レストランでは、可能なかぎり、予約をしていくほうが喜ばれます。
料理人は、何時に何名やってくるのか事前にわかっていると、調理がしやすくなります。
あらかじめ大人数が来るとわかっていれば、食材の量を増やす準備ができ、仕込みに力を入れられます。
料理の中には、食べにくいものが出る場合があります。
代表としては、グリーンピースです。
フォークで刺そうにも、転がって刺せない。
結婚式やパーティーなどで案内された席に着くと、テーブルの上に、コースのメニュー表が置かれている場合があります。
「何だろう」と思ってみてみると、手のひらサイズの小さなメニュー表です。
結婚式やパーティーなどでは出てくる料理が決まっているので、よく見かけます。
女性なら、テーブル席でお化粧が気になることがあります。
レストラン内が少し暑くて汗をかいたり、話をしているうちにお化粧が取れてしまったりなどです。
どんなに気になったとしても、テーブル席でのお化粧は厳禁です。
カジュアルなレストランでは、テーブルの上に塩やコショウなど、調味料が置かれているのが一般的です。
料理を食べて味が足りないと思ったとき、テーブルの上に置いてある調味料を使って、味を調え直せます。
一方、フォーマルなレストランでは、テーブルに調味料を置いていないのが一般的です。
とあるレストランでの話です。
女性連れの中年男性客が、レストランの入り口付近で揉めていました。
「当店ではドレスコードを設けております。申し訳ございませんがお客さまの服装では……」
基本的に、レストランで同席者と食事をする場合、給仕が料理を同時に持ってきてくれます。
一方だけ先に食べ始め、もう一方はそれを見ているだけというのもつらいですね。
同席者との食事ですから、一緒に食事を食べ始められるよう、タイミングに気を使っています。
入店して、そのレストランについて知りたいと思ったら、まず確認してほしいポイントがあります。
「客層」です。
客層を見れば、レストランの品格が、ある程度確認できます。
ワインの量に迷ったら、少ない量を目安にオーダーするのがおすすめです。
最初に大量のアルコールをオーダーしてしまうと「飲みきらなければ!」という切迫感が生まれます。
ワインをボトルでオーダーするのもいいですが、好きなだけ飲めるという状況がいいとは限りません。
私の家の近くに、とあるイタリアレストランがあります。
その前を通りかかると、楽しそうに話をするお客をいつも見かけます。
フォーマルなレストランと言えば、落ち着いていて堅苦しい印象があります。
フォーマルなレストランでは、髪の毛を触りながら食事をしないのがマナーです。
基本マナーですね。
「そうは言っても、長い髪はどうしても気になる」
パスタを食べる際、スプーンを使って食べる人も多いのではないでしょうか。
スプーンの上で、パスタを絡めたフォークをくるくる回しながら食べる人が多いようです。
しかし、フォーマルなイタリアレストランでパスタをオーダーすると、おそらくフォークしか出てこないでしょう。
サラダは、どう食べるのか、少し困ってしまいませんか。
難しくはありません。
サラダを食べるとき、基本的にナイフは不要です。
フォーマルなレストランでは、店内に時計がありません。
あるとしても、お客には見えない場所に置かれていることでしょう。
なぜかというと、お客たちに時を忘れて食事や会話を楽しんでもらいたいからです。
レストランでの食事中、想定外が発生することがあります。
ナイフと落とした。
テーブルのワインをこぼしてしまった。
「堅苦しいなあ」
フォーマルなレストランは、堅苦しいから苦手と感じる人が多いようです。
たしかに緊張します。
腹を満たすためだけに行くなら、フォーマルなレストランは不適切です。
食事の量と比較して、金額が高すぎです。
そのうえ、面倒で堅苦しいマナーがたくさんありすぎます。
「どれにしようかな。迷うなあ」
メニューを見て、どれにしようかなと迷う人がいます。
気になる料理があると、なかなか決められませんね。
私は、ときどき1人でフォーマルなレストランへ行きます。
「なぜ1人で」と思うでしょう。
周りのお客は、家族やカップルばかりです。
食事中、ナイフをうっかり床に落としてしまうことがあります。
もちろんいいことではありません。
「しまった! やってしまった!」と思います。
エビを食べた後、そのままにしておくと、中身が見えて不格好です。
テーブルマナーでは、食べた後のエビは、殻を伏せておくルールがあります。
そうすることで、食べた後を美しく演出できるからです。
レストランでのコース料理は、一皿ずつ、サーブされます。
学生時代、私はこのサーブのされ方に違和感を抱いていました。
一皿ずつ出される料理に、いらいらしていたのです。
きちんとしたテーブルマナーを身につけている人に出会うと、その人の過去が見えてきます。
相手がどのような教育を受けてきたのかは、テーブルマナーを見れば、ある程度、察しがつきます。
両親からマナーについて教育を受け、多くの社交場を経験しているというのが、ひしひし伝わってくるのです。
私がワインの味をおいしく感じるようになったのは、グラスの持ち方を変えてからでした。
本当に、驚きました。
ワインに関してまったく無頓着だったころは、ぶっきらぼうにグラスを持っていました。
