物覚えがいい人、物覚えの悪い人がいます。
年配者だけに限らず、若い人でも、うっかり忘れる人は、よくします。
そういう人は、そもそも生まれたときから、頭の出来が違うのかと思います。
物覚えがいい人は、記憶する前に、ワンクッションを置きます。
「記憶しやすく加工する」というワンクッションを置いてから、あらためて記憶作業に入ろうとします。
何気ない普段の心がけですが、物覚えがいい人は、人知れずそういうことをしています。
前項で「グループ化」のテクニックをご紹介しました。
「人」「乗り物」「歴史的出来事」「場所」というカテゴリーでグループ分けすることで、覚えやすくなる方法です。
では、続いて、もう1つ「関連性で覚える」というテクニックです。
「マジカルナンバー7」という言葉を、聞いたことがありますか。
「人が一目で確認できる数字の限界は、7桁前後である」という内容です。
もちろん個人差がありますが「7」というのは1つの基準になります。
私がある日、漢字検定の勉強をしていたときのことです。
漢字の勉強は、ひたすら漢字を覚えるという作業です。
数多くの漢字を目の前に、覚える作業をしているとき、あることに気づきました。
物覚えがいい人は、語呂合わせが得意です。
語呂合わせはかっこ悪いとはいえ、優れた効果があります。
数字の呼び方を、覚える事柄にうまく結びつけると、複雑な内容もすぐ覚えられます。
歌で覚える方法は、画期的な方法の1つです。
歌で覚えるのは、耳からの勉強法です。
音で覚えることに関しては、人間は驚異的な記憶力を発揮します。
まず、次の法則を確認しましょう。
・好きなことは、容易に覚えられる
・嫌いなことは、なかなか覚えられない
かっこつける人は、物覚えにも影響を与えます。
特に、見栄や体裁を気にする人は要注意です。
本屋へ行って、勉強のために本を選ぶとき、あなたはどのような本を選びますか。
「メリケン」という言葉を聞いたことがありますか。
「メリケン」とは「アメリカ人」という意味です。
私は昔、何の工夫もなく「メリケン=アメリカ人」とばか正直に覚えていました。
知識を受け入れるためには、まず土台が必要です。
その土台とは、理解です。
理解をしていないと、知識はざるですくっているかのように、残らず落ちてしまいます。
物覚えが悪い人は、体当たりで暗記しようとします。
何の工夫もない暗記は、最も効率の悪い覚え方です。
一方で物覚えがいい人は、常に「目的」を意識しています。
忘れないために「そもそも覚えない」という方法もあります。
覚えるから忘れます。
そもそも人間は、覚えることより、忘れるほうが圧倒的に得意です。
勉強には、気分転換が大切です。
勉強のために机にかじりついていると、頭がもんもんとし始めて、能率が下がります。
1日中勉強しようと意気込んでも、なかなかうまくいくものではありません。
「ああ疲れた。だらだらし始めてきたぞ……」
私は読書や執筆をする際、行き詰まり始めたら、まず場所を変えるようにしています。
場所を変えるだけで、雰囲気が変わり、受ける刺激が変わります。
仕事のできる人を見ると、コーヒーを飲んでいる人をよく見かけます。
もちろん必ずしもその限りではありませんが、その傾向は強いようです。
事実、コーヒーには頭をすっきりさせるカフェインが含まれています。
「昔は、楽しかったなあ」
「懐かしいなあ」
「あのころは若かったな」
あなたは「あくび」にどのような印象を持ちますか。
授業中にあくびをしていると、生徒がだらだらしている印象が一般的です。
そばで見ていると、生徒が真面目に授業を聞いていないように見えます。
ぼうっとしたときにあくびをすると、頭の回転が良くなります。
あくびに対して、よくない印象を持っている人が多いようですが、実は逆です。
そもそも、あくびは生理現象であることを思い出しましょう。
わかったふりをする人がいます。
特に、マナーが悪い中年男性は「わかったふり」を多用します。
「わかった、わかった」
ストレスが多いと、物覚えが悪くなり、度忘れをしやすくなります。
ぼけてしまったような感覚です。
「覚えよう、思い出そう」という脳の働きを、邪魔してしまうからです。
私が高校時代、日本史に精通した先生がいました。
教科書に書いていることは当然ですが、教科書に書いていないような細かい歴史事情にも精通していました。
その豊富な知識に尊敬しました。
物覚えを良くするための良い方法の1つに「目を閉じて覚える」という方法があります。
目を閉じることで、目からの情報を遮断して、記憶作業に集中できるからです。
目を閉じれば、目の前が真っ暗になります。
ある日、私は東京都内の温泉に出かけようと、インターネットで路線を検索しました。
東京にはたくさんの路線があり、クモの巣のようです。
見慣れない駅で乗り換える必要があり、すぐ頭で覚えられない複雑な経路だったので、紙に書いてメモしました。
社会人は、初対面の際、名刺交換は欠かせません。
自分のことを紹介するために、名刺を使って自己紹介をします。
しかし、初めての相手は、顔と名前を同時に覚えることが難しいです。
覚える範囲が広いとき、あなたならどうしますか。
もともと覚える範囲が狭ければいいですが、そうも限らない場合があります。
たとえば大学受験です。
勉強をしていてわからないところができたとき、あなたならどうしますか。
わからないところがわかるまで、徹底的に調べますか。
たしかにそうすれば、1つずつ確実に理解しながら進むことができるでしょう。
物覚えが悪い人は、将来に対して明るい印象がありません。
「覚えてもどうせ忘れる、役立たない」と、悲観しています。
そう思っては、勉強する意欲が湧かず、物覚えも悪くなってしまうのも当然です。
持参しなければならないとき、うっかり忘れてしまうことがあります。
たとえば、教科書です。
教科書を家で使い、学校でも使うので学校へ持参します。
人間が変わるためには、意識を変える必要があります。
意識を変えるためのいちばん手っ取り早い手段は、恥ずかしい経験をすることです。
人間は、恥ずかしい経験によって成長します。
物覚えがいい人、物覚えの悪い人がいます。
年配者だけに限らず、若い人でも、うっかり忘れる人は、よくします。
そういう人は、そもそも生まれたときから、頭の出来が違うのかと思います。
覚えるまでは時間がかかるのに、忘れるときは一瞬です。
自分が一生懸命に覚えることを、他人はすぐ覚えてしまうことがあります。
自分はあっという間に忘れてしまうことを、他人は忘れずに覚えていることがあります。
「自分はなぜこんなに、物忘れがひどいのだろうか」
他人と比べてしまい、ときおり、自分の頭の悪さを嘆きたくなったことはありませんか。
「物覚えのよさは、生まれつきの性質ではないか」と思いたくなるときがあります。
しかし、そうではありません。
頭の使い方が、少し苦手なだけです。
物覚えがよく「うっかり」が少ない人は、頭を上手に使う人です。
