世の中に、完璧はありません。
仕事でも完璧を目指せばいいのですが、残念ながら、完璧にするのは不可能です。
「完璧にできました」という人がいれば、嘘を言っているようなもの。
アマチュアは、知識が増えて技術が向上すると、すぐ自慢をし始めます。
「すごいだろ」と言って、他人からの同意を得ようとします。
冗談交じりで言っているのではなく、本気でそう思っています。
あなたが、親しい友人と1時間ほど話をした場面を思い浮かべてください。
たった1時間とはいえ、話をした後には、多少の疲れを感じるはずです。
話をするだけとはいえ、意外に時間も体力も使います。
アマチュアは、できないことがあったときは言い訳をする習慣があります。
夢の達成には、無理難題があって当然です。
もちろん目指す夢の内容によっては、大きな課題もあることでしょう。
あなたが、初めてサッカーを経験したときのことを思い出しましょう。
サッカーを始めたばかりのころは、転がるボールばかりに集中して、追いかけていたはずです。
ボールを蹴るスポーツですから、まずはボールに目を向けて当然です。
「多種多様に幅を広げる」という戦術は、アマチュアが手をつける典型的な失敗例です。
「Aもできます。Bもできます。Cもできます。何でもできます」
できることを増やし、守備範囲が広くなれば、自分の器の大きさも表現できると思います。
「まあ、適当に計画を立てよう」
「気分に任せて予定を立てよう」
「そのときはそのときに考えよう」
アマチュアは、仕事のオンとオフを明確に分けているのが特徴です。
「さあ、今日も仕事を頑張るぞ」
仕事をするときは、まず気合を入れ、仕事モードになります。
「ここはこうしなさい!」
「こんなこともわからないのか!」
「細かいことを言うようだけど……」
アマチュアとプロの仕事ぶりは、そっくりです。
一生懸命に仕事に打ち込む姿は、一見すると、大差ありません。
成績のいい人と悪い人の勉強をしている姿は、ほとんど変わりません。
「円周率πは、3.05より大きいことを証明せよ」
2003年度、日本最高学府である東京大学の入試で出題された数学問題です。
東京大学の数学問題では、数学の教師でも苦しむような問題が出題されることで有名です。
あらゆる物事には「基本」と「応用」があります。
アマチュアは「基本」と「応用」とが別々のものだと思っています。
しかし、プロは「基本」も「応用」も同じものだと思っています。
誰でも、スタートラインは同じです。
はじめこそは、上達の具合にさほど違いはありません。
上達曲線は、誰でも同じような曲線です。
誰でも、初めから完璧な人はいません。
しかし、できるだけいい結果を出すためには、100%に近づけるという努力は必要です。
100%へは、クレームの内容を反映させていくことで、次第に近づけていけます。
アマチュアが、なかなか上達できない理由は、人生を捧げる覚悟がないからです。
「飽きたらやめよう」
「友人とお茶をした後に取り組もう」
仕事で成果を挙げる基本は、集中することです。
当然のことですが、仕事では関係あることだけに集中することが大切です。
仕事のスピードも質も向上します。
私たちは「リズム」の中で生きています。
あらゆる自然には、リズムがあります。
太陽系を回る星には「公転」というリズムがあります。
アマチュアは、ある程度成果が出れば、現状に満足し始めます。
アマチュアとはいえ、実力はあります。
手にしている名誉、地位、肩書などを得られることでしょう。
アマチュアは、保守的です。
挑戦より、守りに入っています。
その消極的な姿勢や考え方は、お金に対しても、はっきり表れます。
プロが見るのは、前だけです。
前しか見ません。
前しか見ないことで、前だけに集中できます。
プロもアマチュアも、どちらも読書をよくしています。
どちらも、勉強家です。
しかし、読書の仕方には、アマチュアとプロとで大きな差が見られます。
アマチュアとプロは、仕事の出来栄えに極端に大きな差があるわけではありません。
仕事をお願いすれば、出来上がった仕事の内容は、一定の水準を超えています。
どちらも実力者ですから、いい仕事をします。
アマチュアは、仕事一筋です。
仕事でたくさんの成果を出すためには、時間が必要だと思います。
「そうだ。家族や友人との時間を減らせば、自分の時間がもっと増えるはずだ」
アマチュアとプロとは、簡単に見分けられる質問があります。
「なぜ仕事をするのですか」と問いかけてください。
アマチュアならば「仕事だからやる」と答えます。
アマチュアは、都合の悪い条件があると、何かと批判し始めます。
「これではきちんとした仕事ができない」
「もっと環境を整えるべきだ」
最新の道具には、優秀な機能が搭載されています。
最新の機能を使えば、今の業務は劇的に向上して、プロに近づけるだろうと思っています。
最新の機種が発売されるのが待ち遠しくて、いつもいらいらしているのがアマチュアの特徴です。
アマチュアは、プライドが高い。
そのプライドの高さが、1人ですべてをこなすという仕事の姿勢に表れます。
自分は、強いと思っています。
自分がなりたい人になろうとするのは、やめることです。
結論から言えば、なりたい人にはなれません。
チンパンジーは、どんなに頑張っても、魚にはなれません。
アマチュアは力に自信があるので、勝利を得るために、戦おうと意気込みます。
勝利のために、戦いを求めようとするから、なかなか上達が遅くなります。
お互いが傷つくからです。
アマチュアは、ライバルがいれば、争います。
争って、白黒はっきりさせようとします。
勝てば、気持ちいいからです。
世の中に、完璧はありません。
仕事でも完璧を目指せばいいのですが、残念ながら、完璧にするのは不可能です。
「完璧にできました」という人がいれば、嘘を言っているようなもの。
そもそも人間が、完璧ではない動物です。
完璧ではない動物が、完璧な仕事を果たすのは、最初から無理難題なのです。
では、完璧が不可能なら最初から諦めていいかというと、そうではありません。
ここが、プロとアマチュアの違いが表れるところです。
アマチュアは、完璧にできないとわかって、諦めるのが特徴です。
「無理です」「不可能です」などの言い訳で、不完全な仕事を正当化させます。
では、プロはどうするか。
完璧にできないとわかっていても、完璧を目指すのがプロです。
100点が無理でも、できるだけ100点に近づけます。
100点に近づけば近づくほど、1点を上げるのに膨大な時間と労力が必要ですが、それに屈せず挑戦します。
1点でなくてもいいのです。
0.1点でもいい。
0.1点でも立派な前進です。
プロの世界では、もはや0.1点の争いの世界になります。
わずかな差でも、それが勝負の勝敗を分けることがあります。
お金をいただいているかぎり、仕事をするときにはプロ意識が必要です。
完璧にできないとわかっていても、できるだけ完璧を目指すことです。
それが、プロ意識です。
プロに求められる姿勢なのです。
アマチュアは、知識が増えて技術が向上すると、すぐ自慢をし始めます。
「すごいだろ」と言って、他人からの同意を得ようとします。
冗談交じりで言っているのではなく、本気でそう思っています。
「やはり自分はすごい、かっこいい、いちばんだ」
秀でた実力に、笑みを漏らします。