ソムリエにワインについて尋ねるとき、態度が重要です。
横柄な態度で尋ねるのではなく、できるだけ甘えるような態度で尋ねましょう。
たとえば、次の2つの表現を比べてみましょう。
「おごりあげますよ」
「いえいえ、そんな悪いですよ」
「そうおっしゃらずに、ここは私が持ちますから」
フォーマルなレストランでフルコースをオーダーすると、おおむね2時間はかかると思っていいでしょう。
映画が1本見られます。
食事中は、お手洗いに立たないのがマナーです。
給仕やソムリエにワインをオーダーする際、予算を伝える場合があります。
「辛口や甘口」「軽めや重め」など、希望を伝えるのは当然ですね。
予算を伝えるのも、大切なことです。
テーブルマナーを身につけるのは、ブランド品を身につけるのと同じです。
ブランド品を身につけている人を見ると「品があるなあ。かっこいいな」と映ります。
すべてがその限りではありませんが、ブランドの力を背景に、身につけている人まで品格があるように見えることはたしかです。
食事をするのは、命をいただくのと同じ考えです。
命と言っても、動物だけではありません。
植物も同じです。
レストランでは、可能なかぎり、予約をしていくほうが喜ばれます。
料理人は、何時に何名やってくるのか事前にわかっていると、調理がしやすくなります。
あらかじめ大人数が来るとわかっていれば、食材の量を増やす準備ができ、仕込みに力を入れられます。
給仕も料理人も、余裕を持って、準備ができるでしょう。
特に大人数でレストランへ向かう場合、予約は必須です。
たとえ少人数で向かうときでも、フルコースをオーダーするなら、予約はしたほうが賢明です。
フルコースには、多くの食材が必要になるため、予約をしておいたほうが確実です。
しかし、予約をするとはいえ「当日予約」はできるだけ控えるようにしましょう。
当日予約は、レストランの迷惑になる場合があります。
急に予約が入っても、食材をそろえたり調理をしたりなど、間に合わない場合があるからです。
また急な予約によって、料理人に焦りが生まれることもあります。
そのため、本来の料理の味を損ねてしまう可能性があります。
納得のいかない料理を提供することになりかねません。
マナーとして、当日予約はできるだけ控えるようにしましょう。
何も予約をせずにいくよりはベターですが、遅くとも1日前には予約を入れるほうが喜ばれます。
料理の中には、食べにくいものが出る場合があります。
代表としては、グリーンピースです。
フォークで刺そうにも、転がって刺せない。
フォークですくうにも、転がってすくえない。
小さな粒状であるゆえに、食べるのに苦労をした経験があるのではないでしょうか。
おすすめの上手な食べ方は、2種類あります。
グリーンピースをフォークの背で上から押さえると、つぶれます。
転がることがなくなり、フォークですくって食べられるようになるのです。
ナイフとフォークを持ったままで食べられます。
基本的には、グリーンピースはフォークでつぶして食べるのが一般的です。
しかし、人によってはグリーンピースをつぶすのに抵抗感を持つ人もいるでしょう。
また、グリーンピースを食べたときの、独特の食感を味わいたい人もいるはずです。
粒をつぶしてしまうと、食べやすくなる反面、独特の食感が味わえなくなる欠点もあります。
そういう場合、スプーンで食べればいいのです。
グリーンピースの形を維持しながら、簡単に食べられます。
もしスプーンですくいにくいときは、ナイフを添えたり皿を傾けたりすればいいでしょう。
結婚式やパーティーなどで案内された席に着くと、テーブルの上に、コースのメニュー表が置かれている場合があります。
「何だろう」と思ってみてみると、手のひらサイズの小さなメニュー表です。
結婚式やパーティーなどでは出てくる料理が決まっているので、よく見かけます。
「へえ。これからこういう料理が出てくるのか。楽しみだ」
メニューに書かれた料理を見ながら、わくわくしてきますね。
さて、このメニュー表についてです。
読み終わった後、どうしていますか。
多くの場合、無造作に広げたまま、テーブルの上に置いている人が多いのではないでしょうか。
広げたままのほうが、メニューが見やすいことでしょう。
しかし、これはあまりよくないマナーです。
広げたまま置いていると、給仕が食事を持ち運ぶとき、邪魔になるからです。
メニュー表は読み終われば、テーブルのワイングラスの向こう側に、立てておくのがスマートです。
ワインに手を延ばす際、邪魔になりません。
こういうささいな気遣いに、給仕は喜びます。
「この人はサーブしている人のことを考えてくれているのだな」と一目置かれるのです。
立て方にも、少しポイントがあります。
2つ折りにしておくのですが、文字が自分側に見えるように置きましょう。
メニューの内容を確認しながら、食事を進めることができます。
女性なら、テーブル席でお化粧が気になることがあります。
レストラン内が少し暑くて汗をかいたり、話をしているうちにお化粧が取れてしまったりなどです。
どんなに気になったとしても、テーブル席でのお化粧は厳禁です。
人前で顔を整えるのは、品がありません。
人前で自分の顔を整える「途中経過」を人前でさらすのは、大変見苦しいことです。
顔を整え直そうとしている必死な形相に、相手は引いてしまうでしょう。
