執筆者:水口貴博

猫の気持ちを理解しながら育てる30の方法

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猫は子どもが苦手というより、落ち着きのない人が嫌い。

猫は子どもが苦手というより、落ち着きのない人が嫌い。 | 猫の気持ちを理解しながら育てる30の方法

私の実家周りは「わんわん」と「にゃあにゃあ」の2つの鳴き声がよく聞こえてくる環境です。

実家では犬を飼い、お隣の家では猫を飼っていたからです。

水口家は全員が犬好きでしたが、お隣さんは猫が大好きだったようです。

お隣さんが飼っていた猫の数も、1匹ではありませんでした。

おそらく最低でも5匹以上はいたと思います。

飼っている猫に、野良猫も混ざっていたので正確な数はよくわかりませんが、とにかくすごい数でした。

昼寝をしていると、実家で飼っているクッピーの吠える声と、お隣で飼っている猫が合唱しているような声が聞こえました。

そんな異様な環境でした。

まだ小学生だった私は、犬も好きでしたが、やはりお隣さんが飼っている猫も気になりました。

隣で飼っていた猫は、ふとした隙に、ときどき水口家の庭に侵入してきました。

「かわいいなあ。頭をなでてやろう」

しかし、多くの猫がいたにもかかわらず、触った経験はあまりありません。

触らせてくれません。

近づくと、すごい勢いで逃げていきます。

敵がやってきたといわんばかりの勢いで、一目散に逃げていきます。

そんなわけで子ども時代は、たくさんの猫がいたにもかかわらず、ほとんど猫を触れなかったという悲しい思い出があります。

しかし、1つ不思議なことがありました。

なぜか父や母が近づくと逃げません。

「なぜ? 自分は嫌われているのか。そもそも嫌われるようなことはまだしていないぞ」

猫が人を見て判断しているかのような態度が悔しくて、今でもよく覚えています。

実のところ、猫は、基本的に子どもが苦手です。

猫に限らず、ほかの動物も子どもを苦手とします。

いえ、厳密に言えば、子どもというより落ち着きのない人が苦手です。

子どもは往々にして、騒がしかったり、突然大声を上げたり、動きが予測しづらかったりなど落ち着きがないからです。

私は子どもだったがゆえに、不器用に近づいて猫を驚かせ、いつも逃げられてしまっていました。

逆に猫が一番大好きなのは、お年寄りです。

お年寄りと猫とはすぐ仲良くなります。

旧友の仲であるかのように仲良く接している光景を見たことがあるのではないでしょうか。

お年寄りの動きは緩やかで落ち着いているため、猫も接しやすくなります。

猫は、一般的に落ち着いた人ほど大好きです。

もし子どもがいるなら、落ち着いて接することを教えてあげましょう。

落ち着きがあれば、子どもでも猫と仲良くなれるはずです。

猫の気持ちを理解しながら育てる方法(4)
  • 落ち着きのある人になる。
犬と猫の祖先は同じだった。

猫の気持ちを理解しながら育てる30の方法

  1. 頭をなでるときは、無言より話しかけながらのほうが、なつきやすい。
  2. なぜか犬は、キャットフードを喜んで食べる。
  3. 生後1カ月から2カ月の間の猫に接すれば、なつきやすくなる。
  4. 猫は子どもが苦手というより、落ち着きのない人が嫌い。
  5. 犬と猫の祖先は同じだった。
  6. 猫に悪さをやめさせる、効果的な方法。
  7. 飼い主と猫との間に生じやすい悪循環。
  8. 猫を飼うなら、完全に室内飼いにするのが基本。
  9. 完全室内飼いはストレスをためやすいからこそ、進んで遊び相手になるくらいでいい。
  10. 猫の体を洗う頻度は、1、2カ月に1回程度でいい。
  11. 猫はわがまま。
    熱すぎてもいけない。
    冷たすぎてもいけない。
  12. なぜか水を飲んでくれないときの3つのチェックポイント。
  13. 猫は安心を求めるため、本能的に高いところへ行きたがる。
  14. 猫は、犬以上に聴覚が鋭い。
  15. 猫はテレビに映る小動物を、本物と見間違える。
  16. 猫と一緒にいると、忍耐力が鍛えられる。
  17. 人間は狭いところでストレスを感じるが、猫は逆に安心を感じる。
  18. 猫は、寝ているのかぐったりしているのか、見極めにくい。
  19. 猫の排泄物は、健康のバロメーター。
  20. 猫は生まれてから1年間で、急成長を遂げる。
  21. 猫のトイレは、場所と雰囲気が重要。
  22. 猫のトイレの場所は、部屋の模様替えを前提に考える。
  23. 猫は偏食家。
    新しいものが苦手。
  24. 猫とほかの動物とを同居させるときの注意ポイント。
  25. 猫は、急いで生きようとする人間の品行を正す先生である。
  26. ペットを飼うなら、電気配線の周辺は特に注意。
  27. 猫にとって環境が変わるのは、一大事件となる。
  28. 猫が大喜びする生魚は、むしろ与えないほうがいい食べ物。
  29. 猫の健康管理は餌の量と与えるタイミングであり、飼い主の責任に委ねられる。
  30. 猫の鳴き声が言葉に聞こえるくらいに、親しくなる。

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