人間の脳は大きく分けて、3つの部分によって構成されています。
「脳幹」「大脳辺縁系」「大脳新皮質」です。
そうした基本構造は、人によって異なると言うことはなく、人であるかぎり、誰もが同じ構造です。
また人間の脳には、1,000億もの神経細胞があります。
その量は、ほとんど個人差はありません。
脳の重さも同じです。
人の脳の重さは、個人差はあれ、およそ1.5キロと言われます。
頭がいい人が重く、頭が悪い人が軽いわけでもありません。
天才と言われる人の脳でも1.5キロ以下の脳はありますし、1.5キロ以上の脳でも、才能に恵まれているわけではありません。
脳の重さは、知能指数には関係ありません。
つまり、もともとある素質は同じですから、頭の出来の問題ではありません。
では、何が違うのかというと「頭の使い方」です。
物覚えがいい人は、覚えやすくなる工夫、思い出しやすい工夫をしています。
結果として、物覚えが良くなり、うっかりとしたミスも少なくなります。
一方、物覚えが悪い人は、特に工夫も努力もせずに、そのまま覚えようとします。
これがいけません。
何も工夫をせずに覚えようとすると、人間はあっという間に忘れます。
自分は頭が悪いと、諦める必要はありません。
頭を変えるのではなく、使い方を磨きましょう。
覚え方や思い出し方を工夫すれば、性別や育ちは関係なく、誰でも物覚えが良くなるのです。
物覚えがいい人は、記憶する前に、ワンクッションを置きます。
「記憶しやすく加工する」というワンクッションを置いてから、あらためて記憶作業に入ろうとします。
何気ない普段の心がけですが、物覚えがいい人は、人知れずそういうことをしています。
もちろんそのまま体当たりで覚えるのも手です。
しかし、それでは、脳へのストレスが大きくなり、覚えにくくなります。
何の工夫もしないで覚えるのは、楽に思えて、実はいちばん大変です。
工夫をしないから、取りかかるまでは早いですが、覚えるまでに時間がかかり、忘れるのもあっという間です。
それでは意味がありませんね。
物覚えがいい人は、覚えやすいようにうまく加工をしてから、覚えようとします。
「覚えやすい形」に変えてから、覚えればいい。
では、覚えやすい形にするためには、どのような方法があるのでしょうか。
代表的な方法は「グループ化」です。
人間は、ばらばらのことを記憶するより、グループにするほうが覚えやすくなります。
グループという一塊は、受け入れやすい形です。
グループ内には共通性・関連性・類似性があるので、脳は覚えやすくなります。
さて、1つ簡単な問題を出してみましょう。
次の事柄を、あなたならどう覚えるでしょうか。
--------------------------------------------------
--------------------------------------------------
物覚えがいい人は、まずばらばらのように思える事柄を入念にチェックして「共通していること」を探します。
いきなり記憶作業に入りたいというはやる気持ちはわかりますが、まずは共通項を自分なりに探しましょう。
関連性がないように思えても、多少こじつけでかまいません。
関連性さえ見つければ、あとから覚えやすくなります。
すると、次のような関連性が見えてきませんか。
--------------------------------------------------
リンカーン、エジソン。
新幹線、ジェットコースター。
アメリカ独立宣言、東京オリンピック。
遊園地、研究所。
--------------------------------------------------
いかがでしょうか。
「人」「乗り物」「歴史的出来事」「場所」というカテゴリーでグループ分けすると覚えやすくなりますね。
共通性があるので、覚えるときの負荷が小さくて済みます。
共通点を見つけるまでは少し手間暇がかかりますが、記憶しやすくするために必要な作業と思ってください。
ここに力を入れる人ほど、物覚えが良くなります。
前項で「グループ化」のテクニックをご紹介しました。
「人」「乗り物」「歴史的出来事」「場所」というカテゴリーでグループ分けすることで、覚えやすくなる方法です。
では、続いて、もう1つ「関連性で覚える」というテクニックです。
今回は、グループはグループでも「共通項でグループ」ではなく、今回は「関連性でグループ」で分けてみましょう。
リンカーン・新幹線・ジェットコースター・奴隷解放宣言・遊園地・東京オリンピック・エジソン・研究所
単語が不規則に並んでいるように思えますが、実はよく見てみると、関連性があります。
関連性で考えると、次のように整えることができます。
よく見ると、どの2組もつながりがありますね。
リンカーンは、奴隷解放宣言をした大統領として有名です。
エジソンは、発明王として研究所で働いているイメージがあります。
東京オリンピックの開催を機に、新幹線ができました。
遊園地の代表的な乗り物の1つといえば、ジェットコースターですね。
「なるほど」と思った瞬間、脳はすでに記憶ができています。
このように関連づけて覚えると、記憶しやすくなります。
なにより、関連づけるというのは面白い作業です。
別にほかの人に紹介するわけではありませんから、自分なりのこじつけでもかまいません。
覚えることが苦ではなくなり、むしろ楽しく思えてきます。
物覚えがいい人は、このように楽しく楽に覚えるのが上手なのです。
「マジカルナンバー7」という言葉を、聞いたことがありますか。
「人が一目で確認できる数字の限界は、7桁前後である」という内容です。
もちろん個人差がありますが「7」というのは1つの基準になります。
わかりやすい例を挙げましょう。
話をするより、あなたが体感するほうがわかりやすいと思います。
次のような7桁以下の数字なら、比較的、楽に覚えられるのではないでしょうか。
ぱっと一目で、数字全体が確認できますね。
その気になれば、すぐ覚えられることでしょう。
しかし、これが7桁以上になるとどうでしょうか。
まず、一目で数字全体を確認できません。
覚えられなくもありませんが、少し気合が必要です。
7桁以上の数字になると、横長く数字が並びすぎて、一目で数字全体を確認できなくなります。
確認ができないと、当然、覚えることが難しくなります。
人間にとって、7桁を超える数字は、急に覚えるのが困難になります。
逆を言えば、数字を覚えるときには、7桁以下に抑えるのがポイントです。
「そうは言っても、7桁以上の数字を覚えなければいけないときがある」
たしかにそのとおりです。
では、7桁以上の数字を覚えなければならないときには、どうすればいいのでしょうか。
7桁以上の数字は、7桁以下に分けてしまえばいい。
たとえば「4927313620」の10桁の数字を「-(ハイフン)」で分けてみましょう。
「492-731-3620」
いかがでしょうか。
