犬を飼えば、家庭の中がにぎやかになります。
1人家族が増えたように、会話が増え、成長の喜びを感じる機会が増えることでしょう。
そうしたいい点ばかりを見て、犬を飼おうとする人も多いのではないでしょうか。
小学生のころ、テレビ番組で、調教された犬が飼い主の言うことを聞いている場面を目にしたことがありました。
飼い主の言葉に応じて、犬が言葉を理解しているかのように命令に従います。
あなたも何度か目にしたことがあるのではないでしょうか。
しつけるときには、犬に言葉を発して命令をします。
トライアンドエラーを繰り返しながらしつけていきますが、何度やってもうまくいかないときがあります。
原因はいろいろ考えられますが、いちばんの原因は飼い主にあるのかもしれません。
犬をしつける基本は「命令を統一させること」です。
犬に立ち止まってほしいときに「待て」や「ストップ」と言葉が混在するのは、良くありません。
言葉のわかる人間にはどちらも同じ意味だとわかりますが、犬には別々の意味と思い、混乱してしまうからです。
「しつけをトレーニング」と聞けば、何か難しくて厳しいイメージがあります。
言うことを聞かせるようにしますから、犬はストレスを感じます。
飼い主にとっても手間も時間もかかりますから、大変です。
暴力によるしつけは、いちばん避けたい方法です。
痛みでわからせようとするのは、犬にとっても不快なこと。
無理やり痛みでしつけようとすると、心の傷を負う原因になったり、飼い主が嫌いになったりします。
しつけようとするとき、犬がじっとしていることはまれです。
ほとんどの場合、そわそわしたり動き回ったりすることでしょう。
そのため、飼い主は犬の斜め横や後ろから言ってしまうことがあります。
犬に慣れさせるのは、車の往来だけではありません。
人の住む社会で共存するためには、ほかにも多くの音が存在しています。
踏切や電車が走る音。
私は何匹も犬を飼ったことがありますが、子犬のころはたいていおとなしいです。
おとなしくて、警戒心が小さく、人懐こい。
ときどき「わんわん」と吠えることはありますが、それでもまれです。
私が犬を飼い始めてまず驚いたのは「食べ方」です。
飼い主の与える食べ物を、周囲の状況など気にかけないで、一心不乱に食べる光景が印象的です。
勢いがいいので、見ていて気持ちいいくらいです。
犬に食事を与えるときには「順番」があります。
犬がおなかをすかしているからとはいえ、適当なタイミングで餌をやる飼い主がいますが、あまりいいことではありません。
犬に食事を与えるのは、飼い主が食事をした後です。
犬は何でもおいしそうに食べます。
そんな様子を見れば、つい心が緩み、たくさん与えてしまいがちです。
しかし、おいしそうに食べているから健康につながるとは限りません。
道端を歩いていると、わんわんとうるさく吠える犬を見かけることがあります。
見かけはかわいい犬なのに、しつこく吠えてくる犬に遭遇したことはありませんか。
「友人になりたいなあ」
犬を室内で飼う場合、しつけのために気をつけておきたいことがあります。
「犬を高いところに上げない」というポイントです。
「高いところ」というのは「飼い主より目線が高いかどうか」という意味ではありません。
「犬を高いところに上げない」というのは、犬への大切なしつけの1つです。
その代表的な理由は、目線が高くなると、犬は優越感を得てしまい、飼い主との上下関係が崩れる原因になる可能性があるからです。
テーブルの上は当然ですね。
飼い主と2人のときにはおとなしいのに、ほかの人を見るやいなや、強く吠えることがあります。
これはもちろん警戒しているからであり、不思議なことではありません。
しかし、飼い主以外の人と会うたびに吠えるのでは、人の住む社会に十分なじんでいるとは言えません。
散歩をしていると、ほかにも犬を飼っている人たちとすれ違います。
その散歩の様子には、次の3パターンがあります。
(1)飼い主が犬を引っ張って歩いている
食卓で家族が集まって食事をしていると、困ったことがあります。
まだしつけをきちんとされていない犬なら、家族が食事をしているのを、黙って見ているはずがありません。
ほとんどの場合、犬はしっぽを振りながら近づき、わんわんと吠えておねだりをしてくるはずです。
ある夏の日のことです。
蒸し暑い日だったので、飼っている犬であるクッピーの体を洗ってやろうと思いました。
水とボディーソープを使って、体をごしごし洗ってあげて、気持ちよさそうにしていました。
おいしそうに餌を食べる犬の頭をさすってやると、犬がうなり、怒りを見せることがあります。
慣れていない人に対してうなるなら理解できますが、飼い主に対してでも、うなって怒りを見せたりすることがあります。
「急にどうしたのだろう」
幼犬から成犬になるにつれて運動量が増しますが、老犬になると一転して運動量が衰えます。
歩き方が弱々しくなり、歩くペースもゆっくりになります。
「弱っているのに歩かせると、体に毒なのではないか」と思います。
動物病院に運ばれてくるケースで多いのは、喉に異物を詰まらせるケースだそうです。
小さなものを喉に詰まらせて取れなくなり、病院にやってきます。
犬が咳を繰り返して、飼い主は「おかしいな」と気づきます。
犬の鼻は少し変わっています。
鼻全体がべっとり湿っています。
時には、鼻水をだらだら垂らしていることもあります。
「お座り!」
「お手!」
「待て!」
動物病院へ運ばれる多くは、当然、調子が悪くて運ばれてくる場合が大半です。
特に多いのが「足のけが」です。
足を大きく擦りむいて血を流したり、足の骨を痛めたりして、動物病院にやってくる犬が多いです。
大好きな飼い主が家に戻ってくるやいなや、犬が喜んで飼い主に飛びつき、顔をなめることがあります。
顔をなめるとはいえ、特に口元をなめようとするはずです。
喜んでいるのはわかりますが、なぜ、口元をなめようとするのか不思議です。
室内で犬を飼っていると、必ず目にするのは「かじる行為」です。
ソファーや椅子の脚を、がりがりかじろうとします。
なぜ、かじろうとするのか。
飼い主に触られるのはいいけど、それ以外の人に触られると吠えるのでは良くありません。
「あら、かわいい犬ね」
散歩の途中、突然話しかけられ、犬を褒められることがあります。
車に乗せられるのを嫌がる犬は多いです。
車には独特の雰囲気があります。
においといい、エンジン音といい、部屋の形態といい、一味違った空間があります。
「言うことを聞くようになった。これでうちの犬も一人前だ」
飼い主の言うことを聞いてくれるようになれば、い良いよしつけも卒業間近です。
さて、そんなとき見落としやすい点があります。
犬を飼えば、家庭の中がにぎやかになります。
1人家族が増えたように、会話が増え、成長の喜びを感じる機会が増えることでしょう。
そうしたいい点ばかりを見て、犬を飼おうとする人も多いのではないでしょうか。
犬を飼うのは簡単です。
しかし、飼い続けるのは単純な話ではありません。
「ただ餌をやるだけ」
「散歩をするだけ」
たしかに餌を与えたり、散歩をしたりするのも飼い主の仕事ですが、もう1つ忘れがちなことがあります。
大切な義務も発生します。
「しつけ」です。
特に犬は、人が飼うペットの中でも、吠える声が大きく、噛む力が強く、走るのが速い動物です。
飼い主の立場ではなく「犬に吠えられる立場」になってみましょう。