たしかにある程度、知識や技術はあるかもしれません。
上達がほかの人より早い人もいることでしょう。
しかし、どんなに実力のある人でも、そう思い始めたら、赤信号です。
自分はすごいと本気で思い始めたら、さらに向上しようとする努力を怠るようになるからです。
すごいから、もはや自分を磨く必要もないと思い、手を抜き始めます。
そういう姿勢では、そのうちほかの人に抜かれてしまうことになります。
童話『ウサギとカメ』では、最終的にカメが勝ってしまいました。
ウサギは、カメよりはるかに速い足を持っています。
ウサギは「自分は速い」と慢心して油断したから、カメに負けました。
どんなに速くても、手を抜けば、遅い人に抜かれます。
勝負の世界のおきてです。
だからアマチュアであり、またアマチュアから抜け出せません。
本当に知識と技術のある人は、必ず腰が低い態度です。
世界のどこかには、さらにすごい人たちがいることを知っています。
決して油断しません。
プロほど、競争の厳しい世界を自覚しています。
足を止めれば、誰かにすぐ抜かれることを知っています。
だから、知識の習得や技術の向上にも余念がなく、いつも「まだまだです」と言って、手を抜きません。
この「向上を忘れない」という姿勢こそ、プロには重要です。
その口癖があるかぎり、練習や努力を怠らず、トップの座を譲ることはないのです。
あなたが、親しい友人と1時間ほど話をした場面を思い浮かべてください。
たった1時間とはいえ、話をした後には、多少の疲れを感じるはずです。
話をするだけとはいえ、意外に時間も体力も使います。
人生は、時間も体力も、限りがあります。
人生も有限。
若さも有限。
有限です。
事実であり、曲げようのない真実です。
その限りある時間と体力を、最大限に有効活用した人が、プロになれます。
自分が持ち合わせている資源の量を自覚して、いちばん大切なことに集中させることが大切です。
アマチュアとプロは、有限である資源の使い方に、違いがはっきり現れます。
アマチュアは、よく話します。
時間と体力が有限という自覚が薄いからです。
「時間も体力も無限にある。そのうちなんとかなるだろう」
アマチュアは、どこか、気の緩みがあります。
人生は有限であり、若さも有限という意識が弱い。
もちろん時には友人と雑談をして楽しむのもいいでしょう。
友人との交友を深めたり、休憩したりなどの気分転換も必要です。
しかし、本当にプロになりたければ、何か1つに集中する覚悟を決めることです。
何か1つに専念するためには、必要な物以外を思いきり切り捨てる決断が必要です。
無駄を省いて、1つに絞って集中することです。
しゃべりに時間とエネルギーを費やすと、肝心の技術の向上に費やす時間と体力がなくなります。
どんなに話しても、技術が向上するわけではありません。
一流の選手ほど寡黙です。
寡黙だから、一流になれました。
しゃべらずに節約した時間と体力は、すべて練習や勉強に投入します。
その決断が、プロには必要です。
結果を出すのは、行動だけです。
無駄な雑談はせず、自分の仕事に専念しているのです。
アマチュアは、できないことがあったときは言い訳をする習慣があります。
夢の達成には、無理難題があって当然です。
もちろん目指す夢の内容によっては、大きな課題もあることでしょう。
言い訳の内容は、正当かもしれません。
「時間がない」
「お金がない」
「場所がない」
「人脈がない」
「道具がない」
しかし、どんなに正当でも、言い訳をしたら最後です。
言い訳をした時点で、夢の実現がストップするからです。
プロは言い訳は正当でも不当でも、とにかく言い訳は控えます。
別の手段や方法を考えます。
それがプロです。
なんとかして知恵を振り絞り、実現できる方法を考えます。
「ほかに何か方法はないか、別のアプローチはないか。何がいけないのか」とさまざまな可能性を探します。
試行錯誤を100回でも1000回でも繰り返して、諦めません。
諦めないうちに、ふと、できる手段を見つけます。
実力があるから、プロなのではありません。
諦めないから、プロなのです。
あなたが、初めてサッカーを経験したときのことを思い出しましょう。
サッカーを始めたばかりのころは、転がるボールばかりに集中して、追いかけていたはずです。
ボールを蹴るスポーツですから、まずはボールに目を向けて当然です。
しかし、サッカーに慣れていくと、うまくなる人と、そうでない人でわかれます。
その差はもちろん「技術の差」もありますが、それ以上に「視野の範囲」の違いです。
サッカーで試合を有利に進めるためには、ボールだけを見ていてはいけないということに、どれだけ早く気づくかです。
サッカーは、チームプレーです。
全体の把握が、必須です。
視野が広がれば広がるほど、うまく試合を進められるようになります。
アマチュアが、なかなか結果が出せないのは、見ている範囲が狭いからです。
狭い範囲しか見ていないと、思わぬ弱点や想定外があって当然です。
見えないことはわからないし、把握もできません。
アマチュアは、木を見て、森を見ていない状態です。
試合で必要なのは、ほかの選手の動きや自分のポジションの確認という「全体の把握」です。
サッカーで見るのは、ボールだけではありません。
全体を確認してから「勝利へ導くためには、ボールをどうするべきか」がわかります。
次に打つべき一手を判断するためには「全体の把握」が必要です。
全体を視野に入れることで、ほかの人が考えていない攻撃法や弱点に気づけるようになります。
全体を見るからこそ、流れが読めるようになり、先の展開を予想できるようになります。
将棋の世界でも、できるだけ先の動きを読めたほうが、有利な立場になります。
相手が驚くような攻撃法を仕掛け、意表をつくことができるからです。
プロになるためには「部分的把握」から「全体的把握」へとシフトアップしましょう。
視野が広い人のほうが有利になれるのは、あらゆるゲームで通じる話なのです。
「多種多様に幅を広げる」という戦術は、アマチュアが手をつける典型的な失敗例です。
「Aもできます。Bもできます。Cもできます。何でもできます」
できることを増やし、守備範囲が広くなれば、自分の器の大きさも表現できると思います。
多くの人からの人気を集められると信じています。
しかし、幅を広げ始めると、勝負で負けてしまいます。
あらゆる勝負は「単一戦」です。
スポーツ・食品・仕事など、何でもそうです。
ラーメン屋なら、ラーメンだけに集中しなければなりません。
「味噌ラーメン・豚骨ラーメン・醤油ラーメンがあります。最近、チャーハンも始めました」
多種多様なメニューをそろえるのは、売れないラーメン屋の特徴です。
豊富なメニューは、どの味も未完成で終わってしまい、中途半端になります。
種類の違うメニューのため、つくる手間も時間もかかり、完成度も低くなります。
メニューは多いけれど、どれもおいしくなくなります。
おいしいラーメンをつくるためには、メニューをできるだけ少なくすることです。
理想は、専門店にすることです。
豚骨ラーメンなら、豚骨ラーメンだけに絞って、仕事に専念します。
世界一おいしい豚骨ラーメンを目指して集中すれば、必ず差別化されます。
それが本当の売れるラーメン屋の特徴です。
売れるラーメン屋ほど、メニューが少ないです。