数字のけたは変わりませんが「-」で区切ることで7桁以下になり、急に覚えやすくなりますね。
「-」を使うことで、ひとまとまりの数字が7桁以下になり、覚えやすくなるからです。
このテクニックを応用したのが、皆さんもご存じの「電話番号」や「郵便番号」です。
電話番号や郵便番号は、7桁を超える長い数字ですが、人が見やすくするために「-」で区切って覚えやすくしています。
「0123456789」という電話番号は覚えにくいですが「0123-456-789」なら、覚える抵抗が小さくなりますね。
あなたが、桁数の多い数字を覚えるときには、まず7桁以下で区切りましょう。
まず「小さく区切る」という工夫が大切なのです。
私がある日、漢字検定の勉強をしていたときのことです。
漢字の勉強は、ひたすら漢字を覚えるという作業です。
数多くの漢字を目の前に、覚える作業をしているとき、あることに気づきました。
「覚えやすい漢字」と「覚えにくい漢字」があります。
この差は、はっきり感じるほどです。
驚くべきことは、画数の少ない漢字でも覚えにくかったり、画数が多い漢字でも覚えやすかったりします。
たとえば、私は当初「流石」という漢字はなかなか覚えられませんでした。
覚えたつもりでも、すぐ忘れます。
「流」も「石」も小学生で習う基本的な漢字であるにもかかわらず、覚えるのに苦労しました。
一方で「模擬(もぎ)」という難しい漢字は、すぐ覚えられました。
難しい漢字ですが、すぐ覚えることができました。
簡単な漢字が覚えられなくて、難しい漢字が覚えられるという現象に、私は不思議な気持ちになりました。
なぜなのかと思って、覚えやすい漢字とそうでない漢字とを比べたとき「ある共通点」に気づきました。
読める漢字は覚えやすいが、読めない漢字は覚えにくいです。
私は「流石」という読みを知らないまま、覚えようとしていました。
これがいけなかった。
「流石」という漢字は「さすが」と読みます。
「さすがですね」というときに使う「さすが」です。
「模擬」という漢字は、見た目は難しそうですが「もぎ」という読み方を知っていたので比較的すぐ覚えられました。
それは、英単語を覚えるときも、同じ現象でした。
ここで、私たちは当たり前の法則に気づきます。
「読めないと覚えられない。読めるから覚えやすくなる」という法則です。
全教科、すべての勉強に共通する法則です。
覚えようとするときには、まず読めるようにならなければいけません。
読めない漢字や英単語を覚えようとすると、覚えにくくなります。
もし、読めない漢字や英単語が登場したときには「覚える」より先に「読み方を知ること」から始めましょう。
これが記憶の正しい順番です。
読めるようになってから、覚えられるようになります。
物覚えが悪いと嘆く人は、読めないまま覚えようとしているのではないでしょうか。
そういうときは、まず覚える前に、読みの練習から始めましょう。
漢字の勉強なら「書き取り」より「読み」を先に勉強します。
英会話、英作文の勉強より先に、まず「発音」できることから始めましょう。
もちろんネーティブのような発音をする必要はありません。
読めるようになれれば、それでOKです。
それが勉強の基本だからです。
とにもかくにも、まず徹底的に読めるようになるのです。
読めるようになるから、覚えられるようになるのです。
物覚えがいい人は、語呂合わせが得意です。
語呂合わせはかっこ悪いとはいえ、優れた効果があります。
数字の呼び方を、覚える事柄にうまく結びつけると、複雑な内容もすぐ覚えられます。
→コックさん、太子が政治をする
→なんと(南都)きれいな平城京
→いやあ、ごみのない、良い国だ
歴史の年号を覚えるときには、このように語呂を使って覚えるのは、受け入れやすく、覚えやすいです。
実際に、歴史上の人物がそうしているところを想像すれば、なお強烈に印象に残ります。
思わず、笑ってしまいますね。
無理やりこじつけたほうが「意外性」ができ、面白い内容になります。
私は昔「あおむけ」と「うつぶせ」をうまく区別できない時期がありました。
どちらが上を向いて、下を向くのかがすぐ区別ができなくて、恥ずかしい思いをしました。
そこで、語呂を使って覚えました。
私が勝手に考え出したオリジナルの覚え方でした。
しかし、この覚え方のおかげで、以後「あおむけ」と「うつぶせ」を間違えることはなくなりました。
ばかばかしいと思える覚え方ほど、侮れません。
あなたもぜひ、面白おかしい語呂をつくって、物覚えの達人になりましょう。
歌で覚える方法は、画期的な方法の1つです。
歌で覚えるのは、耳からの勉強法です。
音で覚えることに関しては、人間は驚異的な記憶力を発揮します。
たとえば私は「君が代」の歌詞を、頭では覚えていません。
しかし、なぜか、君が代は歌えます。
音楽が耳に残っているからです。
メロディーを思い浮かべて歌っているうちに、君が代の歌詞が、勝手に口からすらすら出てきます。
結果として、君が代の歌詞を頭では覚えていないのにもかかわらず、口が勝手に動き始めてしまうので歌えます。
この感覚は不思議です。
歌で覚えると、忘れないと言っても過言ではありません。
この調子で、英語の歌も覚えてしまえば、歌を覚えながら英単語や英文法も覚えてしまうことができます。
英語の勉強のために歌で覚える方法も、1つの手です。
私が中学2年生のころ、英語の授業のことです。
「カーペンターズ」の「Top of the World」を歌う内容がありました。
毎回、英語の授業の一環として「Top of the World」を、クラス全員で歌います。
そのころの思い出もすてきですが、さらに驚くべきことは、いまだにその音楽と歌詞が耳に残っていることです。
当時はこの歌のおかげで、英単語と英文法を覚えることができました。
歌を歌えば、楽しく賢く覚えることができるのです。
まず、次の法則を確認しましょう。
学生時代、好きな人のことは積極的に知りたいと思いました。
「好きな人は、どんな音楽が好きなんだろう」
「好きな人の誕生日は、いつなのだろう」
「好きな人は、どんな本を読んでいるのだろう」
好きな人には、もっと近づきたいと思いました。
そういうことに限っては、驚異的な記憶力を発揮します。
好きなことは、自分から進んで知りたいと思います。
好きな人のことは、何でもすぐ覚えられます。
逆に嫌いな人のことは、なかなか覚えられません。
そもそも覚えようという気持ちがありませんし、知りたくも覚えたくもない気持ちさえあります。
「嫌い」という気持ちがあると「反発する力」があります。
逆に「好き」という気持ちは「引き寄せる力」があります。
物覚えが上手な人にも、好き嫌いがあります。
しかし、勉強では、嫌いな科目を勉強しなければならないときがあります。
そういうときには、まず嫌いな科目の「いいところ」だけに目を向けて、好きになろうと努力します。
事実、いいところだけに目を向ければ、どんな勉強も楽しいところや面白いところは1つや2つ、あるものです。