道を歩いていると、見ず知らずの飼い主の犬が、大声で吠えてきたり飛びかかってこようとしたりすれば、誰でも驚きます。
飼い主が一瞬油断して、リードが手から離れた瞬間、噛みつかれて大けがにつながれば大変なことになります。
噛んだときに悪い菌が、傷口から侵入して、狂犬病になることも考えられます。
考えたくはありませんが、犬が噛みついて人を死なせてしまうケースも耳にします。
また、自分の家の庭に、他人の犬がおしっこや糞をするのをどう思うでしょうか。
庭を犬の排泄物で汚されれば、誰でも不快な気持ちになるはずです。
いくら動物の自然の行為とはいえ、いい気持ちはしませんね。
トラブルの原因になるでしょう。
もし、犬が野生の中だけで暮らすなら、こうした自由奔放な生き方でもいいでしょう。
獲物を捕まえるためにあちこちを駆け巡り、大声で吠えたり、好きなところでおしっこや糞をしたりしても問題ありません。
しかし、これからは人のいる人間社会の中で、飼い主と一緒に暮らすことになります。
人のいる部屋の中で住み、人のいる公共の公園、道路、施設などを飼い主と一緒に散歩することになります。
多くの人がいる社会の中でトラブルなく生きていくためには、人に迷惑をかけないための最低限のしつけが必要です。
犬の自由を尊重させつつも、トラブルは避けるようにしつけていきます。
そうした点から考えると、もはや「飼い主の犬へのしつけは義務」と言っていいでしょう。
犬を飼い始めれば「餌だけ与えていればいい」という問題ではありません。
子どもを産めば「教育の義務」が発生するように、犬を飼い始めれば「しつけの義務」が発生します。
人のためでもありますが、犬のためにもなります。
しつけがしっかりされた犬は、人が近づきやすくなり、多くの人からも愛される機会も増えるはずです。
小学生のころ、テレビ番組で、調教された犬が飼い主の言うことを聞いている場面を目にしたことがありました。
飼い主の言葉に応じて、犬が言葉を理解しているかのように命令に従います。
あなたも何度か目にしたことがあるのではないでしょうか。
背筋をぴんと伸ばし、マナーがよく、言葉を理解しているかのように、飼い主の言うことを聞いている犬です。
「すごく賢い犬だなあ。うちの犬も言うことを素直に聞いてくれればいいのになあ」
まだ幼かった私は「マナーのいい犬は生まれつきの素質や性格がいいからだろう」と思っていました。
本屋で犬の勉強をしたり、ほかの犬を飼っている飼い主と触れたりしているうちに、そうではないことに気づかされました。
今になって思えば、なんて恥ずかしい考えを持っていたのかと赤面します。
歴史を振り返ると、犬は人との付き合いが長いペットです。
日本では、縄文時代より以前から犬との生活が始まっていたとされています。
古代エジプトには、犬の象形文字も存在しているほどです。
古くから人との付き合いがあるため、お互いに慣れ親しみやすいDNAが組み込まれています。
人が飼うペットには多くの種類がありますが、特に犬はしつけやすいペットです。
犬も人と同じように、きちんと教育すれば、動きが良くなります。
「うちの犬は頭が悪い」と言うのは「飼い主である自分には、しつける能力がありません」と言っているのと同じ話です。
飼い主がだらしないから、ペットはいつまでも言うことを聞いてくれないだけです。
当時「生まれつきの育ちがいいからだろう」と諦めていることは、私がしつけに対してやる気がなかった証拠でした。
もちろん生まれつき犬の種類・体格・年齢・性格によって、しつけのしやすさにも多少は違いが出てきます。
子犬のころからしつけたほうが覚えはよくなるのもたしかです。
しかし、専門的なしつけではなくとも、愛情を持って接していれば、最低限の言うことを聞いてくれるはずです。
何のためにしつけるのかというと、人に迷惑をかけず、快適に暮らしていくためにです。
「ペットをしつけること」も大切ですが、それ以上に、まず飼い主がしっかりすることです。
飼い主がしっかりしていないと、ペットも当然しっかりできません。
言うことを聞かないという犬は、犬が悪いのではなく、下手な教え方をする飼い主が悪い。
しっかりした犬に育てる前に、しっかりした飼い主になることです。
飼い主がしっかりすれば、必ず飼っている犬もしっかりします。
警察犬や盲導犬のように本格的な調教によってしつけていくのは難しいですが、ある程度のしつけは誰でもできるはずです。
「犬は飼い主の鏡」です。
しつけるときには、犬に言葉を発して命令をします。
トライアンドエラーを繰り返しながらしつけていきますが、何度やってもうまくいかないときがあります。
原因はいろいろ考えられますが、いちばんの原因は飼い主にあるのかもしれません。
飼い主が犬をしつけるとき、よく犯してしまいがちな失敗があります。
しつけの合図を、その場の気分や状況に応じて変えてしまうことです。
たとえば、犬に待ってもらいたいとき、次のような命令になっていませんか。
「待て」
「待ちなさい」
「止まれ」
「じっとしていなさい」
「シッ!」
「そこでしゃがんでなさい」
飼い主が言わんとしていることは同じです。
「犬にじっとしてもらいたい」ということです。
しかし、言葉が理解できない犬には、これらの言い方をすべて別々の命令だと区別します。
犬は「飼い主が言った言葉」と「行動」を結びつけて覚えます。
「飼い主がこの言葉を言ったときには、こうすればいい」と記憶しています。
その命令する言葉がばらばらならどうでしょうか。
飼い主の命令の言葉がばらばらになると、犬はどうしていいのかわからなくて混乱します。
うまく言うことを聞かなくて当然です。
どんな合図かは、特に何でもかまいません。
立ち止まってほしいときは「待て」という合図でもかまいませんし「止まれ」という合図でもかまいません。
静かにしてほしいときは「静かに」という合図でもかまいませんし「シッ」という合図でもかまいません。
やめさせるときは「ダメ」という合図でもかまいませんし「いけません」という合図でもかまいません。
命令は何でもいいですから、一度しつける命令は「統一させること」が大切です。
一度決めれば、特別な理由がないかぎり、変更しないようにしましょう。
犬をしつける基本は「命令を統一させること」です。
犬に立ち止まってほしいときに「待て」や「ストップ」と言葉が混在するのは、良くありません。
言葉のわかる人間にはどちらも同じ意味だとわかりますが、犬には別々の意味と思い、混乱してしまうからです。
命令する言葉は何でもOKです。
ただし、これと決めたら変更せずに「待て」にするのか「ストップ」のにするのか「止まれ」にするのか、統一させることです。
しかし、思わぬところで、命令がばらばらになってしまうことがあります。
よくありがちなのは、家族のメンバーそれぞれが口にする命令に違いが出てしまうことです。
父は「待て」という一方、母は「ストップ」と言ったり、長男は「待ちなさい」といったりなど、いつの間にかばらばらになります。
同様に犬も混乱してしまいます。
犬をきちんとしつけるなら「この言葉を使う」というルールを、あらかじめ家族内で統一させておくことです。
家族の中で、意識を合わせておく必要があるのです。
「しつけをトレーニング」と聞けば、何か難しくて厳しいイメージがあります。
言うことを聞かせるようにしますから、犬はストレスを感じます。
飼い主にとっても手間も時間もかかりますから、大変です。
