかります。
そこで、仕事で必要な「基本的な知識」は、前もって丸暗記しておきます。
仕事の速い人は、必ずどこかで膨大な暗記をしています。
九九のように「用語」も「仕組み」も丸暗記して、仕事が詰まることのないようにします。
丸暗記したとき、スピードが生まれます。
瞬時に発言できたり、いちいちメモ帳を開く必要がなくなり、人の話を抵抗なく聞いたりできます。
上司や同僚との会話もスムーズにでき、人間関係にもいい影響を及ぼすのです。
スピードは「1人」がいちばんです。
1人でなければ、実現できないといっても過言ではありません。
行動しやすくなり、決断しやすくなり、問題が解決しやすくなります。
洋服を親に着させてもらうより、自分一人で着たほうが、手間がかからずすぐできます。
誰かと相談してから決めるより、自分一人で決断したほうが、面倒がなくすぐ決めることができます。
1人でこぐ自転車は早く前へ進みますが、2人が乗ると、不安定になり、スピードが出にくくなります。
メンバーそれぞれのスケジュールがなかなか合わないため、ネタの打ち合わせができにくくなるからです。
大勢の人が話し合って決めることを、1人なら、誰とも相談することなく、即断即決ができます。
スピードは、1人で行動するときに、出るものです。
私は、たくさんの文章を短期間で書いています。
1冊30項目を最短で2日、長くても1週間です。
「水口さんは書くのが速いのに、面白い内容が次々とよく書けますね」とよく言われます。
もともとせっかちな性格なので、速いのは生まれつきの性分です。
もちろん「速いですね」と言われるのは嬉しいのですが「ちょっと違うなあ」と思います。
早く書くから、結果として面白い内容の文章が書けているだけです。
面白い文章は、速さを意識すれば、自然と書けてしまいます。
もし、ゆっくり慎重に書いていれば、これまでのような文章は書けなかったことでしょう。
わかりやすく説明をさせていただくと、スピードを出すことによる「火花」を利用して文章を書いている状態です。
レーシングカーはスピードを出していると、摩擦により、道路から火花が飛び散りますよね。
文章も同じく、スピードを出して書いていると、摩擦により「ひらめき」という火花がぱちぱち散り始めます。
スピードを出すだけでいいのです。
私は、ネタを用意せずに、いきなり書き始めます。
スピードを出してとにかく書いていると「ひらめき」という火花が飛び散るようになるからです。
レーシングカーがスピードを出せば出すほど、火花が激しく散るように、文章も書けば書くほど、ひらめきの火花が激しく散ります。
スピードを出して書いているとき散った火花、いわば「ひらめき」を利用して、さらに次の文章を書いています。
次の文章を、スピードを意識して書いていると、さらなる火花(ひらめき)がぱちぱち散り、その瞬間に書いてしまいます。
火花を次々とつなげて、あっという間に1冊書き上げてしまうのです。
ひらめいたその瞬間に書いてしまい、書いているとまたひらめき、気づけば、1冊書き終わっているのです。
質の高さは、スピードに比例します。
スピードがあるほど、集中力が出て、注意力、気力も同時に発揮できるようになるのです。
その瞬間、周りが見えなくなり、同時に記憶がなくなります。
時間は短くてかまいませんから、その短時間だけはとても集中することがポイントです。
私はただ、集中して早く書いているから、結果として質の高い文章が書けるだけです。
個人の能力ではありません。
私はしばしば「これは私でなくても書けるなあ」と思います。
私でなくてもほかの人でもスピードさえあれば、ひらめきはいくらでも出ることでしょう。
作家にとって、スピードこそ命なのです。
ひらめきは、スピードを出すことで浮かぶものなのです。
嘘のような本当の話を、1つ告白します。
あなたを笑わせようと思って書いているわけではないのですが、笑い話に聞こえることでしょう。
私は本を書き終えた直後、何を書いたか、あまり記憶がありません。
本を書き終えたとき、嬉しくなって校正の担当者に「書き終えました」と電話で報告します。
タイトル名を聞かれたとき、私はこう答えることがあります。
「ええと……、なんだったかな、忘れた」
嘘のような話ですが、実話です。
嬉しい感情は残っているのですが、内容があまりはっきり思い出せないのです。
書き終えて、自分で書いた文章を見直していると「そういえばこういうことを書いていたなあ」と思い出します。
ネタだから書いているのではありません。
嘘のような本当の話です。
あなたにも当てはまる「たとえ」を出せば、わかりやすいことでしょう。
学生時代、50メートル走がありましたよね。
一生懸命に全力で50メートルを走っているときの記憶は、ほとんどないはずです。
まったくないとは言いませんが、大変記憶が薄くなりますね。
全力で、一生懸命、集中しているときは、ほとんど記憶喪失に近い状態になります。
走ることそのものに集中していると、走っているときの記憶がなくなります。
これと同じ状態なのです。
一生懸命に全力で集中してスピードを出して執筆していると、記憶がほとんどなくなります。
書くことそのものにすべての気が集中して、周りが見えなくなり、書いているときの記憶があまりないのです。