どんな人、どんな勉強、どんなものにも、長所は必ずあります。
好き嫌いは、個人の好みで、どちらを強調して見ているかにすぎません。
短所は見ないようにして、長所だけを見るようにしましょう。
短所は無視して、長所を強調すればいい。
好きにさえなれば、後は自然に勉強がはかどるようになります。
自分から積極的に勉強しようとする「引き寄せる力」が働くからです。
覚える前に、まず対象を、徹底的に好きになることから始めることです。
嫌いなことも、とにかく長所だけに目を向けて、好きになってしまいましょう。
かっこつける人は、物覚えにも影響を与えます。
特に、見栄や体裁を気にする人は要注意です。
本屋へ行って、勉強のために本を選ぶとき、あなたはどのような本を選びますか。
見栄や体裁を気にする人は、決まって「分厚い本」を選びます。
分厚い本を読んでいると、それだけでかっこよく、知的に見えるからです。
分厚い本を片手に持っているだけで、なぜか頭が良い人のように見えます。
薄い本を読んでいると、幼稚に思われそうなので、避けてしまいます。
特にいい年をした大人ほど、そういう傾向があります。
いい大人が、今さら小学生が読むような薄い本なんてかっこ悪くて、読んでいられないと思います。
しかし、新しい分野の勉強を始めるとき、いきなり分厚い本に手を出すと、たいてい失敗します。
解説のレベルが高かったり、難しい専門用語が頻繁に使われたりするため、話についていけなくなります。
レベルの高い内容を読み切るためには時間もエネルギーも必要で、挫折する可能性が高いです。
挫折をしては、台無しです。
勉強を始めるためには、挫折をしない工夫が必要です。
初心者は、基本に従い、小学生の読むような薄くて字の大きな本を選ぶことがポイントです。
薄い本は、内容が乏しいと思われがちですが、実は逆です。
字が大きくて、字数に制限があるため、本当に重要な部分だけを簡潔にまとめています。
恥を捨てて基本に従い、段階を踏んで学ぶ人が、成長します。
学んだうえで、さらに知識を求める気持ちがあれば、そのとき初めて分厚い本に手をつければいいのです。
「メリケン」という言葉を聞いたことがありますか。
「メリケン」とは「アメリカ人」という意味です。
私は昔、何の工夫もなく「メリケン=アメリカ人」とばか正直に覚えていました。
何の工夫もしなかったため、時間が過ぎると「何の意味だったかな」と忘れます。
しかし、ある日「メリケン」の言葉の由来を知ります。
実は、メリケンという言葉の正体は「アメリカン(American)」です。
「アメリカン」をネーティブのように発音したときに、アクセントが「me」にあるため、日本人には「メリケン」と聞こえます。
日本人は「アメリカン(American)」が「メリケン」と聞こえたため、メリケンと呼ぶようになったとのことです。
私はこの由来を聞いて「なるほど」と納得し、笑ってしまいました。
面白くて楽しい由来に「なるほど」と思えます。
難しい言葉と思っていたメリケンは、実は単純な「言葉のなまり」だったとわかったからです。
この由来を知ってからというもの、以後、メリケンの意味を忘れることはなくなりました。
強烈に印象に残り、意味が伴って記憶されたのです。
何かを覚えるときには、まずは「言葉の由来」を知ることがポイントです。
たいてい言葉には、何かの由来があって、そうなっているはずです。
難しいと思える言葉も、ひも解いて歴史を探ってみれば、勉強にもなり、記憶しやすくもなるのです。
知識を受け入れるためには、まず土台が必要です。
その土台とは、理解です。
理解をしていないと、知識はざるですくっているかのように、残らず落ちてしまいます。
逆に、理解という土台がしっかりしていれば、知識も覚えやすくなります。
物覚えがいい人は、まずいきなり暗記をする前に、理解から始めます。
理解とは、クモの巣のようなものです。
理解という網の目に知識が引っかかるようになり、覚えやすくなります。
たとえば、歴史を勉強するときには、人の名前や年号を覚える前に、まず歴史の流れを理解します。
歴史の流れを理解していれば、人の名前や年号が覚えやすくなります。
料理の手順を覚えるときも、同じ要領で覚えましょう。
たとえば、カレーをつくるときに、鍋に具を入れる正しい順番があります。
最初にニンジンを入れて、続いてジャガイモ、お肉、タマネギの順番で入れます。
この順番を、そのまま覚えるのは、賢い覚え方とは言えません。
「なぜこの順番で鍋に入れるのか」という意味の理解を優先します。
料理の先輩である母親に聞けば、すぐ理由を知ることができることでしょう。
理由は、具全体にバランスよく火がとおり、おいしいカレーをつくるためです。
火がとおりにくい具ほど先に入れて、火がとおりやすい具ほど最後に入れていることに気づきますね。
この意味を理解していれば、順番を覚えるのは容易になるはずです。
意味さえ理解でき、基本を押さえておけば、料理の応用ができるようになります。
新しい具を入れることになっても「火がとおりにくい順番から」という基本を押さえておけば、どんな具が登場しても怖くありません。
うっかり忘れることがあっても、意味さえ理解していれば、思い出すのはすぐできるのです。
物覚えが悪い人は、体当たりで暗記しようとします。
何の工夫もない暗記は、最も効率の悪い覚え方です。
一方で物覚えがいい人は、常に「目的」を意識しています。
目的を意識すると、物覚えが良くなります。
たとえば、あなたが買い物へ行くときのど忘れ防止のコツを紹介しましょう。
買い物に行くときには、買うべきものをそのまま覚えるのは良くありません。
ニンジン・ジャガイモ・お肉・牛乳・シチューのルーなど、買うべき項目を一つひとつ覚えようとするのは大変です。
まず「買い物に行く目的」を意識するだけでいい。
「今日はシチューをつくるために、買い物に行く」という目的だったとします。
本来、その目的1つだけ確認できれば、十分です。
1つの目的から、買うべき具の内容が次々に浮かんできます。
「今日はシチューをつくる。そのためにスーパーへ行く。必要な材料は、ニンジン・ジャガイモ・お肉・牛乳・シチューのルー」
シチューをつくる場面を想像するだけで思い出すのが容易になります。
「お寿司をつくるために、買い物に行く」という目的なら、それ相応の具が目に浮かびます。
「お寿司に必要な材料は、お米・お酢・卵・エビ・ブリ・マグロ」
お節料理のとき、すき焼きのときなども同じ考えです。
目的さえ意識すれば、一つひとつを覚える必要がなくなります。
「何のために」という目的を大切にしましょう。
目的さえはっきりしていれば、必要な知識は次々に浮かんでくるのです。
忘れないために「そもそも覚えない」という方法もあります。
覚えるから忘れます。
そもそも人間は、覚えることより、忘れるほうが圧倒的に得意です。
物覚えが悪いと悩むなら、いっそのこと覚えなければいい。
では、覚えずにどうするのかというと、メモ用紙に書いてしまえばいい。