そのストレスを緩和させて、トレーニングをしている気にさせないのが、上手なしつけ方であり、飼い主の実力を発揮する瞬間です。
しつけるときのポイントを細かく挙げれば数多くありますが、最低限、押さえておきたいポイントとなると3つしかありません。
まずトレーニングは「1回3分のトレーニングを、1日5回まで」です。
少ない気もしますが、無理なトレーニングをさせないためです。
長く教え込もうとすると、犬も疲れます。
疲れて休めればいいですが、長時間続けるように飼い主が強制すると、トレーニングを嫌がり、覚えが悪くなる可能性があります。
あくまで犬の立場になり、犬が無理をしない程度に続けるのがコツです。
早く覚えさせて言うことを聞かせたい気持ちはあっても、少し我慢しましょう。
もちろん犬が「もっと教えてほしい」という積極的な態度を見せたりすれば、もう少し回数を増やしてもいいでしょう。
その辺りは状況を見ながら、時間や回数などを微調整しましょう。
もし、飼い主の望んだとおりの言うことを聞けば、頭をさすりながら笑顔になったり、餌を与えたりしましょう。
犬に「トレーニングは楽しいな」と思わせるためです。
飼い主が喜んでいるところを見られるのは、犬にとっても嬉しいことです。
言うことを聞いて、そのうえ餌までもらえるなら、むしろ犬はトレーニングの時間が待ち遠しくなります。
なかなか言うことを聞いてくれなくて、飼い主はいらいらすることもあるでしょう。
しかし、当然のことですが、いくらしつけと言っても、手で叩いたり足で蹴ったりするのは良くありません。
体罰を与えると、しつけの時間を嫌がるばかりではなく、飼い主までも嫌われて、関係が悪くなってしまうからです。
この3つのポイントを押さえていれば、次第に犬は言うことを聞いてくれるようになるはずです。
暴力によるしつけは、いちばん避けたい方法です。
痛みでわからせようとするのは、犬にとっても不快なこと。
無理やり痛みでしつけようとすると、心の傷を負う原因になったり、飼い主が嫌いになったりします。
では「うまいしつけ」とは、どんな方法のことでしょうか。
それは「痛み」ではなく「快感」を与えるしつけです。
飼い主の言うことを聞くために快感を得られると、しつけが早くなるだけでなく、犬も喜びます。
飼い主にとっても犬にとっても嬉しいこと。
その快感になるご褒美には、大きく3種類あります。
犬にとっていちばん喜ぶのは、やはり餌です。
言うことを聞いた後に、ご褒美としてお菓子を与えると、犬は喜ぶはずです。
犬は甘いものが大好きです。
「もっと欲しいよ」と思って、飼い主の言うことを聞きやすくなります。
食べられるご褒美は、犬も食べるがために必死になるので、しつけやすくなります。
しかし、です。
いくら餌が最も効果的とはいえ、いつも餌を与えてばかりもいきません。
食べさせてばかりになると、肥満の原因になります。
そこで、2つの目ご褒美の登場です。
これも立派なご褒美です。
食べられる餌ではありませんが、犬には飼い主から優しくなでられることをなにより喜びます。
なでてもらえると気持ちいいし、リラックスできます。
マッサージ効果もあり、犬の心も体も両方癒やす効果があります。
飼い主が笑顔になっていたり、笑ったり、手を叩いて喜んだりしているのも立派なご褒美です。
言葉はわかりませんが「おや、すごく喜んでいるな」というのは動きや表情からわかります。
飼い主が嬉しそうに笑顔になって喜んでいると、犬も嬉しくなります。
特に大げさに喜べば喜ぶほど効果的です。
飼い主が喜んでいる顔を見られるのは、犬も嬉しいことです。
なでて笑顔になるのは、いくら与えてもなくなることはありませんから、健全なご褒美と言えるでしょう。
この3種類のご褒美をうまく活用して、犬をしつけていきましょう。
しつけようとするとき、犬がじっとしていることはまれです。
ほとんどの場合、そわそわしたり動き回ったりすることでしょう。
そのため、飼い主は犬の斜め横や後ろから言ってしまうことがあります。
中途半端な角度から発言していると、犬は飼い主からのメッセージを中途半端にしか受け取ってくれなくなります。
見て見ぬふりをして、聞きにくいことがあります。
私たちが学生時代、先生から受けたお説教を思い出しましょう。
先生が椅子に座りながらする説教より、自分の真っ正面に立ってされる説教のほうが、印象深くて強く心に残るはずです。
強く言われているような気がします。
ストレートに前からメッセージが飛んできているので、深く残りやすくなります。
それと同じです。
犬にしつけるときには、正面から向かい合う姿勢が大切です。
できるだけ厳しくしっかり犬の行動をしつけるためには、まず真っ正面から言うことが大切です。
そわそわしているなら、じっとさせてからしつけるようにしましょう。
犬は、飼い主からの適度な威圧を感じて、言うことを聞きやすくなるのです。
犬に慣れさせるのは、車の往来だけではありません。
人の住む社会で共存するためには、ほかにも多くの音が存在しています。
踏切や電車が走る音。
ステレオから流れるリズミカルな音楽。
テレビやラジオから聞こえる人の声。
掃除機や洗濯機の音。
自然界に存在する雨・風・雷のような自然音です。
手間はかかりますが、すべて慣れさせることが必要です。
慣れていないと、急に吠えたり、走り回ったりします。
ゆっくり段階的でかまいませんので、音を聞かせる機会をつくりましょう。
散歩のとき、一緒に電車を見に行きます。
部屋で一緒にステレオから流れる音楽を聴きます。
洗濯機や掃除機が動く音を聞かせてあげましょう。
聞かせるときも、驚かせるように聞かせるのではありません。
必ず飼い主がそばにつき、頭をなでながら「怖くないよ。面白い音だね」と笑みを浮かべながら話しかけるといいでしょう。
音に対してマイナスの印象を持たせないようにするためです。
このようにいろいろ音を聞かせて慣れることも勉強であり、しつけの一環です。
人間でもそうですが、慣れているかどうかは「落ち着き」と直結します。
すでに知っていることやわかっていることなら、慌てふためくこともなく落ち着いた成犬へと成長を遂げるのです。
私は何匹も犬を飼ったことがありますが、子犬のころはたいていおとなしいです。
おとなしくて、警戒心が小さく、人懐こい。
ときどき「わんわん」と吠えることはありますが、それでもまれです。
おおむね子犬は人懐こく、他人に吠えることもあまりありません。
「良かった。手のかからないおとなしい犬に育ちそうだ」
ほっと胸をなで下ろします。
しかし、そう思うのも、つかの間です。
生後6カ月くらいを過ぎたくらいからでしょうか。
急に吠え始めるようになります。
吠えるとはいえ、本格的な吠え方です。
性格が変わったかのように、けたたましい声で、本気で吠え始めます。
子犬のころはおとなしくて人懐こかったのに、成長してから見知らぬ人に対して、手当たりしだいに吠えるようになる。
「本気で飛びかかるのではないか」と飼い主が心配するくらい、激しく吠えます。
「子どものころはあんなにおとなしかったのに、なぜ急に?」
心配はいりません。
実は、これが正常な成長です。
子犬のころおとなしかったのは、未熟であるゆえに警戒する気持ちもきちんと育っていなかっただけです。
人懐こくておとなしいのではなく、単に警戒をしていなかっただけです。