書き終えて、ほっと一息ついて振り返ったときに「こんなこと書いていたんだ」と自分でも驚くのです。
だから書き終えた直後、何を書いたのか自分でもよく忘れています。
私は「これでいい」と思っています。
自分が集中できている証拠だし、このくらいになるほど集中しているのだから、満足しています。
むしろ記憶があるほうが、おかしな話です。
記憶がないほど一生懸命に走った50メートル走は、全力を出し切った証拠です。
同じように、自分が何を書いたか思い出せないほどの状態は、それだけ全力を出し切ったと言う証拠です。
私はいつしか「記憶があるか、ないか」を基準に、自分の集中力を測るようになりました。
本当に全力でスピードを出せば、必ず記憶がなくなります。
あなたがスピードを本当に出し切っているかどうかを確かめるために「記憶があるかないか」で判断すればいいのです。
記憶がなければ、集中していたということです。
全力だったということなのです。
待ち合わせをすると、3通りのパターンにわかれます。
人間とは面白いもので、たいてい早く来る人はいつも早く来るし、遅れてくる人はいつも遅れてきます。
その人が心がけている習慣が、行動にそのまま反映されているからです。
スピード人間は、もちろん(1)「約束の時間前に来る」というパターンです。
「早く来れば、待たないといけないよ」という批判を言うのは、決まっていつも遅れてくる人です。
実は、早く来たほうが、いろいろな面において有利になることを知っているのです。
早く来れば、心を落ち着かせて待てます。
乱れた髪を整えたり、お手洗いを済ませたり、息を整えたりと、時間に余裕があるからこそできます。
もちろん早めに来るほうが、立場的に有利になれます。
遅れてくると「待たせて悪いな」と引け目を感じます。
早く来た人の発言は自然と有利になり、立場が上になります。
「先手必勝」という言葉がありますが、まさにこのことです。
ぎりぎりに快感を抱くのではありません。
早めに行動することに快感を抱いてほしいのです。
スピード人間は、進んで「待つ側」になろうとします。
先手を打つことができ、勝ってしまうのです。
チャンスをつかめず、悔しい思いをすることがあります。
努力が報われるとは限りません。
つかもうと努力したにもかかわらず、不毛な結果で終わることがあります。
後になって、それがチャンスだと気づくこともあるでしょう。
このとき執着する人がいます。
「もったいないことした。悔しくてたまらない!」
「あのときこうしていればチャンスをつかめたはずだ!」
「チャンスを逃しちゃったけど、なんとかならないだろうか」
くよくよしたり悔しがったりしてばたばた騒ぎ立てます。
もちろんチャンスを逃せば、悔しさはあって当然です。
チャンスはいつでもどこでもあるわけではありません。
チャンスが貴重なものであればあるほど、逃した悔しさも特別大きくて、涙目になるでしょう。
逃したチャンスをなんとかしたくて悪あがきをしたくなりますが、これが遅くなる原因です。
逃したチャンスに執着すればするほどブレーキとなり、スピードの妨げとなります。
過去を振り返ることになり、今に集中できなくなります。
くよくよしたり悔しがったりすると余計なストレスとなり、元気も失われます。
執着することは、遅くなる原因です。
逃したチャンスをくよくよしたり悔しがったりしたところで不毛です。
惜しい気持ちはあるかもしれませんが、終わったことは仕方ありません。
どれだけ悔やんだところで結果は変わりません。
くよくよしていると、元気が奪われるだけでなく、貴重な時間まで失われてしまいます。
チャンスを逃したら、さっと気持ちを切り替え、次に向かうことです。
「仕方ない。もう終わったこと。さあ、次に行こう!」
自分に言い聞かせ、気持ちのスイッチを切り替えましょう。
たとえ逃したチャンスが大きくても、潔く切り替えること。
悔しい気持ちが大きくても、心を鬼にして振り切ってください。
これでいいのです。
逃したチャンスに執着しないことで、無駄な時間や労力を費やすことがなくなります。
さっと次のアクションに進め、スピードが出ます。
軽いフットワークによって、次のチャンスにも恵まれるのです。
「待つ時間」というのは、公私ともにあります。
待っている時間にぼうっとしているのは、もったいないことです。
待っている時間があれば、行動することです。
何もせずに待っている時間は、成長のない時間です。
スピード人間は、待っている時間があれば、自分でやってしまいます。
自分から行動すれば、仕事が早く進み、自分も成長するからです。
しかし、こういうとき、行動の遅い相手を恨む人がいます。
自分が行動したときに、行動の遅い相手を恨んではいけません。
むしろ、自分に行動できるチャンスを与えてくれたと、感謝してしまいましょう。
相手がのろのろしていたからこそ「自分でやってしまおう!」という気になれたのです。
待っているいらいらを、行動する力に変えることができたのです。
速くしたいからとはいえ「焦る」のはいけません。
焦るのは、精神的に余裕がない証拠です。
焦って行動している姿は、たしかにスピード人間のように映ります。
しかし、そんな人の表情には余裕がありません。
ただ速くすることだけしか考えていないと、焦りに変わってしまいます。