100円ショップで売っている、メモ用紙で十分です。
たった100円でも、絶大な効果があります。
メモに書いたことは、消しゴムで消さないかぎり、生涯残り続けます。
忘れることが得意な人間の脳より、はるかに頼りになるのが、たった100円のメモ用紙です。
メモを取ったメモ用紙は切り取って、目につきやすいところに張っておきましょう。
机に置いたり、壁に貼ったり、ドアに張ったりすれば、実生活の中で必ず見ますから「うっかり」を防げます。
もし、メモ用紙やペンを携帯するのが面倒という人は、台所、ベッド、勉強部屋など複数の場所に置けばいい。
ペンもメモ用紙も、高価ではありませんが、効果は絶大です。
たくさん買って生活の要所に置いて「覚えない工夫」をしましょう。
勉強には、気分転換が大切です。
勉強のために机にかじりついていると、頭がもんもんとし始めて、能率が下がります。
1日中勉強しようと意気込んでも、なかなかうまくいくものではありません。
人の集中力の限界は、成人の場合「1回90分」といわれています。
大学の授業が90分である理由も、集中力の限界に由来しています。
もちろん個人差はあるでしょう。
自分の勉強が行き詰まり始めたら、気分転換をするというのが定石です。
気分転換と言えば、まず思い浮かぶのは、やはり「休憩」ですね。
トイレに行ったり、目を閉じて休んだり、窓の外を眺めたりします。
さて、この気分転換ですが、休憩の後、さらに工夫をすれば、より効果的な気分転換になる方法があります。
「勉強科目を変える」という方法です。
たとえば、ずっと政治経済の勉強をして集中力が切れたら、今度は歴史の勉強に切り替えます。
歴史の勉強を90分続ければ、次に英語の勉強を始めます。
科目が変わるだけで新鮮さが戻れば、心機一転の効果を生み出し、再び集中できるようになります。
実は、この賢い気分転換は、すでに学校に導入されています。
大学の授業は基本的に、90分です。
90分後に休憩を挟み、次は別の科目の勉強をします。
そうすることで、心機一転の効果を生み出し、集中力持続の効果を生み出しています。
学校の勉強のみならず、家庭内での勉強でも「90分を1単位」として休憩を挟んだのち、違う科目を勉強するといいでしょう。
このリズムは、最も効率の良いリズムといわれています。
「ああ疲れた。だらだらし始めてきたぞ……」
私は読書や執筆をする際、行き詰まり始めたら、まず場所を変えるようにしています。
場所を変えるだけで、雰囲気が変わり、受ける刺激が変わります。
場所を移動している間、外の空気に触れ、適度に散歩をして体を動かすことになるので、そうしたことも影響しているのでしょう。
刺激が変われば、気分転換になり、行き詰まっていた作業が再び集中できるようになります。
恥ずかしい話ですが、私は勉強のために、店から店へとはしごをします。
ファストフード店で勉強した後、レストランに行き、次にコーヒーショップへ行きます。
店員からは「またあの人が来た」と思われているに違いありません。
あるレストランでは、私がコーヒーばかりを注文するので、注文をしなくても、コーヒーを持ってくるようになりました。
もし違う注文をしたら、店員はどんな顔をするかな、と思います。
またある日、コンビニの店員から「私のこと覚えていますか。コーヒーショップで働いていた者です」と話しかけられました。
コーヒーショップの店員が転職をして、近場のコンビニで働くようになり、話しかけられました。
突然のことだったので「はあ」という気の利かない返事になってしまいました。
そうした出来事に、自分ながら驚きます。
いろいろな店に行っているため、地元では知らないうちに知られてしまっているのでしょう。
そのくらい場所を転々と変えて勉強をしていることが、効果を大きくさせているというのはたしかです。
行き詰まったときやだらだらしたときには、気分を変えるために、場所を変えればいい。
学校の教室だけが、勉強する場所ではありません。
勉強部屋はもちろん、台所、学校の図書館、あるいはコーヒーショップでもいいでしょう。
二宮金次郎のように、歩きながら勉強できます。
「集中力がない」と不満を漏らすのは、誰でもできることです。
しかし、それを言ったら、終わりです。
ほかの人より勉強をするためには、勉強が継続できる工夫が必要です。
それができない人は、ありきたりの成績で終わりますが、できる人は成績が伸びていきます。
大切なことは、集中力を取り戻す工夫をすることです。
もんもんとした気分が、ぱっと晴れるような工夫を取り入れて、勉強を継続させる工夫をしましょう。
仕事のできる人を見ると、コーヒーを飲んでいる人をよく見かけます。
もちろん必ずしもその限りではありませんが、その傾向は強いようです。
事実、コーヒーには頭をすっきりさせるカフェインが含まれています。
カフェインには、脳を興奮させる作用があり、だらだらした脳がしゃきっとします。
また、コーヒーの香ばしい香りは、快感神経と呼ばれる「A10神経」を刺激する作用があります。
「A10神経」を刺激すると、神経伝達物質もたくさん分泌され、脳の働きが活発になります。
そんなコーヒーですが、一方で副作用があることも忘れてはなりません。
カフェインには覚醒作用があるため、寝る前に飲んでしまうと、寝つきが悪くなります。
私が学生時代、コーヒーの飲みすぎで、カフェイン中毒になっている友人がいました。
コーヒーを飲まないと、手がぶるぶる震え始めて、逆に勉強に集中できない様子でした。
たしかに濃いコーヒーを何杯か飲んでいると、初めはすっきりしますが、だんだん落ち着かなくなります。
刺激が強すぎて、頭が冴えすぎて、逆効果になってしまいます。
コーヒーは、お酒と似ている部分を持つようです。
適度さを守れば、まさに「百薬の長」となりますが、過度になると「万病の元」です。
お酒のように適量を守っていれば、適度な効果を期待できます。
私もコーヒー好きの人間として、こうしたコーヒーの長所と短所の両方を認識しています。
そんな私が工夫している、コーヒーの飲み方があるので、ぜひ紹介させてください。
コーヒーにお湯を加え、薄めにするという工夫です。
たとえば、コーヒーショップで注文するときには、いつも「アメリカン」で注文しています。
アメリカンとは、豆の煎り方を浅くし、お湯を加えて、薄くしたコーヒーのことです。
水のようなコーヒーと思えば、イメージが湧きやすいのではないでしょうか。
私が初めて飲んだときの印象は「コーヒーにお湯を加えた」というより「お湯にコーヒーを加えた」という印象でした。
そのくらい薄い味に驚くことでしょう。
しかし、コーヒーとしての成分はきちんと含まれているので、頭はしゃきっとします。
通常のコーヒーより水分が多いので、コーヒーの飲みすぎで起こるいらいらも軽くなります。
もし、通常のコーヒーしかなければ、店員にお水をもらって、自分で加えます。
まさに「自家製アメリカン」です。