恋人関係なら、なおさらです。
人前でお化粧をすること「私には恥ずかしいと思う感性がありません」と公言しているようなものです。
親しい間柄なら少しくらいいいではないかと思いますが、そもそも「レストラン」という場ではふさわしくありません。
レストランは、食事をする場所です。
食事をする場所とお化粧を直す場所を一緒にするのは、焦りが感じられ、品性が下がります。
ただ、汗をかいたり、事情によりお化粧が落ちてしまったりすることもあるでしょう。
そういう場合は、必ずお手洗いで化粧直しをしましょう。
カジュアルなレストランでは、テーブルの上に塩やコショウなど、調味料が置かれているのが一般的です。
料理を食べて味が足りないと思ったとき、テーブルの上に置いてある調味料を使って、味を調え直せます。
一方、フォーマルなレストランでは、テーブルに調味料を置いていないのが一般的です。
サービスが悪いのではありません。
あえて、置かないようにしています。
なぜでしょうか。
「できるだけそのままで食べてほしい」という料理人からの意思表示なのです。
フォーマルなレストランでは、料理とはいえ、料理人の芸術作品です。
あらかじめ味が調えられた状態で提供されています。
バランスを考えて調理された料理に、好き勝手に調味料が加えられると、本来の味から外れます。
それは、料理人が一生懸命作った作品を壊してしまう行為に当たります。
特にフォーマルなレストランでは、軽い気持ちで調味料が欲しいとお願いするのは、マナー違反です。
給仕に頼めば持ってきてくれるでしょうが、気持ちのいいことではありません。
「料理が悪い」と否定されているような印象を受け、誤解を生む可能性があります。
塩やコショウがなくても、できるだけそのままで食べるのがマナーです。
テーブルに調味料が置いていないのは、料理人が料理に対して責任を持ってつくっているという証しなのです。
とあるレストランでの話です。
女性連れの中年男性客が、レストランの入り口付近で揉めていました。
「当店ではドレスコードを設けております。申し訳ございませんがお客さまの服装では……」
どうやらカジュアルな服装で入店しようとしていたところ、係員から断られていたようです。
そこで素直に引き下がればいいものを、男性も黙っていませんでした。
「なんだ、この店は。少しくらいいいじゃないか。サービスが悪いな」
女性連れということもあってか、かっこがつかなかったのでしょう。
レストランの係員と不要なやりとりをしていました。
そういうやりとりは、かっこ悪いものです。
フォーマルなレストランでは「ドレスコード」という服装規定を設けています。
ほとんどの場合、カジュアルな服装では入店できません。
フォーマルなレストランでは、きちんとした服装での入店は、もはや当たり前です。
注意書きがないから、注意しなくていいわけではありません。
暗黙の了解のため、店の前に注意書きなどを出さないレストランが多いのです。
カジュアルなレストランなら普段着でもいいのですが、フォーマルなレストランでは服装にも気を配るようにしましょう。
男性なら「ネクタイ」「ジャケット」「革靴」。
女性なら「ヒール」「フォーマルドレス」。
色は、派手すぎず、全体的に落ち着いたものがいいでしょう。
ふさわしい服装で入店しましょう。
基本的に、レストランで同席者と食事をする場合、給仕が料理を同時に持ってきてくれます。
一方だけ先に食べ始め、もう一方はそれを見ているだけというのもつらいですね。
同席者との食事ですから、一緒に食事を食べ始められるよう、タイミングに気を使っています。
しかし、必ずしも、実現できるとは限りません。
調理に時間がかかるものがあり、同時にサーブできない場合があります。
おそらくこの場合、給仕は「調理に少々お時間がかかります」と前もって断りを入れてくるはずです。
こればかりは調理の都合ですから仕方ありません。
レストランに文句を言っても、場の雰囲気が悪くなるだけです。
ポイントは、先に出てきた食事をどうするか。
やむなく、一方の食事だけがサーブされれば、できるだけ早いうちに食べ始めるのがマナーです。
何の一言もなしにいきなり食べ始めると、相手の気分を害してしまう可能性があります。
この場合、同席者に「先にいただいてもよろしいですか」と伝え、了承を得てからにしましょう。
仕方ないわかり切った状況であろうと、一言この言葉があるかないかで、印象はまったく変わってくるのです。
入店して、そのレストランについて知りたいと思ったら、まず確認してほしいポイントがあります。
「客層」です。
客層を見れば、レストランの品格が、ある程度確認できます。
若いカップルが目立つなら、比較的リーズナブルな価格で提供されているレストランの可能性があります。
お金を持っていそうな客層が目立っていれば、価格の高い料理が提供されている可能性があります。
老夫婦が目立っていれば、落ち着いた雰囲気なのかもしれません。
また、お客はどのような表情で会話をしているでしょうか。
楽しそうに会話をしていれば、それだけ料理やワインがおいしいレストランである可能性があります。
またそういう雰囲気を演出してくれる給仕やソムリエがいるのかもしれません。
客層は、レストランを映し出す鏡です。
レストランに入店した際、少しお客さんの様子をうかがってみましょう。