それになにより、間違いや失敗をしやすくなるという副作用があります。
間違いや失敗をすれば、回復に時間がかかり、結果として遅くなります。
本当のスピードとは、落ち着いて間違いや失敗を未然に防いでいる状態のことをいいます。
どんなにスピードを意識しても、常に「落ち着き」だけは失わないようにしましょう。
落ち着きがある状態で速くすれば、間違いをすることはありません。
間違いや失敗さえなければ、多少のスピードが遅くても、結果として速く進みます。
キーボードのタイピングで重要なことは「いかに間違えないでタイピングできるか」です。
ただ速く打つことを意識していると、ミスタイプが多くなります。
間違えてタイプしてしまうと、修正するために時間がかかり、結果として遅くなります。
落ち着いていれば、ミスや間違いが減るため、結果として速くなるのです。
スピード人間は、必ず「話しかけられる側」ではなく「話しかける側」になります。
「話しかけられる側」は、恥ずかしいから、人に話しかけません。
話しかけられるのをただじっと待っているばかりのため、人付き合いが受動的になり、なかなか進展しません。
いえ、進展どころか「話しかけられる側」に立っていると、一度も話すことなく、二度と会わなくなる可能性すらあります。
たった一度しかない人生を、相手から話しかけられるのを待つ人生でいいのでしょうか。
人と知り合うのは「運」ではありません。
自分から話しかければ、その瞬間から知り合える自力本願の世界です。
そもそも、待たなければいけないというルールはありません。
自分からどんどん話しかけて、積極的に仲良くなっていけばいいのです。
早く人と知り合え、仲良くなり、親密になれます。
とにもかくにも「話しかける側」にならないと、人間関係のスピード進展もないのです。
さあ、今日から話しかける人になりましょう。
今まで話しかけられるまで待っていた人生とは、お別れです。
あなたが「あの人が話しかけてくればいいな」と思っている人に、自分から話しかければいいのです。
それだけで今すぐ知り合えます。
それだけのことなのです。
スピードは、今しかできないことを今していると、自然とスピードが出てきます。
しかし、世の中には不思議な人がいるものです。
今しかできないとわかっていながら、あとからしようとする人がいるのです。
勉強をしないで、遊んでばかりの大学生がいます。
勉強を後回しにして、遊ぶことを優先している人がいます。
勉強は、社会人になってからすれば、十分に間に合うと思っているのです。
今しかできない勉強を、後回しにしています。
そもそも学生の仕事は、勉強です。
勉強に専念できるのは学生である「今」しかありませんが、遊ぶのはあとからでもできます。
勉強を後回しにして、社会人になってから勉強しようとすると、実際は仕事で忙しくなり勉強する時間がなくなるのです。
いえ、それどころか、社会人になったときに、勉強をしてきたほかの人たちとすでに差があるため、1歩も2歩も出遅れます。
昇進も遅ければ、なかなか給料も稼げなくなり、悪循環になります。
学生時代は「遊び→勉強」という順番ではないのです。
「勉強→遊び」の順番です。
学生時代の今に勉強をしておけば、社会人になって楽になり、それから遊べばいいのです。
チャンスも同じです。
チャンスを「今」生かしておかないと「あとから」では意味がなくなります。
「今日まで使える映画のチケットがあるけど、あげる」とチケットをもらえば「今日中」に映画を見に行かないといけません。
明日になれば、チケットの期限が切れているため、使えなくなります。
今しかできないことを、今しておくのです。
あとからできることは、後回しにしておけばいいのです。
私の母に、スピード人間に通ずる、ある習慣があるのでご紹介します。
お盆の時期、私が久々に実家へ帰ったときのことです。
お昼すぎに母の部屋に入ると、母がベッドで横になり、のんびりテレビを見ていました。
本物の怠け者と見間違えてしまいそうな姿です。
「午前中のうちに、全部仕事を終わらせた」
私は、はっとしました。
たしかに母は、いつも早起きです。
朝の5時に起きて、犬の散歩、畑仕事、家の掃除、布団干しなどを、すべて午前中のうちに終わらせてしまいます。
暑い夏は、太陽が照り始めるまだ暗いうちから仕事を始め、終わらせてしまうこともしばしばです。
仕事中の母は、もちろんスピード人間になっています。
てきぱき手際よく仕事をしているところを見ると、私も驚いてしまいます。
余裕が欲しいときに、ゆっくりするのではありません。
余裕が欲しいときこそ、スピードを出すのです。
スピードを出して、早く仕事を終わらせれば、それだけ余裕の時間ができるからです。
ときどき「余裕をつくる=ゆっくりする」という勘違いをしている人がいます。
ゆっくりのんびりしていると、1つの仕事を終わらせるまでに時間がかかり、気づけば、日が暮れています。
それでは、本当にゆっくりできる余裕の時間がありません。
午後に余裕の時間をつくりたいと思ったら、午前中にスピードを出して仕事を終わらせることです。
ゆっくりしたいからこそ、スピードを出して、さっさと仕事を終わらせるのです。
早く仕事が終われば、ゆっくりした時間ができるのです。