執筆者:水口貴博

上手にわかりやすく説明する30の方法

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説明は、足りないくらいで、ちょうどいい。

説明は、足りないくらいで、ちょうどいい。 | 上手にわかりやすく説明する30の方法

先日、読者から「なぜいつも30構成なんですか」と聞かれました。

「もう少し多くてもいいのではないか」という気持ちで、質問してきたようです。

実は、私としても「30」というのは、少ないと思っています。

本当はバーゲンセールができるくらい、ネタはたくさんあります。

すべて紹介したい気持ちを抑えて、厳選したものを「たった30項目」で構成しています。

1つの文章は、読むのが速い人なら、1分もかからず読めてしまうでしょう。

その気になれば、1冊15分くらいで、一気に読めてしまいます。

そうした「一口サイズ」の工夫は、読者を飽きさせないために、著者がわざとしています。

無駄な文章は削り、大切なことだけを伝えるというストレートな説明を心がけ、文章をスリムにさせます。

あまりくどくど、無駄なことは話したくないのです。

なにより「物足りないな」という気持ちにさせる文章を心がけています。

あっという間に読み終えてしまい「もっと読みたい」という気持ちを継続させるため、短いくらいでちょうどいいのです。

たくさんありすぎて「もう十分」と思われると、そこで読むのをやめてしまいます。

長すぎる説明で嫌われるくらいなら、短すぎて「もっと読みたい」と思われるほうがいいのです。

「もっと読みたい」という気持ちがあれば、次の著書へ手をつけてくれます。

そうした工夫から、30構成は、ちょうどよい分量だと思っています。

「ちょっと足りない」と思うくらいの分量で、気持ちを継続させるほうが、長続きするのです。

上手にわかりやすく説明する方法(17)
  • 短い説明で、もっと聞きたい気持ちを、駆り立てる。
「順番の流れ」より「気持ちの流れ」で、説明をする。

上手にわかりやすく説明する30の方法

  1. 言葉を短くするだけでいい。
  2. 大切なことから話し始める。
    足りなければ、後から付け加えればいい。
  3. 鉛筆より、ボールペンを使うほうがいい。
  4. 小さな声で発言しない。
    大きな声で発言する。
  5. 読書の際の線引きで、大切な部分を見抜く練習をする。
  6. 本とは、1パーセントのキーワードと、99パーセントの補足説明。
  7. 「箇条書き」を使えば、わかりやすい説明になる。
  8. 長い説明の前には、ポイントの数を宣言しよう。
  9. 「ですます口調」で言い切ると、わかりやすくなる。
  10. 日記は短いほうが、説明もうまくなる。
  11. 社会人になると日記を書く暇すらない。
    学生時代こそ、日記を書くチャンス。
  12. 結論から話をすると、説明がわかりやすくなる。
  13. じらさない。
    回りくどい話をしない。
  14. 否定した説明は、わかりにくい。
    肯定した説明が、わかりやすい。
  15. 「してはいけない」で説明すると、元気がなくなる。
    「しよう」で説明すると、元気が出てくる。
  16. 説明する側が、要点を強調する工夫を凝らす。
  17. 説明は、足りないくらいで、ちょうどいい。
  18. 「順番の流れ」より「気持ちの流れ」で、説明をする。
  19. 強調言葉を使いすぎるくらいなら、言わないほうがまだいい。
  20. 説明が上手な人は、抽象的な言葉は使わない。
    具体的な言葉を使って説明する。
  21. 接続助詞を使わず「。
    (句点)」を使えばいい。
  22. 固有名詞を、いきなり使わないこと。
  23. 「要は」という表現は、1つの説明で1回しか使えない表現。
  24. 先に結論を、黒板に書く。
  25. 著者の体験を交えて話をすると、忘れにくくなる。
  26. カタカナ言葉を使いすぎない。
  27. 「あり得ない表現」を使わない。
  28. 誰もが知っている言葉を使う。
    専門的な用語は使わない。
  29. 落ち着いた話し方は、自信の表れ。
  30. 大げさな表現を使って、相手の心を衝動的にさせない。

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