どのような客層がどのような雰囲気で食事をしているか。
レストランの本質が現れているのです。
ワインの量に迷ったら、少ない量を目安にオーダーするのがおすすめです。
最初に大量のアルコールをオーダーしてしまうと「飲みきらなければ!」という切迫感が生まれます。
ワインをボトルでオーダーするのもいいですが、好きなだけ飲めるという状況がいいとは限りません。
アルコールは適量ならいいのですが、飲みすぎると、礼儀やマナーが悪くなりがちです。
テーブルマナーを乱したり、同席者との会話がぎくしゃくしたりします。
二日酔いをすることもあるでしょう。
どんなにおいしいワインも、適量を超えると味がわからなくなります。
舌の感覚が鈍くなり、おいしさもわからなくなります。
おいしいと感じるのは適量を守っているからです。
アルコールの量に迷ったら、少なめでオーダーするといいでしょう。
「少し足りないな」と思っているうちがいちばんおいしい。
足りないと感じるからこそ、価値が浮き彫りになります。
どうしても足りなければ、追加でオーダーすればいいのです。
切迫感に追われることもなく、飲みすぎる心配もなくなります。
おいしさを保ちながらアルコールを楽しめます。
私の家の近くに、とあるイタリアレストランがあります。
その前を通りかかると、楽しそうに話をするお客をいつも見かけます。
フォーマルなレストランと言えば、落ち着いていて堅苦しい印象があります。
そのイタリアレストランに限っては、いつも楽しそうに話をする客層が目立っていました。
自宅の近くですから、頻繁にレストランの目の前を通ります。
いつも、お客さんの楽しそうな笑顔が気になって仕方ありません。
なぜだろうと思い、入店してみました。
すると、給仕やソムリエたちの会話が上手なのです。
オーダーの際、食事を味わうアドバイスを教えてくれたり、友人との会話を盛り上がるような話をしてくれたりします。
フォーマルなレストランといえば、給仕やソムリエが落ち着いているイメージがあります。
しかし、そのレストランでは、給仕やソムリエが場の雰囲気を和ませてくれるような笑顔を見せてくれるのです。
アドバイスをしてオーダーの手助けもしてくれます。
ちなみにそのレストランでは、食後、テーブルから退席をする際、わざわざ店の外まで出て見送ってくれます。
細やかなサービス精神に驚きました。
「そこまでしてくれるのか」と感動したものです。
レストランが人気だったのは、そこにいる人だったのです。
それ以来、頻繁にそのレストランへ行くようになりました。
「おいしい料理が食べたいな」という気持ちもありますが「またあの笑顔が見たいな」と思いレストランへ向かうようになりました。
料理に出会いに行くというより、人に会いに行くという感じです。
そのレストランは、いつも大勢のお客でにぎわっています。
おそらく私と同じではないでしょうか。
料理より人に会うためにレストランへ向かっている。
料理や雰囲気は大切です。
しかし、それ以上に大切なのは「人」であると感じたのです。
給仕やソムリエたちの笑顔は、どんな料理もかないません。
それがいちばんの満足感をもたらすものです。
フォーマルなレストランでは、髪の毛を触りながら食事をしないのがマナーです。
基本マナーですね。
「そうは言っても、長い髪はどうしても気になる」
いいえ、問題の本質はそこではありません。
髪の毛を触りながら食事をする人の、本当の問題点は別のところにあります。
「髪が気になる」という裏に隠れた、別の意味に気づきましょう。
まっすぐと背筋が伸びているとき、長い髪は気になりませんね。
気になるのは、前かがみで髪が垂れてきたときです。
つまり「髪が気になる」と思っているということは「悪い姿勢で食事をしている」証拠なのです。
食事中、長い髪が気になっているなら、自分の姿勢に注意を向けてください。
おそらく前かがみの姿勢になっているはずです。
前かがみになり、食事をするのはマナー違反です。
それが髪の毛をいじりながら食事をしてしまう、本当の原因なのです。
パスタを食べる際、スプーンを使って食べる人も多いのではないでしょうか。
スプーンの上で、パスタを絡めたフォークをくるくる回しながら食べる人が多いようです。
しかし、フォーマルなイタリアレストランでパスタをオーダーすると、おそらくフォークしか出てこないでしょう。
スプーンを出し忘れているのかと思いますが、そうではありません。
本来パスタを食べるときは、フォークのみで食べるのが正式です。
スプーンを使わないのです。
本場イタリアでパスタをオーダーしても、フォークしか出てこない場合が多いのです。
スプーンに慣れていると、フォーマルなイタリアレストランに行って、度肝を抜かれることになるでしょう。
給仕にお願いをすれば、スプーンは持ってきてくれます。
しかし、できるだけフォーマルなテーブルマナーにしたほうがスマートです。
フォークだけでパスタを食べ慣れていない人は、いざというときのために、普段から練習しておきましょう。
サラダは、どう食べるのか、少し困ってしまいませんか。
難しくはありません。
サラダを食べるとき、基本的にナイフは不要です。
フォークだけで食べます。
フォークを右手に持ち替えて、サラダを刺して食べます。