しかし、生後6カ月を過ぎ、それなりに成長した結果、警戒心を持ち始めます。
そのため、以前は吠えることのなかった見知らぬ人や車に対して、一転して吠え始めるようになります。
飼い主としては困惑するところですが、きちんと成長しているサインです。
もちろんあまりにうるさく吠えるのは問題ですが、飼い主としてはひとまず、犬らしく育っていることに安心してかまいません。
私が犬を飼い始めてまず驚いたのは「食べ方」です。
飼い主の与える食べ物を、周囲の状況など気にかけないで、一心不乱に食べる光景が印象的です。
勢いがいいので、見ていて気持ちいいくらいです。
「よく食べるなあ」
飼い主が与えた餌を、1秒でも早く食べようといわんばかりの勢いで食べます。
しかも、食べている様子を見ていると、あまり噛んでいません。
飲み込んでいます。
飼い主か誰かに餌を横取りされるのを恐れるかのように、少しでも早くできるだけたくさん食べようとします。
「誰も横取りはしないよ。ゆっくり食べていいよ」と思います。
実はこの習性、犬の習性の1つです。
犬には「限界になるまで勢いよく食べ続ける」という習性があります。
満腹になるまで食べ続けるということです。
この習性ですが、犬がまだ人と生活を始める野生時代だったころの名残です。
野生時代は、食い物にありつけるタイミングが不定期でした。
次はいつ獲物にありつけるかわかりませんでした。
そのため食べられるとき、誰かに横取りされる前に早く食べられるだけ食べ、万が一、食料にありつけない場合に備えていました。
その本能が名残として残っているため、犬は食べるとき勢いがあり、しかも食べるだけ食べてしまう習性があります。
ということはです。
もし犬に餌をやった後「食べ残し」があれば、良くありません。
「もう胃に入らないほど限界まで食べた」ということです。
いくら育ち盛りとはいえ、そういう食習慣を毎日繰り返していると、いずれ肥満になります。
食べる量の調整は犬が判断することであり、肥満になるかどうか犬の責任と思いますが、違います。
飼い主の責任です。
飼い主は、犬が肥満にならないように食事の量を調整しなければなりません。
食べるのは犬でも、食べる量を調整するのは、飼い主の役目なのです。
犬に食事を与えるときには「順番」があります。
犬がおなかをすかしているからとはいえ、適当なタイミングで餌をやる飼い主がいますが、あまりいいことではありません。
犬に食事を与えるのは、飼い主が食事をした後です。
飼い主が食事をした後、犬に餌を与えるようにします。
食事の順番に何の関係があるのかというと「飼い主と犬との主従関係」です。
犬の祖先は、オオカミといわれています。
オオカミは主従関係が大変厳しく「立場の高いものから順番に餌を食べる」という習慣があります。
犬になっても、オオカミだったころの名残から、立場の高いものから食べると思っています。
もし犬が食事をした後、飼い主が食事している光景を見れば「自分(犬)のほうが偉い。立場が上」と思います。
犬の立場が高くなり、飼い主は部下だと思うようになります。
そうすると、犬の態度が悪くなり、飼い主の言うことを聞きにくくなります。
もし屋外で犬を飼う場合なら、あまり気にしなくていいことですが、室内で犬を飼う場合は、きちんと守るようにしましょう。
食事中におねだりを要求されても、無視しましょう。
もしテーブルに前足を置くようなことがあれば「ダメ」と言ってやめさせます。
こうしたことをしばらくすれば「いくらおねだりをしても無駄だ」と思い、諦めるはずです。
厳しいようですが、そもそも主従関係をわからせるためには、こうした厳しさも必要です。
犬は何でもおいしそうに食べます。
そんな様子を見れば、つい心が緩み、たくさん与えてしまいがちです。
しかし、おいしそうに食べているから健康につながるとは限りません。
犬には「食べられるだけ食べる」という習性があるため、やみくもに餌を与えるのは良くありません。
際限なく与え続けるのは肥満や糖尿病のリスクになるので、避けるようにしましょう。
食事の量を調整するのは、飼い主の責任です。
そこで問題になるのは「餌の量と回数」についてです。
「これくらい」という目安があれば、食事の量も回数も調整しやすくなるでしょう。
まず「食事の量」からご説明します。
たとえば「30分ほどの散歩」を「1日2回」の場合で、考えるとします。
一般的な目安は次のとおりです。
もちろん一般的な目安です。
散歩とはいえ、歩く速さも緩急がありますし、上り道もあれば下り道もありますが、このくらいを目安に計算すればいいでしょう。
散歩が1日2回ではなく、3回の場合は、もう少しカロリーを増やしてもいいでしょう。
また、つい忘れがちになるのは「お菓子のカロリー」です。
犬をしつけるときに、ご褒美として与えるお菓子も、きちんとカロリー計算に入るようにしましょう。
さて、次は「食事の回数」についてです。
これも犬の成長程度によって回数が変わります。
幼犬の場合は、少ない量で3~5回に分けるほうがいいでしょう。
理由は、消化器官が未発達のためです。
幼犬でも無理なく消化できるよう、少ない量を何度かに分けるほうが食べやすくなります。
生後6カ月を過ぎれば、体が大きくなり始めます。
その状態になれば、消化器官も強化されて運動量も増えるので、食事は普通の量で2回程度がいいでしょう。
さらに運動が盛んなら、状況に応じて3回まで増やしても問題ありません。
老犬になれば、運動量も消費カロリーも小さくなるため、食事の回数を減らして、3回程度にします。
もちろんこれらは一般的な量と回数の目安です。
ミニチュアの犬もいれば、大きくて運動量も多い犬などさまざまです。
体格や歩く量などを全体的に考慮し、適度な回数と餌の量を調整するようにしておきましょう。
道端を歩いていると、わんわんとうるさく吠える犬を見かけることがあります。
見かけはかわいい犬なのに、しつこく吠えてくる犬に遭遇したことはありませんか。
「友人になりたいなあ」
近づいて頭をさすってやりたいところですが、ためらいます。
けたたましく吠えると、近づきたくても近づけません。
そんなとき、私がいつもしていることがあります。
どんな犬とでもすぐ仲良くなる方法があります。
餌を差し出して「よしよし、いい子だね」と言いながら、ゆっくり近づけばいい。
もちろん驚かさないように、優しい表情でゆっくり近づくようにしましょう。
わんわんと吠える犬の顔つきが変わり、近づくことを許してくれ、すぐ友人になれるはずです。
犬にとって餌を得るのは、自分が生きるための死活問題につながります。
犬は、そんな餌を差し出してくれる人は、自分の味方だと考えます。
餌を差し出してくれる人を噛んだりしません。
噛んでしまうと、自分がもらえる餌を失い、命の危機にさらされるからです。
むしろ自分にとって必要な人だと思い、餌を差し出してくれる人は仲間意識を持ち、なつきやすくなります。
犬に限らず、あらゆる動物がそうです。
猫でも、ウサギでも同じ方法が使えます。
食欲は、緊張を緩め、親近感を持たせる効果があるのです。
犬を室内で飼う場合、しつけのために気をつけておきたいことがあります。
「犬を高いところに上げない」というポイントです。
「高いところ」というのは「飼い主より目線が高いかどうか」という意味ではありません。
たとえ、飼い主より目線が低くても、高い場所はすべて上がらせないようにしておくほうがいいでしょう。