これだけは絶対に誰にも負けないことが1つでもあれば、オンリーワンになり、商売は繁盛するのです。
「まあ、適当に計画を立てよう」
「気分に任せて予定を立てよう」
「そのときはそのときに考えよう」
アマチュアの計画の立て方は、いつも感情的です。
その日の気分に任せて、その場で計画を立てます。
気分に任せた計画の立て方は、ストレスも小さくて取り組みやすいのが特徴です。
感情が乗っていることをするほうがスムーズなので、はかどりやすくなるでしょう。
もちろん気分に乗って仕事をするほうが性格に合っている人もいるはずです。
しかし、この進め方には注意が必要です。
「感情を軸に計画を立てている」ということは「感情に流されて計画を立てている」ということです。
いつまでもその気になれないことは、いつまでも重い腰を上げないということです。
それでは締め切りに間に合いませんし、スピードのある仕事をこなすこともできません。
だからプロには勝てません。
計画をそのときの感情で立てているかぎり、アマチュアから脱することはできません。
プロはどうするのかというと「感情」ではなく「効率」を軸に計画を立てます。
仕事は仕事です。
約束や締め切りを、必ず守ります。
自分の気持ちをコントロールできてこそ、本当のプロです。
たとえ、やる気がないときでも、やる気が出るようにコントロールします。
仕事をコントロールする前に、自分のコントロールができます。
仮に、予定より遅れていたとしても、予定どおりに進めるために仕事の緩急を調整できます。
効率を最大限に重視して、そのとおりに計画が進むように感情をコントロールします。
感情を超越して、効率を軸に計画どおりに進められるのが、プロです。
その自己統制能力があるからこそ、感情に流されるアマチュアを出し抜くことができるのです。
アマチュアは、仕事のオンとオフを明確に分けているのが特徴です。
「さあ、今日も仕事を頑張るぞ」
仕事をするときは、まず気合を入れ、仕事モードになります。
仕事中は、手を抜かず、仕事に集中します。
しばらくして仕事で疲れれば、仕事モードから休憩モードに切り替えます。
仕事で疲れれば、休憩を取るのは当たり前のこと。
適度な休憩によって、気分転換ができ、ストレス管理もうまくなります。
しかし、プロになると、この概念が根底から違います。
プロに「いつ仕事をしていますか」と聞いても、曖昧な返事が返っています。
「自分でもよくわからない」
「うまく答えられない」
時には「仕事はしていない」という驚きの返事が返ってくることもあります。
一見すると、仕事をしていないように思えますが、違うのです。
常に仕事をするのが当たり前になっているため、もはや仕事をしている感覚がないのです。
起きている間は、ずっと仕事をしています。
トイレ休憩・食事中・入浴中は、仕事をしていなくても、仕事のことを考えています。
たとえ恋人とのデート中も、頭の片隅では仕事のことを考えています。
息をするかのように、日常の一部になっている。
寝ているときは、仕事の夢を見ています。
仕事をしていないときでも、仕事のことを考えているため、結局、ずっと仕事をしているのです。
事実上、24時間365日、仕事をしているような状態です。
「それだけ仕事をすれば過労死する」と思いますが、そこがまた、プロの違うところです。
そもそもプロは、仕事が大好きです。
義務でも強制でも命令でもなく、自分が心から望んでしていること。
そのため、長時間の仕事も、まったく苦ではありません。
むしろ仕事の疲れを、仕事によって癒やしている状態です。
結果として、能力を最大限に発揮でき、仕事の量も質も極限まで達します。
誰にも負けない、素晴らしい結果が出せるのです。
「ここはこうしなさい!」
「こんなこともわからないのか!」
「細かいことを言うようだけど……」
先生からの厳しい言葉の中には、感情的なものが含まれることがあります。
教育熱心な先生ほど、重箱の隅をつつくような細かい指導を徹底します。
それも、しつこいのが特徴です。
残念ながら、そういう先生は、往々にして生徒から嫌われます。
口うるさい親が嫌われるように、口うるさい先生も嫌われてしまうのが、世の法則です。
しかし、教育熱心な先生ほど、ためになる先生です。
口うるさいことを言えば、生徒に嫌われるであろうことは、先生も十二分にわかっています。
十二分にわかっているのに、なぜそれができるのかというと、生徒のことを心から真剣に考えているからこそです。
「先生は生徒から嫌われてもいいから、生徒の未来になる指導をしよう」
生徒のことを本気で考えています。
これほどためになる先生はいません。
口うるさい先生の言葉に、気分を害するようでは、アマチュアです。
先生の言葉を受け入れられなくなったら、成長も止まるからです。
先生からの言葉に気分を害してしまうのは「短期的な視野」になっているためです。
その場の感情に、振り回されています。
しかし、10年後の成長まで、視野に入れましょう。
プロは、長期的に考えます。
厳しい教えであるほど、10年後には役立っていることでしょう。
「先生の指導のおかげで、成長ができた」
心から、そう思えるはずです。
アマチュアは、現在を起点に考えるから、先生の言葉に気分を害します。
感謝できません。
しかし、プロは、未来を起点に考えるから、先生の言葉を喜んで受け入れられます。
感謝できます。
10年後のはるか未来の成長を真剣に考えた場合、先生の言葉は厳しければ厳しいほど、感謝できるようになります。
嫌われることを覚悟した徹底的な指導と指摘は、必ず生徒のために役立つ内容のはずなのです。
アマチュアとプロの仕事ぶりは、そっくりです。
一生懸命に仕事に打ち込む姿は、一見すると、大差ありません。
成績のいい人と悪い人の勉強をしている姿は、ほとんど変わりません。
もちろん集中力や意識などの違いはあります。
しかし、アマチュアとプロの違いが顕著に表れるのは、別のシチュエーションです。
「仕事をしているとき」ではなく「仕事をしていないとき」です。
たとえば、食事です。
アマチュアは、食事に気を使いません。
おいしいものを、欲の向くままに取ります。
栄養バランスを考えることもなく、おいしいものをおなかいっぱいに食べます。
若いうちは問題ないでしょう。
若いころは誰もが健康です。
栄養バランスが崩れた食生活を多少送っても、表面に現れにくい時期です。
しかし、表面に現れていないだけで、体の中では蓄積されています。
その蓄積は、年を取ったときには、ふわりと表面に出てきます。
バランスの崩れた食生活は、短期的には差が出ませんが、長期的に見ると確実に肉体へ悪い影響を与えます。
食生活が荒れていると、疲れやすくなり、体調不良で休みがちになります。
次第に、仕事を休むことが増えます。
そのダウンしたときに、プロと差がついてしまいます。
F1レーシングでは、それぞれ車のスピードには大差ありません。
差が出るのは、ピットに入る回数が増えるときです。
車の調子が悪くなったり、タイヤが熱だれしやすくなったりすると、ピットに入る回数が急に増えます。
ピットに入って車を停車させている間に、一気に差をつけられます。
一生続けるような仕事をするためには、やはり健康面のケアが必要です。
体は、資本です。
健康な体があってこそ、しっかり仕事に打ち込めます。