サラダは薄くてフォークにうまく刺さらないときは、サラダを2つ折りにしましょう。
分厚くなり、刺しやすくなります。
ドレッシングをかけて食べる場合は、一度軽くかき混ぜてから食べます。
ドレッシングが飛び散らないように注意しましょう。
サラダは柔らかいので、おおむねフォークだけで対応できるはずです。
一口で入りきらないような、大きなサラダが出てくることがあります。
その場合、ナイフを使って小さく切ってから食べるようにします。
ただし、皿の中でサラダを切るのはマナー違反です。
サラダ用の皿は繊細であり、ナイフを使った際、底を傷つけてしまう場合があるからです。
取り皿に運んでから、切るようにしましょう。
フォーマルなレストランでは、店内に時計がありません。
あるとしても、お客には見えない場所に置かれていることでしょう。
なぜかというと、お客たちに時を忘れて食事や会話を楽しんでもらいたいからです。
フォーマルなレストランで食事をするのは、夢を見るのと同じです。
おいしい料理とワインに酔いながら、大切な人との会話は、楽しいひとときになるでしょう。
そういう時間や雰囲気を演出するために、わざと時計を隠しているのです。
時計が見えない、見せないのも、サービスの1つです。
あなたにも、1つ心がけてもらいたい提案があります。
食事中、できるだけ腕時計は外しておきましょう。
決まりとしてあるマナーではありませんが、そうしたほうがスマートです。
時計を外すことで、時を忘れて食事をしやすくなるからです。
せっかく店内に時計がなくても、自分の手元に時計があると、意味がありませんね。
腕時計を外す不便があっても、より料理の味に集中できるようになります。
時を忘れることで、友人との会話は夢中になることでしょう。
時計を外したほうが、濃い時間を実現できる。
小さな心がけで、大きな違いを生むのです。
レストランでの食事中、想定外が発生することがあります。
ナイフと落とした。
テーブルのワインをこぼしてしまった。
ワインにごみが浮いている。
自分でなんとかできればいいのですが、どう対応すればいいのかわからないことがあります。
テーブルマナーとはいえ、マナー本にも書かれていない特別な状況もあります。
テーブルマナーではすべての対応が網羅されているわけではありません。
自分勝手な判断で対応するのは、マナー違反です。
では、どうするのでしょうか。
まずは、給仕を呼んでください。
わからないとき、適当に判断したり行動したりするのは良くありません。
ナプキンやカトラリーを落としたとき、給仕を呼ぶのは当然のことですね。
そのほか、さまざまな状況があります。
料理の食べ方がわからないとき。
デザートのメロンをうまく切る自信がないとき。
体調が優れないとき。
店内が熱い・寒いと感じたとき。
給仕はあらゆることに対応できるヘルパーです。
困ったときは、一度給仕に相談をしてから判断したり行動したりしましょう。
一流レストランほど、給仕は頼りになります。
状況に応じて、臨機応変に対応してくれるはずです。
「堅苦しいなあ」
フォーマルなレストランは、堅苦しいから苦手と感じる人が多いようです。
たしかに緊張します。
格式ある高級レストランでは、かなり緊張することでしょう。
緊張するので疲れます。
しかし、ちょっと待ってください。
そもそも緊張感があるからこそいいのです。
堅苦しいからいい。
フォーマルなレストランは、緊張しに行くところです。
だらだらした日常に、緊張感を取り戻すための場所です。
きちんとした場所で、きちんとした料理を食べることで、初心に返れます。
たとえば、夫婦生活が長いと、関係が緩みがちです。
付き合い始めたころのような緊張感が失われ、気が緩みがちになり、どうしようもないときがあります。
この状況の中、夫婦が初心に返るのはなかなか難しいでしょう。
そういうときこそ、堅苦しいレストランへ行ってみましょう。
場違いかと思いますが、場違いと思うからこそいいのです。
緊張感が生まれます。
慣れない雰囲気があるので、お互いが初心に返ることができるのです。
付き合い始めの初々しい気持ちがよみがえってくることでしょう。
人は誰でも初対面のとき、緊張感があったはずです。
フォーマルなレストランで堅苦しく食事をすることで、マンネリした関係が一新します。
堅苦しさを、逆に利用するのです。
腹を満たすためだけに行くなら、フォーマルなレストランは不適切です。
食事の量と比較して、金額が高すぎです。
そのうえ、面倒で堅苦しいマナーがたくさんありすぎます。
常にマナーを否定する人がいます。
そういう人は、勉強するのが嫌なだけです。
向上から逃げているだけです。
もちろん時には逃げることも必要ですが、逃げるばかりでは成長しません。
食べるだけなら、誰でもできます。
昆虫でもできます。
レストランは、品性や格式を磨きに行くところだと思ってください。
ただ食べる以外の何かを学ぶところ。
そのために高いお金を払っているのです。
相手に迷惑をかけず、汚れないように、食べるための品性を磨きにいく場所です。
そういうことを考えながら食事ができるのは、地球上で、人間だけです。
その結果、同席者と良好な関係を深められるようになります。
人間が、人間らしい品性を身につけるための学校です。
高い食事の料金は、授業料です。