コーヒーを愛飲している人ほど、アメリカンはおすすめなのです。
「昔は、楽しかったなあ」
「懐かしいなあ」
「あのころは若かったな」
過去を思い出すのは、なぜか心が安らぎます。
昔を懐かしんで思い出し、自分の成長を確かめたり、過去を振り返ったりすることで、現在の感謝に気づくこともあるでしょう。
過去を振り返ることは悪いとは言いませんが、頻度の問題です。
昔話をする頻度が「たまに」ではなく「いつも」になったら、赤信号です。
いつも昔話をする人は、新しい刺激を取り入れていないため、過去の同じ記憶をぐるぐると巡り回っています。
進化がなく、進みが乏しいということです。
頻繁に新しい人と出会ったり旅行に出かけたりしている人は、昔の話はしません。
昔話より、もっと素晴らしいことを日々経験しているので、それどころではないからです。
刺激を求めている人は「昔の話」より「未来のスケジュール」について、話をします。
「来週は、温泉に出かけてくる」
「来年に、エジプトへ海外旅行を予定している」
わくわくする人は、そういう未来のスケジュールを話します。
懐かしい過去もすてきです。
しかし、それ以上にすてきな未来をつくることを考え、行動する人のほうが、さらに素晴らしいのです。
あなたは「あくび」にどのような印象を持ちますか。
授業中にあくびをしていると、生徒がだらだらしている印象が一般的です。
そばで見ていると、生徒が真面目に授業を聞いていないように見えます。
しかし、考えてみましょう。
あなたもあくびをしたことがあるなら、気持ちがわかるのではないでしょうか。
授業がつまらなくて仕方ないから、自然とあくびが出てしまいます。
本当に悪いのは、生徒ではなく、先生です。
生徒は、自分がそうしたくて、わざとあくびをしているわけではありません。
あくびは、生理的欲求です。
意識をしなくても、自然と出てしまいます。
無理やりあくびを我慢することもできますが、そもそも自然に出てしまいますから仕方ありません。
刺激が乏しく、面白くない授業をしているから、生徒は自然とあくびをしてしまいます。
しかし、授業の内容や進め方は、先生の教え方しだいで、いかようにも変えることができます。
先生の授業しだいで、つまらない内容にもなりますし、面白い内容にもなります。
先生があくびをしている生徒を見て怒鳴るのは、そもそもおかしいです。
先生が自分で自分に「君の授業はつまらないぞ! コラ!」と自責しなければなりません。
逆説的かもしれませんが、本当に悪いのは、あくびをしている生徒ではなく、つまらない授業をしている先生です。
そういう先生ほど、授業内容が物足りません。
淡々と教科書を読んで、黒板に書いて、説明をして終わり……という定型です。
あなたが学生なら、学校で先生を選ぶわけにはいきません。
もし、習い事や予備校などで先生を選べる形式なら「あくびが出ない授業をする先生」を選ぶといいでしょう。
それは刺激的であり、面白い内容である証拠です。
あくびの本当の原因は、生徒ではなく、先生だったのです。
ぼうっとしたときにあくびをすると、頭の回転が良くなります。
あくびに対して、よくない印象を持っている人が多いようですが、実は逆です。
そもそも、あくびは生理現象であることを思い出しましょう。
生理現象とは、体の悪い異変を、正常に戻そうとする生理調整機能のことです。
あくびが出る理由は、脳への酸素が不足しているからです。
酸素が不足する理由は、さまざまです。
睡眠不足だったり、疲れていたり、あるいは何かに集中して呼吸が浅くなっていることなどです。
不足して鈍くなった脳の働きを元に戻そうとするために、生理的にあくびをして息を吸い込み、酸素を取り入れようとします。
したほうがいい。
事実、あくびをした後は、眠気や疲れが軽減され、頭の回転が良くなります。
「でも、わざとあくびをするのは、不自然ではないか」
私も、同じことを考えました。
そこで思いついた方法は「深呼吸」です。
あくびがダメなら、深呼吸をすればいい。
わざとらしいあくびが不自然であるならば、深呼吸なら自然です。
私は勉強をするときに、よく深呼吸をします。
大きく息を吸い込むと、脳の状態が晴れやかになり、勉強も覚えやすくなります。
少なくとも、気分はよくなるはずです。
物覚えを良くするために、まず大きく息を吸い込んでみてはいかがでしょうか。
何かに集中していると、つい呼吸が浅くなります。
呼吸が浅くなると、酸素が不足して、脳の働きが鈍くなる悪循環です。
その悪循環を断ち切るために、深呼吸をしましょう。
わかったふりをする人がいます。
特に、マナーが悪い中年男性は「わかったふり」を多用します。
「わかった、わかった」
「それなら聞いたことがある」
「それは知っている」
話を途中で遮って、最後まで聞きません。
たとえ、話が十分に理解ができなくても、聞き返すとばかだと思われるので、わかったふりをしてその場をしのぎます。
もちろんその気持ちはわかります。
「聞くのが面倒」
「ばかだと思われたくない」
「聞き直すと、相手の気分を害するのではないか」
人間なら、世間体を気にする気持ちも出てきます。
しかし、どれだけ素直になって聞き直せるかが勝負です。
わかったふりをする癖がついていると、物覚えが悪くなり、自分が損をします。
中途半端な理解で、本当はわかっていないからです。
中途半端な理解では、覚えたつもりでもすぐ忘れます。
わかったふりが習慣になってしまうと、物事を深く理解して覚えようという姿勢がなくなるので、物覚えが悪くなります。
ばかだと思われ、恥ずかしくても聞き直すという姿勢は、すべての年齢層にとって大切です。
わかったふりはせず、恥ずかしくても恥を覚悟で聞いたほうが、自分のためになるのです。
ストレスが多いと、物覚えが悪くなり、度忘れをしやすくなります。
ぼけてしまったような感覚です。
「覚えよう、思い出そう」という脳の働きを、邪魔してしまうからです。
覚えたり、思い出したりするためには、脳はその作業に集中する必要があります。
強いストレスがあると、気が散ったり、余分なところでエネルギーを使ったりしてしまうので、うまくいかなくなります。
私が高校時代、国語のテストを受けていたとき、実際にあった話です。
それは、漢字の読み書きのテストでした。
テスト中、生徒がきちんと問題を解いているかを見るために、先生が教室をぐるぐると歩き回っていました。
先生は40代後半の髪の薄い男性でしたが、怖くて厳しい先生でした。
あるとき、私の席の真後ろで、立ち止まりました。
私がテストで問題を解いているところを、確認したいようです。
シーンとした教室の中、私が問題を解いているところを、微動だにせず見つめていました。
そのときです。
私はその緊張のため、頭が真っ白になり、何も書けなくなってしまったことがあります。
「後ろから先生にじっと見られている」という緊張のため、頭が真っ白になってしまいました。
難しい問題ではありませんが、ぼけてしまったかのような錯覚です。