プロ意識のある人ほど、長く仕事を続けるために食べるものには気を使うのです。
「円周率πは、3.05より大きいことを証明せよ」
2003年度、日本最高学府である東京大学の入試で出題された数学問題です。
東京大学の数学問題では、数学の教師でも苦しむような問題が出題されることで有名です。
1行のシンプルな問題文です。
しかし、シンプルだからこそ、難問です。
私たちは、当たり前のことほど考えることがありません。
空気はなぜ目に見えないのかという当たり前の事実は、普段考えることはありません。
「円周率とは3.14」と当たり前のように覚えていた人には、度肝を抜かれる問題です。
「なぜ円周率は、3.14なのか」と考えたことがない人が、ほとんどです。
まさに、自分で考える力があるかどうかを試そうとする、絶好の良問です。
普段からわからないことがあれば、すぐ人に聞く習慣のある人は、ここで詰まります。
わからないことがあったとき、すぐ答えを見る勉強法をしてきた人は、考える力がないからです。
考える力がないので、何をどうすればいいのか見当もつきません。
途方に暮れます。
しかし、普段から「なぜ、どうすれば」を考えながら数学問題に取り組む人は、何らかの糸口が見えてくるはずです。
「そもそも円周率とはなんなのか」
「円を証明するにはどうすればいいのか」
「こうすれば証明できるのでは」
さまざまな角度から考察して、円周率が3.05より大きいことを証明しようとします。
「円とは何か」という原点に返って、あらためて考え直す必要があります。
プロフェッショナルに要求されるのは「考える力」です。
さまざまな角度から見て、希望の光を探します。
もちろんどんな人でも、考える限界があるのもたしかです。
一生懸命に考えて、わからないときには、答えを見てもいいでしょう。
そのときも、回答を見て終わりにするのではありません。
深く納得するまで何度も読み返し、体と頭に染み込ませます。
まず、自分で考える習慣を持つことです。
人生では、難問ばかりです。
数学の問題では、あらかじめ正解が用意されています。
しかし、社会では正解が用意されていない難問ばかりです。
受験勉強が難しいのは、社会で必要な「考える力」を身につけさせるためです。
難しく大変だと言われている受験勉強は、無駄ではありません。
社会で通用するような、考える力を身につけ、状況に応じた難問を解いていけるような準備を、受験時代からしているのです。
あらゆる物事には「基本」と「応用」があります。
アマチュアは「基本」と「応用」とが別々のものだと思っています。
しかし、プロは「基本」も「応用」も同じものだと思っています。
事実から言えば「応用とは、基本の延長」にすぎません。
どんなに複雑な応用も、小さな単位は「基本の組み合わせ」によって成り立っています。
たとえば、料理です。
どう作ったのか想像もつかないような豪華な料理も、細かく分解すれば、基本の組み合わせです。
調味料と食材の組み合わせによって、成り立っています。
ゆで加減、重ね方、見せ方などに工夫を凝らし、豪華な料理ができています。
どんな料理でもそうです。
どんな勉強でもそうです。
どんなスポーツでもそうです。
応用とは、基本の組み合わせです。
ゆえに、プロは基本を徹底します。
基本がしっかりできていれば、おのずから応用もできるようになることを知っているからです。
どんなに難しい数学問題も、足し算・引き算・掛け算・割り算の組み合わせです。
数学ができる人ほど、この計算を正確に素早くできます。
だから応用へとステップアップできます。
ヒットを量産するメジャーリーガーも、基本は素振りです。
素振りの速さ・角度・タイミングによって、ヒットやホームランが決まります。
素振りという基本があるからこそ、ヒットやホームランも自由自在です。
基本を徹底するからこそ、応用につなげていけます。
基本ができない人は、応用もできるはずがありません。
足し算ができない人が、公式を使った問題が解けるはずがありません。
素振りが貧弱なのに、ヒットを量産したり、ホームランが打てたりするはずがありません。
本来、プロフェッショナルほど、基本で単純なことばかりをしています。
料理が上手な人ほど、限られた食材でつくる基本料理が上手です。
数学ができる人ほど、足し算・引き算・掛け算・割り算が、正確で素早いです。
ヒットを量産するバッターほど、素振りばかりをしています。
「なぜそんな基本ばかりやっているの」と言われる人が、素晴らしい結果を出します。
そういう世の中です。
世の中の応用は、基本の組み合わせでしかないからです。
誰でも、スタートラインは同じです。
はじめこそは、上達の具合にさほど違いはありません。
上達曲線は、誰でも同じような曲線です。
アマチュアとプロの差は、初期には表れません。
差ができ、アマチュアとプロとでわかれ始めるのは、上達してからです。
上達をしたアマチュアは、典型的な失敗例として、次のことを心がけ始めます。
「上達したから、基本を卒業して、応用問題へと取りかかろう」
十分に基本ができるようになったので、基本は卒業して、次に応用問題にステップアップしようとします。
一見すれば、当たり前の順番です。
しかし、応用問題へ取り組み始め、しばらく経つと、成長にかげりが見え始めます。
原因は、基本問題を卒業したためです。
ここが、アマチュアの見落としがちな点です。
どんな応用も、基本が土台です。
基本をやめてしまったので、基本の成長も止まります。
いえ、むしろ手を付けませんから、衰えて崩れます。
すると、応用もうまくできなくなるようになります。
せっかく積み上げてきたピラミッドは、土台から崩れ始めます。
では、プロは上達したとき、どうするのでしょうか。
プロは、永遠に基本を卒業しません。
基本が自由自在に操れるようになったら、基本同士を組み合わせ始めます。
この方法なら、基本を卒業せずして応用に取り組めます。
それが本当の応用です。
どんなに上達しても、基本はいつまでも必要です。
ピラミッドを大きくしようとすればするほど、しっかりした土台が大切なのです。
誰でも、初めから完璧な人はいません。
しかし、できるだけいい結果を出すためには、100%に近づけるという努力は必要です。
100%へは、クレームの内容を反映させていくことで、次第に近づけていけます。
もし、経営者がお客さまからのクレームに耳を傾けなくなったら、失墜の始まりです。
お客さまからのクレームは、悪いところを直してほしいという訴えです。
「値段が高い」
「サービスが悪い」
「もっと営業時間を長くしてほしい」
クレームとはいえ、実現の難しい批判内容もあることでしょう。
たしかにクレームを言われれば、誰でも気分を害します。
耳をふさぎたくなります。
無視をしたくなります。
しかし、クレームで報告される内容をほったらかしにしていると、事態はさらに悪化します。
1人のお客さまが不快に感じたことは、ほかのお客さまも同じように感じているはずです。
要望は後回しにしてもいいですが、クレームだけは後回しにしてはいけません。
むしろ、最優先です。
悪い評判は、すぐ広がります。
印象が悪くなれば、店に足を運ばなくなってしまうのは時間の問題です。
そうなってからでは遅いです。
手遅れになる前に対処して、改善しなければなりません。