レストランで身についたマナーは、ほかの場面でも役立ちます。
面倒と思うテーブルマナーを面倒と思わなくなったとき、人間としての精神的向上があります。
「どれにしようかな。迷うなあ」
メニューを見て、どれにしようかなと迷う人がいます。
気になる料理があると、なかなか決められませんね。
もちろん迷うのはいいですが、迷いすぎるのも良くありません。
3分以上迷うのは、同席者がいる場合、待たせてしまいます。
あまり時間をかけすぎると、値段を考えすぎてしまったり、オーダーの後後悔しやすくなったりします。
時間をかけたオーダーほど「やっぱり別のほうが良かったな」と後悔しやすくなります。
制限時間を設けましょう。
3分です。
3分という制限時間を設けると、無駄なことを考える余裕がなくなります。
それは思いきることです。
「おいしそうだな」
「気になるレシピだな」
「初めて見る名前だな」
直感を頼りにオーダーすると、より自分らしいオーダーができます。
出会いだと思うことです。
無駄に考えすぎない一瞬の判断が、思わぬ出会いをもたらすのです。
私は、ときどき1人でフォーマルなレストランへ行きます。
「なぜ1人で」と思うでしょう。
周りのお客は、家族やカップルばかりです。
私1人だけで食事をすると、かなり浮いた状態になります。
周りのお客からは「あの人、1人で食事をして友人がいないのかしら」と思われていることでしょう。
給仕からは不思議な目で見られることも珍しくありません。
くすくす笑われているかもしれません。
もちろん緊張します。
私は、自分の度胸を鍛えるつもりで行っています。
フォーマルなレストランに行き、1人で食事をすることほど、緊張と恥ずかしさを感じることはありません。
食事中は緊張しすぎて、おなかが痛くなるほどです。
しかし、そういうフォーマルなレストランに1人で食事ができた後は、何でもできそうな気がします。
それくらい恥ずかしくて緊張することを乗り越えられるなら、仕事や恋愛も、何でも大したことがないように思えるのです。
度胸は、身につけるものではありません。
慣れるものです。
最初から勇気や度胸のある人はいません。
誰でも最初は緊張しますし、恥ずかしいと思うものです。
経験を増やせばいいのです。
たくさん経験すればするほど、自然に慣れます。
私たちは、慣れる生き物です。
慣れてしまえば、何でもできます。
自分から緊張する場面に、飛び込む機会を増やすことです。
すると、いつの間にか勇気や度胸がついて、仕事や恋愛に強気になっている自分に気づくでしょう。
食事中、ナイフをうっかり床に落としてしまうことがあります。
もちろんいいことではありません。
「しまった! やってしまった!」と思います。
このとき、どのような表情をしていますか。
ポイントは「表情」です。
ほとんどの人が、焦った表情になるのではないでしょうか。
しかし「やってしまった。大変だ」という大げさな表情をすると、同席者も給仕も、焦ります。
せっかくの会話も雰囲気も、中断しやすくなるのです。
もちろん落ち度ではありますが、大げさに謝ったりひどく悲観したりする必要はありません。
人間ですから、誰にでもうっかりすることはあります。
そういうときこそ、表情と態度が重要です。
顔色1つ変えず「失礼」と一言だけ、恐縮します。
落ち着いた表情のまま、さっと片手をあげ、給仕を呼びましょう。
小さな声で、ナイフが落ちたことを伝えます。
「ナイフを落としてしまいました。失礼しました」
それを見聞きした給仕も、落ち着いて対処してくれるでしょう。
何かミスをしても、ひどく取り乱さないことです。
平然とした表情で、落ち着いて行動です。
すると不思議なことに、失敗が失敗らしく見えなくなります。
うっかりナイフを落としても、場を取り乱さずに、会話を続けやすくなるのです。
エビを食べた後、そのままにしておくと、中身が見えて不格好です。
テーブルマナーでは、食べた後のエビは、殻を伏せておくルールがあります。
そうすることで、食べた後を美しく演出できるからです。
テーブルマナーでは、ナプキンで口を拭くとき、2つ折りにした内側で拭くルールがあります。
内側にするとたたんだとき、汚れを隠すことができるからです。
お手洗いに行くとき、ナプキンはテーブルの上ではなく、椅子の上に置きます。
そうすることで、汚れのついたナプキンが同席者の視界に入らず、不快にさせることがないからです。
いかに汚れを隠すか。
いかに美しく見せるか。
食事に「芸術性」を取り込められることが、西洋のテーブルマナーの素晴らしい点です。
さて、そろそろ気づきませんか。
テーブルマナーは、手品に似ているということに。
マジシャンは、人を魅了します。
「あれ。なぜ?」と思われる。
あなたの美しいテーブルマナーが、汚いはずのものをきれいに見せる手品になるのです。
「テーブルマナーを身につける」という言い方は、少し堅苦しいのでやめましょう。
「手品を身につけて、マジシャンになる」というのはどうでしょうか。
軽やかな楽しい雰囲気が出てきますね。
テーブルマナーは、手品の練習と思えばいい。
あなたの美しいテーブルマナーが、同席者を魅了させるのです。
レストランでのコース料理は、一皿ずつ、サーブされます。
学生時代、私はこのサーブのされ方に違和感を抱いていました。
一皿ずつ出される料理に、いらいらしていたのです。