高いところに上がると目線が高くなり、犬は優越感を得て、リーダー的本能が目覚める可能性があるからです。
犬が乱暴になったり、飼い主の言うことを聞きにくくなったりすることがあります。
その結果、飼い主との主従関係に影響を及ぼすこともあります。
テーブルの上、ソファーの上、椅子の上、ベッドの上など上がらせないようにしておきましょう。
もちろんこれを完璧にしつけるのは難しいです。
偶然に高い場所へ上がったくらいならいいですが、それを長い間許すのは控えたほうがいいでしょう。
「犬を高いところに上げない」というのは、犬への大切なしつけの1つです。
その代表的な理由は、目線が高くなると、犬は優越感を得てしまい、飼い主との上下関係が崩れる原因になる可能性があるからです。
テーブルの上は当然ですね。
比較的低い場所である、椅子の上、ベッドの上、ソファーの上なども良くありません。
さて、目線が高くなるという理由も1つにありますが、実はもう1つ大切な理由があります。
飼い主がリラックスする場所へ、犬が容易に踏み入れることが、飼い主と犬との線引きが曖昧になる可能性があります。
ベッドの上やソファーの上は、飼い主がリラックスできる聖域です。
そこへ、犬が容易に足を踏み入れることを許していると、犬は飼い主をなめてしまう可能性があります。
「飼い主の聖域に犬は踏み込まない」というルールを徹底することです。
このように、椅子やテーブルの上に上がらせない教えを徹底しておけば、行儀のいい犬への教育にもなります。
犬の出入りを許可しているカフェやレストランでの行儀の良い振る舞いにもつながります。
「犬が移動できるのは、床の上だけ」
このルールを徹底しましょう。
飼い主と2人のときにはおとなしいのに、ほかの人を見るやいなや、強く吠えることがあります。
これはもちろん警戒しているからであり、不思議なことではありません。
しかし、飼い主以外の人と会うたびに吠えるのでは、人の住む社会に十分なじんでいるとは言えません。
ほかの人とすれ違うために威嚇したり吠えたりするのでは、散歩にも一苦労です。
宅配業者が来るたびに吠えていると、飼い主としても手間がかかりますし、相手にも迷惑です。
そこで必要なのは「人に慣れさせる」というしつけです。
できるだけ多くの人に会わせ、頭をなでてもらったりして触れさせ、人に慣れさせていきましょう。
特に生後3カ月間は、警戒が弱く、多くの人を受け入れやすい「社会化期」と呼ばれる時期です。
飼っている犬がこの時期なら、多くの人に合わせたり触れさせたりすることで、人に対する警戒心が小さくなりやすいです。
もちろん成犬になってからも人に慣れさせることはできますが、幼犬のころと比べれば、少し時間がかかります。
時間はかかりますが、根気よく「人は安全」ということを教えていきましょう。
ただ、子どもを触れさせる場合は、少し注意が必要です。
子どもは動きが不規則で、大声で騒いだり、いたずらをしたりします。
珍しい犬を見て、耳やしっぽに触れると、犬は怒って噛みついてしまうこともあります。
必ず飼い主がそばにいて、子どもに飛びかかることがないようにしておきましょう。
また、人以外の小動物たちにも慣れさせることもポイントです。
社会で出会うのは人だけではありません。
散歩をしていると、ほかの犬と出会うこともありますし、猫もいれば小鳥が飛んでいることもあります。
社会化期なら、ほかの犬や猫やウサギにも慣れやすくなります。
そうした動物たちにも慣れさせておくと、成犬になってから手間がかからなくなります。
ただしこの場合も、犬が不意に噛んだりしないように飼い主は注意することが必要です。
成犬が小さなひよこ、ハムスターのような小動物を見れば、狩猟本能が駆り立てられ、噛んで食べてしまうこともあります。
小学生のころ、自宅で飼っていたニワトリが生んだひよこを、自宅で飼っていた犬(成犬)に食べられたことがあります。
これがかなりトラウマになり、それ以来、小動物をむやみに近づかせるのはやめました。
成犬になってからは、小動物に無理に慣れさせるのはリスクがあるので、控えたほうが無難でしょう。
散歩をしていると、ほかにも犬を飼っている人たちとすれ違います。
その散歩の様子には、次の3パターンがあります。
単なる散歩とはいえ、このように3種類の状態にわかれます。
歩き方は人それぞれで好きにすればいいですが、実はこの3つのうちの1つは、好ましいとは言えない散歩に該当します。
さて、どれだと思いますか。
問題となるのは「犬が飼い主を引っ張っている状態」です。
優しい飼い主としては、犬が散歩したい道を尊重させてやろうと、自由に選ばせようとしているのでしょう。
速く歩きたい犬と、のんびり歩きたい飼い主とで、自然とそういうポジションになっているのかもしれません。
しかし「きちんとしたしつけ」という観点から見れば、あまり好ましいことではありません。
犬が飼い主より前に出て、飼い主を引っ張ったり、犬がどの道を歩こうか主導権を握ったりしています。
犬が「主人」になり、飼い主が「従者」になるため、主従関係が逆転しています。
犬が飼い主を引っ張っていると、犬は「飼い主より偉い」と勘違いし始めるようになります。
そうすると、飼い主の言うことを聞きにくくなったり、飼い主の指示に対して反抗したりします。
いつの間にか主従関係が逆転しているので、しつけもしにくくなっています。
犬の気持ちを尊重させる気持ちはわかりますが、飼い主との主従関係をきちんと区別させた歩き方をしましょう。
主従関係を区別させるための犬の定位置は「飼い主の横」、あるいは「飼い主より少し後ろ」です。
できるだけ、飼い主のかかとあたりを歩かせるのが理想です。
飼い主のかかとあたりに付いて歩く様子から、これを「ヒールポジション」と言います。
イメージとしては、飼い主の後は犬がくっついてあとを追っているイメージです。
もし、不意に犬が飼い主より前に出ようとしたら、リードを引っ張ってやめさせるようにします。
道を選ぶ選択権も、たまには犬に選ばせてもいいですが、基本は飼い主が歩きたい道を選びます。
もし犬が勝手にほかの道を歩こうとしたら、リードを引っ張ってやめさせます。
こうすることで、飼い主が主であるというアピールができます。
少し厳しいようですが、飼い主の言うことをきちんと聞く犬に育てるためのしつけです。
これがきちんと守られるようになると、飼い主の言うことを聞きやすい犬へ育っていきます。
食卓で家族が集まって食事をしていると、困ったことがあります。
まだしつけをきちんとされていない犬なら、家族が食事をしているのを、黙って見ているはずがありません。
ほとんどの場合、犬はしっぽを振りながら近づき、わんわんと吠えておねだりをしてくるはずです。
黙ってみていれば、相当しつけがなされている証拠です。
本来、犬に食事を与えるのは、飼い主の食事が終わってからです。
主従関係をしっかりさせるために、主人である飼い主が先に食事をします。
その後、従者である犬が食事をする順番です。
この食べる順番によって、主従関係がはっきりして、飼い主の命令に従う犬に育ちます。
しかし、です。
これが、思うほど単純ではありません。
犬はときどき「ずるいよ。僕にも1つちょうだい」という、甘えた表情を見せます。
特に育ち盛りの子犬は、しっぽを振りながら甘えてきます。
犬を愛する飼い主にとって、これを無視するのはつらいです。