クレームに耳を傾けるかどうかは、会社の存続に関わる姿勢です。
クレームが1つでもあったら、今すぐ改善に取りかかることです。
たとえ、厳しい批判でも、経営者は耳を傾けることが必要です。
その改善が、100%に近づく近道になるのです。
アマチュアが、なかなか上達できない理由は、人生を捧げる覚悟がないからです。
「飽きたらやめよう」
「友人とお茶をした後に取り組もう」
「気が向いたときにしよう」
「まあ、いつかはうまくいくだろう」
「時間とお金に余裕ができてからにしよう」
そういう気持ちでは、当然うまくいくはずがありません。
気持ちの緩みが、生活の緩みになり、夢の達成を困難にしています。
「なかなかやってもうまくいかない。自分には才能がないのか」
そもそも短期的に考えてしまうから、落ち込みやすく、諦めが早くなります。
1年や2年くらいで、大きな結果が出ることはありません。
3年続けて「手応え」を感じ、5年続けて「結果」ができて、10年続けてようやく「形」になります。
一生続けて「大成」ができます。
夢の達成には、長期的な視野が必要です。
「人生全体」という長いスパンでみることです。
そもそも夢の達成には、人生を捧げる覚悟が必要です。
1つの夢に人生を捧げる覚悟ができ、また実行できている人が、プロです。
プロは、そもそも一生を捧げる覚悟ができています。
何でもそうですが、1つのことを大成させるためには、膨大な時間と並々ならぬ努力が必要です。
かじったくらいでは、わかりません。
5年や10年でも、まだ足りません。
一生まるごと、必要です。
どんな世界でもそうですが、トップになるのは、わずか一握りの人だけです。
そのわずか一握りになるためには、一生を捧げた人のみです。
マラソンでは、いちばん早い人が優勝しますが、人生では走り続けた人が優勝します。
結局長く走り続けることが、走行距離を最も伸ばすことができるからです。
ペースは遅くてもいいので、とにかく続けることです。
ほかの人たちは、なかなか結果が出ないことにしびれを切らし、どんどん棄権します。
諦めていきます。
気づけば「自分だけが残っていた」という状態になり、自動的にトップになれます。
長く継続した人がトップになれます。
一生、走り続ける覚悟が必要なのです。
仕事で成果を挙げる基本は、集中することです。
当然のことですが、仕事では関係あることだけに集中することが大切です。
仕事のスピードも質も向上します。
しかし、1つ知っていただきたいことがあります。
「集中力には、副作用がある」ということです。
どんな薬にも副作用があるように、集中力にも副作用があります。
1つのことに集中すればするほど、視野が狭くなり、次第に頭が固くなってしまうことです。
集中すればするほど、副作用の影響も顕著に表れます。
視野が狭くなり、ありきたりの発想しかできなくなります。
1つの仕事に集中するがゆえに、避けられないことです。
アマチュアは、仕事の成果が上がらなくて困ったとき「集中が足りないせいだ」と思います。
仕事の成果を出すために、さらに集中しようとします。
それが悪循環の始まりです。
さらに仕事に集中すれば、さらに頭が固くなり、視野も狭くなります。
視野が狭くなれば、発想もアイデアも出にくくなります。
仕事の効率が良くなるどころか、悪くなります。
では、仕事を集中するうえで避けられない頭が固くなる対策はないのでしょうか。
柔らかくする方法は、ただ1つ。
ときどき、仕事とは関係のないことをすればいい。
これは、プロになるために、最も大切なことの1つです。
仕事には直接関係ありませんが、仕事には関係します。
仕事とはまったく関係のないことをしましょう。
関係のないことをすることで、外部から新鮮な刺激が飛び込んできます。
新鮮な刺激があると、頭が柔らかくなります。
頭が柔らかくなり、視野が広くなれば、本業で生かせるような柔軟な発想やアイデアが出るようになります。
仕事の疲れも和らぎ、仕事に生かせるようなアイデアも出てきます。
ノーベル物理学賞を受賞したアインシュタインは、行き詰まったときは、趣味のピアノを弾いたり、旅行に行ったりしたと言います。
物理学とは、まったく関係ないことです。
しかし、関係ないことのおかげで、適度な気分転換ができたり、新しい新鮮な刺激を受けるきっかけになったりしました。
仕事とはまったく関係のないことが、特殊相対性理論の発想へと導きました。
関係のない仕事こそ、プロに必要な重要な仕事なのです。
私たちは「リズム」の中で生きています。
あらゆる自然には、リズムがあります。
太陽系を回る星には「公転」というリズムがあります。
そんな星の1つである地球には「1日24時間」というリズムがあります。
自転のため「朝昼晩」というリズムがあります。
朝昼晩が7回続いて「1週間」というリズムがあります。
私たちが、リズムをつくっているのではありません。
自然がリズムをつくり出し、リズムの中に、私たちが生きています。
リズムの中で生きている私たちが、リズムに反する生活を送るのは、調子が悪くなる元凶です。
不自然です。
世の中のすべてのものは「繰り返し」です。
きれいな波を描いた繰り返しの中に、私たちは生きています。
自然がそういう法則ですから、生きている私たちもそういう自然の法則に従って生きることが大切です。
何かを繰り返すという単調さは、味気ないかもしれません。
しかし、これほど安定した土台はありません。
安定している土台があるからこそ、積み上げていけます。
リズムとは波です。
サーファーは、波に乗ったほうがすいすい進むように、私たちもリズムに乗ったほうがすいすい進みます。
波に乗れた人がサーフィンがうまいように、リズムという波に乗れた人も、人生の生き方がうまくなります。
アマチュアは、リズムを無視します。
その日その日の気分に任せて仕事をしたり、友人からのお酒の誘いがあれば喜んで付いていったりして夜更かしをします。
計画性がなく、適当です。
そのリズムのない不規則な生活は、どこかで失敗します。
自然のリズムに反しています。
プロが、なぜプロなのかというと、リズムに乗っているからです。
リズムを味方につけて、人生が順調に進めるための追い風にしています。
たとえば、1日の最小単位である「朝昼晩」というリズムに乗せて、仕事も進めていきます。
朝は早起きして、しっかり朝食を取ります。
昼は仕事に精を出し、夜は寝ます。
単調で当たり前のリズムです。
どんなことがあっても徹底的に守ります。
これは、仕事でも勉強でも欠かせないリズムです。
この当たり前のリズムを、どれだけ大切にするかです。
リズムに従った生き方をするとき、波に乗るサーファーになれます。
波に乗れば、ほんの小さな力で、すいすい前へと進んでいきます。
「大きな力でなかなか前に進まないアマチュア」と「小さな力ですいすい前に進むプロ」は、ここで差ができているのです。
アマチュアは、ある程度成果が出れば、現状に満足し始めます。
アマチュアとはいえ、実力はあります。
手にしている名誉、地位、肩書などを得られることでしょう。
もちろんお金もです。
持てば持つほど「手放したくない」という欲求が大きくなります。
「手に入れたい」という欲求より「失いたくない」という欲求のほうが強くなります。