食べ盛りの時期ということもあり、余計に不満を抱いていたのかもしれません。
「全部の料理をまとめて出してほしいな」と思っていました。
しかし、社会人になって何度もレストランでフルコース料理を経験していくうちに「一皿ずつサーブされる意味」を知りました。
レストラン側としては、3つ意味があります。
温かいものや冷たいものが最初にまとめて出てくると、食べているうちに、温かいものは冷め、冷たいものはぬるくなったりします。
一皿ずつ提供されるのは「出来立ての状態で提供したい。出来立ての状態を食べてほしい」レストラン側の願いが込められています。
一皿の料理が食べ終わっても、すぐ次の皿がサーブされません。
給仕は客人の食事の様子を見ているはずですから、終わるやいなや、すぐ次の料理を出せばいいと思うのですが、待たされます。
この時間を「待ち時間」と捉えるのではありません。
「後味に浸る時間」です。
後味の余韻に浸る時間をつくるため、給仕はあえて「間」をつくっているのです。
レストラン側としては、客人にわくわくする時間をつくりたい希望があります。
一皿ずつ出てくるのは「心待ちにさせる」という意味があります。
「次はどんな料理だろうか」と、どきどきする時間や雰囲気の演出なのです。
きちんとしたテーブルマナーを身につけている人に出会うと、その人の過去が見えてきます。
相手がどのような教育を受けてきたのかは、テーブルマナーを見れば、ある程度、察しがつきます。
両親からマナーについて教育を受け、多くの社交場を経験しているというのが、ひしひし伝わってくるのです。
マナーは、自己アピールの手段です。
自分の経歴を、マナーを通して相手に伝え、理解してもらうためにあります。
マナーを身につけると得をします。
自然とモテるようになります。
ヨーロッパでは、デートのときに必ずレストランへ誘います。
そこで食事をしながら会話を楽しみますが、会話でのアピールだけが目的ではありません。
自分のテーブルマナーを見てもらうために、レストランで食事をするのです。
自分のマナーを見てもらうことで、コミュニケーションでは伝えきれない、自分の過去や育ちを伝え、理解してもらうのが目的です。
テーブルマナーを身につけている人を見ると、きちんとした育ちの人に見えてくるから、不思議です。
信用は、マナーから生まれます。
マナーは、異性を口説いているのと同じなのです。
私がワインの味をおいしく感じるようになったのは、グラスの持ち方を変えてからでした。
本当に、驚きました。
ワインに関してまったく無頓着だったころは、ぶっきらぼうにグラスを持っていました。
そもそもワイングラスに持ち方があることすら、知りませんでした。
しかし、ワインは風味を保つために、ワイングラスの足を持つのがマナーと知ります。
すると、不思議なのです。
持ち方を変えただけで、急に味が変わりました。
実際、味は全然変わっていないはずですが、そういうふうに思える心理面への影響があります。
モデルでも、かっこいいポーズを撮ると、いつも以上に美男美女に見えてきます。
「ポーズ」というのは重要です。
ワイングラスとはいえ、だらしない持ち方よりエレガントな持ち方のほうが、味わいまで変わってきます。
上品な持ち方をすると、不思議と上品でおいしいと感じるようになります。
グラスの足を持つことで、ワインの風味を損なわないようにする効果もありますが、それ以上に心理面への影響が大きいと感じます。
機会があれば、試してみましょう。
わざとワイングラスに手をやって飲む場合と足を持って飲む場合とで、飲み比べをしてみましょう。
上品な持ち方に変えるだけで、ワインの味が上品に変わります。
ワインをおいしく楽しむ第一歩は「持ち方」です。
私はそこで、ワインの感じ方が、がらりと一変しました。
ソムリエにワインについて尋ねるとき、態度が重要です。
横柄な態度で尋ねるのではなく、できるだけ甘えるような態度で尋ねましょう。
たとえば、次の2つの表現を比べてみましょう。
「辛口の白ワインで、お願いします」
「辛口の白ワインで、おすすめはありますか」
どちらの言い方も、マナー上、問題はありません。
どちらの表現も「辛口の白ワイン」をオーダーしようとしていることに違いありません。
しかし、微妙な違いが感じられませんか。
「辛口の白ワインで、おすすめはありますか」と伝えるほうが「頼りにしています」というニュアンスを伝えやすいと思いませんか。
ソムリエにとって、頼りにされることほど嬉しいことはありません。
「よし。喜んでもらえるようなベストなワインを選ぼう!」
お客さまからの要望に奮起するはずです。
ソムリエも人間です。
頼りにされれば、期待に応えたいと思います。
淡々とオーダーを伝えるだけでなく、頼りにするような口調のほうが、やる気を出します。
ソムリエのやる気を引き出すようなオーダーの仕方を身につけることも大切です。
そのためのキーフレーズは「おすすめはありますか」です。
「軽めの赤ワインで、おすすめはありますか」
「あまりアルコールに強くないのですが、白ワインでおすすめはありますか」
「今日は、私たちの結婚記念日です。おすすめのワインはありますか」
いくらでも応用が利きます。
「おすすめはありますか」というキーフレーズを使って、ソムリエのやる気を引き出していきましょう。