こうした経験からも、強いストレスは脳に悪影響を及ぼすことがわかります。
ストレスがないのも問題ですが、ストレスが強すぎるのも問題です。
物忘れをなくし、物覚えを良くするためには、極度のストレスは大敵なのです。
私が高校時代、日本史に精通した先生がいました。
教科書に書いていることは当然ですが、教科書に書いていないような細かい歴史事情にも精通していました。
その豊富な知識に尊敬しました。
また歴史的な建造物を巡るために、日本中を旅していて、そのときの写真を見せてもらったりもしました。
私が驚いたのは、日本史に詳しいこともありますが、それ以上に「記憶力」でした。
人の名前・年号・出来事の流れを、何も見ないで、その場でぱっと即答できるところに、驚異的な記憶力を感じました。
ある日、その記憶力はどうやって身につけたのかと、先生に尋ねたことがありました。
特別なテクニックがあるのかと期待していましたが、返ってきた答えは予想をはるかに超えた、シンプルなものでした。
「人に教えたことは忘れなくなるよ」という一言です。
先生は頭がいい、というだけではなく、人に説明をするから頭が良くなります。
人に説明をするときには、脳を幅広く使います。
自分の口を使い、耳を使い、身ぶりや手ぶりを使うなど、幅広い感覚器官を総動員します。
説明することは、アウトプットです。
しかし、アウトプットをする作業の過程で、数多くの感覚器官を総動員するため、強い刺激で脳に再び刻み込まれます。
生徒に説明するために、どんな言葉でどのような表現をすれば伝わるかと工夫し、頭をひねることで記憶も残りやすくなります。
その結果、説明したことは強烈に記憶に残ります。
もはや忘れないくらいです。
私も、同じ経験があります。
今このように自分で文章を書いていますが、読んだ文章は忘れることはあっても、書いた文章は忘れません。
3年以上前に書いた文章を読み直せば、そのときの記憶がよみがえります。
どこで、いつ書いた文章かさえ、正確に思い出せます。
われながら驚きます。
誰かに教える立場が、実はいちばん得をしています。
物覚えを良くするために、教える立場になってみましょう。
自分の知っていることを、先生になったかのように友人に話したことは、忘れなくなります。
今では、コンピューターの専門知識がなくても、簡単に自分のウェブサイトをつくることができるようになりました。
ブログを使って、広く一般に知っていることを公開してもいいでしょう。
積極的にアウトプットをする人が、物覚えが良くなるのです。
物覚えを良くするための良い方法の1つに「目を閉じて覚える」という方法があります。
目を閉じることで、目からの情報を遮断して、記憶作業に集中できるからです。
目を閉じれば、目の前が真っ暗になります。
黒い幕のスクリーンが現れたようです。
自分が覚えたいことを目に浮かべます。
英単語なら、英語のつづりを想像します。
歴史の勉強なら、人物の顔や写真を想像しましょう。
漢字の勉強なら、漢字を想像しましょう。
対象に集中でき、黒いスクリーンに映し出しているので像として残りやすくなり、記憶に刻み込まれやすいです。
逆に、思い出すときも同じです。
あなたが何かを思い出すときには「ええと。なんだったかな」と言いながら、目をつぶって想像してみましょう。
やはり目を閉じたほうが思い出しやすいです。
目を閉じることで、思い出そうとする力が強く働きます。
もし、試験中に思い出せなくなったときは、そっと目を閉じてみませんか。
それだけで、思い出す力が向上するのです。
ある日、私は東京都内の温泉に出かけようと、インターネットで路線を検索しました。
東京にはたくさんの路線があり、クモの巣のようです。
見慣れない駅で乗り換える必要があり、すぐ頭で覚えられない複雑な経路だったので、紙に書いてメモしました。
難しい漢字の駅名もありました。
書いている途中、字を間違えて、横線を引っ張って書き直したりして、ようやくメモを仕上げました。
「よし! メモしたから、もう大丈夫だ」
ここまでは、よくある光景です。
問題は、その後でした。
さあ、温泉に出かけようと家を出て、駅に到着して、電車に乗りかけたときです。
私は、とんだドジをしでかしたことに気づきました。
せっかく書いたメモを、家に置いてきてしまったのです。
これではせっかくのメモも意味がありません。
自分の不注意に情けなくなりました。
そう思うのもつかの間、とりあえず電車に乗って、さてどうしようかと考えました。
そうすると、面白い出来事が起こりました。
頭で覚えられないと思ってメモしたことが、なぜか頭に入っています。
覚えようと意識したわけではありませんが、なぜかしっかり頭に入っています。
私が書いている途中、駅名の字を間違って書き直したことが、逆に字に対して意識を向け、思い出すことが容易になりました。
昔から言われている、暗記の知恵の1つですが「書いたことは覚えやすい」と言います。
実際、それを強く実感できた出来事でした。
手を動かして書けば、より幅広く感覚器官を使うことになるため、記憶にも残りやすくなります。
字を間違えたりすることも、良い効果を生み出します。
「間違えた!」と悔しがることで、間違えた対象に強く集中が向くからです。
物覚えを良くするためには、まず「手で書く」という当たり前の習慣を実践しましょう。
手で紙に刻み込んだことは、頭にも刻み込まれるのです。
社会人は、初対面の際、名刺交換は欠かせません。
自分のことを紹介するために、名刺を使って自己紹介をします。
しかし、初めての相手は、顔と名前を同時に覚えることが難しいです。
1人と挨拶をするときには、まだいいでしょう。
しかし、社会では、一度に5人以上と挨拶することも珍しくありません。
5人以上も同時に挨拶をすると、あとからどの顔の人が、どの名前かわからなくなります。
顔は出てきても名前がわからなかったり、名前を知っていても顔が一致しなかったりします。
こんなとき、一発で顔と名前を覚えるいいアイデアがあります。
名前と顔をイメージとして、強烈に結びつける工夫をすればいい。
たとえば、石田さんという人と会ったとします。
「顔の大きい人だな」という第一印象だったとします。
顔が大きいので石頭のようであり、その「石頭」に「石田さん」という名前を結びつけます。
顔が大きな石でできている石田さんを想像すると、愉快で面白いため、すぐ覚えられます。
花田さんという名前の人がいたとします。
花田さんの第一印象は「たれ目で優しい顔をしているなあ」と思ったとします。
その第一印象を使って、あなたが勝手に面白いイメージをつくります。
その優しい顔をした花田さんは、実は花が大好きで、たれ目で優しい顔をしながら花畑で遊び回っている姿を想像します。
顔と名前が一致して、すぐ覚えます。
花畑で遊び回っているという異常な光景が、余計に印象強く残ります。
金子さんという、真面目な顔が第一印象の男性と出会ったとします。
真面目な顔なので、お金の計算をしている金子さんを、勝手に想像します。