写真を撮るまでは、失うのが怖くありませんが、1枚でも思い出の写真ができると、急に捨てにくくなります。
執着心が出てきます。
写真に限った話ではなく、お金も名誉も地位も肩書など、すべてそうです。
所有するものが多くなればなるほど、失うのが怖くなります。
当然、輝いていることほど、捨てにくいです。
どうなるのかというと「保守的」になってしまいます。
攻撃より、防御に力を入れ始めます。
新しいことに挑戦することが怖くなり、守るばかりになります。
改革に向けた仕事は控えるようになり、失敗しないような無難な仕事を選び始めます。
現状維持をし始めると、それ以上の成長は見込めません。
保守的になるということは、挑戦をやめてしまうことです。
現状維持には、成長も向上もないということです。
新しいことに挑戦しなければ、新しい刺激がなく、成長も得られません。
成長が停滞してしまうのは、保守的になるのが原因です。
こうなると、永遠にアマチュア止まりです。
しかし、プロは違います。
プロは、常に自己成長を求めます。
ある程度のリスクを覚悟で、挑戦し続けるのがプロです。
知識や技術などの向上に、余念がありません。
新しいことに挑戦するからこそ、新しい刺激が得られ、成長ができます。
もちろん挑戦することで失敗し、何かを失うこともあるでしょう。
それでも挑戦し続けるのが、最も安定です。
挑戦するのをやめたら、誰かに追い抜かれるからです。
大勢の人が「われこそいちばん!」と思い、必死になって争っています。
足を止めたら、すぐ抜かれます。
それが勝負の世界です。
だからプロは、プロでい続けるために、挑戦だけは忘れません。
見るのは前だけであり、後ろは振り向かないのです。
アマチュアは、保守的です。
挑戦より、守りに入っています。
その消極的な姿勢や考え方は、お金に対しても、はっきり表れます。
将来、何があるかわからないから、稼いだお金はとりあえず「貯蓄」にまわそうとします。
できるだけたくさんためて、あらゆる将来の不安に対応できるよう備えます。
突然、仕事を解雇されるかもしれないという不安もあることでしょう。
突然の事故に遭うかもしれませんし、思わぬ病に倒れることもあるかもしれません。
将来、何があるかわかりません。
しかし、本来は、わからないからこそ自分に投資をして、最悪の事態に備えます。
プロは、予防策のために、お金を使います。
体調や健康面に不安があれば、少々値段が高くても、野菜を積極的に食べようとします。
野菜を使った食事は、値段は少々高くなりますが、健康面では有効です。
体力に自信がない人は、お金を払ってフィットネスにかよえばいい。
仕事で解雇されるかわからないという不安があれば、そうならないように、仕事の技術を磨くために自己投資します。
セミナーに入ったり、教室に通ったり、本を読んだりなど、自分磨きのためにお金を使います。
本当に仕事のできる人なら、解雇されることはありません。
企業はリストラをする際、仕事のできない人から切っていきます。
そうなりたくなければ、自分に投資をたくさんして、しっかり仕事のできる人間になることです。
攻撃は、最大の防御になります。
稼いだお金を自己投資に回して、将来への不安をかき消すのです。
プロが見るのは、前だけです。
前しか見ません。
前しか見ないことで、前だけに集中できます。
よりスムーズに、前進できることでしょう。
注意が前に向いていれば、やってくる障害物を避けることができ、けがも少なくなります。
前からやってくるのは、未来だけです。
過去が前からやってくる、ということはありません。
本来、人間は前だけ向いていればいい。
しかし、人間は、カメラやビデオという便利な道具を発明しました。
カメラで撮る写真やビデオで撮った映像によって、すぐ過去を振り返ることができるようになりました。
ときどき、友人との話題で昔話をしながら、成長を確かめるために過去を振り返るくらいならいいでしょう。
しかし、いつも昔を振り返ってばかりでは、赤信号です。
注意が「前」ではなく「後ろ」に向いているからです。
私たちは、前進しかありません。
前からやってくるのは未来だけですから、過去を振り返っても仕方ありません。
アマチュアは、過去の成功にすがり、頻繁に昔を懐かしみます。
そういうところで時間とエネルギーを使っているから、前へ進む力が弱くなります。
注意が後ろに向きがちになっているので、前が不注意になります。
突然の障害物に気づかず、ぶつかりやすく、けがもしやすくなります。
プロは、絶対に後ろを見ません。
プロは、写真やアルバムを持っていません。
たくさん写真や映像を残しても、むしろ部屋のスペースを取られるだけです。
自分の成長には何の役にも立ちません。
過去を振り返る暇があるなら、仕事をしようとします。
それが今できる、未来につながる活動だからです。
プロもアマチュアも、どちらも読書をよくしています。
どちらも、勉強家です。
しかし、読書の仕方には、アマチュアとプロとで大きな差が見られます。
プロは、座って本を読みません。
立ちながら、本を読んでいます。
座って読書するほど暇ではないので、仕方なく立ちながら本を読んでいます。
二宮金次郎がなぜ優秀になれたのかというと、仕事をしながら本を読んでいたからです。
読書は、座らなくてもできます。
実は、座って読書をしていると、時間の無駄が発生します。
座っている時間には、別のことができなくなるからです。
二宮金次郎は、まきを運ぶ時間に何か別のこともできないかと考え、読書を思いつきました。
まきを背負い、立って歩きながら、数多くの本を読みました。
そうすることで、仕事と読書を同時に進めました。
アマチュアは、仕事の時間と読書の時間が別々です。
仕事が終わってから本を読み、本を読み終わってから仕事を再開します。
そのため、より多くの時間を要します。
しかし、プロは、仕事と読書を同時にしています。
同時にしているので、時間が短縮できます。
その差が、アマチュアとプロの差になっています。
「本を読む時間がないんです」と不満を漏らす人がいます。
忙しいのは、みんな、同じです。
そこで愚痴を言うのは、普通です。
そういう人は「本とは座って読むものだ」と思っています。
そういうまったりしたスピードでは、プロにどんどん差をつけられます。
忙しいなら、忙しい仕事をしながら本を読めばいい。
読書は座らなくてもできます。
二宮金次郎のように、歩きながら読書もできます。
プロは電車で移動しながら、本を読んでいます。
電車の中で読みにくいと思うかもしれませんが、電車で読むほうが頭の中に入ります。
仕事をしながら本を読む人が、プロになれる人です。
わずかな時間とはいえ、つなげれば、大きな読書時間になるのです。
アマチュアとプロは、仕事の出来栄えに極端に大きな差があるわけではありません。
仕事をお願いすれば、出来上がった仕事の内容は、一定の水準を超えています。
どちらも実力者ですから、いい仕事をします。
もちろんアマチュアは、プロより仕事の質で一歩劣ります。
仕事の質はともかく、もっと大きな差が出るところがあります。
「仕上がるまでのプロセス」です。
アマチュアは、締め切りを守りません。
守ろうと思っても、やる気がないときには、惰性に流されサボりがちになります。
人間ですから、時には落ち込み、時にはいらいらすることもあるでしょう。