「おごりあげますよ」
「いえいえ、そんな悪いですよ」
「そうおっしゃらずに、ここは私が持ちますから」
レストランのレジの前で、おごる・おごられるという話で揉めている人たちを見かけることがあります。
おごってもらうことに抵抗感を持つ人が多いようです。
この光景は、そばで見ていると面白いのです。
「おごります」と言った後「それはダメです」というやりとりは、漫才をしているかのようです。
レジの前で漫才をするのは良くありません。
おごってあげようとする人の気持ちになってみましょう。
「プライドがある」
「同席者に喜んでもらいたい」
「相手ともっと仲のいい関係を続けたい」
そういう気遣いや思いやりの気持ちがあって、おごろうとしています。
「気遣われるのは嫌」と感じる人もいるでしょうが、相手の気遣いを無視するのも心苦しく感じます。
頑固になって断り続けるのは、逆に失礼です。
立場の違いもありますが、おごりたい強い気持ちがうかがえるなら、素直に「ありがとうございます」というのがスマートです。
喜んでもらえることに「おごってあげて良かったな」と相手も喜びを感じるのです。
フォーマルなレストランでフルコースをオーダーすると、おおむね2時間はかかると思っていいでしょう。
映画が1本見られます。
食事中は、お手洗いに立たないのがマナーです。
しかし、長時間の食事では、お手洗いなどのため、中座をしたくなります。
どうしても中座をするなら、心がけたいタイミングがあります。
一般的に、レストランでフルコースをオーダーすると、中央にある皿の左右にカトラリーがずらりと並びます。
オードブル用のナイフとフォーク。
魚料理用のナイフとフォーク。
肉料理用のナイフとフォーク。
さらにサラダ用のフォークやスープ用のスプーンが置かれている場合もあります。
コースにもよりますが、おおむね8本前後のカトラリーが並ぶはずです。
ルールとして、この左右のカトラリーが全部なくなった後は、中座してもいいタイミングとされています。
残るのは、デザートのみです。
少し食事の雰囲気が変わりますから、お手洗いなどで中座をしたければ、このタイミングで行くようにしましょう。
給仕やソムリエにワインをオーダーする際、予算を伝える場合があります。
「辛口や甘口」「軽めや重め」など、希望を伝えるのは当然ですね。
予算を伝えるのも、大切なことです。
所持金の都合もあります。
しかし、予算を直接声に出して伝えるのは、マナー違反ではありませんが、なかなか恥ずかしいものですね。
予算が低いとき、周りの人に聞かれたら、貧乏かと思われそうです。
ワインの予算を、声に出さずに伝える方法があります。
簡単です。
「予算はこのくらいで」と言いながら、ワインリストの値段を指さすのです。
給仕やソムリエは、予算を知ることができますし、金額を声に出すことがありません。
テーブルマナーを身につけるのは、ブランド品を身につけるのと同じです。
ブランド品を身につけている人を見ると「品があるなあ。かっこいいな」と映ります。
すべてがその限りではありませんが、ブランドの力を背景に、身につけている人まで品格があるように見えることはたしかです。
それがブランドの強みです。
テーブルマナーでも同じです。
テーブルマナーがきちんとした人を見ると「いい育ちの人」に見えます。
常識があり、知性的に見え、しっかりした大人に見えます。
テーブルマナーがしっかりしている子どもは、落ち着いて見えるから不思議です。
ブランド品を持つのと同じです。
マナーを身につけるのは、自分をより美しく、より知性的に見せるためです。
唯一、違いがあるとすれば「時間軸による価値の変化」です。
ブランド品は、消耗品です。
使えば使うほど、しわが寄ったり汚れや傷がついたりします。
時間がたつにつれて、価値も下がってしまいます。
しかし、テーブルマナーは逆です。
使えば使うほど、洗練されます。
初めはたどたどしい動きだったのが、慣れるほど流れるようにスムーズになります。
時間がたつにつれて、価値が上がっていくのです。
テーブルマナーを早くから身につけている人は、見ればすぐわかります。
たどたどしさがなく、慣れた手つきや動作です。
それが頼もしさを感じ、同席者を魅了させ、引き付ける魅力へと変わります。
食事をするのは、命をいただくのと同じ考えです。
命と言っても、動物だけではありません。
植物も同じです。
動植物が、自らの命を、食料として提供しています。
そのおかげで、今あなたは、生きていることができるのです。
「自分が生きている」というのは「誰かの命をいただいている」ということです。
「いただきます」というのは「命をいただきます」という意味です。
最終的にマナーというのは、食事に対する感謝を表現しています。
人が死を迎えるときも、美しく埋葬されたいと思いますね。
それは動植物も同じです。
動植物の命を料理としていただくとき、美しく人間に食べられたいと思います。
食事のとき、命を捧げてくれた動植物たちに対して、ナイフとフォークを使って食べるのはせめてものマナーです。
今日も、おいしい料理が食べられることに感謝があるなら、自然と美しく食事をしたいと思うはずです。
感謝の気持ちがあるなら、動植物の最後を美しく食べてあげるのがマナーです。
そのおかげで、今あなたの命が、あるのですから。