飼い主1人だけ食事をしているのは、申し訳ない気持ちになるのが人間です。
「1つくらいならいいかな」と思い、餌をやってしまいそうになります。
ここが正念場です。
一度でもおねだりに応じれば、犬は「しつこくおねだりをすればもらえる」ということを覚えます。
今後も食事中でも、おねだりを続けるようになってしまいます。
心が痛みますが、おねだりをされても、応じないことです。
別に、犬に餌を与えないわけではありません。
単に、食事の順番を守らせるだけです。
飼い主の食事が終わった後に、きちんと餌を与えるだけです。
飼い主が食事をしている間は、心を鬼にして、じっとこらえるようにしましょう。
テーブルの近くをうろついておねだりをしていても、しばらくすれば諦めて、おねだりしなくなります。
「食事は飼い主が食べた後にもらえるんだ」とわかれば、飼い主の食事中も、おとなしくなるのです。
ある夏の日のことです。
蒸し暑い日だったので、飼っている犬であるクッピーの体を洗ってやろうと思いました。
水とボディーソープを使って、体をごしごし洗ってあげて、気持ちよさそうにしていました。
洗っている間は、クッピーは気持ちよさそうな表情をしていたので「喜んでもらっている」と思っていました。
体を洗い終わって、タイルで拭いた後、クッピーは驚くべき行動に出ます。
なんと、地面に体を押し付けて、せっかくきれいにした体をまた汚そうとします。
せっかく体を洗ってあげた意味がありません。
「ああ! せっかく洗ったのに! なぜ?」
飼い主の苦労を台無しにするような行動です。
一生懸命に体を洗った飼い主としては、自分の苦労が台無しになり、つい叱ってしまいそうになります。
実はこうした行動は、今回に限らず、いつもです。
あなたも同じ経験があるのではないでしょうか。
実は、犬は人と違い、体臭がない状態を嫌います。
少しくらいは体がにおっているほうがちょうどいい。
犬にとって体のにおいは、自分の身分証明の役割を果たすためです。
体をきれいにするのは、そんな身分証明をなくしてしまうのと同じであり、大変嫌がります。
体をきれいに洗った直後は、においを取り戻すために体を汚すような行動に出ようとします。
大切なことは「そういうものだ」ということを飼い主が理解することです。
もし飼い主の性格が潔癖症の場合、においを気にして、犬の体を洗う回数も多くなるでしょう。
むしろ、頻繁に体を洗ってあげるほうが問題になる場合があります。
体の皮脂が過剰に取れてしまい、皮膚トラブルを起こす原因になるからです。
せいぜい、1カ月に1回です。
夏場なら、もう少し間隔を短くしてもいいですが、体を洗うことにそれほど神経質になる必要はありません。
飼い主が考えるほど、犬は体臭を気にしておらず、またにおいのない体を嫌がるものなのです。
おいしそうに餌を食べる犬の頭をさすってやると、犬がうなり、怒りを見せることがあります。
慣れていない人に対してうなるなら理解できますが、飼い主に対してでも、うなって怒りを見せたりすることがあります。
「急にどうしたのだろう」
「飼い主に対してなんて偉そうな態度なんだ」
犬から好かれていると思っていただけに、困惑する人も多いのではないでしょうか。
これは、犬がまだオオカミだったころの名残です。
野生時代は、いつ食料にありつけるかわからない不安定な生活でした。
餌を食べている間に外敵からの攻撃を受けると、食べるチャンスを失いかねません。
勢いのある食べ方が定着しています。
食は、まさに死活問題に直結です。
もし横取りされると、自分はおなかをすかして死んでしまうかもしれない。
食事中に犬の餌をいじったり犬の頭をなでたりしようとすると、敵と見なし、うなって警戒を見せます。
たとえ飼い主が主だという認識があっても、犬は逆らってしまいます。
人間でも、食べている最中に邪魔されるといい気持ちはしないのと同じです。
犬の場合は、人以上に食事中に邪魔されるのを嫌うと思ったほうがいいでしょう。
では、ここからがポイントです。
飼い主は、犬が食事をしている間は触るのはやめたほうがいいと言いたいところですが、これもまたしつけです。
食事中に警戒を見せるのでは、犬も飼いづらくなります。
おすすめの方法は、器の中に餌を入れるのではなく、手のひらに食事を乗せて食べさせてあげることです。
手のひらに餌を乗せ、手の位置を移動させれば、人の介入に慣れます。
また、できるだけ若いうちに、器に入っている食事を食べている最中に頭を優しくなでてみるのも効果的です。
あくまでも「優しく」です。
「食事を横取りしないよ」ということを覚えさせてあげればいいのです。
幼犬から成犬になるにつれて運動量が増しますが、老犬になると一転して運動量が衰えます。
歩き方が弱々しくなり、歩くペースもゆっくりになります。
「弱っているのに歩かせると、体に毒なのではないか」と思います。
老犬の健康を案じる気持ちもあるでしょうが、心配ご無用です。
大きなけがをして歩けないときは仕方ありませんが、年を取っても散歩は必要です。
もちろん歩くペースや歩く速さなどはゆっくりになりますが、散歩そのものをなくさせるのは良くありません。
散歩をやめさせるほうが、余計に犬の健康に悪影響を及ぼすからです。
人間でも同じですが、動かない生活を1日送るだけで、体全身の筋肉量は一気に低下します。
筋力が衰えることで、体力の衰えにもつながり、逆に健康を損なう原因になります。
ゆっくりでも少しでもいいから、毎日体を動かす習慣を続けることが大切です。
したがって、どんなに犬が年を取っても、散歩は必要です。
散歩は、犬にとって最も楽しみにしていることの1つです。
散歩は、犬にとってストレスを発散できる時間です。
外の空気に触れることで、いい気分転換になります。
歩くことで、犬の足腰もしっかりし、体力維持や健康維持にもつながります。
なにより、飼い主と一緒に散歩をするのが楽しみでなりません。
飼い主との触れ合いがあると、精神的な面ではつらつとし、さらに長生きするようになるのです。
動物病院に運ばれてくるケースで多いのは、喉に異物を詰まらせるケースだそうです。
小さなものを喉に詰まらせて取れなくなり、病院にやってきます。
犬が咳を繰り返して、飼い主は「おかしいな」と気づきます。
まだ病院に運ばれるだけましです。
不幸中の幸いであり、なんとか呼吸ができる状態で詰まらせています。
場合によっては、詰まらせるやいなや、すぐ窒息死してしまうことも珍しくありません。
特に気をつけていただきたいのは、散歩のときです。
のどかで何気ない散歩の途中にこそ、思わぬ危険が隠れています。
道端を歩いていると気になりませんか。
人が吐き捨てたガムです。
犬と一緒に散歩をしながら道端をよく見ると、数多くのガムが落ちていることに気づかされます。
散歩の途中、犬は道端に落ちているものに何でも興味を示します。
何でも嗅いだりしているうちに、人が吐き捨てたガムを見つけ、興味を持って口に入れてしまうことがあります。
小さなガムでも侮れません。
噛み砕けるものではありませんし、ガムは長く伸びたりくっついたりします。
体重が5キロ程度の子犬のときや、そもそも小型犬の場合は、食道が狭いので詰まらせる危険性があります。
たとえ大型犬でも、喉に詰まらせることもあるので注意が必要なのです。
犬の鼻は少し変わっています。
鼻全体がべっとり湿っています。
時には、鼻水をだらだら垂らしていることもあります。