また、急な仕事の対応もあります。
気づけば、当初予定していた計画から大幅に遅れて、締め切りを守れない結果に至ります。
「いろいろほかに用事ができて、間に合いませんでした」
アマチュアがよく口にする決まり文句です。
「もう少し待ってもらえませんか」とお願いして、締め切りを延ばしてもらおうとします。
それこそプロ意識が低い証拠です。
プロは、締め切りを絶対守ります。
締め切りを守れるように、生活を整え、自己コントロールできる人が、本当のプロです。
仕事ができるだけが、プロではありません。
アマチュアとプロの違いは「仕事の質」より「仕事をする姿勢」に表れます。
仕事が計画どおりに進むように生活を整え、自己コントロールできる人が、本当のプロです。
やる気がなくても、とにかく体を動かします。
スランプがあって落ち込んでいても、練習だけは忘れません。
練習しているうちに、スランプから抜け出せます。
「仕事をする力+自分をコントロールする力」があって、初めてプロです。
そういう感情に流されない強さこそ、プロの条件なのです。
アマチュアは、仕事一筋です。
仕事でたくさんの成果を出すためには、時間が必要だと思います。
「そうだ。家族や友人との時間を減らせば、自分の時間がもっと増えるはずだ」
そう思い、大事な人との時間を削り始めます。
これが、悪い状況をつくり出す根源です。
家族を犠牲にして、友人関係を無視します。
家族とのコミュニケーションを省けば、たしかにすぐ時間は増えることでしょう。
しかし、家族関係が乏しくなれば、生活の土台が不安定になり、家族からの協力が得られなくなります。
友人との連絡を取らなくても、すぐ時間が増えます。
しかし、友人がいなくなっては、人生とは何なのでしょうか。
一緒に、喜びや楽しさを共有できる人がいないのでは、わびしい人生になります。
仕事に熱心な人は、仕事の成果を出すために、家族や友人との時間から削ろうとします。
ゆえにアマチュアは、仕事に精を出せば出すほど、家族や友人との関係が悪くなります。
もちろんプロも、自分の時間を増やすために、付き合いを減らします。
しかし、プロは、減らす人間関係の対象が違います。
家族や友人の時間は削りません。
愚痴を言い合うような、人間性の低い人との時間を減らします。
あなたの邪魔をする人、愚痴や不満ばかりを口にする人などです。
こうした人間関係は、プラスになりません。
こういう人と仕事帰りに飲みに行っても、ストレス発散の愚痴ばかりで、むなしく時間が過ぎてしまいます。
そういう時間とお金こそ、本当にもったいないと思うことです。
もちろん完全に縁を切るというのは、社会で仕事をするうえでは難しいです。
しないほうがいい。
関わり合う時間を減らすことで、時間をつくります。
家族や友人との時間を保ちながら、実りのない人との付き合いを減らすことで時間をつくりましょう。
そうすることで土台を固めながら、時間をつくることができるのです。
アマチュアとプロとは、簡単に見分けられる質問があります。
「なぜ仕事をするのですか」と問いかけてください。
アマチュアならば「仕事だからやる」と答えます。
一見、立派な響きに聞こえます。
しかし、なぜか哀愁が漂っているように聞こえます。
それは、仕事が義務になっているからです。
「つまらないし、やる気も出ないけど、お金のために仕方なくやる」になっています。
お金さえもらえればいいので、出来上がる仕事も、合格ラインをぎりぎり越えた程度の内容にしかなりません。
たしかに仕事はできていますが「もっと素晴らしい仕事に仕上げよう」という向上心がありません。
何か新しい付加価値を加えようというプラスアルファの精神に乏しくなり、現状維持が続きます。
アマチュアは、仕事への姿勢が「義務」になっています。
続いて、プロに「なぜ仕事をするのですか」と問いかけてください。
「喜びのために仕事をする」という答えが返ってくるはずです。
プロは、まず自分が楽しむために、好きな仕事をします。
好きな仕事をもっと楽しむために、試行錯誤を繰り返し、工夫のために積極的になります。
軌道に乗れば、他人にも喜んでもらえるように、仕事を工夫し始めます。
それらはすべて「喜び」です。
自分が喜び、他人にも喜んでもらうために、一生懸命になります。
まさに自他ともに、喜ぶ仕事術です。
「喜び」が根源になっている仕事は、長続きして、質も高いです。
何か新しいことを加えようという、プラスアルファのサービス精神が旺盛です。
成長する仕事ができるようになります。
アマチュアは、義務で仕事をするのに対して、プロは喜びのために、仕事をするのです。
アマチュアは、都合の悪い条件があると、何かと批判し始めます。
「これではきちんとした仕事ができない」
「もっと環境を整えるべきだ」
「こんな悪条件にした人は誰だ」
アマチュアは、仕事をする前に、批判します。
あげくには、犯人捜しを始めます。
アマチュアにとって、仕事前の批判は、定常業務です。
目につく、あらゆる批判を、口にしてからようやく仕事に取りかかります。
なぜそうするのかというと、あらかじめ「逃げ道」をつくるためです。
もし失敗したときは、ほかに原因をなすり付けることができ、自分の評価を落としにくくなります。
そういう深層心理が「仕事前に批判ばかりする」という態度に出ています。
しかし、プロは条件が悪くても批判しません。
むしろ、ほほ笑みます。
内心「やった!」と喜んでいます。
条件が悪いほど、にやにやします。
条件が悪くなればなるほど、実力の差を見せつけやすいからです。
大学受験で差が出るのは、簡単な問題が出たときではありません。
簡単な問題なら、みんなが高得点を取ってしまい、勉強ができる人とできない人とが区別されません。
偏差値のばらつきも小さくなります。
差は、難しい問題が出題されたときにできます。
勉強ができない人は難問に解答できませんが、本当に学力のある人は回答できてしまいます。
悪条件ほど、実力の差を見せつけられます。
本当に実力のある人は、悪条件こそ好条件です。
プロは、どんな条件であろうと、実力を発揮できる自信があります。
プロのゴルファーほど、天気が快晴であろうと雨が降ろうと風が吹こうと、安定したスコアを叩き出します。
豊富な経験があるため、雨の強さや風の強さも計算に入れられ、常に高スコアです。
条件の悪さを批判しません。
プロは、悪条件のときほど、にやにやするのです。
最新の道具には、優秀な機能が搭載されています。
最新の機能を使えば、今の業務は劇的に向上して、プロに近づけるだろうと思っています。
最新の機種が発売されるのが待ち遠しくて、いつもいらいらしているのがアマチュアの特徴です。
発売されると同時に飛びつきます。
自分の実力をつけるため、道具に頼りがちです。
アマチュアが、なかなか上達しない理由はそこです。
道具を買い換えれば、どうなるでしょうか。
使い方を、1から学び直さなければなりません。
道具を購入するために、お金もかかります。
よりによって、最新の道具ほど高額です。
慣れたころにタイミングよく、また最新の道具が登場して、買い換える悪循環です。
「慣れる時間」と「費用」を考慮すれば、最新の道具が必ずしも最良の選択とは限りません。
最新を追いかけ、道具を買い換えたため、むしろ仕事の効率が悪くなることさえあります。