このようにすれば、顔と名前が一致して、すぐ覚えられます。
自分なりの想像でかまいませんから、一致させるように工夫します。
完全に想像の世界ですが、名前と顔とを一致させる工夫をすれば、人を覚えるのが楽しくなるでしょう。
覚える範囲が広いとき、あなたならどうしますか。
もともと覚える範囲が狭ければいいですが、そうも限らない場合があります。
たとえば大学受験です。
受験勉強で、世界史があったとすれば、その試験範囲は広大です。
高校の歴史の教科書と言えば、400ページ以上もあって普通です。
さらに必要な資料や参考書も含めると、その量はとても広大になります。
広い範囲が対象になり、全部を一度読み切るだけでも苦労します。
ましてや教科書全体を暗記しようなど、神業とも思えてしまうでしょう。
さて、こんなとき、物覚えが上手な人はどうするのでしょうか。
達人は「小さく区切って」、勉強を始めます。
その教科書を一気に終わらせるのではなく、まず小さく区切って勉強を進めていけばいい。
その区切りの最も良い基準は「章」です。
教科書の目次を見れば「第1章、第2章、第3章」のように、章ごとに区切られているはずです。
その小さな範囲で区切って、勉強をすればいい。
第1章という小さな範囲を勉強して、ある程度自信がつけば、次に第2章へ移ります。
第2章という小さな範囲を勉強し終われば、次に第3章へ移るという段取りで進めればいい。
うまい具合に「章」という区切りは、内容の良い区切りでもあります。
章を基準とすることで、勉強の内容も上手に区切ることができ、頭にも入りやすくなるのです。
勉強をしていてわからないところができたとき、あなたならどうしますか。
わからないところがわかるまで、徹底的に調べますか。
たしかにそうすれば、1つずつ確実に理解しながら進むことができるでしょう。
しかし、理解できないところが出てきたときには、それ以上、先に進めなくなります。
完璧主義は、思わぬところで壁に当たってしまいます。
では、賢い人はどうするのかというと、わからないところがあっても、気にせず、まず進みます。
小さく区切った範囲の全体に、まず目を通します。
わからないところはほうっておいて進んでいくと、あとから読み直したときに、不思議な現象が起こります。
わからなかったところが、なぜか、わかるようになります。
そういう現象は、珍しくありません。
理解できないのは、視野が狭く、部分的なところしか見ていないからです。
幅広い前後の流れを読み取ることで、部分的に理解できなかった知識が補完されて、理解できるようになるのです。
物覚えが悪い人は、将来に対して明るい印象がありません。
「覚えてもどうせ忘れる、役立たない」と、悲観しています。
そう思っては、勉強する意欲が湧かず、物覚えも悪くなってしまうのも当然です。
具体的で明るい将来のイメージができていないからです。
たしかに勉強は、覚えてもどうせ忘れるし、役立たないこともあります。
しかし、忘れない工夫をして、役立たせることが、本当の勉強です。
明るい印象を先につくり、あとからわくわく・どきどきして、やる気を奮い立たせます。
誰もが素晴らしい自分を想像すると、わくわくして、元気が出てきます。
知識が豊富になれば、学業の成績は上がり、仕事ができるようになり、公私ともに豊かになります。
勉強するということは、自分を高める行為です。
それがしっかり自覚できていれば、勉強はしたくてたまらなくなります。
勉強ができることほど、幸せな瞬間はないと感じます。
物覚えがいい人は、素晴らしい将来の自分を想像できています。
知識や知恵を身につけると、あるのはプラスだけです。
大学受験に合格できる。
会社で仕事のできる人になれる。
豊富な知識で幅広く会話できる。
こうした素晴らしい自分を想像しています。
将来の自分が豊かになることがわかれば、勉強へのやる気は、止まらないほど吹き出すことでしょう。
現に、今の私がそうです。
勉強すること、覚えることが楽しくて仕方ない状態です。
当然、自分から進んで勉強しようという姿勢があれば、物覚えもよくなるでしょう。
そういう素晴らしい将来の自分を想像することです。
わくわくし始めて、おのずから物覚えもよくなるのです。
持参しなければならないとき、うっかり忘れてしまうことがあります。
たとえば、教科書です。
教科書を家で使い、学校でも使うので学校へ持参します。
毎日、カバンに教科書を入れて、家と学校とを往復して持ち運ぶのは、面倒ですし、カバンも重くなります。
1教科だけならまだいいでしょう。
しかし、5教科くらいになると、本の量も多くなり、かなり重くなります。
よくありがちな「うっかり置いてきたままにしてしまう」ということもあるでしょう。
学校に教科書を置いてきたままにしてしまうと、家で勉強ができなくなります。
家に置いたまま登校すると、学校で勉強ができません。
気をつければいいですが、人間ですから、うっかり忘れることもあります。
こういうときに、絶対に忘れないいい方法があります。
同じ教科書を2冊買って、家と学校の両方に置いておけばいい。
持ち帰り忘れるという失敗は、絶対になくなります。
教科書を持ち帰る必要がなくなるので、カバンが軽くなります。
カバンが軽いだけで、疲れにくくなります。
自分の疲れは、いかにカバンの重さが原因であったか知ることでしょう。
カバンはとても軽くなって疲れにくくなれば、家に帰ってからの勉強が集中しやすくなります。
教科書を2冊買うのがもったいない人は、体力を温存するためにお金を払う、と思ってください。
教科書を2冊買うと、お金もかかりますが、持ち帰り忘れや、体力の温存に貢献できることを考えれば、むしろ安いのです。
人間が変わるためには、意識を変える必要があります。
意識を変えるためのいちばん手っ取り早い手段は、恥ずかしい経験をすることです。
人間は、恥ずかしい経験によって成長します。
赤面するようなみっともない経験がないと、人間は本当に成長できません。
恥ずかしい経験をするから謙虚になり「なんとかしたい!」と意識が変わり、懸命に学ぼうという意欲が湧きます。
物覚えがいい人、物忘れが少ない人は、恥ずかしい経験によって、危機感を覚え、勉強に対して前向きな姿勢がある人です。
私の転機は、恥ずかしい経験がきっかけになっていることがほとんどです。
「英語を勉強しよう」と思うのは、英語の点数が悪くて、情けないという経験があるからです。
「テーブルマナーを勉強しよう」と思ったのは、うまくナイフとフォークが扱えず、恥ずかしい経験をしたことがあるからです。
冠婚葬祭についてのマナーも、過去に大きな失敗をしてしまった経験があるからです。
「もうこんな恥ずかしい経験はしたくない!」
その瞬間に意識が変わり、ぱっと生まれ変わります。
別人になったかのように一瞬で変われます。
人生を変えたければ、恥ずかしい経験をすることです。
その瞬間に、意識や姿勢が、180度ひっくり返るのです。