人間が鼻水を流すときといえば、風邪をひいているときを思い浮かべることでしょう。
鼻水が流れているときは、ティッシュで拭き取る。
そんな常識から、犬も鼻水が流れ出ていると、つい、ティッシュで拭き取ってあげたくなります。
しかし、犬の鼻が湿っている事情は少し違います。
決して風邪をひいているわけではなく、湿っていて正常です。
なぜ犬の鼻が湿っているのかというと、においを嗅ぎ分けるためです。
犬は人の100万倍とも言われる鋭い臭覚が特徴ですが、鼻全体が湿っているおかげです。
湿っているほうが、においの分子が鼻の粘膜に吸着しやすく、においを嗅ぎ分けやすくなります。
食べるものが腐っているかどうかをかぎ分けたり、散歩のときに鋭い臭覚で縄張りを確認したりするなど、重要な役目を果たします。
鼻水が気になって拭いてあげるのは、犬には少し迷惑な話です。
ある程度の鼻水は、それほど神経質になる必要はありません。
もちろんあまりに鼻水がだらだら流れすぎている場合は、鼻炎を起こしている可能性もあるので、疑ってみるといいでしょう。
「お座り!」
「お手!」
「待て!」
「伏せ!」
飼い主が望んだとおりに行動してくれたとき、言葉が通じたかのように感じ嬉しいです。
まずは、すぐ褒めるようにしましょう。
褒めれば褒めるほど、しつけが身につきやすくなります。
褒められると嬉しいのは人間だけでなく、犬も同じです。
言葉は理解しなくても、飼い主が「いい子だね」と笑顔で言う様子は、犬にきちんと伝わります。
また褒められたいから、褒められるような行動を取るようになります。
ただ褒めるばかりではありません。
犬へのしつけがうまくいくかどうかは「すぐ褒めること」こそが重要な鍵を握ります。
たった10秒でも時間を置いてしまうと、犬は何のことで飼い主が喜んでいるのか理解しづらくなります。
直接、人の言葉が理解できない分、いいことをした直後に褒めることを徹底しましょう。
望んだとおりの行動をした直後に褒められるからこそ「これで良かったんだな」ということを、直感的に理解できるようになります。
また、逆に叱るときも同じです。
悪いことをしたときも「すぐ」叱るのがいい。
「ダメ」という言葉を厳しい表情で言うと、犬は「これをやってはいけないのだ」と直感的に理解するようになります。
もちろん叩いたり蹴ったりなどの暴力ではなく、あくまでも言葉や態度で伝えるようにしましょう。
褒めるときは「笑顔」と「喜びの言葉」。
叱るときは「険しい表情」と「厳しい言葉」です。
動物病院へ運ばれる多くは、当然、調子が悪くて運ばれてくる場合が大半です。
特に多いのが「足のけが」です。
足を大きく擦りむいて血を流したり、足の骨を痛めたりして、動物病院にやってくる犬が多いです。
散歩中に、どこかにつまずいてけがでもしたのだろうと思います。
もちろん散歩中につまずいてけがをすることもありますが、室内でのけがも多いことをご存じですか。
「え? 室内?」
安全に思える室内ですが、けがをしやすいところがあります。
その原因を、私たちの多くが見落としています。
階段です。
階段で足を踏み外した結果、足にけがをして動物病院に運ばれるケースが多いです。
家庭によっては、2階建ての家もあることでしょう。
犬を自由に行動させて、階段を使って2階への上り下りを許している家庭も多いのではないでしょうか。
厳密に言えば、犬を2階へ上がらせるのは良くありません。
犬が階段を下りる際、足を踏み外して転げ落ち、大きなけがをする可能性もあるからです。
ここを見落としやすい。
階段は、あくまで人間用のためにつくられた段差です。
人間には1つの段差が小さく何も問題ありませんが、犬には大きな段差に感じ、上り下りに苦労します。
家の構造によっては、階段の傾斜も段差が大きいところもあります。
下りるときにうっかり足を踏み外すと、1階まで一気に転げ落ち、足を痛めることがあります。
いくら犬とはいえ、やはり階段から転げ落ちて打ち所が悪ければ、けがをします。
最悪の場合、骨折するケースもゼロではありません。
家の中を自由に行動させてあげたい気持ちはあっても、万一を考えるなら、2階へ上がらせるのは控えておくほうが無難です。
家の構造上、難しい場合もありますが、可能であれば「犬が移動できるのは1階だけ」とルールをつくっておくと安心です。
大好きな飼い主が家に戻ってくるやいなや、犬が喜んで飼い主に飛びつき、顔をなめることがあります。
顔をなめるとはいえ、特に口元をなめようとするはずです。
喜んでいるのはわかりますが、なぜ、口元をなめようとするのか不思議です。
これはオオカミ時代、母親から獲物をもらうためにしていたサインです。
母親が獲物を口にくわえて持ち帰り、子どもたちの食事を調達していました。
そのため母親が帰るやいなや「待っていたよ! 早くご飯をちょうだい」という意味で、母親の口元をなめていました。
母親の帰りを待ちわびる意味が込められています。
そのほか単に「甘えの表現」として顔をなめようとすることが多いようです。
口元をなめることで、不安や寂しさを紛らし、精神的に落ち着きを取り戻す意味もあるようです。
ただ、そういう事情があるとわかっても、やはり少し抵抗があります。
犬に顔をなめられても気にしない飼い主ならいいですが、なかにはひどく嫌がる飼い主もいることでしょう。
犬のだ液が、人体に入るのは、衛生面から考えてもおすすめできません。
万が一、悪い細菌が混ざっていると、病気になる可能性もあります。
では、どうすれば顔をなめてくるのをやめさせられるのか。
その場から立ち去って、相手にしなければいい。
相手にしなければ、つまらなくなり、犬は顔をなめなくなります。
気をつけたいのは、無理にやめさせようと犬の手足を振り払うことです。
逆に相手にしてもらっていると勘違いし、ますます顔をなめてくる場合があるからです。
「飛びついてもいいことはないよ。顔をなめようとするのはよくないよ」
冷たい態度を取ることで伝えます。
落ち着いて喜びを表現するほうが、飼い主に喜んでもらえることをわからせましょう。
室内で犬を飼っていると、必ず目にするのは「かじる行為」です。
ソファーや椅子の脚を、がりがりかじろうとします。
なぜ、かじろうとするのか。
このかじるという行動の理由は「幼犬」と「成犬」とで意味が少し異なります。
まず幼犬がかじる場合ですが、歯の違和感を紛らすためにかじる場合が多いようです。
生後2カ月がたてば、犬の歯は生えそろいます。
しかし、生えたといっても乳歯です。
それからおよそ半年かけて、次は乳歯から永久歯へと生え替わりが始まります。
そのとき、歯に違和感を覚え、何かを噛んで違和感を紛らそうとします。
生まれて1歳未満の幼犬がかじるのは、そうした歯が生え替わる際の違和感が事情にあります。
これをやめさせるのは、犬には少し酷な話です。
むずむずしているものは、仕方ありません。
かじらないようにしつけている間に、たいてい時間が過ぎて、成犬になります。
ベストな対処法は、かじるのを許容してあげることです。
あらかじめかじられては困るものを、高い場所に移動させたり隠したりするなど対処しましょう。
テーブルのいすなど、隠しようがないものは脚にタオルを巻いて、かじられても傷つかないように保護しておけば問題は解決します。
一方、成犬がものをかじる理由です。
幼犬のときに爪をかじる癖が抜けないまま、成犬になってしまったときもありますが「単なる暇つぶし」が多いようです。