この悪循環を繰り返しているかぎり、アマチュアは永遠にアマチュアです。
プロは、同じ道具を何年も使い続けます。
持っている道具は、ほんの1つか2つです。
持つものが少ない代わりに、手にするものは一流品です。
長年にわたって愛用します。
注意していただきたいのは「最新」ではなく「一流品」ということです。
最新は、時代に流されます。
しかも登場したばかりなので、うまく機能するかどうかもわかりません。
最新とはいえ、欠陥があるかもしれません。
実績がないので、どのくらい効率が良くなるのかも不明です。
しかし、一流品は、時代が移り変わっても、頻繁に変わるものではありません。
もちろん一流品ですから、高額です。
しかし、値段が高くても、長く使うなら必ず元は取れます。
長年使うため、道具は十分に使いこなせ、本来の業務に集中できるようになります。
業務の効率が良くなるだけでなく、買い換える必要がないため、節約にもなります。
少々効率が良くなる道具が登場しても、深呼吸して、頭を冷やす時間を設けてください。
プロは、最新ではなく、一流品を長く愛用するのです。
アマチュアは、プライドが高い。
そのプライドの高さが、1人ですべてをこなすという仕事の姿勢に表れます。
自分は、強いと思っています。
「私なら何でもできる」という自信があります。
その意気込みは素晴らしいですが、事実は異なります。
1人の人間では、限界があります。
1人が発揮できる力と時間には、限界があります。
もちろんアマチュア1人とはいえ、それなりの仕事結果を出します。
しかし、1人の力には限界があります。
プロは、弱さの自覚があります。
大きな夢を達成しようとするときに、1人の人間が一生でできる仕事量は少ないことに、気づいています。
1人で頑張るのもいいですが、それでは仕事も限界があります。
ましてや、人生は短いです。
弱さを自覚することで、別の手段を考えます。
それが「協力」です。
プロには「自分の命は有限である」という自覚があります。
有限だからこそ、限られた時間に最大の結果を出せるように、他人の協力を求めます。
プロには「1人の力は限界がある」という自覚があります。
限界があるからこそ、より多くの人から協力を得て、大きな力を発揮しようとします。
多くの人と協力して、大きな仕事を短時間で完成させてしまいます。
アマチュアには、強さのおごりがありますが、プロほど弱さを自覚して、他人の協力を積極的に借りようとするのです。
自分がなりたい人になろうとするのは、やめることです。
結論から言えば、なりたい人にはなれません。
チンパンジーは、どんなに頑張っても、魚にはなれません。
魚はどんなに頑張っても、鳥にはなれません。
鳥はどんなに頑張っても、人間にはなれません。
人間についても同じです。
アジア人と欧米人では、体格も鼻の高さも髪の色も違います。
人間は、根本的な変身はできません。
しかし、人間は、自分以外の人間になろうとします。
欧米人のような高い鼻に憧れたり、高い身長に憧れたり、堂々とした体格をうらやましく思います。
また、アイドルに憧れ、服装・髪型・しぐさなど、真似しようとします。
落ち着いた性格の人に憧れ、落ち着いた雰囲気の人になろうという変身願望を持ちます。
アマチュアは、そうした憧れを持ち、なろうと努力します。
しかし、似せることはできても、なりきることはできません。
実現は不可能。
そもそもなれません。
プロは、それに気づいています。
自分は自分にしかなれないと。
憧れを抱くことはあっても、なろうとする努力はしません。
時間と努力とお金の無駄です。
そうではなくて、今の自分のすべてを出し切ろうとします。
体格や性格は、すべて天から与えられた天分です。
それこそ、生まれつき備わっている性質であり、才能です。
初めから宝を与えられています。
何かに憧れるより、まず与えられた天分を発揮しきれば、誰でも大きな仕事を達成できるはずです。
自分だからこそできる、大きな仕事を成し遂げることができるはずです。
バラはバラらしく生きているからこそ、人を魅了する美しさがあります。
ライオンはライオンらしく生きているからこそ、野獣の王として君臨しています。
ジャッキーチェンは、アジア人らしい体格を生かしたからこそ、ハリウッドスターになれました。
自分らしく生きることです。
個性を十二分に発揮したとき、誰にも負けない武器になるのです。
アマチュアは力に自信があるので、勝利を得るために、戦おうと意気込みます。
勝利のために、戦いを求めようとするから、なかなか上達が遅くなります。
お互いが傷つくからです。
戦うのは、お互いが疲れます。
戦争をすれば、お互いがダメージを受けます。
争うのは、お互いが体力を消耗し、回復にも時間を要します。
けんかによる解決は、どちらもけがをすることでしょう。
失ったものを回復させるために、時間やお金など必要です。
そこでロスが発生します。
戦いによる解決は、レベルの低い解決法の1つです。
白黒はっきりしますが、根本的な解決は、望めません。
戦争をどんなにしても、世界が平和にならないことと同じです。
一方が勝つということは、一方が負けるということです。
プラス・マイナス・ゼロで、まったく解決になっていません。
戦わないと勝てないのでは、知性の低い戦術です。
いちばん賢い戦術は「戦わずして解決する方法」です。
プロは、戦いを避けようとします。
プロは十分な力を身につけているので、戦って勝つこともできます。
しかし、戦うときには、時間・お金・体力が必要です。
場合によっては、多少の傷を負うこともあるでしょう。
できれば、貴重な資源を消耗したくないし、けがもしたくはありません。
そのため、戦わずして勝てる方法を模索します。
お互いの妥協点を見いだして、戦わずして勝てる方法を探します。
お互いにとってプラスになる話をすれば、争いを避ける勝利方法があるはずです。
WIN&WINの関係を目指すことが、最も賢い勝利方法なのです。
アマチュアは、ライバルがいれば、争います。
争って、白黒はっきりさせようとします。
勝てば、気持ちいいからです。
相手を負かそうとする気持ちはわかりますが、それまでです。
争って勝って気持ちがよくても、それ以上のことがありません。
ライバルを敵にしていると、損をするのは自分です。
受験勉強でも、ライバルを敵にしてしまうと、人間関係が悪くなります。
学力が同じ程度の競争相手だからこそ、あなたのためになるような有益な情報もたくさん知っていることでしょう。
あなたがわからないところを、相手が知っているということは大いに考えられます。
しかし、仲が悪くなると、会話がなくなり、受験に必要な知識の交換や手助けが得られなくなります。
憎しみという感情で満たされ、ストレスを感じやすくなるため、競争がさらにつらく感じられます。
ライバルを敵にしてしまうと、自分が損をします。
ライバルは、仲間にします。
自分を、叩き上げてくれる仲間にします。
受験勉強でも、ライバルと仲良くなることです。
仲良くなって、情報交換をして、お互いの学力をアップさせます。
一緒に希望大学に合格しようと競争することで、お互いの関係が良くなります。
また、学力が同じ程度のライバルがいるからこそ、勉強への緊張感を保て、やる気や底力もわきます。
競争を共にした人だからこそ、友情が湧くのです。