執筆者:水口貴博

子どもの才能を伸ばす30の習慣

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子どもは、親が思いもしない方向へ育っていくもの。

子どもは、親が思いもしない方向へ育っていくもの。 | 子どもの才能を伸ばす30の習慣

「子どもが思うように育ってくれない」

ときどきこうした悩みを持つ親を見かけます。

子どもの教育に悩む親から、よく聞かれる内容です。

思うように育ってくれないと聞くと、子ども側が悪いのだと思ってしまいますね。

「言うことを聞かない子どもなのだろう」

「いたずらが好きな子どもなのか」

「大人の意見を無視しているのか」

あらためて考えてみましょう。

実のところ、悪いのは親の側です。

もちろんマナーや常識といったしつけは、きちんと教える必要があります。

社会で生きるために必要な常識やマナーを徹底的に教え込みます。

そういうマナーや常識という型を教えるのはいいですが「子どもの生き方」まで型にはめさせるのはよくありません。

「子どもが思うように育ってくれない」と悩みを抱いている時点で、親は子どもを「型にはめよう」とする気持ちがある証拠です。

「天才ピアニストに育ってほしい」

「はきはき話す子どもに育ってほしい」

「名門校に入ってほしい」

そういう希望を抱いているので、知らぬ間にそういう道を押し付けてしまおうとしている。

なぜ言うことを聞かないのかというと、押し付けているからです。

むしろ無理に生き方を型にはめさせようとすると、子どもは余計に言うことを聞かなくなります。

「やりなさい」と言われることは、逆にやりたくなくなるという経験はありませんか。

誰かにやりなさいと命令されたことは、なぜかやる気が消えてしまい、逆の道へと進みたくなります。

親がこうなってほしいという都合を子どもに押し付ければ押し付けるほど、子どもは逆の方向へと育ってしまいます。

子どもの性格はそれぞれであり、親の思っているとおりに育ってくれなくて当然です。

ピアノより勉強のほうが得意かもしれない。

はきはきではなく、もぞもぞ話す子に育つかもしれない。

成績は人並みで、名門校に入れるほどではないかもしれない。

往々にして子どもは、親が思いもしないような方向へ育っていきます。

それが普通です。

思いもしない方向でいい。

子どもがそういう道を選んでいますから、子どもには最も都合のよい快適な道なのでしょう。

親の考え重視ではなく、子どもの考え重視で育てていきましょう。

子どもの才能を伸ばす習慣(28)
  • 親の希望する生き方を、子どもに押し付けないようにする。
勉強ができない分野があってもいい。
大切なことは「得意分野」があること。

子どもの才能を伸ばす30の習慣

  1. 子どもの才能発揮は、マズローの5段階欲求説が鍵を握る。
  2. 愛情の注がれた子どもは、自然と才能を伸ばしていく。
  3. 子どもに約束を守りなさいという前に、親がきちんと約束を守る。
  4. 子どもに完璧を求めすぎない。
  5. 子どもの悪いところではなく、いいところを見る。
  6. 子どもの成長を喜ぶと、子どもの伸びはもっとよくなる。
  7. 子育て上手な親は演技がうまい。
    見ていないふりをしながら、しっかり見る。
  8. 社会のルール・マナー・常識などの勉強を、すべて学校任せにしない。
  9. 子どもの「やってみたい」という言動を、親はできるだけ支える。
  10. 夢中になって本を読むとき、その先に才能の可能性があるのかもしれない。
  11. 成功した親に育てられると、子どもも成功しやすくなる。
  12. 単に否定するしつけで終わらせない。
    代替案を与えながらしつける。
  13. 子どもの見方や感じ方を、最大限尊重する。
  14. 子どもの才能を伸ばすとき、親はエジソンの母を見習うべし!
  15. さまざまな経験を積むことは、自分の向き・不向きを知るきっかけになる。
  16. 心より技能を重視すると、才能は伸び悩む。
  17. 何事も「楽しさ」から教えることが肝心。
  18. 特定分野で、親より秀でた子どもに嫉妬しない。
  19. 子どもの「旺盛な好奇心」を、学校の勉強以上に重視する。
  20. 失敗は、成功の対義語ではなく同義語であると、子どもに教えてあげる。
  21. 「やりたいことをやる」という教育方針を貫く。
  22. 親がプラス発想だと、子どももプラス発想になる。
  23. 子どもが親を理解するのではなく、親が子どもを理解してあげないといけない。
  24. 私たちの元をたどれば、同じ親にたどり着く。
  25. 短所があるから、子どもは伸びる。
  26. わが子はわが子。
    他人の子と比べる必要はない。
  27. 才能に制限時間を設けないほうが、伸びやすくなる。
  28. 子どもは、親が思いもしない方向へ育っていくもの。
  29. 勉強ができない分野があってもいい。
    大切なことは「得意分野」があること。
  30. 「学ぶ楽しさ」から「生かす楽しさ」へスイッチを促す。

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