少しでも刺激が欲しい年ごろです。
育ち盛りの犬が、暇を持て余すとストレスを感じます。
そのストレスを少しでも発散させたり紛らしたりするために、がりがりかじっていることが多いです。
「じゃあ、ほうっておけばいい」と思いますが、それも良くありません。
ほっているから暇を感じ、またかじってしまいます。
犬がかじる行動を見せるのは、それだけ飼い主が犬の面倒を見てあげられていないというサインでもあります。
散歩をしてあげなかったり、遊び相手になってあげられなかったりすると、暇を感じてがりがりかじります。
しかし、そうは言っても常に相手にしてやるわけにはいきません。
そういうときは、せめて犬のストレスを解消できるような遊び道具を与えてあげるのがいいでしょう。
暇つぶしになるようなおもちゃを買い与えてあれば、少しはストレス発散になり、気が紛れます。
おすすめは「太いロープ状のおもちゃ」です。
小さな物の場合は、飲み込んで喉に詰まらせることがあるので少し危険が伴います。
その点、太いロープ状のおもちゃなら、ハウスに縛って固定できますし、かじっても飲み込む心配がありません。
ペットショップに行けば、おもちゃがたくさんありますが、飲み込まない点に注意しながら、おもちゃを買い与えるといいでしょう。
飼い主に触られるのはいいけど、それ以外の人に触られると吠えるのでは良くありません。
「あら、かわいい犬ね」
散歩の途中、突然話しかけられ、犬を褒められることがあります。
飼い主にとって嬉しいかぎりですね。
そんなとき、飼い主以外の人に犬の頭をなでられることもあるでしょう。
見るまではいいですが、触られるのを嫌う犬もいます。
飼い主以外の人と会うことは多くても、飼い主以外から触られることには慣れていない場合が多いからです。
いろいろな人を見るだけでなく、さまざまな人に触れ合わせて「触られること」に慣れさせるのも大切なしつけの1つです。
さて、ここでいう人から触られることに慣れるのは、まだ序の口です。
触られることに慣れるうえで本当に大変なのは、犬が嫌がる部分を触られることに慣れさせることです。
犬は、触られるのをとても嫌がる繊細な部分があります。
代表的な部分は3つあります。
「耳」「しっぽ」「足の先」などです。
頭をなでられるのはいいけど、耳・しっぽ・足の先などを触られたりするのは、基本的にどんな犬も嫌がるはずです。
飼い主が普段から触らないように心がけるのは基本ですが、そう単純ではありません。
日常生活には、こうした繊細な部分に「触ってしまうこと」もあれば「触らなければならないこと」もあるからです。
たとえば、頭をなでるときに、つい耳に触れてしまうこともあります。
背中をなでるとき、しっぽに触れることもあるでしょう。
また「触らなければならないとき」もあります。
代表的な例は、動物病院で先生に診てもらうときです。
犬の診察のためには、耳・しっぽ・足の先などをどうしても入念にチェックしなければなりません。
そんなときに吠えたり噛みついたりするのでは、きちんと先生に診てもらうことができなくなります。
万が一、犬が体調を崩して動物病院で診てもらうときのためにも、ある程度は慣れさせておく必要があります。
完全に嫌がらなくなるのは難しいですが、せめて吠えたり噛みついたりしないようにしつけることです。
では、そのしつけのポイントです。
普段から、刺激をしない程度に耳を優しくなでたり、足をゆっくり握ったり、しっぽを触ったりして、感覚に慣れさせます。
慣れてくれば、飼い主以外の人に、ゆっくり触ってもらうなどしてみるといいでしょう。
もちろんあくまでも慣れさせるのが目的であって、わざとらしく刺激するのは良くありません。
あくまで触られるのに慣れるのが目的です。
いざというときのために、触っても支障を来さないように、しつけておきましょう。
車に乗せられるのを嫌がる犬は多いです。
車には独特の雰囲気があります。
においといい、エンジン音といい、部屋の形態といい、一味違った空間があります。
そういう普段とは違う空間に違和感を覚えて、吠えたり粗相をしたりすることがあります。
しかし、これも慣れです。
独特の雰囲気とはいえ、何度も車に乗った経験があると、次第に慣れていくはずです。
にもかかわらず、いつまで経っても車を嫌がるとき、意外なところに原因があるのかもしれません。
1つチェックしていただきたいことがあります。
車に乗せるときに限って、病院に行くときではありませんか。
車に乗ったときに限って病院に連れて行かれると「車=嫌なこと」と覚えます。
「また病院に連れて行かれて、痛い経験をさせられるのではないか」と思うため、車を嫌がります。
人間でもそうですが、痛い経験というのは、楽しい経験以上によく覚えています。
自分の生命に関わることなので、少ない経験でもはっきり記憶しています。
では、こういうときどうすればいいのでしょうか。
車を乗った先に嫌なことが待っているからいけません。
車を乗った先に楽しいことが待っていればいい。
おすすめは、普段から車に乗せて、楽しいところなどに連れて行ってあげることです。
山・海・公園など少し距離がありますから、散歩がてらにドライブです。
連れて行く途中の車の中でも、餌をあげて、車の中は悪い環境ではないことを経験させます。
「車に乗るときは、楽しいこともある」と覚えてもらいます。
車に乗ると楽しいことが待っているとわかると、犬は車を嫌がらなくなります。
「言うことを聞くようになった。これでうちの犬も一人前だ」
飼い主の言うことを聞いてくれるようになれば、い良いよしつけも卒業間近です。
さて、そんなとき見落としやすい点があります。
場所や時間を変えた場合も、飼い主の指示にきちんと従ってくれるでしょうか。
慣れた場所と慣れた時間だったからこそ、飼い主の言うことを聞いてくれている可能性があります。
場所や時間帯を変えると、急に反応が悪くなる場合があります。
場所や時間が変わると、慣れない変化に気を取られたり緊張したりするため、飼い主の言うことを聞いてくれないことが多いです。
家では、決められたトイレシートで用を足してくれても、公園でトイレシートを差し出しても、用を足してくれないことがあります。
人通りの多い道の場合、飼い主以外に注意が向いて、思うように言うことを聞いてくれないこともあるでしょう。
人間社会は、さまざまな状況パターンがありますから、犬もそんな社会でうまくやっていけるように慣れさせていきましょう。
まずは「場所と時間」を変えてのトレーニングです。
公園・川端・人通りの多い大通りなど、さまざまな場所できちんとしつけたとおりに動いてくれるかチェックしてみましょう。
また、時間を変えて、明るい朝や暗い夜に練習です。
また一からしつけをやり直しというわけではなく、基本的なしつけが完成していれば、それほど時間はかからないはずです。
要は慣れです。
後は環境や時間の変化に慣れさせて、より範囲を広げればいいだけです。
さまざまなパターンを考えて、場所や時間が変わっても、飼い主の言うことを聞くようにさせましょう。
もし、可能なら飼い主と一緒に少し旅行をしてみるのもいいでしょう。
基本的なしつけができていれば、犬を許可している旅館やホテルなどを見つけて、車で遠出してみるのもおすすめです。
大きな環境の変化を体験でき、犬の経験量を一度に増やす濃い時間になるはずです。